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【カタールW杯サバイバル】日本代表、6月の招集メンバーに見る現在のポジション別序列

正直、ブラジル戦みたいなどう考えたってプレミアチケットになる試合はどうにか抽選販売になんないものかとは思う。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、5月20日6月のインターナショナルウィークの代表戦に挑む日本代表メンバーが発表されました。

 

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まず初めに、6月の試合日程はこんな感じ。

 

【日本代表、6月の試合日程】

キリンチャレンジカップ2022

6月2日19:00 vsパラグアイ@札幌ドーム

6月6日19:20 vsブラジル@国立競技場

キリンカップサッカー2022

6月10日18:55 vsガーナ(1回戦)@ノエビアスタジアム神戸

6月14日18:55 vsチュニジアorチリ(決勝or3位決定戦)@パナソニックスタジアム吹田

 

 

3月のオーストラリア戦で無事にカタールW杯への出場権を得た日本代表。…身も蓋もない事を言えば、この4試合に勝利は至上命題ではないというか、それが最大のテーマではない…という事は一つあります。

 

この4試合で求められる事は以下の3点になってくると思われます。

 

①戦術・連携面での成熟

②選手の見極めと選考材料(選手視点で言えばサバイバル)

③世界のトップオブトップ(ブラジル)相手に現状どこまでやれるのか

 

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森保監督を始めとした現場のスタッフからすれば、結局のところは②も③も①の為にある訳ですが、やはりファンとしてこの時期に気になってしまうのは②ですよね。という訳で今回のブログは②にちなんだテーマです。

これまでの起用と今回の発表で読み解く、日本代表の現在の序列をポジション毎に考えていきます。

 

 

 

注意事項としては、私の考えや意見…ではなく、あくまで森保監督の中ではこういう感じなんだろうな…的な考察になりますのでご了承ください。

 

過去のW杯出場決定試合に招集されたメンバーと、W杯本大会の23人がどれくらい違うのかを検証してみました。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

【はじめに】

まず2点だけ初めに考慮しておきたい部分があります。

今回の序列を考察するにあたって、その対象メンバーは2020年10月以降に招集された全選手…を対象にしました。おそらくカタールW杯に挑む日本代表メンバー選考の過程で今後初招集選手が選考に食い込む為には、それこそ今回の伊藤のように欧州4大リーグでレギュラーで出続けでもしない限り厳しいでしょう。ファン視点では「◯◯選んでほしい」という感情は当然ありますが、今の森保ジャパンはどちらかといえば「誰を選ぶか」より「誰を落とすか」というフェーズに入っていると思うので、今回も基本的にはその考え方をベースに書き進めていきたいと思います。

そしてもう一つ。それはシステムがわからないという事。昨年10月のオーストラリア戦以降は4-1-2-3を採用している森保ジャパンですが、カタールW杯の正式なシステムを4-1-2-3と決めた訳では多分ないと思うんですよね。実際、東京五輪を含む多くの期間で4-2-3-1を採用していた訳ですし、3-4-2-1も完全に捨てた訳ではないかもしれません。そしてこれはMFの項で細かく言いますが、システムを変えるという事は戦い方も変わるし、誰をキーマンに据えるかも変わってきます。オーストラリア戦ベトナム戦のメンバーから鎌田と堂安がメンバーから外れたのはその典型的な事例だと思うので、その部分も加味して考えていきたいと思います。

 

2022年5月20日発表

キリンチャレンジカップ2022&キリンカップサッカー2022日本代表メンバー

【GK】

川島永嗣(RCストラスブール)

権田修一(清水エスパルス)

シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)

大迫敬介(サンフレッチェ広島)

【DF】

長友佑都(FC東京)

吉田麻也(サンプドリア)

谷口彰悟(川崎フロンターレ)

山根視来(川崎フロンターレ)

板倉滉(シャルケ04)

中山雄太(PECズヴォレ)

冨安健洋(アーセナル)

伊藤洋輝(VfBシュトゥットガルト)

菅原由勢(AZアルクマール)

【MF/FW】

原口元気(1.FCウニオン・ベルリン)

柴崎岳(CDレガネス)

遠藤航(VfBシュトゥットガルト)

伊東純也(KRCヘンク)

浅野拓磨(VfLボーフム)

南野拓実(リバプールFC)

古橋亨梧(セルティック)

守田英正(CDサンタ・クララ)

鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)

三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)

前田大然(セルティック)

堂安律(PSVアイントホーフェン)

上田綺世(鹿島アントラーズ)

田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

久保建英(RCDマジョルカ)

監督:森保一

 

上記28名を覗いた2020年10月〜2022年3月までの日本代表招集メンバー

【GK】

西川周作(浦和レッズ)

前川黛也(ヴィッセル神戸)

中村航輔(ポルティモネンセSC)

谷晃生(湘南ベルマーレ)

【DF】

佐々木翔(サンフレッチェ広島)

酒井宏樹(浦和レッズ)

昌子源(ガンバ大阪)

松原健(横浜F・マリノス)

室屋成(ハノーファー96)

植田直通(ニーム・オリンピック)

安西幸輝(鹿島アントラーズ)

畠中槙之輔(横浜F・マリノス)

中谷進之介(名古屋グランパス)

小川諒也(FC東京)

橋岡大樹(シントトロイデンVV)

【MF】

稲垣祥(名古屋グランパス)

江坂任(浦和レッズ)

原川力(セレッソ大阪)

橋本拳人(ヴィッセル神戸)

脇坂泰斗(川崎フロンターレ)

川辺駿(グラスホッパー)

奥川雅也(アルミニア・ビーレフェルト)

坂元達裕(KVオーステンデ)

三好康児(ロイヤル・アントワープFC)

旗手怜央(セルティック)

遠藤渓太(1.FCウニオン・ベルリン)

【FW】

岡崎慎司(FCカルタヘナ)

大迫勇也(ヴィッセル神戸)

鈴木武蔵(KベールスポットVA)

オナイウ阿道(トゥールーズFC)

林大地(シントトロイデンVV)

 

【序列の見方】

◎=怪我さえなければほぼ決まり

◯=有力候補

△=当落線上

□=厳しい

?=もしかしたらこのポジションでの招集あるかも

 

 

【GK】

川島永嗣

西川周作

権田修一

シュミット・ダニエル

□前川黛也

中村航輔

△大迫敬介

△谷晃生

 

現時点で正GKの座についている権田がここから第4GK以下に落ちるとは考えにくいので、少なくとも権田のメンバー入りは堅い。その上で川島に関しては、GKというポジションの性質を考えても、試合に出すかどうかはともかくとして23人には入れておきたい…という考えに至る可能性が高く、そういう意味では川島もほぼ決まりと見ていいのでは。

そうなってくると残り一枠。東京五輪以降は上記2人に谷を加えた3人で固定された時期もあったが、所属クラブでの不調もあって今回は落選し、シュミットと大迫敬介がメンバーに入った。少なくともこの3人で残り一枠を争う形になるのは確かだろう。

 

センターバック

吉田麻也

谷口彰悟

昌子源

植田直通

畠中槙之輔

中谷進之介

◎板倉滉

◎冨安健洋

△伊藤洋輝

 

冨安が負傷がちなのは気になるが、何事も無ければCBは吉田と冨安のコンビで行くはず。板倉も控えに置くには勿体ないほどのパフォーマンスをクラブ・代表の両方で見せているので、この3人は当確と言っても差し支えない。

この3人にプラスした残りの一枠はここ2年で流動的に動いた感はあるが、2019年の活動では常連だった畠中、最終予選にも参加した昌子・植田・中谷辺りは厳しい状況になった反面、中国戦サウジアラビア戦で板倉と共に活躍した谷口の序列は飛躍的に上がり、もし明日W杯が始まるならおそらく最後の一枠には谷口が入るはず。だからこそ、今回初招集となった伊藤がドイツで見せるパフォーマンスを代表にも持ち込めるかが注目で、伊藤の出来次第では3バックや冨安のSB起用などのオプションも生まれてくる。

 

サイドバック

長友佑都

佐々木翔

酒井宏樹

松原健

◯山根視来

□室屋成

安西幸輝

□小川諒也

◎中山雄太

?旗手怜央

?冨安健洋

□橋岡大樹

△菅原由勢

 

左SBは長友と中山のまま行きそう。なにかと批判されがちな長友だが、少なくとも23人に入るのは既に当確に近いと思われる。そこには経験やキャラクター性などピッチ外での要素も含まれるだろうし、サウジアラビア戦のパフォーマンスが物語るように、選択肢の一つとして23人の枠に入れておくのは十分有意義だと思う。

少しわからなくなってきたのが右サイド。基本的には酒井と山根が当確に有力である構図こそ変わらないが、酒井が怪我で代表に参加しない今回で序列が動く可能性は否定できない。まず、菅原が今回で存在感を示す事が出来れば、圧倒的なユーティリティ性を持つ菅原の価値は一気に高まるだろう。そしてCB枠の動向も重要になってくる。CBのレギュラーは今のところ吉田と冨安だろうが、板倉が絶好調である今、ここで伊藤の計算に目処が立てば、冨安をアーセナルでのポジションと同じ右SBとしてカウントする可能性も否定出来ない。

 

ボランチ/アンカー/インサイドハーフ

原口元気

稲垣祥

柴崎岳

遠藤航

原川力

橋本拳人

◎守田英正

□脇坂泰斗

川辺駿

△旗手怜央

?堂安律

◯田中碧

 

現時点で当確と言ってもいいのは遠藤、守田の2人で、田中と柴崎も当確に近い有力…みたいな位置。

気になるのは4-1-2-3でいくのか、或いは4-2-3-1に戻すのかというところで、要はMFを3枚にするのか、Wボランチにするのか…というポイント。後者であればボランチ枠はこの4人で確定と予想される。前者の場合は、ここの争いに原口や旗手が絡んできそう。また、4-1-2-3システムに変更してから出場機会を失い気味な堂安もPSVでの活躍を踏まえてインサイドハーフ起用になる可能性も出てくる。ただ、上記の3人はいずれも2列目対応出来る選手なので、システム変更にも対応できる…という意味ではセールスポイントか。

 

【2列目/ウィンガー】

原口元気

江坂任

◎伊東純也

浅野拓磨

南野拓実

?古橋亨梧

□奥川雅也

△鎌田大地

□坂元達裕

三好康児

△三笘薫

△前田大然

?旗手怜央

□遠藤渓太

△堂安律

久保建英

 

ほぼ全員当落線上と言っても過言ではない。要は森保監督がどういうプランでW杯に挑もうとしているのかによって、その序列は大きく変わってくる。

例えば、アジアカップ東京五輪の時のようにテクニカルなアタッカーを3枚並べる形の4-2-3-1だと堂安や久保がキーマンの位置になる反面、浅野や古橋が割りを食うスタイルになる。逆に今現在のシステムである伊東をキープレイヤーにした4-1-2-3では鎌田や堂安のポジションの最適解がなかなか見つかっていないし、じゃあ例えば鎌田を活かす3-4-2-1を…と森保監督が考えたとすれば、今度は伊東が割を食う形になると思う。要は森保監督が誰をキーマンに据えて、どういうシステムを使うかで、誰が当確で誰が当落線上は相当変わる事になる。

それを踏まえると、まあどういう形になっても呼ばれそうなのは伊東、南野、原口の3人か。それ以外は文字通り、森保監督の方向性で全てが変わると言ってもいい。ただその点で言えば昨今の鎌田はさすがに招集外にする訳にはいかない活躍を見せているし、堂安も4-1-2-3でポジションを見つけて2システムに対応できる事を示せばその序列は一気に上がるはずで、その辺りの起用さで言えば旗手にもセールスポイントはある。

更にここに三笘や前田、古橋のような売れ株も絡んでくるし、浅野も最近は調子が良い。そう考えると、可能性のあるゾーンにいる選手の中で一番崖っぷちなのは案外久保だったりするのかもしれない。待望論のあった奥川に関しては今回未招集となったのでさすがに厳しいか。

 

センターフォワード

岡崎慎司

大迫勇也

鈴木武蔵

浅野拓磨

◯古橋亨梧

オナイウ阿道

△林大地

?前田大然

△上田綺世

 

2列目同様、3トップ形式にするのか1トップ形式にするのかによって、センターフォワードに求められるものも大きく変わってくる。例えば10月のオーストラリア戦以降の形であればスピードと俊敏性を持つ選手の方が適性があると考える方が自然なので、その候補は古橋や上田、或いは浅野や前田になってくるだろう。逆に東京五輪のような形でいくのであれば、ワントップには最前線でボールを収められる選手が重宝されてくるので、大迫や林辺りがその対象となってくる。

これまでは大迫は当確候補と見られていたが、コンディション不良を原因に今回は招集外になったように、その座が少し揺らぎつつある。一応まだ有力候補には置いたが、大迫を上回る勢いで古橋や上田の存在感が日に日に増しているのも事実。彼らがブラジル戦で目に見える結果を残せば、序列が完全にひっくり返るほどのインパクトを持たせられるかもしれない。

 

 

 

…と、まぁこんな感じですかね。

ここからは彼らにとって、これまでとこれからの人生を賭けた最大のサバイバルが始まります。

 

 

個人的には菅原結構注目してる。

ではでは(´∀`)