誰か助けてください
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第26節、湘南ベルマーレvs鹿島アントラーズの一戦です。
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一時期は神戸と共に17位以下を固めてしまっているような状況にも陥っていた湘南でしたが、6月の中断期間明けには6戦無敗を記録するなど、今では残留圏に順位を戻しています。しかし、その6戦無敗は同じく残留を争う磐田に敗れたところで止まり、直近の試合ではホームで札幌に1-5の惨敗。調子を波状にするのなら、今は再び下り坂のルートに入ってきてしまっているのかもしれません。順位も15位。ラインスレスレ。しかし、今日ここで鹿島を叩く事が出来たならば、神戸やG大阪、磐田といったチームを一気に振り切る事も可能になる訳で。湘南としても、是が非でも勝点1はなんとしても確保したいでしょう。
対する鹿島は、前半戦は横浜FMや川崎と共にトップ3集団を形成して優勝争いを戦っていましたが、5月頃から勝ち切れない試合が頻発した事で横浜FMとの差は開き、むしろ今では広島と柏に抜かれ、C大阪の追撃にも怯える状態になってしまっています。そんな中で前節からは、レネ・ヴァイラー監督を解任して岩政大樹コーチを監督に昇格させ、その初陣を見事勝利。逆転優勝に向けて、1敗もできない状況は続きます。
お互いがお互いにとっての綱渡りのようになる状況の中、山口智と岩政大樹……同じ時代にJリーグで何度も優勝争いをしたクラブのCBとして、ディフェンスリーダーとして君臨した2人が、お互いの肩書きを変えて激突するこの試合。果たして結末はどちらに転ぶのでしょうか。
両チームスタメンです。
前節横浜FM戦が台風8号の影響で延期になった湘南は、直近の試合となった第24節札幌戦から メンバーを5人変更してきました。畑大雅とタリクは共に第16節C大阪戦以来の先発となり、負傷による離脱からベンチには戻ってきた岡本拓也も晴れて試合に復帰。第5節鹿島戦から離脱し、鹿島戦で戻ってくるという…。札幌戦で負傷した町野修斗もベンチメンバーに名を連ねています。
対する鹿島は前節福岡戦からメンバーを3人変更。そのうちディエゴ・ピトゥカが累積警告で出場停止となったボランチには今季2試合目の先発となる中村亮太朗が入り、常本佳吾が負傷離脱した右SBには広瀬陸斗を左から右にスライドさせ、左SBには安西幸輝をスタメンに戻しています。三竿健斗も出場停止から復帰し、新加入のエレケもベンチに入りました。
本日はフジタスペシャルデーとして開催され、先着入場者にはオリジナルエコバック、更に抽選で「フジタ復刻ユニフォーム」と称した、湘南がJFLに所属していた頃の再現ユニフォームが当たる抽選会も。試合前にはYouTubeチャンネル「蹴球メガネーズ」の出演者である水沼貴史氏、北條聡氏、川端暁彦氏が来場してトークショーも開催。また、湘南は7〜8月のホームゲームではウクライナ支援として黄色を基調とした「ひまわりユニフォーム」を着用して試合に挑みます。
Jリーグ30シーズンの歴史に於いて、オリジナル10でこそないものの1994年から参戦した湘南のホームスタジアムで在り続けているスタジアムです。2002年からはバックスタンドに設置されている7ゲートが「HIDEゲート」と称されるようになるなど、この地で多くの名手がプレーしてきました。このスタジアムでの湘南vs鹿島のゲームは、アディショナルタイムに勝ち越し・逆転ゴール、同点弾が決まる事も多く、今日もそんな劇的な試合展開が待っているかもしれません。
ボール奪取から素早く人数をかけてカウンターを仕掛けようとする湘南に対し、鹿島はロングボール主体でとりあえずワントップの鈴木優磨に当てて、そこから2列目やボランチの選手がフォローしていく戦い方を選択。湘南も鹿島も、アプローチの違う縦への速さを重視した戦い方で前半は始まりました。
序盤は鹿島がパワーで押し込む時間が多かったものの、そこでなかなかチャンスまで繋げられずにいると、その後は湘南のスピードと連動性が目立つようになっていき、20分過ぎからはほぼ湘南のペース。28分にはセットプレーの流れから仕切り直して生まれた混戦に最後は瀬川祐輔がシュートまで持ち込みしたが、これは三竿健斗がブロックして阻止します。
その後も湘南は中で早くも持ち運び、長短のパスを上手く使いつつ、連動した動きで誰かがサイドに飛び出して中に折り返す…という攻撃を何度も繰り返す事で、危険なボールを度々ペナルティエリア内に送り続けていました。強い雨が降る中で、鹿島守備陣も高い集中力を維持しながらボールを跳ね返してはいましたが、鹿島はそれをなかなか自分達のボール保持に繋げられなくなっていき、前半はかなり湘南ペースの展開で終えます。
後半から湘南は大橋祐紀を下げて町野を投入。対する鹿島は和泉竜司、キム・ミンテ、エヴェラウドの3人を一気に投入し、三竿をボランチに上げて後半に挑みます。後半も最初にチャンスを作ったのは湘南でした。47分、米本拓司の縦パスをエリア内で受けた瀬川が巧みなステップで鹿島守備陣を翻弄して決定的なシュート。しかし唯一翻弄されずに対応したGKクォン・スンテがこの決定機を阻止。
それでも湘南ペースが続き、湘南の先制点も時間の問題か…と思われた59分、鹿島は右サイドでボールを持ったエヴェラウドが強引に突破を試みると、樋口雄太とワンツーで切り込んでシュート!上田綺世がいなくなった今、復活を期待される大型ストライカーの一撃で鹿島が劣勢を跳ね返す先制点を得ます。
試合内容が良いだけに、せめて勝点1は取りたい湘南は67分に左からのパスを受けた米本が豪快なミドルシュートを放ちますが、これはポストに直撃。しかしそれでも74分、右サイドから茨田陽生がコーナーキックを蹴るとファーサイドで大野和成が折り返し、これを瀬川が詰めて湘南が同点!
しかし最終盤に入ってくると湘南にも疲労が募り始めてきた中で、鹿島は83分にエレケを送り込んで勝負に出ます。脚を攣る選手が続出し始めた湘南に対して、火事はエレケ、エヴェラウド、鈴木の3人で徹底したロングカウンターを狙い続ける事で勝ち越しゴールを狙いにいきました。
しかし鹿島も最後の詰めが甘く、湘南も意地の帰陣でどうにかシュート寸前のところを抑えて試合終了。豪雨の死闘は1-1のドローに終わりました。
湘南からすれば、まざ彼らが置かれている今の状況の中で上位チームから勝点を取れた結果はすごく大きかったですし、勝点1に留まった事が惜しいとすら言えるほどの内容を鹿島相手にやり切ったのは見事でした。内容面では完全に湘南の試合だったと思いますし。惜しむらくは、度々中と外の使い分けでチャンスを作り続けた前半のうちにどうにかもう一本詰め切れたら…というところではありましたが。チームとして良いリズムとテンポで、再現性のある攻撃を何度も出来たことは大きな収穫でしたし、今後への価値のある勝点1だったのは間違いないでしょう。
一方の鹿島は、今日に関しては完全に湘南のペースに飲み込まれてしまった印象です。湘南の攻勢を前に完全に後手に回ってしまっていましたし、常に湘南を追う構図になってしまったのは痛手でした。それでも終盤の猛攻のように、ここぞというところでパワーを出せるあたりの強みは感じましたが、チームとして粗さもあったのは否めないです。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J1リーグ第26節
1位 横浜F・マリノス(48)※2
2位 サンフレッチェ広島(44)
3位 鹿島アントラーズ(44)
4位 川崎フロンターレ(43)※3
5位 柏レイソル(43)
6位 セレッソ大阪(41)※2
7位 サガン鳥栖(36)※1
8位 浦和レッズ(35)※1
9位 FC東京(35)※2
10位 名古屋グランパス(33)※1
11位 清水エスパルス(28)
12位 北海道コンサドーレ札幌(28)
13位 アビスパ福岡(27)※1
14位 京都サンガFC(26)※2
15位 湘南ベルマーレ(26)※1
16位 ヴィッセル神戸(24)※1
17位 ガンバ大阪(22)※1
18位 ジュビロ磐田(22)
※1〜3 未消化試合数
智さんタスケテ…
ではでは。