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シンプルに捕まえて〜UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦 ナポリ vs ACミラン 爆速★マッチレビュー〜

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サイゼリヤではシシリーが好き

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦、ナポリvsACミランの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

最終的にどのリーグのチームが優勝することになったとしても、今年のチャンピオンズリーグの大きなトピックが「イタリア勢の復権」である事は確かでしょう。イタリア勢の2010年代はユベントスを除いてまさしく冬の時代でした。時は移り変わり2023年、その冬の時代の象徴でもあったミラノ勢の復権、そしてナポリアタランタの躍進は今、セリエAに新たな時代を見せようとしています。

イタリア勢同士がぶつかる準々決勝。名将ルチアーノ・スパレッティに率いられ今年のセリエAで首位を独走するナポリ、まさしく"CLに帰ってきた"ような感覚を抱かせるミラン。1stレグはミランが1-0で先勝しましたが、1点のリードはセーフティースコアでもミッションインポッシブルでもありません。歴史と伝統は今宵、新たなるステージへ。ロマンティックセリエA、その結実のような90分が始まります!

両チームスタメンです。

 

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本日の会場はイタリア、ナポリスタディオ・ディエゴ・アルマンドマラドーナです。

かつては「スタディオ・サン・パオロ」という名前でしたが、ナポリ、アルゼンチン、そしてサッカー史上最高の選手に数えられるディエゴ・マラドーナ氏が2020年に逝去された事を受けて同氏の名前を冠したスタジアム名になっています。スタジアム自体も2019年に修繕が行われました。

イタリア国内では3番目に多い収容人数を誇る歴史あるスタジアム。そういえばイタリアって、調べてないので正確な数字はわからないですけど欧州の中では陸上トラック付きのスタジアム多いイメージですね。1990年イタリアW杯ではこのスタジアムで開催国イタリア代表、そしてナポリの英雄マラドーナを擁するアルゼンチン代表の準決勝が開催されました。

 

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ビハインドを追うナポリが序盤から徹底的に攻め込みました。最終ラインを高く保ち続け、常にボールを保持していたナポリは多彩な攻撃で自分達の攻撃ターンをずっと続けており、カットインからのシュートシーンも何度も作っていきます。ミランも集中した守りでゴール前を固め、展開の割にナポリに決定的な場面こそ与えなかったものの、ナポリの猛攻を前に前半からハーフコートゲームの様相を呈する事に。

 

 

 

しかし最初に特大の決定機を掴んだのはミランでした。22分、左サイドからラファエル・レオンがペナルティエリア内に侵入すると、マリオ・ルイとの交錯がマリオ・ルイのファウルとなってPK獲得!キッカーはPK職人として知られるオリヴィエ・ジルー。劣勢のミランがワンチャンスを活かして先制…という展開を多くの人が想像しましたが、ジルーのキックはナポリのGKアレックス・メレトがスーパーセーブ!ナポリ九死に一生を得るファインプレーが生まれます。

 

 

 

メレトのスーパーセーブにより、試合の流れは完全にナポリへ…と思われましたがナポリにも想定外の事態が発生。30分過ぎにポリターノのマリオ・ルイが相次いで負傷してしまい、34分にはロサーノとマティアス・オリベラの2人を投入。負傷退場による2枚交代という稀有なカードを切らざるを得ない事態に。

すると43分、自陣内でナポリのパスワークに乱れが生じたところを拾ったレオンが自陣からドリブルで独走。追い縋るDFを振り抜いて突破し、GKメレトを引き付けたところで中に折り返すと詰めていたのはジルー!まさにこれしかないといった展開で期待通りのプレーを見せたレオン、そしてPK失敗をここで取り返したジルーのゴール…。ナポリは前半アディショナルタイムオシムヘンがネットを揺らすも、その前にハンドを取られてノーゴール。前半はミランが実質的な2点リードを手にして終えます。

 

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後半はナポリの猛攻は更に勢いを増していき、ミランも2点のリードを得た事でかなりトーンを落としていた事からほぼワンサイドゲームのような展開になっていきます。

後半開始からクワラツヘリアが強引なドリブル突破で2度シュートチャンスを作るなど、ナポリは前半以上に個々が勇気を持ったデュエルをミランDF陣に挑む格好になっていきました。

 

 

 

するとそれが一つの結果を生んだのが82分。右サイドを抉ったディロレンツォの低い弾道のクロスがブロックに入ったトモリの手に当たってナポリはラスト10分のタイミングでPK獲得!一気に開けた逆転へのビジョン…しかしその第一歩となるPK、クワラツヘリアのキックはPKストッパーでもあるGKメニャンが弾きナポリは千載一遇のチャンスを活かせず。両チーム…というか両GKがPKを1本ずつ防ぐ形に。ナポリは決定的なチャンスを阻まれた事で絶体絶命に陥ります。

 

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アディショナルタイム、セットプレーを再回収したところから右サイドに展開すると、途中出場のラスパドーリのクロスをやや距離のある場所からオシムヘンがヘッド。これが決まって遂にメニャンの牙城を崩します。

しかし反撃も時すでに遅し。超強力攻撃陣を誇るナポリを相手に180分で最小得点に抑えたミランが勝利!最後の優勝となった06-07シーズン以来となる準決勝進出を果たしました!

 

 

 

とにかくミランはやる事がシンプルに整理できていました。第1戦の結果を踏まえて…というところで見ると、2試合で勝者を決める大会方式の妙味があった試合だったと言いますか。ミランの場合大きかったのは、リトリートで中央を固めた守備組織…相手のボールホルダーに行くものとコースを切るものを整理した守備陣形を徹底しつつ、レオンとジルーという2枚を活用する事で専守防衛にはならないようにしていた。ここは一つポイントだったかなと。実際、ミランの1点目はまさしくそういう展開だった訳ですし。ナポリはそれを理解しても猛攻を仕掛ける以外に選択肢はない。そういうナポリの状況もうまく突くような、苦しくも痛快なゲーム運びでした。

あと特筆すべきと言えばやはり両GKの奮闘でしょう。試合展開の割には決定機がそこまで多くなかった試合で、PKを含めてその僅かな決定機をことごとく弾いてみせた。両者の奮闘はこの試合の大きなハイライトでした。

 

 

ミランインテル復権は素直に嬉しい。

ではでは(´∀`)