ドリームマッチ
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはUEFAヨーロッパリーグ決勝、セビージャvsASローマの一戦です!
オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。
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通算52回目となるヨーロッパリーグのファイナルですが、出場チームの都合でシンプルな予想をしにくいUELに於いて、ここまで絵に描いたような決勝戦がかつてあったでしょうか。
自国リーグでは現在、2強+アトレティコ・マドリードに次ぐ立ち位置のセビージャですが、彼らはヨーロッパリーグという舞台で圧倒的なまでの強さを誇っており、その強さとこの大会での存在感はまさに「キング・オブ・ヨーロッパリーグ」。この大会は彼らの為にあるのか……そう錯覚するほどに、ELの舞台でのセビージャの存在感は唯一無二と言えるでしょう。
対するローマ。イタリア勢の欧州コンペティションでの躍進にも背中を押される中、彼らもELの決勝という舞台まで駒を進めました。彼らの監督は何と言ってもジョゼ・モウリーニョ。言わずと知れたスペシャル・ワン、そして圧倒的な勝負強さを誇る彼は決勝戦に敗れた事がなく、それは昨年…ローマの地にもUEFAカンファレンスリーグで長年遠ざかっていたタイトル、そしてクラブにとって初の欧州タイトルを与えました。
キング・オブ・ヨーロッパと、ファイナルでの負けを知らないスペシャル・ワン…かつてこれほどそれぞれの"スペシャル"が真っ向からぶつかる決勝があったでしょうか。ELの歴史に間違いなく濃い色を残すファイナル。いよいよ開幕です!
両チームスタメンです。
本日の会場はハンガリー、ブダペストのプシュカーシュ・アレーナです。
11ヶ国開催となったUEFA EURO 2020(2021年に開催)に向け、老朽化が目立っていた旧スタジアムを取り壊した上で建て直したスタジアム。名前はFIFAベストゴール賞の名前の由来にもなっている同国の伝説のストライカー、フェレンツ・プスカシュから取られています。基本的にはハンガリー代表のホームという扱いで明確に本拠地としているチームはいませんが、フェレンツヴァーロシュTCは準ホームとしてホームゲームを開催する事も。EURO 2020ではハンガリー代表が圧倒的なホームの大声援を受けてこのスタジアムで躍動し、フランス,ドイツ,ポルトガルと同居して3強1弱と目されたグループを掻き乱した事も記憶に新しいですね。
ちなみにプスカシュは1927年生まれですが、As'ローマの誕生も1927年だそうで。
基本的にはお互いにハードかつ堅いチームというキャラクターもあってか、序盤から局面局面で激しい争いが繰り広げられる肉弾戦的な様相も対する中での立ち上がりとなりました。序盤は12分のスピナッツォーラの決定機などローマがやや押し込んでいくつかのチャンスを作ったものの、その後はお互いに攻めあぐねる時間が続き、どちらもなかなか主導権を握れない試合展開に。
20分過ぎにはセビージャが少し攻め込みかけた時間があったものの、30分になる頃には再びローマが押し込む形になり、前半は堅い中でお互いが隙を伺い合う形となりました。
そんな中、先制はローマでした。35分、ハーフェーライン付近でルーズボールをクリスタンテが制すると、フォローに入ったマンチーニが一瞬の隙を突いて絶妙なスルーパス。これに抜け出したディバラがGKとの1対1を冷静に制してゴール!!今年からローマに加入し、半年前にはローマ所属選手としてW杯を制した男のゴールで1-0!
前半終了間際にはセビージャも左CKからベルナウドのヘッドは僅かに枠の上。更にその直後には右サイドを持ち運んだオリベルのマイナスのパスからラキティッチのミドルが鋭く襲いますが…惜しくもポストに直撃。前半はローマのリードで終えます。
セビージャは後半からオリベルとブライアン・ヒルを下げてラメラとスソを投入。後半から一気に動きます。
前半はお互いに堅い慎重な流れでしたが、アタッカーを2枚送り込んだセビージャはやはり積極的な入りを見せ、52分にはアレックス・テレスがいきなり攻め上がってシュート。これは罠をされましたが、セビージャは確かに後半からギアを入れた感はありました。
そしてテレスのシュートチャンスがあった直後の55分、ヘスス・ナバスが右からクロスを入れるとニアサイドでオカンポスが潰れて流れたボールはエンネシリのケアに入ったマンチーニの足に当たってゴールイン。後半開始早々にセビージャが同点に!
試合は再びセビージャに戻ったかとも思われましたが、ローマもそこはなかなか持ち堪えて試合の展開はイーブンな状態を保ちました。67分には右サイドからペレグリーニがFKでクロスを入れるとゴール前で大混戦が発生。ローマはなんとか捩じ込もうとしましたが、セビージャが肉壁とも言えようブロックでどうにか阻止します。直後にはセビージャもチャンスを迎え、テレスのシュートは今度はローマ守備陣にブロックされたものの、堅いチームの慎重な試合はセビージャの同点弾以降一気にオープンに。
ローマは68分にディバラを下げてワイナルドゥム、75分にアブラハムを下げてベロッティを投入。
試合としてはここに来てスソとオカンポスの両サイドが躍動し始めたセビージャで、外側からの攻撃をじわじわと内に寄ってくる事であわやPKという場面も作るなどローマ守備陣に脅威を与えます。一方、劣勢の立場だったローマもシュートまで持ち込む回数はセビージャ以上に多く、82分にはFKのクイックリスタートからベロッティがシュート。しかしここはGKヤシン・ブヌがスーパーセーブ。セビージャはアディショナルタイムに立て続けに決定機を得ましたが、ここはローマ守備陣がこうなると根性で防ぎ切って後半終了。試合は延長戦に突入します。
前半からの激しい試合展開が効いたのか、延長は両チームともに疲労の色が濃く満身創痍状態。まだセビージャはボールをコントロールできる状態は残していましたが、特にローマはフィールド上が野戦病院と化していました。
アディショナルタイムのローマの猛攻をセビージャか何とか凌ぎ切り、試合は1-1で終了。優勝の行方は3大会連続のPK戦決着へ。
PK戦ではモロッコ代表としてカタールW杯でもスペインのPKをことごとく防いだヤシン・ブヌがローマの2人目・3人目をシャットアウト。最後、4人目…キッカーはカタールW杯決勝でも4人目として優勝を決めた途中出場のモンティエル。一度はGKルイ・パトリシオに弾かれますが、VAR判定により蹴り直しとなったキックを成功させてゲームセット!セビージャヨーロッパリーグ制覇です!!
まあ壮絶な試合でしたね。その一言しかないです。
基本的にお互い、チームの闘い方は違えども基本的なスタンスは近いところにあったはずで、前半が慎重になったのはそれゆえな部分はあるはずです。ただその中で、セビージャの方がボールを持って前に出ていく意識は強かったですし、それを実現可能にする技術の高さは前線の誰もが持ち合わせていた。一方のローマは前半のディバラのゴールが象徴するように一瞬の隙を狙う虎視眈々ぶりと、それを確実に捉える鋭さはあった。そのせめぎ合いは一つこの試合のキーポイントでしたね。後半にしてもセビージャは押し込めていましたし、ローマは押し込まれる中でも好機には繋げてみせた辺りはさすがモウリーニョでしたし。トータルの感想としてはそれぞれが、劣勢になった場面でこそ光る長所で確実に殴り合った。まぁ、本当に殴り合いそうな場面ちょいちょいありましたけど…見応えのある120分とPK戦でした。セビージャさんおめでとうございます!!
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
22-23 UEFAヨーロッパリーグ優勝:セビージャ(3大会ぶり7回目)
優勝:セビージャ(スペイン)
準優勝:ASローマ(イタリア)
ベスト4:ユベントス(イタリア),バイヤー・レヴァークーゼン(ドイツ)
ベスト8:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド),フェイエノールト(オランダ),スポルティングCP(ポルトガル),ロイヤル・ユニオンサンジロワーズ(ベルギー)
The King of Europe League
ではでは(´∀`)