さて、そうなるとどのチームも気になって気になってソワソワするのは夏の移籍でございます。
今年の移籍登録期間は7月21日から8月18日まで。新加入選手が出場できるのは第22節、サンガ的には8月6日のホームでの柏戦からになりますね。21日より前にもリーグ戦は行われますが、移籍の噂はもちろん、獲得発表は普通に6月にもありますから。そうなると交渉自体は既に各クラブ始まっていると考えるのが自然でしょう。
という訳で本日は、京都サンガFCの夏補強について方向性や方針の予想…予想というか、展望を考えていこうと思います。
【おしながき】
①現状のスカッド確認
②まず始めに…
③ポジション別補強優先度
※当記事の情報は全て6月21日時点での情報になっており、それに基づいて執筆しております。
Jリーグ30周年記念特集はこちらから!
↓
オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。
↓
①現状のスカッド確認
2023 京都サンガFCポジション分布
(背番号順。太字はメインポジションの選手です)
【GK】若原智哉,ヴァルネル・ハーン,太田岳志,マイケル・ウッド
【CB】麻田将吾,井上黎生人,アピアタウィア久,三竿雄斗,イヨハ理ヘンリー
【SB】飯田貴敬(右),麻田将吾(左),三竿雄斗(左),,荒木大吾(左),白井康介(左右),福田心之助(左右),イヨハ理ヘンリー(左),植田悠太(左),佐藤響(左)
【アンカー】川﨑颯太,金子大毅,三沢直人
【インサイドハーフ】川﨑颯太,福岡慎平,武田将平,松田天馬,金子大毅,谷内田哲平,三沢直人,平戸太貴
【WG】宮吉拓実(右),木村勇大(左),木下康介(左),松田天馬(左右),豊川雄太(右),山田楓喜(右),平賀大空(左右)
②まず始めに…
まず第一に、夏移籍はオフシーズンの移籍よりも遥かに難しいというところは念頭に置いて考える必要があります。
最たる理由として、やはり夏の移籍は市場に出る選手が限定的になるという事。基本的に夏に大きく動くのは出場機会の少ない選手か下位カテゴリーの選手で、少なくとも現状のサンガの立場で「引き抜き」の移籍は簡単じゃありません。なので上手く出場機会の少ない選手を拾い上げていく事は重要です。J2やJ3の主力を引き抜くにしても、例えば争奪戦でJ1上位クラブが絡んでくれば劣勢になる事は否めないでしょう。なのでフロントはポイントを早く定め、他クラブが動き出すより先に一本釣りをしておく必要がある。そういう意味では昨年の佐藤のように狙いとプレースタイルが合致したらすぐにでも話をまとめていかないと、夏移籍は手遅れになってしまう可能性があります。
失敗したくない補強とはいえ慎重に行きすぎて他クラブにも狙われると分はよくないでしょうから、そこは少々の思い切った決断はしていかなければならない。外国籍選手を新たに獲得するならともかく、少なくとも国内選手の移籍は登録期間が始まるくらいには完了させておくくらいの気持ちは必要かと考えています。
その上で…サンガの場合、すごく難しいのは…曺貴裁監督はカップ戦ではターンオーバーを敷いていますが、今季はターンオーバーしてるのにターンオーバーしてる感がちょっと薄いんですよね。要は現状、サンガは良くも悪くも1.5軍的な立ち位置にいる選手がめちゃくちゃ多い。そうなるとシーズンオフはともかく、夏移籍で早急に動くには人が多すぎる気もするし、逆に全く動かないにしては心許ないというすごく中途半端な状況になっているのは否めません。なので迂闊に「ガンガン補強すればいい」とも言いにくい…という状況ではあるのかなと。
③ポジション別補強優先度
【GK】
レギュラー:若原智哉
レギュラー候補:太田岳志
サブ:ヴァルネル・ハーン,マイケル・ウッド
補強優先度《?》
通常の状態であれば補強の必要性は無いです。上福元直人の退団で不安視されましたが、そこは若原が素晴らしいパフォーマンスを見せましたし、太田も一定の働きを見せた。むしろハーンとウッドという各国の代表GKで第3・第4GKを埋める是非さえ問われていた訳で。
しかし事情が大きく変わったのは6月。天皇杯富山戦でウッドが負傷退場となり、ルヴァン杯FC東京戦では若原も負傷。この2人の怪我の度合いはクラブとして発表されていないので何とも言えませんが…どちらかが早期復帰出来るのならともかく、両者ともに一定期間の離脱を余儀なくされるなら補強は急務です。別に無理に即戦力GKでなくてもいいですが、いずれにしても太田と代表離脱のあるハーンの実質的な2人体制になるのはさすがに苦しい。一方で、逆に若原とウッドがすぐに復帰出来るというのであれば、現状のサンガはGKを若干持て余している部分さえある。そういう意味で若原とウッドの怪我次第…という事で《?》としました。
【センターバック】
レギュラー:麻田将吾,井上黎生人
ベンチ:アピアタウィア久,イヨハ理ヘンリー
サブ:三竿雄斗
補強優先度★★★★★
テコ入れ必要度は高いポジションだと思っています。
麻田と井上に関しては特に不満はありません。3バック時にはイヨハのパフォーマンスも悪くない。ただアピアタウィアは今季の働きは試合毎の波が大きく、三竿は4バック時のCBとしては考えにくい。となると、少なくとも井上とレギュラーを争えるようなCBの補強は遅かれ早かれ求められるとは思います。もちろんアピアタウィアやイヨハ辺りがグッと覚醒してくれれば一番いいですが、イヨハに関しては覚醒したら広島に帰るでしょうし、それを踏まえるとシンプルに頭数も少ない。ここは真っ先に拾えるところで選手を拾っておかねばならないところかと。
【サイドバック】
レギュラー:白井康介(左右),佐藤響(左)
レギュラー候補:福田心之助(右)
ベンチ:荒木大吾(左),イヨハ理ヘンリー(左)
サブ:飯田貴敬(右),三竿雄斗(左),植田悠太(左)
オプション:麻田将吾(左)
補強優先度★★☆☆☆
心許ないといえば心許ないですが、右SBは白井に加えて福田が一定の計算はできるレベルにいる事、左SBは若干ボリュームゾーンと化している事を踏まえると、相対的な優先度は下がるのかなと思っています。
ここに関してはむしろ考えるべきは飯田や三竿辺りをどう考えるか。組み込むのか、或いはリリースするのか…それによっても事情は変わるでしょうし、優先すべきポジションは他にあるので、ここは現有戦略をどう組み込むかを考えるべきでしょうか。
【アンカー】
レギュラー:川﨑颯太
ベンチ:金子大毅
サブ:三沢直人
補強優先度★★☆☆☆
現状のアンカーは若干川﨑ポジション的な部分があると思っています。金子や三沢がアンカーに入る事はちょこちょこありますが、川﨑の代役を探すのはその方が無理がある事で、移籍や長期離脱のような"万が一"が起こった場合は、もうそれはWボランチ形式に変えてくるのかなと。その予想を前提にすれば、優先度の点では比較的低めになるかなとは思います。
【インサイドハーフ】
レギュラー候補:福岡慎平,武田将平,松田天馬,谷内田哲平,平戸太貴
ベンチ:金子大毅
サブ:三沢直人
補強優先度★★★☆☆
武田の負傷離脱後はリンクマンとしての役割をこなせる選手がおらずに苦しんだサンガでしたが、そこで平戸が台頭してカバー出来るようになってきたのはポジティブなところ。谷内田も最近になって状態が上がってきましたし。
組み合わせたとしては平戸or谷内田と福岡or松田or金子が現状のベターで、現状として量は一定するいる…と。そうなると相対的な優先順位としてそんなに高くはない一方で、もし史上にハイクオリティな選手が転がっていたとしたらそこは行くべきなのかなと考えています。
【ウイング】
レギュラー候補:木村勇大(左),木下康介(左),松田天馬(左右),豊川雄太(右)
ベンチ:山田楓喜(右)
サブ:宮吉拓実(右),平賀大空(左右),アラン・カリウス(左右)
オプション:一美和成(左右)
補強優先度★★★★☆
このポジションもインサイドハーフと同様に量は揃っていて、各々が一定のクオリティは持っている。その上で考え方は2つあるんですよね。
WGとして主に先発起用されているのは豊川や木村、木下といった選手ですが、基本的に彼らはWGというよりは中央寄りでCFの脇に近いところ、いわば4-1-2-3でも2シャドー的な動きをしているんですね。それこそパトリックや山﨑が身体を張れるタイプゆえに余計に。なので現状、WG的なプレーを期待できる選手はパウリーニョが退団した以上山田くらいで、それはサンガに明確に不足しているタイプです。そういう意味で考えるならWG的なWGは補強ターゲットになるでしょう。
一方で現状のサンガの場合、サイド攻撃は両SBの白井や佐藤が担保する形になっている場面が多いので3CFの形が優先される方が多く、山田はともかくパウリーニョはあまり出場機会を得らないまま去ることになってしまった。カリウスみたく、現状で何人か発生してしまっているように飼い殺し状態になってしまうのも勿体無いですし。ここは曺監督がこれからのオプションをどう考えているか次第で、例えば3バックをその選択肢として捉えるならそこまでの緊急性はない。一方で、例えば麻田やイヨハを左SBで使う事をオプションとして捉えるなら左WG出来る選手は獲っておきたいところです。
…今後の事も考えるとそういうタイプは一枚は取っておいて欲しいけど、人数的にはボリュームゾーンなんだよなぁ…。
レギュラー候補:パトリック,山﨑凌吾,一美和成
補強優先度★★★☆☆
パトリックがいて、更にそこに山﨑と一美がいる以上、相対的な優先順位としてはさほど高くはないと考えています。
一方、サンガにとって理想的な状態って「パトリックをスーパーサブで使えるような状態」だと思うので、その状態を確固たるものにする為に、それこそピーター・ウタカを彷彿とさせるような絶対的なCFを狙いに行く…という選択肢はある。インサイドハーフの項に近い感覚で「チャンスがあれば行くべき」といったところでしょうか。
川﨑くん次も代表呼ばれてくれい…。
ではでは(´∀`)