
メキシコ館は行ってみたかったで…
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは国際親善試合 メキシコ代表 vs 日本代表の一戦です!
【クラブW杯観戦ガイド作りました!是非お使いくださいませ!】
↓
【Jリーグをもっと楽しめる(かもしれない)、2025Jリーグ開幕ガイド作りました!是非お使いくださいませ!】
↓
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。】
↓
無事にW杯出場を決めた日本代表。ここから2026年W杯までに予定されている活動回数は、事前合宿を除けば9月・10月・11月・来年の3月…これを多いと取るか少ないと取るかは人それぞれですが、残り4回となりました。
W杯出場を決めた事で実質的な消化試合となっていた6月の最終予選と7月のE-1選手権は新戦力を発掘する為のセレクション的なフェーズでしたが、ここからはいよいよ日本代表をチームとして仕上げていく段階であり、ラージリストの中に属する選手達にとっては改めてふるいにかけられていくという鍛錬とサバイバルが共存する実に難しい季節へと突入します。その中でメキシコとアメリカ……勢力図的には日本と近いところに属し、同時に来年のW杯開催国であるこの2チームとアウェイで戦えるという事は、機会としてこれ以上ないシチュエーションと言えるでしょう。アメリカ生活のヒントにも繋がるでしょうし。
今日の相手はメキシコ。日本にとってメキシコは習うべき相手とも語られていた時代も多く、実際に直接対決では悔しい思いをさせられた記憶の方が強いですし、言うまでもなく彼らは準強豪国と呼ぶような立ち位置の国です。いくら今回は親善試合とは言っても、東京五輪のメンバーにとってはリベンジの意識もある事でしょう。更に、相手監督は日本にも縁がある人物。「ベスト8の壁を越える」…図らずも同じ悲願を持つ両者の対決。果たしてどのような実りを手にできるでしょうか。
両チームスタメンです。


日本は離脱者が相次ぐ守備陣など怪我等の理由で未招集となった選手を除けばベストメンバーと呼ぶべき11人を起用してきました。今日は鎌田大地をボランチに置き、シャドーは久保建英と南野拓実のコンビ。格上ないしはアジア勢以外で同格の相手との対戦で3バック採用はおそらく初めてで、森保一監督が「アジア予選の時の戦い方でぶつかる」と公言していた通り、WBは堂安律と三笘薫を配置した攻撃的な布陣に。ちなみに長友佑都がE-1選手権以外の代表戦でベンチに入ったのは2024年3月の北朝鮮戦以来です。
昨年7月より元日本代表監督のハビエル・アギーレ監督が3度目の監督就任となったメキシコは4-1-2-3システムを採用。メキシコも優勝を飾った7月のゴールドカップ決勝戦からはスタメンを1人しか入れ替えておらず、メキシコも本番仕様のメンバーでこの一戦に挑みます。
本日の会場はアメリカ、カリフォルニア州オークランドのオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアムです。
かつてアメフトのレイダース、メジャーリーグのアスレチックスが使用していたアメフトと野球の兼用スタジアム。今日の試合は「思いっきり野球場にサッカーのフィールドを捩じ込んだ」というアメリカではちょこちょこ見る形式で行われます。なお、メキシコにルーツを持つ住民が多い事からこの試合にはメキシコ人サポーターが多く来場しているとの事。
特に野球では緑色のスタンドと同じく緑を基調としたオークランド・アスレチックスの本拠地としてはキャットフィッシュ・ハンターによる最年少での完全試合を達成、リッキー・ヘンダーソンによる盗塁記録の樹立、ビジターチームの選手としてですがイチローのメジャー通算2000本安打、メジャーでは唯一となる大谷翔平vs藤浪晋太郎といった場面はこのスタジアムで生まれており、観客席によるウェーブはこのスタジアムで行われたワールドシリーズの試合が最初だとか、アスレチックスをモデルとした大ヒット映画『マネーボール』の舞台となるなど印象的なベニューです。サッカーとは異なる歴史の息を感じながらのゲームというのも趣。
キックオフまで...
— サッカー日本代表 🇯🇵 (@jfa_samuraiblue) 2025年9月7日
あと45分⏳
アメリカ遠征1戦目メキシコ代表戦に臨む💪
🏆国際親善試合
🗓9.7(日) ⌚️11:00(🇯🇵)
🆚メキシコ代表🇲🇽
🏟Oakland-Alameda County Coliseum(アメリカ)
📺NHK総合テレビで生中継
📱NHKプラス
📱U-NEXT(有料)#最高の景色を #SAMURAIBLUE pic.twitter.com/pUFJpokHdZ
4分には久保が早速右サイドから持ち込んでファーストシュートに持ち込むなど、森保監督が公言していたように、今回はアジア予選で実践していた攻撃的なスタイルがメキシコ相手にどこまで通用するかというアプローチを立ち上がりから見せていきます。実際に最終ラインのところでしっかりとビルドアップを試みながら、ボランチの鎌田に当てたところから、右サイドはWBの堂安にシャドーを絡めた連動、左サイドは三笘の突破を目指す左右非対称的なスタイルで打開を試みていました。
10分には左サイドでパスカットを試みた三笘から久保が持ち込んでシュート。15分には渡辺のロングフィードに抜け出した堂安が決定的な場面を迎えますが、いずれもGKマラゴンに阻まれて得点には至らず。
25分頃まではほぼほぼワンサイドでボールを握っていた日本は、メキシコにボールが渡った時もしっかりと連動したプレスで蓋をしながら相手が前進できない状況をうまく作り、25分以降にメキシコがカウンターを狙い始めた時にも3バックが時間を遅らせたところをWBの帰陣で潰していく…といった具合に、守備の強度と連動を高い位置でも低い位置でも実践できていました。
その上でボールを奪取した際には、明確なカウンターチャンスでもない限りは一度3バックから鎌田に当てていくビルドアップの座組にしっかりと立て直していく形で、ボールを持っていない時間でもメキシコの攻撃が単発にならざるを得ない状況を試合を通して維持していきます。
その中で前半のうちに取り切る事は叶わなかった日本ですが、かといってメキシコにも大きなチャンスを与える事なく前半終了。前半に関しては非常に上々の出来で後半に向かいます。
後半もファーストチャンスは日本でした。48分、久保の突破がディフレクションしたところに上田が反応しますが、シュートはまたしてもGKマラゴンに防がれてゴールには至らず。53分には上田の起点から堂安が同サイドに送ったスルーパスに久保が反応。久保のクロスをファーサイドで南野がボレーで合わせますが……このシュートはクロスバーの上へ。
日本は61分に負傷した板倉滉を下げて関根大輝を投入。一方、前半の時点で選手を1人入れ替えてWボランチ気味にしていたメキシコはサンティアゴ・ヒメネスやイルビング・ロサーノなど一気に3枚替えを敢行します。日本も69分には南野、久保、鎌田を下げて前田大然、伊東純也、佐野海舟を投入。前田と伊東はWBとして投入し、堂安と三笘をシャドーにシフトさせます。
68分にはロサーノの右からのFKにバスケスが決定的なヘッドを放ちましたが、この場面はGK鈴木彩艶がファインセーブで阻止。その後も日本は優勢ではあるものの、メキシコのブロックを前にあと一歩が崩せず、内容の充実感の割には決定的なチャンスをなかなか作り出せなくなっていきます。
81分には三笘と堂安を下げて町野修斗と鈴木唯人を投入。遠藤航をアンカー、鈴木と佐野をインサイドハーフ、町野と上田を2トップにした3-1-4-2気味のシステムにシフトします。
88分には途中出場のカルロス・ロドリゲスのクロスボールをカバーに入った前田がクリアしきれなかったところに反応したベルテラメがメキシコにとってこの日最大の決定的な場面を迎えますが、シュートは僅かに枠を逸れて失点を回避。逆に日本は89分にが背後に抜け出した上田がモンテスに倒されてFK獲得。モンテスはこのプレーで一発退場となりましたが、そのFKからの攻撃も実らず。
終盤まで充実した内容のサッカーを強敵・メキシコ相手にもしっかり見せた森保ジャパン。
しかし一方で、見事な内容ながらも最後の崩しを取り切れなかったという現実にも直面するような、手応えと消化不良感の共存するスコアレスドローに終わりました。
良い試合だったし、明確に勝ちに行ったし、勝ちに値する内容だったからこそ、そこを取り切れなかったという現実。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年9月7日
内容の素晴らしさと慢性的な悩ましさが共存するゲームではあった。
内容としては非常に良かったと思います。
今日のメキシコ戦のテーマは新戦力や新戦術のテストではなく、対アジアとして用意した攻撃的な戦術がメキシコクラスの相手にどこまで通用するのか…というテストでした。つまりは、アジア最終予選を想定した自分達が主導権を握るスタンスを、メキシコクラスのレベル相手でも維持できるのか、維持するに値するのかを確認する…それがメキシコ戦、アメリカ戦のテーマだったと。
まず何よりチームとしての意識統一がすごく良かった。メキシコがビルドアップした際には相手のパスコースから先に切るようにしてハイプレスで追い込んでいき、相手がロングボールを蹴ってくればそれに合わせてチームとしての上下動をしっかりとアジャストさせていく。何度かサイドからカウンターを開ける場面はありましたが、ちゃんと1人をカバーに残しながら1人がディレイで時間を稼いでボランチやWBが帰陣していく……どの状況でチームとしてどうするのかをちゃんと共有し、ちゃんと実践できていた。チームとして高い位置を取る意識を持ちながら、じゃあどのタイミングは下がるべきなのか?というところをしっかりと用意していた事で、メキシコが単発的な攻撃に振り切らざるを得ないような形に持っていった。それにより日本が攻撃ターンを回し続ける土壌を組めていたと思います。
全員が持ち場を守りつつ、システムも随時可変させながら、その上で人に行く人、カバーに入る人、さらにもう一枚余らせておく人の運用を全ての局面でできていた。前半に日本がプレスとカバーをしっかり組んでいる状態からメキシコが出した横パスを、余っていた板倉が思い切って前に出てインターセプトからのオーバーラップに繋げた場面は今日の基本形からの応用という意味ですすごく良いシーンだったなと。特に堂安と三笘の守備での貢献は本当に素晴らしいですよね。堂安は純粋に守備が巧い選手という背景もありますが、三笘もチームのタスクにしっかり適応させていましたし。
だいぶ良い前半だったんじゃないの。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年9月7日
押し込んで試合を進められたのもそうだけど、メキシコの攻撃が単発にならざるを得ない座組で守れた事が素晴らしい。…
攻撃に関しても良いビルドアップが出来ていたと思います。
基本的にはカウンターで攻め切れるチャンスがあれば攻め切りに行こうとしていましたが、メキシコもそこの帰陣は早く、守備陣形は的確に整えてきた。そうなった時に攻め急ぐよりも、一度3バックでビルドアップをさせつつ、ボランチの鎌田に当てたところから左サイドの三笘への展開、或いは久保と堂安がコンビネーションを発揮できる右サイドへのチャンスメイクという流れを構築出来ていましたし、メキシコ守備陣が鎌田のところで潰しにこようとするならば、最終ラインから三笘や堂安にロングボールを蹴らせるという状況に応じた機転も効いていた。ボールを前進させる事に於いて複数の選択肢を持ちながら、それを出し手も受け手も同じ答えを的確にチョイス出来ていたのは素晴らしいところ。特に立ち上がりは密集したところから崩しのアプローチを模索しながら、20分頃からはメキシコのプレスに合わせて長いボールを絡めるようになった臨機応変さは、鎌田を中心にチームとしてクレバーに動けていた証明でしょう。
一方、基本的にシャドーの久保は堂安と共に右サイドの崩しの部分に加わり、南野は三笘がボールを持った時の補佐的なポジションに回ることが多かった為、最後のところでフィニッシャーになり得る選手が上田しかいなくなっていたところは構造上の欠点ではあるのかな、とも思います。例えばあそこで上田をニアに走らせて南野はファーに入るとか、もうちょっと南野が2トップに近いところに入ってこれたらベストでしょうし、そういう意味では後半の上田→堂安→久保→南野の決定機は理想的なシーンでした。最後の局面でああいう状況を増やしていけるかどうかはこれからの課題でありつつ、あの南野のシーンを見れば後は回数を増やしていけるかの問題かなと思います。
おそらく終盤に関しては2トップにする事で中の枚数を増やすオプションという意図があったとは思います。前田と伊東をWBに置いた事もあり、よりストレートな、よりシンプルな形と言いますか。ただそこは鎌田を下げて今日は守田英正もいないというところで、そこでビルドアップが担保できずに重心が下がってしまった事は運用の課題ではあるかなと。
ただいずれにせよ、内容としては全ての時間帯で正しい振る舞いができていましたし、それに裏付けされたクオリティもしっかりと発揮できていた。アウェイでのメキシコ戦という事を踏まえても、特に試合内容にケチを付けるような90分ではなかったと思います。
ただ……ただ、というよりはだからこそ、ですが、日本は勝ちに行ったし、勝ちに値するパフォーマンスを見せていながら、最後の1点を取れなかった。この試合が本番想定の試合であったからこそ、ある意味ではパフォーマンス自体は素晴らしかったからこそこの部分は重く捉えないといけないという現実もあるのだろうなと。もしこれがW杯本番の決勝トーナメントで、88分のベルテラメのシュートが決まっていたら…どれだけ内容が良くても敗退という結果には変わらなかった。内容と比較すれば明確なチャンスシーンは多くはなかったですし、そこの細かい「詰め」の部分は、良い内容だったからこそ顧みなければならない部分だなと思います。純粋に良い試合だったけどね。
メキシコとかいう困ったらアギーレ
ではでは(´∀`)