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悪魔的戦法〜明治安田生命J1リーグ第10節(前倒し分) 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 マッチレビュー〜

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ゴルフを覚えたいよー

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第10節(前倒し分)、横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸の一戦です。

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

本日もJリーグは基本的にはカップ戦が組まれていますが、ACL開催に伴う影響によりACLに出場する4チームは第10節の日程が前倒しで組まれています。

第9節(前倒し分)で絶対王者・川崎相手に結果と内容の両面で圧倒して土をつけたマリノスですが、続く第2節柏戦では退場者を2人出した影響もあって柏に1-3で敗北。とはいえ、3試合で既に7得点を挙げている事実が物語るように、主力が抜けようともそのアタッキングフットボールは今年も健在。1勝1分1敗とはいえ、内容も勘案すれば悪くないスタートを切れたと言っていいでしょう。

一方でちょっと不安出だしになったのが神戸です。開幕戦で名古屋に完敗したところから始まったシーズンは、第9節(前倒し分)浦和戦では何とか追いついて引き分けに持ち込んだものの、逆に第2節福岡戦は勝ち切れなかった格好でドロー。3試合を終えて2分1敗と未だに未勝利です。昨季は開幕から好発進出来たことが3位という成績に繋がったところを思うと、未勝利のままこれ以上ズルズル行くことだけはなんとか避けたいところ。近年、独自の路線を歩む両者の対戦です。

両チームスタメンです。

 

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両者共に開幕から中2〜3日の5連戦の4試合目という事情もあり、両チームともターンオーバーも意識したメンバー構成となりました。

マリノス前節柏戦で退場した畠中槙之輔と岩田智輝が出場停止で、同じく前節で負傷退場となったマルコス・ジュニオールを欠く中で前節からは高丘陽平エドゥアルド、アンデルソン・ロペスの3人のみ残してスタメンを8人変更。その8人も松原健仲川輝人以外は全員が今季初スタメンで宮市亮實藤友紀、山根陸は今季初出場。特に18歳の山根は今季ユースから昇格したばかりのプレーヤーで、どんな働きを見せるか注目です。

対する神戸はアンドレス・イニエスタにセルジ・サンペール、大迫勇也の3人を温存する形でスタメン変更。通常の4-3-1-2から、昨季の序盤戦で採用していたオーソドックスな4-4-2にシステムを変えて挑みます。扇原貴宏と山口蛍がWボランチ、佐々木大樹と郷家友太をサイドハーフという形で起用しています。

 

 

 

本日の会場は神奈川県横浜市日産スタジアムです。

前回のミッドウィーク開催が祝日だった事もあり、ルヴァン杯も含めて本日行われるカードは今季初のナイトゲームとして開催されます。その為、マリノスナイトゲーム名物である「トリコロールギャラクシー」も今年初開催。今季からマリノスから神戸に移籍した扇原貴宏を暗転とペンライトでの演出で迎える事になります。

日韓W杯ラグビーW杯東京五輪サッカーなど数々のスポーツの国際大会の決勝戦会場として知られる日産スタジアムですが、日本最大のキャパシティを誇るスタジアムという訳で、この会場で単独コンサートを行う事はまさしくトップアーティストの証でもあります。近年はコロナ禍の影響でスタジアムライブ自体が行われておらず、日産スタジアムでも2018年にB'zが行ったライブを最後に開催されていませんでしたが、今年は5月に乃木坂46、6月にMr.Childrenがライブの開催を予定しています。

 

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マリノスが低い位置でビルドアップを徹底している事、神戸がいつもよりは奥行きよりも陣形のコンパクトさを意識した戦い方になった事もあって、基本的には主にマリノス陣内でゲームが進んでいきました。神戸が高い位置を取りつつサイドに散らしながら攻撃機会を窺いつつ、マリノスはロングカウンター気味に一気に攻めていく形で試合は進んでいきます。

最初の決定機は13分、酒井高徳のロングスルーパスに抜け出した小田の折り返しに武藤嘉紀がフリーで合わせたもののシュートはGK高丘に阻まれてゴールには至らず、この後の接触プレーで武藤は負傷退場。大迫との途中交代を余儀なくされます。

 

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その後は両チームともに決定機を数回得ました。

19分には松原健が粘ってキープボールを西村拓真を経由して宮市へ。右サイドを独走して折り返したボールにロペスが反応しますが、この場面はGK前川黛也のセーブとDFのブロックで阻止。29分にも高い位置でのボール奪取から決定機を作りますがロペスのシュートは右ポストに当たり、こぼれ球に詰めた宮市のシュートもミートし切れません。

対する神戸も34分、右サイドのスローインを受けた大迫のボールキープから抜け出した佐々木の折り返しに郷家友太が飛び込み、懸命に脚を伸ばした實藤があわやオウンゴール

 

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しかしその中で38分でした。小池裕太の左サイドからのコーナーキックファーサイドから飛び込んできた西村のヘッドが決まってマリノスが先制!西村は移籍後初ゴール。前半からシュートシーンが多くなった試合はマリノスが1点リードで後半へ。

 

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神戸は後半からシステムを4-3-1-2に変更。佐々木を左ボランチにする形で、システムはいつもの布陣に戻してきました。そんな中で53分、自陣でのボール奪取を受けた大迫のスルーパスに小田がDF2人を置き去りに一気にラインブレイク。GK高丘と1対1の場面まで持ち込みますがここは高丘に軍配が上がってゴールならず。

直後に神戸はサンペールとイニエスタを投入し、更にその直後にはサンペールのパスを左で受けた大迫の折り返しに再び小田が合わせますが…これも枠の外へ。

 

 

 

後半の神戸はマリノスを押し込んではいたものの、水沼宏太とエウベルという破壊力を持つ両WGを投入してきたマリノスは西村を3トップの一角にシフトし、カウンターを駆使するのにこの上ない3人を並べてきました。神戸がボールを支配し、マリノス陣内でプレーする時間の方が圧倒的に多かったものの、マリノスはボールさえ奪えば鋭い攻守の切り替えから爆走カウンターを何度も繰り出していきました。

78分には右サイドを駆け上がった水沼宏太のクロスに反応した西村のヘッドはクロスバー直撃。神戸もその間に扇原やイニエスタ、途中出場のリンコンが惜しいシュートシーンを迎えましたが、それ以上にマリノスの鋭いカウンターに対して、その対応をずっとさせられ続けた小林友希と槙野智章はどんどん疲弊していきました。

 

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アディショナルタイムのラストワンプレー、カウンターから西村がスルーパスを送ると水沼が爆走。水沼からリターンを受けた西村がドリブルで切り込むと、対峙した小林に西村を阻止できるほどの体力は残っておらず……西村が再び仕留めて追加点!

西村のゴールを祝っている最中に試合終了の笛。両チームともにシュートの多い見応えのあるゲームでしたが、機動力を120%で活かし続けたマリノスが2-0で勝利。一方、神戸はこれで4戦戦って未だ未勝利です。

 

 

 

逃げ切り方って色々あると思うんですよ。例えば昨季の名古屋のように、自らの守備に絶対的な自信を持つチームはしっかりとゴール前を固めて徹底的に重心を後ろに下げる事で対応しますし、他のチームでも守備の人員を増やしたりして1点リードをストレートに守り抜く…「逃げ切る」といえば、やはりこのやり方がベターにはなってきます。それに対して今日のマリノスは3トップに水沼、エウベル、西村というスピードと機動力を持つ3人をリードしている状態で並べてきて、ボールを神戸から奪う度にカウンターを仕掛け、ほぼほぼ3人で決定機まで辿り着いてしまった…と。

 

 

これをやられると神戸としては本当にしんどいんですよね。例えば土壇場で追いついた浦和戦は、退場者を出した浦和が専守防衛状態になっていたから神戸は迷う事なく総攻撃を仕掛ける事が出来たんですけど、ビハインドだから神戸は両SBも高い位置を取る中で両CBはずっとマリノスの3トップの対応をさせられました。こうなると神戸のCBには「恐怖」だけが植え付けられていく…要はパワープレーをしようにも出来ない状況になるんですね。マリノスからすれば、恐怖で神戸を牽制し続けた格好になるんです。なのであれだけ攻撃的なCBとして知られる槙野が全然上がってこれなかったのも、最後の場面で西村に小林が全くついていけなかったのも…両方マリノス式逃げ切り方」みたいなものに嵌め込まれてしまった象徴とも言えるシーンでしょう。

これに近い事を欧州でやってるのがパリ・サンジェルマンですよね。あそこもキリアン・ムバッペやらがガンガンくるから、もうカウンターしようにも出来ない状況になってくるんです。もちろん、こんなやり方は目指したところでやれる戦法じゃない。マリノスが会得した悪魔的戦法とすら言えるものでしたね。怖いよ…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第10節

3月2日

川崎フロンターレ2-1浦和レッズ

横浜F・マリノス2-0ヴィッセル神戸

4月28日

ジュビロ磐田vs名古屋グランパス

4月29日

北海道コンサドーレ札幌vs湘南ベルマーレ

清水エスパルスvsサンフレッチェ広島

京都サンガFCvsアビスパ福岡

柏レイソルvsサガン鳥栖

セレッソ大阪vs鹿島アントラーズ

FC東京vsガンバ大阪

 

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第9節同様、基本的にはルヴァンカップの開催週ですが、ACLに参加する4チームは4月28〜29日のリーグ戦を前倒しする形で開催されました。

川崎と浦和の一戦は前半、岩波拓也のゴールで浦和が今季初めて先制点を獲得するも、後半に入って川崎が家長昭博と脇坂泰斗のゴールで3分間でスコアをひっくり返して逆転勝利。川崎はホームでの無敗記録を伸ばした一方、浦和は開幕から4戦未勝利という厳しい状況が続いています。

 

 

水曜日のダウンタウンにシフト。

ではでは(´∀`)