貯まりまくっていたJチャレ抽選券を1試合に使い果たしかけている今、少しパチンカスの気持ちを理解できそう
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはAFCチャンピオン2022グループI第5節、蔚山現代FCvs川崎フロンターレの一戦です。
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ACLグループステージもいよいよ残り2試合。そろそろ突破が決まるチーム、敗退が決まるチームも出てくる頃合いです。いずれにしても、今日のこの第5戦の結果次第でそれぞれの最終節のスタンスも変わってくるので、より楽な状態で最終節に挑む為の重要なゲームとなります。
グループIのダークホースと目されていたジョホール・ダルル・タクジム(JDT)との2連戦は、最初の対戦こそ引き分けたものの、第2ラウンドでは5-0の圧勝。川崎がグループIの首位に躍り出ました。川崎がこの試合に勝利し、かつこの後に行われる試合でJDTが敗れれば、その時点で川崎の決勝トーナメント進出は確定します。
しかしそれは全て今日、この試合で蔚山に勝てた場合の話です。JDTに敗れた事でグループステージ突破に不安が募り始めた事は、元々は優勝を目指せる立場にいた蔚山にとってかなりの計算外でしょう。彼らは何があっても今日の試合に勝たねばならない立場で、その必死度は初戦で戦った時より遥かに強いはずですし、I組が三つ巴になっている現状、今日蔚山に敗れれば…状況は相当カオスになってしまいます。そんな相手をどうかわすか、どう振り切るか…川崎の培った黄金期の真価が問われてきますし、今日勝つか負けるかで、突破が決定的になるか危機的になるかが大きく分かれる運命の一戦です。
両チームスタメンです。
川崎は前節からスタメンを3人変更。レアンドロ・ダミアンとマルシーニョが3トップの一角に入り、遠野大弥がインサイドハーフの位置で起用されています。今大会の川崎は外国籍枠の関係で誰かはベンチ外になってしまう形になっていますが、前節得点を挙げたチャナティップがジョアン・シミッチと入れ替わる形でメンバーから外れました。
蔚山は前の2試合が広州との試合だったので、前節からはフィールドプレーヤーではオム・ウォンサン以外の全員を変更。レオナルドやヴァレリ・カザイシュヴィリなど、スタメンは第2節以来となる選手も複数います。ちなみにこのチーム、スタメンのキム・ヨングォンやレオナルド、ベンチにいる天野純だけでなく、Jリーグで聞き覚えのある名前めちゃくちゃいるよ…監督もホン・ミョンボだし……。
本日の会場はマレーシア、ジョホールバルのタン・スリ・ダト・ハジ・ハッサン・ユーヌス・スタジアムです。
JDTの本拠地であるスルタン・イブラヒム・スタジアムと2会場での開催で行われているジョホールバル開催分のグループI。ホームチームであるJDTは全6試合をスルタン・イブラヒム・スタジアムで戦い、JDTの裏カードに当たる6試合をこのスタジアムで開催する事になっています。
このスタジアムはJDTが現在のスタジアムが完成するまで使用していたスタジアムであると共に、フランスW杯予選アジア第三代表決定戦のイラン戦…即ち「ジョホールバルの歓喜」の舞台となった、日本サッカーにとって歴史的なベニューであり、日本サッカーにとっての最も重要な瞬間が生まれた場所でもあります。ただ2013年に全面改修されているので、当時とはかなり違う雰囲気にはなっています。
初戦で戦った際は序盤からかなり苦しいペースで試合を進めざるを得なかった川崎ですが、今日は試合開始早々にマルシーニョがチャンスを作るなど、プレスの積極性も攻撃のリズムも非常に良いテンポで進んでいきます。7分には劣悪なグラウンドコンディションでイレギュラーしたボールを拾ったレアンドロ・ダミアンが狙ってシュートを放ちますが、これは僅かに枠の上。
しかし先制点は蔚山でした。14分、川崎が押し込む中で蔚山が初めて高い位置でボールを持った縦パスを供給。このパスをレオナルドがはたくとカザイシュヴィリがエリア内に切り込み、これは谷口彰悟とGKチョン・ソンリョンがなんとかブロックしましたが、こぼれたところをレオナルドに詰められて失点。蔚山としては、この日最初のチャンスで得点に成功した事に。
押し込む中で先制された事実が焦りを生んだのか、川崎は先制されるより前よりもボールロストの回数が増え、逆にやる事がより整理された蔚山は効率よくカウンターを繰り出します。20分、カウンターパスを受けたレオナルドが前線でタメを作ってからスルーパス。ここに抜け出したオム・ウォンサンがガラガラの右サイドを疾走すると、最後はGKチョン・ソンリョンとの1対1を冷静に制して2-0…。
川崎はボールを持って前に運びながらも、2点リードを得た事で更にブロックを固める蔚山の前にチャンスをなかなか作り出せません。しかしそれでも40分、高い位置まで上がってボールを受けた。谷口彰悟がファーサイドに供給したクロスをマルシーニョが頭で落とすと、そこに飛び込んだダミアンのシュートが決まって1-2。川崎がなんとか前半のうちに1点を返して折り返します。
前半終了間際に1点を返した勢いでもって、早い段階で同点に追いついておきたい川崎。しかし予想に反し、後半立ち上がりの蔚山はかなり積極的に攻め込んできました。48分、またもレオナルドを起点にしたところからカザイシュヴィリが抜け出すと、対応についた谷口を振り切って決め切り3点目。川崎にとっては出鼻をくじかれる厳しい展開に。
川崎は58分に山村和也、小林悠、シミッチを同時に投入し、その後も知念慶や宮城天を投入して攻撃的なシフトを敷きます。しかし前がかりになる川崎に対し、共に横浜FMでチームメイトだった天野純とユン・イルロクを投入した蔚山のカウンターの鋭さの方が目立つ形に。
それでもシンプルなクロスを入れるなどしてパワープレー気味にシュートに持って行こうとした川崎ですが、83分のダミアンのヘッドも91分も山根視来のシュートもGKチョ・ヒョヌに阻まれてゴールならず。
谷口も前線に上げてのアディショナルタイム、知念のクロスを谷口が折り返し、最後はダミアンが叩き込んで1点を返しますが……反撃には時既に遅し。川崎、蔚山との大一番で痛恨の一敗を喫しました。
開始早々の川崎の試合の入りってめちゃくちゃ良かったんですよね。プレスもハマってましたし、攻撃のリズムも良くて、開始10分の出来だけなら広州戦以外の全試合で一番良かった。ただ、だからこそそんな流れで、唯一のピンチで失点してしまった事は精神的に大きな影を落としたように見えました。
まず試合全体として蔚山のカウンターが冴え渡っていましたし、レオナルドでタメを作ってカザイシュヴィリ、オム・ウォンサン、途中出場のユン・イルロクらがちゃんと2人目としてそれに応えていた……攻撃は最大の防御とは少し違いますが、やっぱりリトリートのブロックの効果を最大限に発揮するにはカウンターの脅威を見せる事だと思いますし。何より後半開始直後、もう少しセーフティーに来るかな…と思ったところで蔚山がラッシュをかけてきたのは川崎も面食らった部分はあったでしょう。
JDTは広州には勝ってくるでしょうし、おそらく川崎はグループ3位に転落する可能性が高く、少なくとも首位通過の可能性は相当低くなってしまいました。それでも最後、2位には入れる可能性は高いでしょうから……果報を待つのみです…。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
AFCチャンピオンズリーグ2022グループI
第1節
JDT5-0広州
第2節
広州0-8川崎
蔚山1-2JDT
第3節
蔚山3-0広州
川崎0-0JDT
第4節
広州0-5蔚山
JDT0-5川崎
第5節
蔚山3-2川崎
広州vsJDT
第6節
川崎vs広州
JDTvs蔚山
サーテーラーイットオッフィッスー
ではでは(´∀`)