そういえば明日日本ダービー見れへんやないかい
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第16節、サンフレッチェ広島vs名古屋グランパスの一戦です。
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Jリーグも残り2試合で前半戦を消化。
両チームとも今季は監督を交代して迎える30シーズン目の2022年シーズンですが、4月からはミヒャエル・スキッベ監督が率いる広島が絶好調で、スキッベ監督は4月の月間最優秀監督賞を受賞するほどでした。ドイツで抜群の実績を誇る彼が落とし込んだ高いインテンシティーのフットボールは既にJリーグの中でも注目される存在として、センセーショナルさの一つの形を提示し続けています。それに対し、長谷川健太監督が就任した名古屋は芳しくないシーズンインでした。開幕戦こそ神戸に勝利したものの、第8節からは6戦未勝利という状況に陥り…。しかし第13節でC大阪に勝利すると、そこからは打って変わって3連勝達成。システムを4バックから3バックに変更し、個性豊かな選手の噛み合わせもハマり始めてきています。
名古屋はシンプルに連戦という状況。対する広島は水曜日に予定されていたG大阪戦が新型コロナの関係で中止になって、連戦とは違う意味で難しいコンディションの調整を強いられました。5月末、クソ暑いデイゲーム……両監督が強く求めるインテンシティーをこの環境でどう発揮するか。伝統ある2チームの注目の一戦です。
両チームスタメンです。
広島は1人、名古屋は2人スタメンを入れ替えてきました。
広島は森島司が開幕戦以来にスタメンを外れ、ベンチにも入らず。インサイドハーフには今季はスーパーサブ的な起用の多い柴崎晃誠が今季初スタメンとなっています。また、青山敏弘は第9節磐田戦以来となるベンチ入りです。
名古屋は前節福岡戦で退場したチアゴと広島ユース出身の宮原和也がベンチからも外れており、スタメンにはレオ・シルバと藤井陽也かま復帰。3バックにシステムを変えて以降の名古屋は3-1-4-2を採用していましたが、今日は2トップではなくマテウスを頂点、柿谷曜一朗と仙頭啓矢をシャドーに起き、レオ・シルバと稲垣祥をWボランチに置く3-4-2-1を前節に続いて採用しています。
本日の会場は広島県広島市、エディオンスタジアム広島です。
30シーズン目を迎えるJリーグですが、1993年当時と同じホームスタジアムを大規模改修もなくそのまま使用しているのは清水のIAIスタジアム日本平とこのスタジアムのみ。歴史を誇るスタジアムです。今から30年前、Jリーグ開幕を前年に控えた中で、日本サッカーの歴史の大きな転換点となったのは1992年のアジアカップでした。そして30年前、その日本サッカーの歴史が開いた舞台こそがこのスタジアムでした。
今年でクラブ創立30周年を迎える広島は、5月のホームゲーム4試合を「ぶち紫月間」と称して各試合で様々なイベントを開催。今日がぶち紫月間の最後の試合となります。来場者には先着来場者に応援ハリセンが、場外ブースを訪れた観客に先着で色んな商品が貰える他、同公園内の第二球技場ではサッカー教室が開催されており、そちらには福西崇史氏や丸山桂里奈氏も来場。そして試合終了後には、広島史上最高の選手の一人であり、そして名古屋のOBでもある佐藤寿人氏が2年越しの引退セレモニーが行われました。
試合の流れをいきなり左右しうるシーンが開始早々に訪れました。7分、右サイドからのFKで野津田岳人がクロスボールを蹴り込むと、名手ランゲラックがまさかのファンブルを起こしたところに満田誠が押し込みます…が、ライン際ギリギリのところで柿谷曜一朗がスーパークリア。しかしGKランゲラックが脚にトラブルが発生した事により、開始から10分にも満たない時間で絶対的守護神が負傷交代を余儀なくされ、第2GKの武田洋平が急遽リーグ戦では3試合ぶりの出場となります。
その後は両チーム、前へのベクトルの強さを感じさせる試合展開となりましたが、試合の主導権を持っていたのは広島の方でした。23分には自陣からロングレンジのドリブルで駆け上がった藤井智也のシュート性のアーリークロスをナッシム・ベン・カリファがフィニッシュしようとするもこれは右ポストに直撃し、こぼれ球もGK武田がなんとか回収。
対する名古屋はマテウスに柿谷、相馬勇紀のように前に運べる馬力を持つ選手の個の力も活躍したロングカウンター的な攻め方で広島を攻略しようと試みます。彼らのドリブル主体の攻撃に対して広島はハードめなチャージで対応することも多く、結果的に名古屋はアタッキングサードまで入り込める機会は少なく。特に広島の右WBである藤井は徹底的に相馬潰しを行うようにしていました。前半はかなりバチバチな展開で0-0で終えます。
長谷川監督は後半開始から柿谷を下げて石田凌太郎を投入。しかしそれでも広島が押し込む時間が続いていて、58分には右の45度くらいのところで満田がレオ・シルバに倒されて広島がFKを獲得。これを野津田が豪快に叩き込んで広島が先制!野津田は広島の選手としては実に7年ぶりのゴールということに。
先制を許した名古屋は62分に酒井宣福と内田宅哉を投入して反撃の機会を伺いますが、68分に東俊希を投入した広島立て続けにショートカウンターを繰り出しながら試合の主導権を名古屋に渡さず、アタッキングサードにも度々侵入して名古屋が迂闊にラインを上げられない状況を作っていました。そんな中で、まずはチームとして全体を押し上げたい名古屋は酒井へのロングボールなんかも多用しながら少しずつボトムアップを図っていきます。
85分にはハーフェーライン付近からの縦パスを酒井が落としてマテウスがワンタッチでミドルシュート。しかしこれは枠の左に僅かに逸れてゴールならず。アディショナルタイムにもセットプレーのこぼれ球に稲垣が強烈なミドルシュートを放つも広島DF陣の体を張った守備に阻まれ…。試合は1-0で広島が4戦無敗となる勝利!名古屋は3連敗がストップです。
まぁ……色んな見方がある試合ではあったのかなと。広島はやっぱりチームとしてのスタンスが統一されていて、新監督…それもキャンプの期間は入国制限で合流出来なかったにも関わらず、ここまで統一的に組織されたチームをこの段階で作ってきたスキッベ監督の手腕は見事でした。特に守備面でマンツーマンとゾーンの使い分けが見事で、それは対名古屋という意味での相性も良かったのかなと。相馬と森下龍矢のサイドの馬力はマンツーマン並みに潰して、逆に柿谷・仙頭・マテウスの3枚には塩谷司・荒木隼人・佐々木翔のリーグ屈指の3バックで上手くゾーン気味にしながらスペースを与えない…そういう役割の整理の仕方は凄かったと思います。今季の躍進も納得は出来るクオリティでした。
ただ、名古屋視点で見れば日程も含めてエクスキューズはあったというか、色んな意味でのフラストレーションは溜まってしまう試合だったのかな…という面もあります。広島はインテンシティーが相当高いチームなので、選手同士が激しくぶつかり合うようなシーンが増える事は想定内だったでしょうけど、その全ての判定が広島の方に転んだのは…彼らにとってはちょっと不幸な面もあったようには映りましたね。
明日はサンガ行ってくるね
ではでは(´∀`)