FC東京「名古屋の監督、今年も見覚えあるぞ…」
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第2節(延期分)、FC東京vs名古屋グランパスの一戦です。
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長きに渡ってFCバルセロナの育成の中枢を担い、新潟で見せた印象的なサッカーでもって、FC東京に革命を起こし続けるアルベル・プッチ・オルトネダ監督。スペイン仕込みのポジショナルプレーで、まさにFC東京は前体制とは180度といっていいほど異なるサッカーを展開しています。
ただFC東京の場合、これは別に前体制の完全否定…という意味でもなく、むしろクラブとしての最高成績、そして最も安定した成績とカップ戦王者の称号をもたらしたのも他でもない前体制だったので、今はスタイルもスタンスも異なるサッカーをしながらも、前監督がクラブの重要功労者である事はこれからも変わりありません。そしてその男こそ、長谷川健太──今宵、名古屋グランパスの新監督として味の素スタジアムに乗り込みます。
新たなるスタイルを長谷川監督に見せつけたいFC東京か、前任の、こちらも元FC東京の監督であるマッシモ・フィッカデンティ監督の下で築いた守備を、長谷川体制で更にブラッシュアップしていきたい名古屋か……様々な因縁渦巻く一戦が幕を開けます。
両チームスタメンです。
FC東京は前節札幌戦からは左WGを渡邉凌磨からアダイウトンに変更した一人のみで、あとの10人は札幌戦と同じメンバー。ベンチメンバーの18人というくくりでも、変更は東慶悟と三田啓貴を入れ替えたのみです。
対する名古屋は連戦の中で、先週のルヴァン杯広島戦と前節鹿島戦から3-1-4-2の新システムを採用。鹿島戦に続いて今日も3バックで挑みます。スタメンは前節から2人変更し、FWには柿谷曜一朗、右WBには吉田豊を起用しています。吉田が右サイドで先発するのは2020年以来です。
当初の予定ではこの試合は2月26日の第2節、FC東京のホーム開幕戦として開催される予定でしたが、FC東京に新型コロナウィルス感染者が多数出た影響で延期に。延期になってなかったらホーム開幕戦から長谷川健太だったって思うとなかなか…。今日の試合が終わった時点で、FC東京と名古屋はACL組を除く12チームと試合数で並ぶ事になります。
近年の味スタでのFC東京vs名古屋の試合はルヴァン杯で重要な試合を重ねていました。一発勝負となった2020年の準々決勝では、3-0で勝利した長谷川監督率いるFC東京がその後川崎と柏を下してルヴァン杯優勝。逆に2021年の準決勝では第1戦を3-1で落としたFC東京が一度逆転に成功するものの、再逆転を演じた名古屋が決勝に進出し、C大阪を倒して優勝を飾っています。その時の指揮官(敵将)が今宵は敵将(指揮官)に…。
最初にチャンスを作ったのはFC東京でした。7分、ボール奪取から右サイドの永井謙佑がボールを持ち運ぶと中央にパス。FC東京がパスで組み立てている間に左に流れ、最後は自分に回ってきたボールをコントロールショット。しかしこれはランゲラックがセーブ。ランゲラックvsヤクブ・スウォビィクのGK対決としても注目された試合で、ランゲラックが先に見せ場を作ります。
序盤こそ少し名古屋がボールを持つ時間もあったものの、この永井のシュート以降はポゼッションは完全にFC東京に。名古屋も3バックでの守備に関してはFC東京の裏に抜ける動きにもしっかりカバーして対応も出来ていましたが、12分の仙頭啓矢のクロスに柿谷が合わせ切れなかった場面以降は試合としては劣勢な時間が続いていきます。
ただFC東京も明確なチャンスまでに持って行けていた訳ではなく、両者ともに前半はややフラストレーションの溜まる前半になりました。
後半もFC東京がボールを保持する時間が長くはなりながらも、名古屋は前半よりも高い位置でのプレッシングと、そこからの速攻の意識を徹底する事で良い形を作っていきます。49分にはミスを見逃さなかったマテウスのスルーパスに抜け出した柿谷がGKスウォビィクとの1対1を迎えますが、ここはスウォビィクが好対応で阻止。
そんな中でFC東京に最大の決定機が訪れたのはは53分、FC東京がカウンター返しのような形で攻め上がり、ボールを持ち運んだ松木玖生が左から右へロングスルーパス。ここに走り込んだ永井の地を這うミドルシュートは右ポスト直撃。そしてこぼれ球にもディエゴ・オリヴェイラが反応しますが今度はクロスバー…。
かなり激しくなった後半最初の10分を終えると、その後はボールのポゼッション権が目まぐるしく移り変わる激しい試合展開となりました。どちらも局地ごとでのデュエルが激化していく形になっていく中で、守備陣も集中した守りでシュートを打たれる前に潰す意識は徹底してキープしており、そこでボールを奪ってカウンターへ…というのが繰り返されていくような試合展開に。
アディショナルタイム、途中出場の阿部浩之のコーナーキックがゴール前で混戦になったところを、こちらも途中出場の金崎夢生がシュートを放ちますが…ここはスウォビィクがビッグセーブ。両者ともにプレッシングの意識が後半はかなり高くなった試合は、双方共に3試合連続無得点という結果に終わりました。
試合を終わってみての感想としては……まぁ、結果的に引き分けは妥当な結果だったようには思います。やっぱりチームとしてベースが確立されてきているのはFC東京の方でしたが、後半は名古屋も目指しているものが少しずつ形になりつつある部分も見えましたし。後半はラインの設定を高くする事で、それこそ50分の永井のシュートみたいな場面を招くリスクは確かに増えたんですけど、守から攻への切り替えはかなり良くなっていたとは思います。
その意味で言えば、押し込めていた前半の間にFC東京としてはもっとシュートまで持っていきたかったところでしょうが、やはり丸山祐市と中谷進之介が藤井陽也を補佐するような形の名古屋の3バックは強力でしたし、そこを突破してもランゲラックがいる訳で。FC東京のスウォビィクにしても、事前の注目ポイント通りGKの活躍も目立ちましたね。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J1リーグ第2節
2月26日
2月27日
4月20日
1位 川崎フロンターレ(20)
2位 鹿島アントラーズ(19)
3位 横浜F・マリノス(18)
4位 柏レイソル(16)
5位 京都サンガFC(15)
6位 FC東京(15)
7位 セレッソ大阪(13)
8位 サンフレッチェ広島(13)
9位 サガン鳥栖(12)
10位 浦和レッズ(10)
11位 ガンバ大阪(10)
12位 名古屋グランパス(10)
13位 北海道コンサドーレ札幌(10)
14位 アビスパ福岡(8)
15位 ジュビロ磐田(8)
16位 清水エスパルス(8)
17位 湘南ベルマーレ(6)
18位 ヴィッセル神戸(4)
※川崎、横浜FM、浦和、神戸の4チームは他チームより1試合消化数が多い
阪神も0-0。(これ書いてる時点で)
ではでは(´∀`)