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微差は敵か味方か〜明治安田生命J1リーグ第32節 京都サンガFCvs名古屋グランパス マッチレビュー〜

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サンガファン兼ガンバファン、アタマが痛い。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第32節、京都サンガFCvs名古屋グランパスの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。


 

 

 

前節鳥栖戦、耐える展開をなんとか凌ぎ切り、前半のゴールを決勝点に守り抜いたサンガが手にした勝点3は文字通り大きな意味を持つ3ポイントでした。続く天皇杯、ターンオーバーで挑んだ広島との対戦は、少なくとも1年前までのサンガがなかなか経験できないようなヒリヒリする舞台での激闘で、負けこそすれ、あの試合の感覚、高揚感は小さいものではなかったはずです。ましてや昇格組である事を考えると、今季のここまでのサンガの戦いぶりは評価に値するだけのものであって、もし仮に降格という結末を迎えたとしても決して失敗と言えるような一年では無いと思います。

ただ、この一年を思い出ではなく財産にする為には何としてもJ1に残らなければなりません。来年もまた、サンガが12年追い求め続けたヒリヒリ感を得る為には、もうかつて何度も見たような後退はいらない…歴史は作るものであると同時に、紡ぐものです。この名古屋戦、未来は勝利する事のみで拓かれます。

両チームスタメンです。

 

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天皇杯広島戦では前節鳥栖戦からスタメンを全員入れ替えて挑んだサンガは、今日の試合では広島戦からは再び全員変更、鳥栖戦からはスタメンを2人変更。システムも4-1-2-3から今日は3-4-2-1を採用しています。山﨑凌吾と鳥栖戦で得点を挙げた豊川雄太は共にベンチからも外れ、ワントップに武富孝介、シャドーに福岡慎平と松田天馬というMFタイプを前線3枚に置いてきました。外国籍枠の5枚は全てベンチメンバーとして使っています。

名古屋は前節横浜FM戦からメンバーを2人変更。3-4-2-1と3-1-4-2を併用している名古屋は今日は後者を採用して先発に復帰したレオ・シルバをアンカーに配置。前節は代表活動の影響を考慮してベンチスタートになった相馬勇紀も左WGとして先発に復帰しています。

 

本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by KYOCERAです。

サンガのみならず、名古屋のスポンサーも務めていることから、本日はauマッチデーとして開催される試合となっています。それに伴い、アトラクション的なイベントはau PAYユーザー限定のグッズ割引や抽選会も行われる他、試合前にはサンガの前身クラブである京都紫光サッカークラブの創設100周年を記念した式典も実施。前身クラブを含めれば何気にサンガは国内最古のクラブという側面を持っています。なんとかこの100周年を良い形で締められるように…。

今日の試合はホームゲームとしては5月29日の第16節川崎戦以来となるデイゲームとなりました。そして何と言っても、今日からサンガスタジアムで声出し応援が解禁!厳密にいえば天皇杯広島戦から解禁されていましたが、開場と時を同じくしてコロナ禍が始まったサンガスタジアムにとって、リーグ戦が声を生むのは初めてとなります。

 

 

本日は現地観戦です!……というか、10月入ってからサッカー観戦3回目…。

現時点で、今シーズンのサンガの試合を現地観戦するのは今日が最後。…まぁ、仮にプレーオフとなれば観にくると思いますが、それはあって欲しくないイベントなので、これが今年最後になる事を祈っています。スポーツ観戦日記はまた後日!

 

 

 

 

序盤は一進一退の工房となりました。2分、右サイドで得たFKを松田が蹴り込むと、川﨑颯太が飛び込んでヘディングシュートを打つも枠を外れ、直後にも武富のボール奪取からパスを受けた井上黎生人の縦パスを福岡→武富と繋いで武田将平が抜け出しましたが、最後はDFのブロックに阻まれてシュートには至らず。

その後は相馬と森下龍矢の両WBが深く進もうとする名古屋にセカンドボールが渡る回数が増えたことで名古屋ボールの時間が続きましたが、10分に相馬のFKをGK上福元直人が弾いたこぼれ球をマテウスが放ったシュートが外れてからは試合はどんどんサンガペースになっていきます。

 

サンガは左サイドは松田や佐藤響がシンプルに抜け出すような展開をした一方、右サイドでは武富、福岡、白井康介のトライアングルで細かいパスを用いながら崩そうとする志向が伺えました。

そんな中で24分には武富のロングスルーパスにインナーラップ気味に抜け出した佐藤が藤井陽也に倒され、VARチェックの末にPKを獲得。しかし武富のキックはGKランゲラックのスーパーセーブに阻まれ、更に35分にはレオ・シルバパスミスが武田に当たると、リフレクションしたところに走り込んだ本多勇喜が鋭いショットを放つも左ポスト直撃。こぼれ球に対する松田のシュートもミートせず、サンガは立て続けに決定機を失う事に。

 

すると前半アディショナルタイム、右サイドからCKを得たマテウスのスピードのあるクロスに対し、井上に競り勝った藤井のヘッドが武田の脚にも当たった末にゴールイン。前半、劣勢だった名古屋が最後に先制点を挙げて前半を終えます。

 

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名古屋は後半からレオ・シルバを下げて永木亮太を投入。サンガが前半の流れのままリズムを掴む一方、名古屋は持ち前のカウンターの威力を活かすような形に割り切り、49分には自陣深くからの中谷進之介ロングフィードに抜け出したマテウス永井謙佑とのリターンを受けてシュートに持ち込みますが、これはDFがブロック。

対するサンガは51分に川﨑の自陣からのロングフィードに武富が藤井を振り切ってシュートまで持ち込みますがまたしてもランゲラックに阻まれ、直後にはショートコーナーの流れから白井が上げたボールを麻田将吾の落としに反応した川﨑のシュートも枠の上へ。

 

しかし59分、川﨑のミドルシュートをランゲラックが弾いたことで左CKを獲得すると、サンガはショートコーナーからバイタルエリアでピッチをワイドに使ってクロスのタイミングを伺います。そしてペナルティアーク付近でボールを収めた武田が一度バックパスを選択し、これを受けた福岡がクロスを上げると、麻田が競り勝ったところに井上が飛び込んだサンガ同点!井上はこれが移籍後、そしてJ1初ゴールという事に。

 

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63分には右サイドのサイドエリアでFKを得たマテウスのFKがファーサイドのポストに直撃して肝を冷やす場面はありましたが、基本的にはサンガが猛攻を仕掛けるような形で試合は進んでいきました。

68分には白井のアーリークロスに武富が合わせるもランゲラック正面。直後には相馬のバックパスにプレスをかけた武富があわや決定機という場面をランゲラックがキャッチし、サンガはエリア内で間接FKを獲得。しかし武田のシュートはブロックされ、サンガは何度も何度もセカンドボールを回収する事で攻撃回数を増やして度々アタッキングサードに侵入していったものの、中谷や丸山といった代表クラスの選手擁する名古屋の守備網をあと一枚剥がしきれません。

 

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ハーフタイムの名古屋の永木投入以降は両監督とも選手交代を行っていませんでしたが、77分に名古屋は内田と森下を下げて宮原和也と古巣対決となる仙頭啓矢を投入。サンガも同じタイミングで本多を下げてメンデスを送り込むと、88分には武富を下げてピーター・ウタカを送り込んで勝負に出ます。

しかし度々得点チャンスは作り出せていたものの、決定機と呼べるようなシュートシーンまではあと一歩持ってくることが出来ず。攻め込むサンガとロングカウンターの名古屋というわかりやすい構図で繰り広げられた終盤の死闘でしたが、2点目は生まれずにタイムアップ。試合はドローで終わりました。

 

 

 

勝ち切りたい試合でした。

内容的には良いゲームだったと思います。攻守に於いて個の強さを誇る名古屋に対して、攻撃面でも守備面でも常に数的優位の状況を作る事が出来ていましたし、2ボランチと2シャドー、それとどちらかのWBが上手くサイドで数的優位を作る事で、常にテンポの良い攻撃を織りなす事が出来ていました。昨季のカップ戦ホルダーの名古屋に対し、勝点2を逃したと言える内容を出来た事はこの一年を通じての成長ではあると思います。そこは否定したくないですし、ポジティブに捉えたいところです。

ただ一方で、やっぱり今季は全体的にそういう試合が多かったんですよ。最近だと横浜FM戦もそうでしたし、天皇杯広島戦もそう。個の力の差を組織で埋めて健闘は出来ている事が、比較的優位な地位で残留争いを戦えている要因ではあるんですけど、一方でそのあと一歩のところの個を剥がせないところは大きなテーマになってきました。「惜しい」はヒントや糧になっても数字にはならない。この「惜しい」を重ねて何かが増えるわけではなく、サンガはここから一つ抜け出さなければなりません。内容では名古屋を上回れていたと思いますが、その個で勝点1をもぎ取って帰った名古屋に学ばされた部分はあったと思います。この隙間を埋められないと、サンガは今のステージから脱皮する事は出来ません。これを来季のテーマにする為にもJ1に残らなければならないですし、残り3試合…感覚を数字に変えるような結果を期待したいです。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第32節

北海道コンサドーレ札幌1-2アビスパ福岡

川崎フロンターレ3-2清水エスパルス

横浜F・マリノス0-2ガンバ大阪

ジュビロ磐田3-3鹿島アントラーズ

京都サンガFC1-1名古屋グランパス

ヴィッセル神戸4-0サンフレッチェ広島

FC東京0-2湘南ベルマーレ

浦和レッズ2-1サガン鳥栖

柏レイソル0-0セレッソ大阪

 

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1位 横浜F・マリノス(62)※1

2位 川崎フロンターレ(57)※1

3位 サンフレッチェ広島(54)

4位 セレッソ大阪(50)※1

5位 鹿島アントラーズ(48)

6位 柏レイソル(47)

7位 FC東京(46)※1

8位 浦和レッズ(43)

9位 サガン鳥栖(41)

10位 名古屋グランパス(40)

11位 北海道コンサドーレ札幌(38)※1

12位 ヴィッセル神戸(37)※1

13位 湘南ベルマーレ(35)※1

14位 京都サンガFC(34)※1

15位 アビスパ福岡(34)

16位 ガンバ大阪(33)

17位 清水エスパルス(32)※1

18位 ジュビロ磐田(25)※2

 

※未消化試合数

 

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今節は首位の横浜FMは勝利すれば川崎の結果次第で優勝が確定する大一番となり、横浜FMG大阪、川崎は清水とそれぞれ残留争いに苦しむチームとの対戦となりました。

しかし横浜FMは17位G大阪相手に開始早々にファン・アラーノのゴールで先制を許すと、GK東口順昭を中心としたG大阪の守備網を最後まで打開出来ず0-2で敗戦。今節での優勝決定はお預けとなりました。一方の川崎は1点リードで迎えた後半に清水に逆転を許しながらも、その後山村和也小林悠のゴールで再逆転。横浜FMは次節も川崎次第で優勝確定の可能性を残す有利な立場は変わりませんが、結果次第では勝点差が2に縮まる状況となってきました。尚、神戸に大敗した3位広島の優勝の可能性は今節で消滅しており、ACL圏内を争う3位広島〜7位FC東京までのチームはいずれも勝点3を逃しています。

一方で衝撃の展開となったのが残留争い。前述の通りG大阪が首位横浜FMに、神戸が3位広島に勝利し、湘南も6位FC東京との上位勢との対決に勝利。福岡も勝利し、京都と磐田も引き分けに持ち込んだことで12位神戸以下は清水以外全て勝点を積み上げる結果となりました。それでも5位鹿島相手に2点リードを吐き出す形となった最下位磐田は苦しい戦いが続くものの、未消化分の2試合をどちらも取れば15位福岡に勝点2差まで迫れる状況になっています。

 

 

鈴鹿見てます。

ではでは(´∀`)