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シャープに〜明治安田生命J2リーグ第38節 V・ファーレン長崎vs横浜FC マッチレビュー〜

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昨日の代表戦はすごく良かったわね

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J2リーグ第38節、V・ファーレン長崎vs横浜FCの一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

J2もいよいよ残り5節。昇格レースはいよいもラストスパートの季節となり、今年もまた、蜘蛛の糸を掴みにいくような激しい最後のレースを堪能できる季節になってきました。

今季、新潟と共にずっとトップ2を走り続けてきた横浜FCは、現在もまだ2位の座こそは死守できているものの、9月の4試合は1勝2分1敗とやや足踏み。前節は終了間際の得点で甲府に勝利したとはいえ、絶好調で猛追してきた3位岡山との勝点差はいよいよ5点に縮まりました。もし今日、横浜FCが敗れて岡山が明日の仙台戦に勝利すれば、彼らの勝点差は僅かに2点にまで縮まってしまう訳で。追われる立場の横浜FCは、なんとかしてこのまま昇格レースを走り切るしかありません。

対する長崎ですが、長崎はまさに今、今年から復活したプレーオフ争いの真っ只中にいます。9月は過密日程を強いられ、これが今月7試合目。そんな中で、第34節千葉戦や第36節水戸戦のようにきっちり勝ち切る試合がある一方、第31節長崎戦や第32節金沢戦の結末のように、やや波のある状態とも…。6位大分との勝点差は2。豊富な戦力を有する中で、何としてもプレーオフにだけは進みたいでしょうし、特にホームでの勝利から遠ざかっている現状、もう足踏みは許されません。

両チームスタメンです。

 

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過密日程を考慮してターンオーバー気味の人選を行っている長崎は前節栃木戦からスタメンを5人変更。特に中盤の構成はカイオ・セザールやクリスティアーノをベンチスタートとするなど前節から総入れ替えの形になり、前節は3-4-2-1でしたが、今節は鍬先祐弥をアンカーに配した3-1-4-2のシステムとなっています。

横浜FCは前節甲府戦から先発変更は2人で、そのうちの1人はハイネルの出場停止に伴い田部井涼を起用。右WBで起用された山下諒也は途中出場が続いていたので、第31節群馬戦以来となる先発出場となりました。

 

本日の会場は長崎県諫早市トランスコスモススタジアム長崎です。

残り3試合となった今季の長崎のホームゲームは「秋の大V・ファーレン祭 勝獲祭」と銘打って開催されます。また、9月23日より佐賀県武雄温泉駅から長崎駅を結ぶ西九州新幹線が開通しました。駅から距離はありますが、最寄り駅となる諫早駅は西九州新幹線の駅にも入っていますので、声出し応援の解禁も含めて長崎としては盛り上がれるシチュエーションと言えるのでは。早速新幹線に乗ってきた長崎サポ、ないしは横浜FCサポもいる事でしょう。

長崎は今年がJリーグ参入10シーズン目ですね。このスタジアム自体は1969年に開場しましたが、長崎の初めてのJリーグ参戦に合わせる形で2013年から大規模改修されたスタジアムの使用が開始されました。同年のホーム開幕戦は長崎にとって初のJリーグホームゲーム、スタジアムのこけら落としどころか、当時のJ2にバブルを起こしたガンバ大阪の襲来にアルベルト・ザッケローニまで来るてんこ盛りの試合でしたね…。

 

 

序盤はお互いに縦への速さを重視したような展開になり、長いパスや裏抜けを試みるような場面が多い試合の入りとなっていきました。序盤はやや横浜FCの方がゴール前に迫っていたものの、その後は長崎が徐々に中盤でボールを落ち着かせ始めた事で長崎主導の展開に。それ以降は横浜FCも、ボール保持時にはハイペースにならない程度のテンポで試合を進めていく形になっていきました。

 

 

 

すると30分でした。長崎は丁寧にボールを繋ぎながら左サイドに流れたクライトンが中央にボールを渡すと、19分に負傷退場となった都倉賢に代わって入った奥田晃也が決定的なチャンス。しかしシュートをGKスベンド・ブローダーセンの好セーブに阻まれると、こぼれ球を山根永遠がクリア……かに見えましたが、この山根のクリアはそのまま超絶ロングスルーパスとなり、反応したマルセロ・ヒアンが一気に左サイドをぶち抜くと自ら決め切って横浜FC先制!ヒアンはJリーグ初ゴール。そして長崎は自分達の決定機からカウンターを叩き込まれるメンタルにクる展開に。

 

 

 

しかし前半アディショナルタイム大竹洋平アーリークロスに対して飛び込んだ米田隼也とGKブローダーセンがクロスボールに対して交錯。ブローダーセンはその際に頭部を地面に強く叩きつける形になり、ブローダーセンを乗せるべく救急車がグラウンド内に入ってくる事態になります。前半はそのまま終了。横浜FCが1点リード。

 

 

後半、前述の接触に伴い長崎は米田を下げて奥井諒横浜FCはブローダーセンを下げて六反勇治を投入。しかし49分、横浜FCは自陣からのロングフィードで右サイド突破を試みると、この攻撃は長崎の守備に阻まれる形になりましたが、長崎のクリアボールを拾った長谷川竜也がエリア外から豪快なロングシュート!ゴラッソ!!横浜FC追加点。

 

 

 

2点目以降は完全に横浜FCのゲームと化していきました。横浜FCが上手くコンパクトな陣形を保って長崎を牽制していく中で、長崎もクリスティアーノとカイオ・セザールを投入して反撃に出ようと試みますが……横浜FCの守備陣形の前にビルドアップの出口を見つけ切れなくなり、小川航基や長谷川がチャンスを迎えるなどショートカウンター的にピンチの方が多い状況に陥っていきます。

 

 

 

終盤には長崎もクリスティアーノがチャンスを迎えましたが、トータルで見れば長崎からすれば1点よりもチャンスが遠い形のゲームに。上位対決は横浜FCが2-0で終わってみれば完勝。自動昇格に向けて大きな勝利を飾りました。

 

横浜FCからすればゲームプラン通りの勝利だったのではないでしょうか。特に後半、2点リードしてからの戦い方は無慈悲なほど効率的だったというか、守備と攻撃を上手くリンクさせる事で常に長崎に3失点目の恐怖を与え続けていた事で、長崎にとっても迂闊にパワープレーに出にくい状況を作り出せていた。そもそも前半も、上手く長崎の攻撃の裏を狙う意識を守備時の段階から共有できていたように見えましたし、一見アバウトに見える1点目はその意識の賜物とも言えるでしょう。

長崎に関しては……ちょっと横浜FCに絡め取られてしまっていた部分はあったかもしれませんね。一枚剥がす、一列前に行くというパワーを出しきれなかったというか、そこで一歩相手の背後に出る方策が若干足りなかったようには見えました。長崎からすればいっそ、思いっきりオープンな展開になっちゃった方が助かったゲームだったのかもしれません。

 

 

ブローダーセンが無事である事を。

ではでは