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気流に溺れたい〜明治安田生命J1リーグ第13節 ヴィッセル神戸 vs サンフレッチェ広島 マッチレビュー〜

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イニや如何に

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第13節、ヴィッセル神戸vsサンフレッチェ広島の一戦です!

 

Jリーグ30周年記念特集こちらから!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

30周年のJリーグ、その1/3を終えたところで、浦和のACLを別にすれば主役は神戸です。アンドレス・イニエスタをベンチに置いても豪華絢爛な顔触れをスタメンに並べる神戸は、これまで目指したポゼッションスタイルからインテンシティーを前年に押し出した戦い方を選択した事が功を奏し、ここまでは首位を走り続けています。少なからず現在の戦い方による夏場の不安も囁かれているところを思うと、なおさら今のうちに稼いでおいて逃げ切り体制でのタイトルレースを戦いたいところでしょう。

一方、その神戸を追う第二勢力という構図を形成しているのが2位横浜FM、3位名古屋、そして4位広島です。広島と神戸の勝点差は3。得失点差を考慮すると両者の順位が今節で入れ替わることは考えにくいですが、今日広島は勝つと勝点で神戸に並びます。全てが上手く行っているように見える神戸も今季は上位直接対決はほぼ勝てていません。広島にとっては付け入る隙であり、神戸にとっては超えるべきポイント。インテンシティーを強く押し出すチーム同士の楽しみな上位対決です。

両チームスタメンです。

 

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神戸は前節横浜FC戦からのスタメン変更は2人。前節は出場停止だった齋藤未月が復帰してアンカーに入った他、酒井高徳が第2節札幌戦以来となるベンチ外となって初瀬亮が右SB、本多勇喜が左SBにそれぞれにスライド。CBは山川哲史とマテウス・トゥーレルのセットとなりました。また、扇原貴宏がリーグ戦では第4節浦和戦以来のベンチ入りとなっています。

広島は前節福岡戦からの先発変更としては神戸と同じく2人。前節は前線を2トップにした3-1-4-2を採用していましたが、今日はシステムを3-4-2-1に戻す形となりました。前節福岡戦で大怪我を負って長期離脱を余儀なくされた満田誠は今シーズン初めて先発を外れた形となっています。

 

 

 

本日の会場はノエビアスタジアム神戸です。

Jリーグ30周年記念スペシャルマッチは12日のFC東京vs川崎フロンターレ戦と14日の鹿島アントラーズvs名古屋グランパス戦ですが、その2試合を除く5月12〜14日開催の全試合も「Jリーグ30周年記念マッチ」として開催されます。2001年からJリーグの舞台で使用されるようになったノエスタですが、そういえば今年から大型改修の末に可動式屋根を取り付けた全天候型スタジアムになってから20年なんですね。

オリジナル10の一角である広島にとって神戸は、一時期はリーグ戦で11戦無敗(7勝4分)と抜群の相性を誇っていましたが、2021年に6年ぶりの敗戦を喫してからは4試合で2分2敗と立場逆転状態に。今季は同じグループとなったルヴァンでは広島の2戦2勝となっているだけに、広島としては再び自分達の好相性は、神戸としては新たなお得意様にどうにか引き摺り込みたいところ。

 

 

本日は現地観戦です!日本代表戦を除けば、今年ガンバもサンガも絡まない試合を現地観戦するのは初めてでございまして。気楽なサッカー観戦を楽しんで参りました。スポーツ観戦日記はまた後日。

 

 

開始早々1分にも満たない時間から広島が決定機。左サイドをするするっと抜けた川村拓夢のシュートをGK前川黛也がファインセーブで防いだところから試合は始まります。

序盤はどちらかといえば広島の方が攻め込む・押し込むという前への意識が強かった一方、やはり広島の3バックは驚異的な堅さを誇り、正面から突入してもそうそう簡単に破れない相手とあってか、神戸は大迫勇也が常に右サイドに張り、中央でタメを作ってサイドに振るよりもサイドでタメを作って中への活路を探っていました。

 

 

 

広島も随所にチャンスを作っていたものの、試合のペースは少しずつ、そして確実に神戸に向いていきます。右からは初瀬のクロス、左からは汰木康也の突破でチャンスメイク。43分には汰木の折り返しを武藤嘉紀が粘って落としたところに走り込んだ佐々木大樹がシュートに持ち込むも、僅かにシュートは枠を逸れてゴールには至りません。

 

 

後半、広島は志知孝明を下げてシャドーにエゼキエウを入れ、東俊希を左WB、川村をボランチに配置変更して後半に臨みます。

しかし後半開始早々に試合を動かしたのは神戸でした。47分、中央でボールを持った大迫が右に展開すると、武藤のグラウンダーで鋭いクロスに走り込んだのは山口蛍。このクロスが山口の前でどうにかカットしようとした荒木隼人の脚に当たり、オウンゴールで神戸が先制。

 

 

 

広島は60分に野津田岳人と越道草太を下げてドウグラスヴィエイラと中野就斗の投入でシステムを3-1-4-2の2トップに変更。チームとして前がかりな体勢になる中で最大のチャンスは62分でした。中野のクロスは相手DFに当たるも山なりにファーサイドに流れたボールを東が頭で落としたところにヴィエイラがシュートをミートさせましたが、ここはGK前川の後ろに構えていた山川がなんとかブロック。

 

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ただ、試合としてペースの手綱を握っていたのは神戸でした。前述の決定機でも、その流れのままカウンターで最後は汰木の決定機に漕ぎ着けたように、攻撃スタンスは維持しながらも先制した事で割り切って重心を下げた神戸はカウンターの狙いがクリアになっていきました。

神戸は広島の攻勢を利用しながら実に効率的にカウンターを仕掛け、GK大迫敬介の好セーブもあって追加点には至りませんでしたが、広島の攻撃に対しても集中した守りで崩される事なく対処していきます。

 

 

 

そして後半アディショナルタイム、自陣でのスローインを受けた大迫勇也が粘って武藤に繋ぐと、武藤は右サイドから中央へのコースをドリブル突破。最後は自らミドルシュートを選択し、これが見事にゴール左に突き刺さって2-0。

 

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攻撃も、そして試合そのものもフィニッシュさせるような一撃で2-0とした神戸は最後のセットプレーも防ぎ切って試合終了。2-0でまたしても勝利を重ねた神戸、変わらず首位快走です。

 

 

 

今季の両チームの戦いぶりを見ると、結構中盤でかなりハードにやり合うような、それこそインテンシティーをぶつけ合うような展開になる方も思ったんですけど……おそらく広島はいつも通りにそういう試合で進めていこうと思っていたはずなんですよ。その一つの表れがファーストプレーで川村がシュートまで持ち込んだような流れだったと思いますし。

ただ、広島に対して神戸はなるべくそれは避けたいと考えていたのは試合展開としても明確でした。今日は基本的に最終ラインはあまり高い位置を取らず、いつもならプレスをがんがんかけていく中盤の3枚も今日は潰すというよりは構える守備を選択。チームとして広島のスペースを消す事を最優先に選択した上で、攻撃面では上で書いたように大迫勇也をサイドに張らせて、左右非対称的な攻め方で広島の3バックと直接対峙する展開を避けていった。今日の神戸は相当効率的なサッカーをしていたと思います。リスクを負う事で勝利を掴もうとするより、リスクを削る事で自然と勝利に近づいていったような。

その点で言えば、例えば大迫が右に張る度に自分は受け手としてぬるっと中央に走っていったりした武藤の動き方はいちいち巧みでしたね。やはりその辺りは個人能力のすこぶる高い選手が揃っているだけあって、それぞれが良い意味での要領の良さをピッチ上で発揮していた。テクニカルというよりスキルフルな神戸を見せてもらったように思います。

 

 

家系食べて帰る

ではでは(´∀`)