RK-3はきだめスタジオブログ

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タメと解放〜2024明治安田J1リーグ第22節 サンフレッチェ広島 vs ヴィッセル神戸 マッチレビューと試合考察〜

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前川パパ歓喜のゲーム

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第22節、サンフレッチェ広島 vs ヴィッセル神戸 の一戦です!

 

 

 

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4位神戸にとって、先週は3位G大阪→1位町田→2位鹿島との対戦が続く壮絶な1週間でしたが、初戦のG大阪戦は敗れたものの、つづく町田戦はドローに持ち込み、2位鹿島との試合は3-1で勝利。運命の3連戦で勝点4を獲得し、上位陣との差をキープする最低限のミッションは達成しました。

しかしこの3連戦では「追う立場の優勝争い」としての直接対決でしたが、それに続く今日の試合の相手は「追われる立場の優勝争い」。対戦相手の広島は7位ですが、そもそも2位鹿島から9位浦和までが勝点差6の中に詰まっているので、広島からすればこの試合に勝てば神戸を順位で逆転し、開幕ダッシュ以降に滑落した優勝争いに戻る事ができる。神戸にとってはここまでの3連戦と異なる立場での上位対決。今後の鍵を握ってくる90分です。

両チームスタメンです。

 

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広島は1-1で引き分けた前節川崎戦からのスタメン変更は一人。川崎戦ではワントップにドウグラスヴィエイラを起用していましたが、今日はスタメンにピエロス・ソティリウをスタメンに復帰させています。

神戸もスタメン変更は前節鹿島戦から一人のみ。今日は酒井高徳が欠場しており、前節同様に本多勇喜を左SBで起用した上で初瀬亮が右SBとしてスタメンに復帰。移籍の可能性を報じられている岩波拓也もベンチ入りしています。

 

 

 

本日の会場は広島県広島市エディオンピースウイング広島です。

 

 

本日の試合は金曜日ですのでフライデーナイトJリーグとして開催されます。話題沸騰の広島の新スタジアムでのナイトゲーム。いわゆる金Jはこのスタジアムでは初の開催ということで、今日の試合では今季のナイトゲームのハーフタイムに実施している「超熱狂NIGHT FES」に花火演出が追加され、圧倒的な照明演習に花火の迫力が加わった幻想的な体験をスタジアムで楽しむことができます。

ちなみに広島ホームの広島vs神戸戦は広島が圧倒的な戦績を残しており、2000年代以降で神戸がアウェイ広島戦に勝利したのは2015年のわずか1試合のみ。今年からかつての広島ビッグアーチから新スタジアムに移動した広島にとってはこの好相性を継続したいところでしょうし、逆に神戸からしたらスタジアムが変わったタイミングで「あくまで鬼門はビッグアーチ」という事にしたいはず。

 

 

序盤は神戸が攻勢に出ました。素早くサイドに振ったところから複数人で細かいパスを回し、相手をこちらのサイドに引きつけたところから一気に逆サイドに展開する形で広島守備陣を翻弄していた神戸は11分、左サイドで密集していたところから中に持ち出した山口蛍の縦パスを受けた大迫勇也が右サイドに展開。武藤嘉紀のクロスをそのまま中に入って行った大迫が頭で合わせて先制!

しかし広島もすぐに反撃に出ており、普段の広島よりはスローなペースでビルドアップと前進を図るような攻め方でペースを奪い返すと、17分には佐々木のパスを大外で受けた東俊希の斜めに入れたパスをソティリウがキープ。再びボールを受けた東が入れたクロスに逆サイドの新井直人が頭で合わせたボールは山なりになってゴールに吸い込まれて広島同点!

 

 

その後はやや広島が優勢にゲームを進めてはいましたが、広島が一方的に押し込み倒すといったようなゲーム展開ではなく、やや広島優勢のイーブンに近いような状態が続いていました。

お互いに強度の高さを誇るイメージよりはゆっくりと試合を進めようとしていた印象がある中で、広島は35分に加藤陸次樹が入れたクロスをソティリウが頭で合わせるも僅かに枠の右。

 

 

 

両者ともなアタッキングサードでのチャンスクリエイトというよりも、中盤をどう打開するかにやや苦しんだと言いますか、逆に言えば両者ともそこで良い守備ができていた形で前半はそのまま1-1で終了。

後半に向かいます。

 

 

後半も先に試合を動かしたのは神戸でした。

52分、右サイドでCKを得た神戸は初瀬亮が大外にボールを蹴り込んでトゥーレルが折り返すも相手DFがクリア。しかしこのボールを扇原貴宏が弾き返して絶妙なところに落ちたボールに広瀬陸斗が反応すると、広島DFを置き去りにした一瞬のタイミングで絶妙な合わせ方でゴールにボールを流し込んで神戸が勝ち越し。

 

 

先に動いたのはリードしている神戸で、61分に井出遥也を下げて佐々木大樹を投入して中盤の運動量を担保。対する広島は65分のタイミングでソティリウを下げてマルコス・ジュニオールを投入し、やや前線のスペースが見つけにくい中で細かいエリアでプレーできる選手を前に並べていきます。

攻撃のアプローチに少し変化を加えた広島は早めに決定的なチャンスを一つでも創出したいところでしたが70分、左サイドでのパスワークから東がクロスに持ち込みましたが、このボールはGK前川黛也のパンチングやDFの弾き返しでクリアされるとこのボールを大迫がキープ。圧倒的な体幹で対応に当たった中野就斗を押さえ込んでから右サイドに絶妙なスルーパスを送ると、抜け出した武藤のファーサイドへのグラウンダーのアーリークロスを山口が仕留めて3点目!山口と対を成す佐々木のニアへの動きも効果的に働いて工場が大きな追加点。

 

 

広島は73分にエゼキエウ、ドウグラスヴィエイラ、中島洋太朗を、78分に塩谷司を下げて茶島雄介を投入。しかし83分には交代枠を使い切った状態でエゼキエウが負傷退場するアクシデントが発生し、広島は10人での戦いを余儀なくされる事に。それでも直後にセットプレーから満田誠が鋭いシュートに持ち込むも…僅かに枠の左へ。87分には右サイドをマルコスと中島のコンビネーションで崩してマルコスがクラスを上げますが、ファーサイドに入ってきた東のヘッドも枠を捉えられず。

 

 

 

神戸は75分に大迫と広瀬を下げてジェアン・パトリッキと菊池流帆を投入し、菊池を右SBとした4-4-2にシフト。明確に守備固めの姿勢を打ち出して広島に対応していきます。

試合は工場がそのままゲームを終わらせる形で3-1で終了。上位3チームを追う立場のチーム同士の対決は神戸が2試合連続3-1で勝利して連勝。鹿島とG大阪は明日試合なので、暫定ですが2位に浮上しています。

 

 

 

広島も神戸も前半は比較的お互いの様子を伺いながら、お互いの立ち位置を伺いながら…という側面があった中で、アプローチとしては前進しようとした広島、打開しようとした神戸みたいな印象がありましたがその中で神戸は密集と点在のアンバランス感を上手く作り出して、そしてそれをしっかり利用できていたなと。1点目なんかが典型的なシーンでしたが、狭いエリアを利用しながら広いスペースを捉えていくような。特に広島は3バックシステムですし、どちらかのサイドで囲ってボールを取り切りたい意思が働くはずで、そういう広島の守備のスタンスも踏まえた上で上手く状況を活用できていましたし、逆サイドに展開できる視野とキック力を持つ山口や扇原が中盤で果たした役割は大きかったのかなと。そういう押し引きの段差とでも言いましょうか、引っ張って引っ張って放すみたいな……タメと解放、前振りとオチみたいな攻撃が素晴らしかったと思いますし、後半開始早々にリードしてからはそのリズムをしっかりカウンターに転用できていたのが素晴らしかったですね。

そういう意味では広島は常に後手で戦わざるを得ない状況が長くなってしまったのは苦しかったですね。前半に関しては早めに同点に追いつけた事で拮抗した状態で試合を動かせましたが、神戸がワイドのエリアのスペースを狙ってそこを打開の糸口にしようとしていたのに対し、広島は縦への前進を目指そうとするとそこのスペースをなかなか見つけられず、神戸も今日は3CBにも対応できる本多勇喜を左SBで起用していたのでそこをしっかり消す守備ができていた。全体的に広島と神戸の対峙で生じるミスマッチを味方に付けるようなアプローチができたのが神戸だった…という印象のゲームでしたね。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

 

2024明治安田J1リーグ第22節分はガンバ大阪vs横浜F・マリノスの試合のマッチレビューページに記載しています。

 

 

グラサンチェ

ではでは(´∀`)