RK-3はきだめスタジオブログ

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京都サンガFC 2024→2025 補強プラン展望〜前編・そもそも監督の進退や如何に?レンタル組の処遇と現主力慰留の問題〜

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30周年記念試合、そういえばなかったな…

 

どーもこんばんは

 

一応クラブ的にはガンバ戦がその扱いなのかしら…?

 

さてさて、一時期は本当に、本当にどうなる事かと思いましたね。いかんせん、あの0-5は私も現地にいましたから。

我々ね、一生懸命(勝点)探しました

選手スタッフ、一生懸命(勝点)探しました

残留、見つかりましたよ

 

京都サンガFC、2025年もJ1で戦えます!!!

 

 

 

サンガにとっては3年連続J1残留、そしてJ2誕生以降、4年連続この国のトップリーグで戦える権利を獲得したのはクラブ史上初の出来事。その権利を掴み取った…それは紛う事なくこのチームに関わった多くの人間の功績です。30周年が開幕前に掲げた「史上最高で最強」に値するものだったのかどうかはわかりませんが、30周年にこのクラブの歴史を揺るがした事は間違いない。一度連敗のスパイラルにハマると抜け出せなかった京都サンガというクラブにとって、2024年は歴史に対する勝利だったとすら言えるやもしれません。

 

 

J1とJ2を行き来した歴史があり、果てはJ2に定着してしまう時代もあったサンガが、果たして"J1のクラブ"としての時代を作れるかどうか。その為に重要なのはオフコース、今オフにどういう補強ができるか…です。

という訳で今回は、京都サンガFC 2024→2025の補強プランを展望していきたいと思います。あくまで私めは関係者でもなければ記者でもなく、情報通でもなければ噂アカウントですらありませんので、ソース皆無の展望としてお楽しみください。

 

 

 

【最新移籍動向】11月17日時点

※ブログの内容は11月15日に執筆したものから変更する事はありませんが、移籍情報は随時更新していきます。

《IN》

MF 中野瑠馬←立命館大学

《OUT》

現時点で発表なし

 

【おしながき】

①2024ポジション分布

②そもそも曺監督続投?それとも監督交代?

③レンタル組の処遇

④現主力の慰留はどうなる?迫り来る海外の影…

⑤それらを踏まえたざっくり展望(後編)

⑥ポジション別補強優先度考察(後編)

 

 

京都サンガFC 30周年企画ブログのまとめページはこちら!随時色々と更新しております

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

①2024ポジション分布

 

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ゴールキーパー】太田,ファンティーニ,圍,クソンユン

センターバック】麻田,松田佳,アピアタウィア,喜多,宮本,鈴木義,L・オリヴェイラ

サイドバック】福田(右),麻田(左),三竿(左),宮本(右),鈴木冬(左右),佐藤(左)

【アンカー】川﨑,塚川,福岡,武田,金子,米本

インサイドハーフ】川﨑,塚川,福岡,武田,松田天,金子,平賀,平戸,米本

【ウイング】トゥーリオ(左右),宮吉(右),原(左),安齋(左),松田天(左),豊川(左右),平賀(左右),中野(右),M・コスタ(左右)

【ワントップ】トゥーリオ,原,豊川,エリアス

 

 

 

②そもそも曺監督続投?それとも監督交代?

 

まずこの部分がどうなるか、でしょう。サンガファンの間でも賛否が分かれている部分ですね。既にサンガ史上最も長期政権となる曺貴裁監督体制が、その記録を更に伸ばす5年目に突入するべきか否か…という。

 

 

いかんせん、今季序盤の惨状に関しては…就任以降、サンガの強みと共にトレードオフにしていたような欠点を曺監督が放置していた部分は大きかったと思います。後半戦の躍進で、その部分が無かった事になるとは言えないですし、クラブとしても後半戦だけを評価材料に評価するべきではない。前半戦の不振は突然変異的なスランプではなく、昨季以前も含めて「この部分放置してたら危ないんじゃないか?」みたいな部分と言いますか、長所と引き換えにそのままにしておいた短所が爆発した結果でもあったので。続投派の人が陥りがちなように大団円的なハッピーエンドとして捉えるべきではないですし、フロントもなぜ前半戦がああなったのか?をしっかりと考える必要があると。

 

 

一方で、前半戦の惨状に監督の責任があるならば、シーズン後半戦の躍進にも監督の手腕や功績が当然ある訳です。その辺りは以前に書いたブログで長々と書いたのでそちらを読んでほしいのですが、あの0-5で敗れた第15節広島戦から「強みを残しつつ修正する術」に明確に取り組むようになり、その次の試合となる第16節名古屋戦から変化は見て取れた。解任派の中には「エリアス獲得以降に勝ち始めた、ゆえに原やトゥーリオを含めた個の力だけで勝った」みたいに評する人もいますが、実際には広島戦以降、第16節名古屋戦から補強選手が登録される前の第22節福岡戦までの戦績も3勝3分1敗だったりするので、補強で全てを変えたのではなく補強選手を迎え入れる下準備はチームとしてしっかり作れていましたし、そもそも「個がいること」と「それを使いこなせること」がイコールではないのは2017年のサンガを見ればよくわかる話でもある。何より、側から見ていて「前まで出来ていたことすら出来なくなっていた」という印象を受けた5月の惨状を見たときに、普通ならこういうチームって後は堕ちていくだけなんですけど、あそこで監督交代を行わずに少なくともチーム内の気持ちは繋ぎ止める求心力は彼にしか出来ないスペシャルな能力ゆえでしょうし。

要は天皇杯ベスト4を含めたシーズン後半戦の躍進を過大評価してはいけないけれど、シーズン前半戦の惨状を踏まえたとて2024年全体の評価が過小評価されるべきではないという事。続投させるべき、退任させるべきではなく、両方に相応の説得力はあり、両方がスタート地点になる、と。いずれにしても、それがどちらに転ぶかによって補強プランは変わってきますからね。クラブ内部では既に続投なり退任なりの結論はそろそろ出ているとは思いますが…。

 

 

 

まず気になるのは曺監督との契約がそもそも残っているのかどうかというところです。

監督を退任する基準と解任する基準は似ているようで大きく違います。前者は契約が終わり、延長しないという事。後者は契約があるにも関わらずそれを途中で打ち切るという事。つまり、曺監督の契約が今年で切れるのであれば退任基準での判断になりますし、逆に複数年契約で2025年も既に契約している状態であれば解任基準での判断という事になる。前者の場合はサンガも続投・監督交代の両方の可能性を検討するべきだと思いますが、後者の場合…5月の時点ならともかく、今現在となっては解任基準を満たしているとは考えにくいかなと。なので契約が残っているようであれば続投という事になると思います。

 

 

では契約が2024年で切れる場合。この場合は改めて契約延長を打診する訳ですから、解任したいかどうかではなく続投させたいかどうかで判断が下される事になります。

個人的には、2024年のシーズンを踏まえて曺貴裁サンガのサイクルは一周したような感覚があるんですよね…。なので、この辺りのタイミングを一区切りとする、みたいな判断はしっくりくる部分が少なからずある。ちょうど外部からのGMも来ましたので、ここを時代のタイミングとするのは自然と言えば自然だと思うんです。

その一方で、2025年って絶対に残留しなければならない年なんですよ。というのも、Jリーグが2026年から秋春制にシーズン移行を行う事に伴い、その移行期間となる2026年上半期は昇降格のない特別大会が実施される。即ち、来年降格したらJ2生活を1年半も余儀なくされる訳です。最初で最後の開催となる上半期の特別大会を2部で過ごすのも切ない話ですし、逆に言えば残留さえしてしまえば昇降格のない半年間の準備期間が無条件で与えられる。2025年に残留できるか否かはこれまでのシーズンの残留可否とは比較にならない重さなんですね。シンプルに秋春制初年度にJ1に居られるか否かというところも結構大きいでしょうし。

そう考えると2025年は最もリスクを取れない一年であって、逆に2025年の次には最もチャレンジングな事に踏み切れるシーズンがやってくる。その点、曺監督はベターな立ち位置にはチームを落ち着かせてくれるだけの手腕はしっかりと見せてきた、見せ続けてきた訳です。正直なところ、前半戦の感じで結果的に残留はできた…という事なら今季限りにすべきではとも思っていたでしょうし、個人的にも5月の時点でのベストは「曺監督でシーズンを完結させて残留なら交代、降格ならむしろもう一年やって」だと思っていましたが、後半戦のパフォーマンスと来シーズンの特殊性を踏まえると、曺監督にもう一年お願いする事がベターな選択なのかなとは思います。よっぽど大熊GMを始めとしたフロントに「この人を呼びたい」という目星がハッキリとついていない限りは、少なくとも2025年だけは2024年、或いは2026年と同じ監督選考基準でやる訳にもいかないので。

もし2019→2020の鬼木達じゃないですが、もし来年に「曺貴裁京都第二形態」があるならばそれを見てみたい気持ちもあったりますがね。

 

 

 

③レンタル組の処遇

 

現在、サンガからレンタルの形で他クラブでプレーしている選手は以下の通り。

 

GK 若原智哉(V・ファーレン長崎)

DF 飯田貴敬(ヴァンフォーレ甲府)

DF 植田悠太(大宮アルディージャ)

DF 飯田陸斗(奈良クラブ)

MF 谷内田哲平(FC安養)

FW 山田楓喜(東京ヴェルディ)

FW 木村勇大(東京ヴェルディ)

 

このうち、来年のトップチームにいない可能性が高いと思われるのは飯田貴敬、植田悠太、飯田陸斗の3人でしょう。植田と飯田陸に関してはチームがどこになるかはわかりませんが、基本的には来年も下位カテゴリーでレンタルでプレーさせる形でしょうね。飯田貴敬に関しては…ちょっとよくわからないです。サンガには帰ってこなさそうという事は察しが付きますけど、構想外なら構想外でそんなに長期契約してたの?って感覚もありますし。ちょっとこの辺りは誰か事情知ってる人がいたら教えてください。

若原も基本的にはレンタル継続だろうなと思います。ク・ソンユンが絶対的な存在として君臨している状態で、控えにも太田岳志という信頼できる選手がおり、夏には秋田で正GKを張っていた圍謙太朗も獲得している訳ですから、予期せぬ退団でも無い限りはこの体制で行くはず。少なくともサンガはク・ソンユンの次のGKは若原に任せるつもりで考えているでしょうし、それを考えてももし長崎が昇格POを制してJ1に行き、そこで若原が正GKでプレーできるようなら一番良いシナリオでしょうしね。谷内田に関しても来季はKリーグ1部で戦う権利を得た訳ですから、アジアとて日本国外の1部リーグでやってみたい気持ちはあるのでは。ただ谷内田は次回のブログで書きますが、中盤の補強次第ではサンガが戻したがる可能性もあるように思います。

で、やはり気になるのは共にヴェルディに行った山田と木村でしょう。

 

 

今シーズン、サンガからレンタル移籍したヴェルディで大きく華開いた2人。山田はパリ五輪への切符を掴み取りましたし、木村もこのブログを書いている時点では契約上出場できないサンガ戦以外の全試合に出場して二桁得点に乗せた…と。

まずは現在の3トップ…エリアス、マルコ・トゥーリオ原大智がそのまま残るかどうか、が一つのポイントになります。例えば昨今の流れを見ていると、エリアスやトゥーリオよりも原が海外に抜かれるかもしれない可能性が考えられる。そうなった場合は木村は是が非でも戻したいでしょう。一方、この3トップが全員残るとして…サンガに復帰するとなれば、おそらくスーパーサブのポジションからレギュラー獲得を目指す立場になると考えられます。そう考えれば、もう一年J1のレギュラーとして過ごせるヴェルディでプレーさせることもベターな選択肢でなあるなと。

ただ、山田にしても木村にしてもレンタルを継続するのであればサンガがやらなければならないのはちゃんと契約を延長させてからレンタル移籍させること。ヴェルディが完全移籍への切り替えを望んできたとしても、金銭交渉はシビアに、ドライなくらいにやる必要があります。特にパリ五輪にも出た山田はサンガに帰らずそのまま海外という可能性も否定できないですし、サンガに帰ってこない未来になったとしても取るものは取れる状況にした上での判断が求められる。そこはフロントにはきっちり備えてもらう必要があるでしょうね。

 

 

 

④現主力の慰留はどうなる?迫り来る海外の影…

 

言っても結局心配なのはここですよ。いくら「どのポジションが欲しい」と言って計画を立案したとて、退団選手によってはその計画の再考も迫られる訳ですから。少なくともサンガはJリーグの中で、いわゆるTier1と言えるようなクラブではないので、常にその危機感はある…と。

とはいえ、そもそも降格が想定外だったクラブや町田のようなケースを除く他の昇格クラブと比較すると、サンガは慰留に関しては上手くやれている状態を保っています。J1に昇格してから、サンガから切った選手やレンタル獲得していた選手を除けば上位クラブに引き抜かれた主力って年に1人か2人ですから…他のサンガくらいの立場のクラブなら、川﨑颯太とか麻田将吾とっくに国内に引き抜かれていてもおかしくないですし。コア的な選手は残せているのは純粋に良くやっていると評していいでしょう。相応の金銭条件もちゃんと提示しているんでしょうし。

一方、それでも上福元直人、白井康介、井上黎生人のように引き抜かれたケースもありますし、そもそも現在は…もういつ誰が海外に行くかわかんない時勢じゃないですか。川﨑はサンガもある程度それを前提に考えていた部分はあるでしょうけど、今のまま行けば原大智や福田心之助…或いは前述のように山田楓喜辺りは海外の覚悟をしておく必要はあって、フロントもそれを意識した編成をやる必要はある。引き抜きは場合によっては抗いようがないケースがありますから、ちゃんとプランBの補強プラン、或いははプランBを順次しておける編成は考えなければならない事は宿命でしょう。要は福田が台頭したから事なきを得たけど2023年夏みたいな事にはなるなよっていう…。

⑤それらを踏まえたざっくり展望 ⑥ポジション別補強優先度考察 につづく

 

 

ではでは(´∀`)