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どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第37節、FC町田ゼルビア vs 京都サンガFCの一戦です。
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前回町田と対戦した時は絶望の淵にいたサンガ。そしてその絶望感と悪夢を詰め込んだ試合内容と、それに比例したスコアで敗れ、つい最近までずっとサンガより下にいたはずのチームが一気に飛び越えていった姿にショックというよりも脱力感に似た屈辱を覚えた……それが今年の5月頭でした。
時は流れて11月末。絶望の淵にいたサンガはそこからどうにか巻き返しました。開幕前に掲げた「史上最強」になれたとは言わずとも、このクラブが達成したことのないJ1での歴史を繋ぐことに成功しました。長すぎて、難儀すぎる紆余曲折を潜り抜けてこの場所にいるサンガ。最短距離でJ1リーグの頂を目指す町田。この構図には少し思うところがあるのも否めません。このカードがサンガにとってプレッシャーがないという状況は残留争いを勝ち取った賜物であり、同時に優勝を争う町田を相手にする事になった部分は一つの屈辱として捉えなければならないところだと思います。
サンガは曺貴裁監督の残留を発表。町田をここで一発殴る。町田に一矢を報いる。そしてサンガにとって来季に繋がるパフォーマンスを見せつけ、まだ可能性の残る一桁順位を掴み取る…30周年を迎えたクラブとしての意地を見せて欲しいところです。
両チームスタメンです。
サンガは前節鹿島戦からスタメンを1人変更。今日はマルコ・トゥーリオが累積警告により出場停止で第20節柏戦以来となるメンバー外となっており、右WGには豊川雄太が入りました。ベンチには夏に加入したGK圍謙太郎、ユース卒ルーキーの喜多壱也、特別指定選手の中野瑠馬などフレッシュな面々も顔を並べました。
前節FC東京戦ではシステム変更が功を奏して6試合ぶりの勝利を挙げた町田はFC東京戦と同じスタメン、同じシステムを引き続き採用。3-1-4-2のアンカーに下田北斗、インサイドハーフに白崎凌兵とサイドプレーヤーの印象が強い相馬勇紀を置いてきました。負傷離脱気付いた中山雄太も復帰しています。
町田の仙頭啓矢、サンガの平戸太貴にとってはこれが古巣対決。平戸は前節に引き続き2戦連続の古巣対決となりました。
本日の会場は東京都町田市、町田GIONスタジアムです。
🔷𝐌𝐀𝐓𝐂𝐇𝐃𝐀𝐘🔷
— FC町田ゼルビア (@FcMachidaZelvia) 2024年11月30日
いよいよホーム最終戦⚽️
チーム一丸で勝ち点3を💪🔥
🗓️11/30(土)14:00 K.O.
🆚京都サンガF.C.
🏟町田GIONスタジアム
⚔️TERADAマッチデー
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第37節ですので、今節ホームゲームが行われる各会場ではホーム最終戦セレモニーが実施されます。試合前には町田OBの太田宏介氏と放送作家の佐藤満春が実施される他、来場者には先着でハンドバナーやフライトタグがプレゼントされる企画も。また、コロコロコミックとのコラボイベントとしてクイズラリーやフォトスポットも登場します。
サンガが町田GIONスタジアムで試合を行うのはJ2時代の2021年4月以来。あの時はこのスタジアムは大規模改修が終わる直前で、バックスタンドはほぼほぼ完成しながらも稼働前…みたいな状況でしたね。このカードがJ1で実現する日が来ようとは。
ファーストチャンスは開始30秒ほどの町田でした。ボールが落ち着かないところから唐突に放り込まれたロングボールに対し、抜け出した相馬勇紀が鋭いシュート。しかしここはGK太田が好反応で弾きます。
ただ、前節から3バックを採用した町田はコンパクトな陣形でサンガを押し込み、サンガは自陣に押し込まれた形でなかなかボール奪取が攻撃に繋がらないような状況を作られていた事でなかなか自陣を脱出するタイミングのない展開にされていました。
それゆえに押し込まれるとロングボール主体のサンガも、今日はターゲットを原に当てるよりも背後へのアクション…という赴きが強く、如何にWBの背後をとって3CBの左右を釣り出すかという戦略を見せていました。実際に豊川やエリアスが抜け出す、福田がドリブルで打開するというプレーはいくつか生まれ、23分には平戸太貴のパスに抜け出したエリアスのシュートはドレシェヴィッチや谷晃生と交錯しながらポストに当たり、こぼれ球に反応した豊川のヘッドは昌子源がゴールラインでクリアするなど決定機も無くはありませんでした。
それでも町田ペースは止まらず、30分には下田北斗の左CKをファーサイドの相馬がヘッド。GK太田がファインセーブに防いだ後に再び相馬がシュートを狙いますが、サンガ守備陣の激しいアプローチもあってサイドネットに逃れます。37分の望月ヘンリー海輝のミドルも鈴木義宜の好対応もあって太田が阻止。苦しい展開となった前半でしたが、時折カウンターで好機はつくりながらどうにか0-0で折り返します。
後半も試合の大きな流れは変わりません。51分には右WBの望月のサイドチェンジに左WBの林幸多郎が走り込んでGK太田の背後を取る決定機を迎えますが、林のコントロールがおぼつかなかったところに宮本優太が素晴らしいカバーに入って失点を回避。57分にはロングスローの混戦から望月が強烈なシュートを放つと、左ポストに当たって右ポストに当たったボールはスピンがかかってギリギリボールが残り、サンガは最も心臓が凍るような瞬間をどうにか切り抜けます。
両チームとも63分に交代カードを切ります。町田は63分にエリキとオ・セフンを下げて藤尾翔太とミッチェル・デュークを入れて2トップを入れ替え。サンガは豊川を下げて平賀大空を送り込みます。
しかし均衡を破ったのは押し込み続けていた町田でした。67分、谷晃生のゴールキックを左サイドで収めた町田は、相馬がストロングポイントである縦への馬力を見せてえぐってクロスボール。これが相馬と対峙した宮本に当たりディフレクションしたボールはスピンがかかり、必死に手を伸ばした太田の手を掠めるように無情にもサンガのゴールに吸い込まれて…失点。サンガとしてはなんとか耐えていた中でダメージの大きい一打に(記録上は太田のオウンゴール)。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2024年11月30日
逆転優勝へ
望みをつなぐ先制弾!
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負けられない町田が大きな先制ゴール⚽
サイドから仕掛けた #相馬勇紀
左足でのクロスがそのままネットへ吸い込まれる🔥
🏆明治安田J1第37節
🆚町田×京都
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得点を機に町田がラインを下げてきたことで、0-1になってからのサンガは町田のプラスの圧力から少し解放されるように敵陣内でボールを持てるような時間は作れるようになりました。しかしそれはあくまでれ町田が引いたがゆえの事であり、逆に昌子源、ドレシェヴィッチ、チャン・ミンギュという強力な3バックに固められた中央を打開する難易度は高く、アタッキングサードまでは侵入して行けない時間が続いていきます。
79分には福岡を下げてムリロ・コスタ、終盤には原と福田を下げて中野とアピアタウィア久も送りますが、逆に89分にはボールロストから途中出場の藤尾翔太がネットを揺らしたシーンをオフサイドに救われるなど猛攻らしい猛攻に繋げることができず。
ラストプレーのCKではGK太田も攻撃参加。しかしこれも実らず試合終了。
サンガはこれで5試合ぶりの黒星となり、目標としていた一桁順位の可能性が消滅。一方の町田は9月以降の失速から一転、システム変更を施しての2連勝で優勝争いに最終節まで踏みとどまりました。
試合後に曺監督も少し言及していたように、ジャッジの基準が不明瞭な部分はあった…そこのフラストレーションは確かに見ていても否めなかったですし、それはピッチからしたらより一層ではあったと思います。ただそれとは別に、試合としては完敗だった印象は強いですね……1-0の接戦ではなく、どうにか1点で抑えたという感覚の。
町田は前節からシステム変更をして3バックに変更してきましたが、3-3-2-2に変更した上での町田の守備のやり方は…前節のサッカーも踏まえると別にサンガ対策という訳ではないでしょうけど、それにしても対サンガとしてビタハマりしていました。まず、本来SBの望月と林をWBとして高い位置に置くことで中盤の選手と合わせて5レーンを埋める形になり、その上でまずサンガの選手の縦のルートを防ぐ。サンガはここからのビルドアップでスムーズに立て直せるチーム…では少なくともないので、少し選択に躊躇した時に2人目の選手が囲うようにプレスにくる。その連鎖を町田はハイラインを敷く形でやってきたので、サンガは必然的に自陣に押し込められる形になりつつ、町田に連続してプレスをかけられる状況になっていました。ある意味、ハーフコートゲームにして連続してプレスをかける事で相手を窒息させる…というのは本来サンガがやりたい事でもあるでしょうし、そこはこの試合のかなり苦しいポイントではあったなと。その上でインサイドハーフの相馬と白崎が上手く左右のレーンを攻守に於いて出入りするように動いてくるのでそこでも撹乱されてしまいましたし、アタッキングサードに入る流れさえ作れれば機会を得点に変えられるタレントは町田には揃っている訳で。
同時に、この日のサンガは町田のプレスとライン設定により完全に自陣に追いやられていました。最近のサンガの良い時は相手の中盤とDFラインの間でトゥーリオや平戸がボールを動かせるような状況からFWやSBが絡む流れを作れた時に…になるのですが、町田は極めてコンパクトな陣形を組むことでそのスペースを消し、そもそも今日はトゥーリオがいない上に平戸は低いラインに吸収されてしまっていた。なのでロングボールを蹴ろうにも、原大智が競り勝ったところでその後が続かないのは結構目に見えていたんですよね。前半から背後を狙うように指示が飛んでいましたし、実際に原に直接ロングボールを放るよりは豊川やエリアスを背後に走らせるアクションが目立ちましたが、今日に関してはそれは自然な対応ではあったと思います。
ただ、サンガとしてはバリエーションの乏しさは顕著になった試合だったのは確かでしょう。曺貴裁サンガにはストロングポイントがハッキリしているチームで、それが発揮できる試合になれば素晴らしいパフォーマンスと結果を出せる。ただそれが裏目った時には耐えて耐えてワンチャン…という試合にどうしてもなってしまう。それはどのチームも少なからず抱えている事象ですし、全方位的に完璧に戦えるチームは元より存在しませんが、サンガの場合はそこの差が顕著に出てしまうチームなだけに…縦幅にアグレッシブに動くチームだからこそ、チームとしての横幅をどう築いていくはチームとして問われていくところだと思います。
先日、曺貴裁監督の続投が決まりました。現体制を継続する以上、チームとしての基本コンセプトは継続する形でいいでしょう。実際、それでJ1に上がってJ1に留まり続けている訳ですから。だからこそ、これからのサンガには横幅を拡げて得意な展開にならなかった時に「これはこれでこういうこともできるよ」というパターンを増やすことがブラッシュアップとして求められていきます。最終戦はあくまで今シーズンですから、何かそういうものをチャレンジするには遅いタイミングではあるんですけど、来季に昂りを覚えられるような感動的なゲームに期待したいです。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
2024明治安田J1リーグ第27節
ジュビロ磐田2-1FC東京
1位 ヴィッセル神戸(68)
2位 サンフレッチェ広島(65)
3位 FC町田ゼルビア(63)
4位 ガンバ大阪(60)
5位 鹿島アントラーズ(59)
6位 東京ヴェルディ(55)
7位 セレッソ大阪(52)
8位 FC東京(51)
9位 横浜F・マリノス(49)
10位 浦和レッズ(47)
11位 名古屋グランパス(47)
12位 アビスパ福岡(47)
13位 川崎フロンターレ(46)
14位 京都サンガFC(46)
15位 湘南ベルマーレ(45)
16位 アルビレックス新潟(41)
17位 柏レイソル(40)
18位 ジュビロ磐田(35)
19位 北海道コンサドーレ札幌(34)
20位 サガン鳥栖(29)
神戸・広島・町田に絞られた優勝争いは今節にも神戸の優勝が確定する可能性がありましたが、神戸は柏にアディショナルタイムの武藤嘉紀のゴールで劇的ドローに持ち込みながらも勝点1を積み上げるに留まり、一方広島は札幌、町田は京都と下位に位置する相手にしっかりと勝点3を獲得。この結果、優勝争いは最終節にて首位神戸を勝点差1で追う広島、3で追う町田の3チームで争われます。なお、この3チームはACLE出場圏となる3位以内をほぼ確定させており、ACL2出場の可能性を残す4位枠は今節共に勝点3を敵地で積んだG大阪と鹿島に絞られました。
【ACL 25/26出場条件まとめ】
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年12月1日
ACLE出場枠は3位までで、4位G大阪との得失点差を踏まえると上位3位は神戸/広島/町田でほぼ確定。今季のACLEで横浜FMか川崎Fが優勝した場合は3位チームと入れ替わる形でACLEに出場する為、ACLE確定となるのは厳密には2位以内となる。…
残留争いは新潟・柏・磐田・札幌に降格の可能性があり、特に磐田と札幌は今節で降格が決まる可能性がある中、引き分けでも降格が決まる磐田は今季限りでの引退を表明しホーム最終戦に挑んでいた山田大記が終了間際に獲得したPKを沈めて逆転勝利。新潟はG大阪に敗れ、柏は神戸とドローに終わったことでこの2チームの残留は決まらず、磐田は残留の可能性を繋ぎ止めました。一方、日曜日に試合が行われた札幌は土曜日の時点で柏が勝点1を積み上げた為、7年ぶりのJ2降格が確定してしまいました。
町田商店たべたい
ではでは(´∀`)