無事パスポートを取得し、後はチケット発売日である決戦の4月18日を待つのみとなった。
最終販売の開始時刻はこの日の18:00。予め予定を調節し、この日は17:00以降何も予定がない状態にしておく。同行...というより、私を連れて行ってくれる友人と電話も繋いでパソコンの前。スマホも戦える状態にしておき、後はその時を待つのみだ。
発売開始前まではスクショのように、刻々とカウントダウンが刻まれている。これが一層、此方の緊張感を煽ってくる...
まず今回、友人の方の都合もあってロシア滞在期間は最初から決まっていた。そして友人は既にこの前の販売の時点でサンクトペテルブルクで行われるロシアvsエジプトのチケットを確保していた。1試合はまず、そこに相乗りする形になる。
でもせっかく2週間ほどロシアに滞在するわけだから、贅沢と言えば贅沢だが1試合じゃ少し寂しい。とはいえ、チケット購入画面に辿り着いてから「どこ行く?どこ行く?」なんて考えていたら買える物も買えなくなってしまうだろう。
そこでとりあえず
「滞在期間中の試合である事」
「極力モスクワ、もしくはサンクトペテルブルクへのアクセスが比較的困難でない試合会場(ロシアは広大な国土面積の為、例えばエカテリンブルクやカリーニングラードでの試合を迂闊に計画したらとんでもない事になる。)」
「6月19日以外(既にロシアvsエジプト戦を確保している為)」
「できればやっぱり強豪国が見たい(これはあくまで選択の余地があるならば)」
という4つの条件を下に、以下の9試合をリストアップした。
候補1.6月15日 モロッコvsイラン(サンクトペテルブルク)
候補2.6月16日 フランスvsオーストラリア(カザン)
候補3.6月16日 アルゼンチンvsアイスランド(モスクワ)
候補4.6月17日 ドイツvsメキシコ(モスクワ)
候補5.6月17日 ブラジルvsスイス(ロストフ)
候補6.6月18日 スウェーデンvs韓国(ニジニ・ノブゴロド)
候補8.6月20日 イランvsスペイン(カザン)
候補9.6月21日 アルゼンチンvsクロアチア(ニジニ・ノブゴロド)
当然、日本代表戦を観に行きたい気持ちはあったが、あろう事か日本代表は抽選の結果、行きにくい会場ばっかりを引き当ててしまった。イメージしやすいように自国開催の2002年大会の日本会場を例に出せば、新潟→茨城→大分みたいな日程をロシアサイズでやられるようなものと言えばおわかり頂けるだろうか。
そもそも日程的に、唯一観戦可能だったコロンビア戦が6月19日である時点で日本戦を見れない事は最初から確定していた。せっかくだから観たかったけど、こればっかりは仕方がない。
この9つの候補を割り出した時点で、やっぱり候補9は日程的に厳しいかもしれないという事でリストから外れ、候補1と候補8も行ける事には行けるが恐らくかなりバタつく事になり、優先順位は下がった。
また、候補3は最終販売を前に殆どチケットが売り切れていた為、必然的にリストから外れた。ある意味この時点で我々はアルゼンチンに2度フラれた事になる。
逆に優先順位が上がったカードは何かと融通の利く都会であるモスクワ開催、サンクトペテルブルク開催のゲームに行けるのが結局は1番都合がいい。
また日本代表はカザンでキャンプを行うので、抱き合わせでワンチャン練習見れんじゃね?的な淡い希望もあるのでカザン開催のカードも優先順位が高くなった。
その結果優先して取りに行きたいのは
フランスvsオーストラリア
ドイツvsメキシコ
イランvsスペインの4カード。
この4カードのどれかを確保できなかった時の保険として
モロッコvsイラン
ブラジルvsスイス
スウェーデンvs韓国の3カードをリストアップする事を事前の電話会談で決めていた。
どうせロシアW杯に行くなら、もうそれなら多少であれば無駄金は発生してもお金をケチりたくはない。
友人と話し、先にチケット購入画面に辿り着いた方はとりあえず独断でもいいからリストアップした試合で確保できるものは確保しよう、無理となればリセールに出せばいいじゃないか、ぐらいの開き直った気持ちで画面上のカウンドダウンが0になる瞬間を待っていた。
そしてその後、私は今までに感じた事のないレベルの焦燥、昂り、パニックを同時に引き起こす事になる。
つづく。