ロシアW杯観戦記〜あれから1年…《海外ド音痴、ロシアに翔ぶ。〜英語もまともに話せない私のロシアW杯観戦記〜》2019年再編集版〜第20話 狂気

【ロシアW杯観戦記再編集版、第1話、前話はこちら↓】

 

 

 

目を開けると天井が近い。

それもそうだろう、ここはサンクトペテルブルクからモスクワに向かうまでの夜行列車の車内で、自分は2段ベッドの上段にいたからだ。決して広くは無い部屋と日本人で感じるならロシア人どうなんだよってくらいに狭いベッドの上で、同じ部屋の誰よりも早くに目を覚ました。モスクワにはあと1時間ほどで着くが、ベッドの下段にある友人、そして同じ部屋に乗り合わせたペルー人の親子はまだ眠りについている。

 

 

 

サンクトペテルブルクからモスクワまでの移動は、11時間だとか20時間だったこれまでの移動と比べると所要時間は遥かに短いので気は楽だった。

 

私「モスクワまでは何時間なん?」

友人「8時間。」

私「あー、そんなもんか。」

 

 

 

「あー、そんなもんか」

8時間でその言葉を発してしまった私もいよいよロシアに毒されたと感じ始めた。20時間を経験した以上、8時間なんて割とすぐに感じる。

だが、これまでの移動とは違う難しさもあった。モスクワ→カザン、カザン→サンクトペテルブルクへの列車はそれぞれ目的地が終点だったが、この列車に関してはモスクワが終点ではなく、モスクワで降りそびれるとクラスノダールまで行ってしまうのだ。そうなってくると、8時間はある意味では一番中途半端でもあった。絶妙な時間に起きなければならないのだ。アラームはセットしたが、友人ならまだしもペルー人の親子まで無理に起こす訳にも行かない。アラームが少し鳴った瞬間に目覚めて音を止める……普段は朝に弱い私だが、この時ばかりはまるでPL学園野球部の1年生みたいな事をしていたのだ。

 

そんな時、急に部屋の扉が開くと、「THE・ロシア美人」みたいな感じの添乗員と目が合う。彼女自身あまり英語に自信がなかったのか、単に私を見て「こいつ英語喋れなさそうだな」と思ったのかはわからないが、最初から言葉さえも発さずにジェスチャーで私に何かを指示してきた。

ジェスチャーを見たところ、彼女の言わんとするところはこんな感じである。

 

 

 

「お前のツレを起こせ」

 

 

 

前述の通り、モスクワは終点じゃないので寝過ごせば問答無用でクラスノダールまで連れて行かれる。だから添乗員はあと1時間になったタイミングでモスクワまでのチケットを買っている客の部屋に起床チェックに回っているのだろう。これ自体はありがたい話である。実際、クラスノダールまで連れて行かれたらたまったもんじゃない。新幹線で寝落ちして、京都で降りるつもりが新大阪に連れて行かれるのとはワケが違うのだ。

彼女の指示通り、ベッドから降りて友人の体を揺らして起こした。

 

 

 

しかし彼女はまだ私にジェスチャーを続ける。まさか…とは思ったが、その予感は的中する。

 

「ついでにあっちも起こせ」

 

彼女はペルー人の親子をハッキリ指差しながら告げた。色んな意味で困った。

何が困ったって、全く赤の他人の外国人の、しかも父と息子じゃなくて母と娘タイプの親子を起こせというのはあんたも結構ややこしいこと客に頼むな…と思いながら、とりあえず母親の方をとりあえず起こした。娘はあんたが起こしてくれと。振り返ると彼女は綺麗な笑顔でサムアップしながら扉を閉めていった…。

 

 

 

寝ぼけた友人を他所に自分は歯磨き・洗顔・そして髭を剃りに行く。日本から遠く離れたロシアの地、そしてシベリア鉄道の車窓からは朝焼けが鮮やかに映し出されている。この壮大なロケーションの中で髭剃りに失敗するなんて夢にも思っていなかった。シベリア鉄道で見舞われた最後のトドメは完全にオウンゴールだった。友人はさぞびっくりした事だろう。目が覚めて意識がハッキリし始めて最初に目にした私の姿は口周りにがっつりバンドエイドを貼っていたんだから……。

 

何はともあれ、支度を済ませて無事にモスクワで降車する事が出来た。

 

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さて、モスクワに来るのは初日に続いて2回目である。飛行機の離陸まで時間的な余裕がある程度ある事はわかっていたから、初日の時点で最初からこの最終日に繰り越したスポットもいくつかあった。

日本でもワイドショーなどいくつかのメディアが「ロシアで流行りの〜」と言って取り上げているところを帰国後に見たのだが、ロシアでは「ブラックスターバーガー」という店が大繁盛している。友人も「一度食わせたい」と言っていたし、満を辞して店内に入った。「日本でいう納豆みたいなポジションだから好き嫌いハッキリ分かれるぞ」と言われ、奢ってもらう形での実験となったクワスは飲み切った末に体が「NO」を提示したが、まあハンバーガーならとんでもない材料でも使ってない限りそうそうハズレる事はない。

 

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(全く魅力が伝わる撮り方は出来かったとはいえ)この写真だけ見れば、ちょっと高価だけどオーソドックスなハンバーガー…である。実際、別に変わった具材を使っている訳ではない。

じゃあブラックスターバーガーは何故ここまで繁盛しているのか。……肉汁が凄まじいのである。どれくらい凄まじいかというと、ハンバーガーの右下に写っているコレ…↓

 

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そう、写真だとわかりにくいが、ハンバーガーを頼むと使い捨てのゴム手袋がついてくるのだ。肉汁が凄まじ過ぎて、手がベトベトになる事はもうどれだけ工夫しても避けられないので、最初から付属のゴム手袋を装着して食べる事が推奨されているのだ。

 

…実際めちゃくちゃ美味かった。そして案の定ゴム手袋はベットベトのギットギトになっていた。仮に素手で食べようものなら手洗いどころかシャワー必須なレベルですらあった。ある意味、ゴム手袋を付けておく事で肉汁のリミッターを外したようなものである。

 

 

 

我々が行ったブラックスターバーガーは第9話でも出てきたアルバート通りの中にある。基本的にモスクワ観光としてやるべき多くのことは初日の時点で消化したとも言えるが、最初からこれは最終日に行こうと繰り越しを決めていたのが2つあった。一つはお土産タイム。もう一つはFIFAワールドフットボールミュージアムだ。

 

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FIFA World Football Museumは本来、FIFAの本部が置かれているスイスのチューリッヒにある博物館である。だがモスクワのメインストリートであるこの場所で、ワールドカップ期間中前後の期間限定で設置されているのだ。本来はスイスの博物館に展示されている物の中で、ワールドカップに関連する展示品だけ一時的にモスクワに持ってきている形だと思われる。帰国してから知ったのだが、このミュージアムが期間限定オープンしているこの場所は元々、韓国の自動車メーカー「現代自動車」のショールーム「Hyundai MotorStudio Moscow」が営業している場所らしく、ヒュンダイはワールドカップの主要スポンサーの一つでもある事からタイアップ企画の一つとしてこの施設をそのまま使える運びとなったらしい。

 

さて、この施設に関してだが…来る前は正直、「期待してるようで期待していない」みたいな感情だった。というのも、この施設が無料だったからである。…いや、お金に裕福な訳では無いから、無料だなんてありがたい話である。だがその一方で、金を取られる方がある種安心できるような部分もあった。無料と言われるとなんとなく…外壁だけ立派に作って、後はちょっとしたカフェとグッズショップに付属してちらほら、くらいのしょぼいもんなんじゃないか…と少し思っていた。

 

しかし、だ。いざ入ってみるとびっくりした。確かにカフェもグッズショップもあったが、感想としては「これ無料でいいんすか…?」みたいな感じだった。入口に入ると巨大なビジョン一面にワールドカップトロフィーが映し出され、左に過去の大会のポスター、右に過去の大会で使用された公式級が飾られている。

 

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1階には各国代表のユニフォームや、試合で使用されたボールが展示されていた。さすがに昨日の今日みたいな勢いだったので、日本vsコロンビアのボールはまだ届いてないみたいだったけど。

そして圧巻だったのは2階である。

 

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階段を上がればペレやディエゴ・マラドーナ、そしてソビエト連邦時代の伝説的GKであるレフ・ヤシンに迎えられて過去のW杯の展示ゾーンに入る。

エリアとしては広い訳ではない。一本の通路に対し、左側にW杯の歴史などが綴られたパネルがあり、右側に様々な展示品が飾ってある。しかしこの展示品が所狭しと色々飾ってあるのだ。選手が実際に使用した用具なり、メダルや当時のチケット、果てはスタジアムの図面であったり、試合のメンバーリストまであった。それは例えば、第1回大会である1930年ウルグアイW杯の時のものまで。…ちなみにブブゼラも飾ってあった。南アフリカってもう10年前なんだね…。

 

下に載せた写真は1枚目は1950年ブラジルW杯、俗に言う「マラカナンの悲劇」の時の展示品。2枚目はマラドーナが伝説を作った1986年メキシコW杯準々決勝、アルゼンチンvsイングランド戦のメンバーリストである。

 

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そして、このミュージアムの外壁はディスプレイになっていて、試合が終わればその都度結果が反映されるようになっている。

最初にこの前を通った時は大会2日目。大会としてはまだグループAの2試合を消化した段階だったから、2試合分しかスコアが記入されていなかった。それがこの日来たら、こうだ。

 

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どことなくエモーショナルな感情を抱く。

日本の躍進も、自分がこうして人生の目標であったワールドカップを現地で観る機会に恵まれたことも、もはや奇跡だろうが必然だろうがどっちだって良かった。

 

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さて、ここからまた地下鉄に乗りお土産を買いに行く。ロシア土産を買うとなると、ヴェルニサージュという露店が多く立ち並ぶスポットがあり、種類も色々あるのでここで買うのが一番手っ取り早いとの事らしい。

 

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そこはかとなくディズニー感というかイッツ・ア・スモールワールド感があるが、中はガッツリ露店街という感じ。

 

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まぁ、当然と言えば当然だが、色んな店で色んな種類のマトリョーシカが大量に並んでいる訳だ。

その中で一人、凄まじい店主がいた。私達が日本人と見るや否や声を掛けてくると、その店が売っていたマトリョーシカは全てに各国首脳の顔が模してある、お土産として渡すには中々ハードルの高い代物であった。この時点でインパクトは強かったのだが、店主は「見とけよ」と言って安倍総理マトリョーシカを開き、次々とパカパカマトリョーシカを取り出していく。

 

 

 

「アベー、ノダー、カーン、ハトヤマ、アソー、フクダ、アーベー!!」

 

 

 

10年前くらいの首相が替わりまくってた時代を思わせるえげつないテンポ感、最後に「アーベー!!」と言った瞬間の店主のドヤ顔…。このおっさん、日本人客来た時用にこのネタ仕込んでたのかしら……。

 

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さて、またしても赤の広場に戻ってきた。

 

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このロシアW杯観戦記を最初に更新したのは2018年6月15日…それこそフランスvsオーストラリアの前日に、出国前に書き溜めていたものをロシアから更新したものだった。あの時に更新したものは、それこそ出発準備の下りは出発する前に書いたものだから、自分の中での臨場感は強いものだったと思う一方で、まだブログにも慣れていなかった事もあり、「どう書くべきか」「どこまで書くべきか」を今ひとつ把握し切れていなかったから、自分の中でも読み返すとどこか淡白な仕上がりになっていた。だからこそ、改めてイチからあの2週間のことを書こう、今回は淡白なブログ的なブログとして書くのではなく、これを自分にとっての「備忘録」にしよう…そう思ってロシアW杯の開幕から1年が経った2019年6月14日に、ブログにも慣れた今の自分で改めて書き直そう…と思って「再編集版」と題して再び更新し始めたのだ。

内容は最初に更新していた時のものよりも面白くなっていると思う。だが、こうやって書き進めていると、旅の結論というか…最後に書くべき言葉は結局、最初に書いたものと余り変わらない言葉になる。

 

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「ワールドカップとは?」

 

その問いの答えはそれまで、ずっと「夢」だと思っていた。

 

ワールドカップは自分にとって常に夢だった。

一瞬でそれは叶わぬものだと理解したが、当然ながら選手としてワールドカップを夢見た事だって幼き日になあった。ただ、それが破れた後も「いつか現地でワールドカップを観てみたい」という新しい夢が出来た。今は今で、日本戦は観ていないから「ワールドカップで日本を観る」「決勝を観る」とか、ワールドカップを軸とした夢はきっと形を変えながらもサッカーを観続けていく限り夢として生き続けるんだと思う。それは今でもそうだし、自分の考えとしてそれは今も間違っていないと思う。だが、いざ現地でワールドカップを観に行き、これから日本代表を現地で観ても「初めてのW杯ではない立場」になった事で、ワールドカップとは何か…という問いに対する自分の答えは増えた気がする。それは「狂気」だ。

 

きっとそれは選手にとっても観る者にとっても同じなんだと思う。選手はその一瞬の為だけに4年間…いや、将来さえも含めて捧げようとする。冷静に考えればなかなか狂気じみているとすら思う。でも人をそうさせてしまうだけの魔力をワールドカップは持つのだ。観る側にとっても、チケット購入画面であんなに恐怖を感じる事もないし、大体これまで海外渡航経験がほぼない私だって、ワールドカップという大義名分が無ければいくら友人がついていたとしてもロシアに行こうとは思わなかったと思う。本来なら明らかに高そうなハードルさえもワールドカップという狂気を生み出す魔物はぶっ壊してしまった。狂気といえば渋谷のスクランブル交差点だってそうだし、開幕戦が終わった赤の広場やあのサンクトペテルブルクの夜だってそう。我々が帰国した後、ロシアがスペインに勝った後なんてそれよりも凄まじい光景があった事だろう。大会開幕前はそこまでロシアは盛り上がっていなかったという報道もあったが、私がロシアの地に降り立ったのは開幕直後だったから最初から最後までロシアという国はポジティブな狂気に包まれていた。その光景を見たからこそ、去年のラグビーW杯の時に掲げられた「4年に一度じゃない、一生に一度だ」というフレーズには深く感じるものがあったのかもしれない。

東京オリンピックでも似たような感覚を感じる事は出来ると思うが、オリンピックは競技数が多いが故に熱狂も少し分散するところがある。ラグビーでもそうだが、ある種…あの狂気は一つのスポーツを取り扱う大会だったからこそ生まれたものでもあるのだろう。やっぱりFIFAワールドカップは世界最大のスポーツイベントであると共に「世界で最も人を壊すスポーツイベント」だ。

 

この旅はただのロシア旅行では無く、その「狂気」に触れる旅だった。単純に観光としてのロシアも凄く楽しかったし、また行きたいと思える国だった。そしてまた行ってもきっと楽しいだろう。だが、我々が行ったワールドカップの狂気に包まれたあのロシアに、2018年6月のロシアに行く事はそこに住むロシア人でさえ叶わない。

今日は2020年6月14日…ロシアワールドカップの開幕から丁度2年が経った。もう2年前だ。普段、ガンバ大阪京都サンガを観に行った時は帰ってからハイライト動画も普通に観る。だが、このロシアで観たフランスvsオーストラリア、ロシアvsエジプトの2試合については未だにハイライトを観る事が出来ない。あの日、あの時…あの狂気に包まれた空気の中の一部に居る事が出来た事実への想いは募るばかりだし、そこに導いてくれた友人にも感謝している。

 

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ロシアの地に降り立った時以来となるアエロエクスプレスに乗り込み、列車はシェレメーチエヴォ国際空港に向かった。飛行機がモスクワを飛び立てば、11時間のフライトと広州で5時間のトランジット、そこから6時間を機内で過ごし、丁度24時間後くらいには京都の自宅に着いているくらいだろうか。

ロシアの空はいつだって幻想的な色をしていた。この狂気的な空間から抜け出したくない、日本に帰るのを躊躇う気持ちさえあった。これから日本に帰るのか…と。だが帰らなければ始まらない事もある。エモーショナルな色合いに染め上がった空を窓から眺めながらモスクワを発った時、我々は「狂気の2週間」から「日常」へと戻る。

 

 

 

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11時間のフライトを経て広州白雲国際空港。5時間のトランジットは空港でじっと待つには長く、逆に中国で少し遊ぶには余りに時間が足りない。

大人しく空港で待っている間、自動販売機で「緑茶」と書かれたお茶を購入する。

 

 

 

一口飲む。

 

 

 

尋常じゃないくらい甘い。

 

 

 

なぜだ。

 

 

 

緑茶じゃないのか?

 

 

 

ペットボトルの裏を見ると、緑茶であるはずのペットボトルにはその横に「加糖」と書かれていた。

 

 

素直に思った。

 

 

 

 

 

今すぐ日本に帰してくれ。

 

 

 

 

 

 

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ロシアW杯観戦記〜あれから1年…《海外ド音痴、ロシアに翔ぶ。〜英語もまともに話せない私のロシアW杯観戦記〜》2019年再編集版、完。