チャンピオンズリーグアンセムってカラオケにあったりする?
どーもこんばんは
さてさて、遂にいよいよ、とうとうこの時がやって参りました!本日のマッチレビューは18-19UEFAチャンピオンズリーグ決勝、トッテナム・ホットスパーvsリバプールの一戦です!
マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが顔を合わせた07-08シーズン以来となるイングランド勢同士のCL決勝。両チームとも、準決勝では奇跡的な逆転勝利でFINALの舞台に辿り着きました。最後に笑うのは初優勝を目指すトッテナムか、昨年の雪辱を晴らしたいリバプールか…欧州サッカーのクライマックスが幕を開けます!
今季のプレミアリーグでは2試合ともリバプールが2-1で勝利。果たして今宵の結末は…?
両チームスタメンです。
両チームとも、今季の基本の形にほぼ近い面子をこの日に揃えてきました。負傷で準決勝を欠場したハリー・ケイン、モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノといったキープレイヤーも、この大一番に復帰を果たしています。
本日の会場はスペイン、マドリードのワンダ・メトロポリターノです。
普段はアトレティコ・マドリードのホームスタジアムとして2017年から稼働しているスタジアム。マドリードの地で、イングランド勢同士のプライドを賭けた運命の一戦が始まります。
試合はいきなり動きます。巧く裏に抜け出したサディオ・マネのクロスがムサ・シソコのハンドを誘ってPK獲得。このPKを昨年のCL決勝では前半で負傷退場と悔しい思いをしたサラーが想いをぶつけるかのようなシュートを叩き込んでリバプールが先制。
嵐の予感すら漂わせた開始早々の先制点でしたが、試合はその後は落ち着いた展開に。しかしリバプールが効果的なプレッシングを続け、更にコンパクトな陣形を保ってラインを押し上げ続けた事でトッテナムは嫌が応にもラインを下げざるを得なくなり、ボール回しは出来るけれど中々前にボールを進めない時間が続きます。
トッテナムは何度かデレ・アリやソン・フンミンらが裏に抜けようとしたものの、全体的にケインがやや孤立状態になってしまった影響もあり、クリスティアン・エリクセンを含めた2列目も持ち味を発揮し切れません。逆にラインを高い位置に設定しているリバプールはボールを奪ったらすぐにシュートに繋がる事の出来る理想的な展開が続いており、リバプールからすれば完全にプラン通りとも言えよう形のまま、前半は1-0とリバプール1点リードで終えます。
後半はケインを含めた前線の選手があまりポジションに拘らず流動的に動くようになった事で、リバプールが高くラインを設定した事に伴い出来た背後のスペースをトッテナムが上手く活かせるようになります。アリやエリクセンらがこのスペースを使ってチャンスを演出はしますが、しかしシュートまで打ち切れずもどかしい展開。
ただ、リバプールもその辺りはさすがでトッテナムに押し込まれる時間が続きながらも、リバプールが奪い返せばほぼ確実にチャンスにまで繋げており、トッテナムが決死のパワープレーに出る事を牽制し続けていきます。
リバプールがディボック・オリジ、ジェイムズ・ミルナーを投入してテコ入れしてきたのに対し、トッテナムは準決勝でハットトリックを決めたルーカス・モウラや準々決勝のヒーロー、フェルナンド・ジョレンテを投入。試合はいよいよ終盤戦へ。
そして、ここから立て続けに訪れたトッテナムの決定的なチャンスを凌ぎ切ったリバプールは87分、遂に大きなシーンを迎えます。ミルナーの蹴ったCKがエリア内で混戦になってこぼれ、そのボールを持ち出したオリジが左足を一閃。これがゴールの右隅に吸い込まれ、準決勝のヒーローのゴールでリバプールが欲しかった欲しかった追加点を獲得します。
この2点目は試合にあまりにも大きな意味をもたらし、特にトッテナムにとっては0-2というスコア以上に重い失点となったでしょう。それを痛感するようなアディショナルタイムを超えて遂に試合終了!昨季は決勝で涙を飲んだリバプールが04-05シーズン以来となる通算6度目の欧州王者に輝きました!
トッテナムに関しても、特に後半の猛攻というものは見応えのある攻撃、アリ、エリクセン、ソン・フンミン、ルーカスらが絡む流動性のある攻撃を十分に見せていたと思います。リバプールのGK、アリソン・ベッカーのファインセーブに遭ったという点はあったとしても、トッテナムからすれば後半は良い攻撃を見せていただけに尚更、前半早々の失点というよりも前半を完全にリバプールのプラン通りに進められてしまった事が悔やまれますね。
とはいえ、CL決勝の舞台に初めて飛び込んでいきなり優勝するなんて相当厳しい話なので、もちろんFCバルセロナ、インテル・ミラノと同居したグループを突破し、マンチェスター・シティ、アヤックスといった難敵を下してここまで駒を進めた功績は大いに評価されるべきものです。新スタジアムも稼働し始めましたから、これからの活躍にも期待です。
さぁ、そしてリバプールですが…簡単な言葉で表すと、昨年レアル・マドリードの前に屈した決勝戦でリバプールに足りなかったものの全てが今日のマドリードのピッチにありました。また、負傷明けでコンディションが決して万全では無かったフィルミーノを割とすぐに下げる決断が出来た事も、それは準決勝などでオリジがヒーローになれるだけの選手である事を示したからで、ベンチメンバーの選手層の底上げというものもリバプールの大きな武器だったと思います。
スティーブン・ジェラードを中心に栄光を築いた2000年代が終わって2010年代に入った頃から、リバプールは13-14シーズンを除いて低迷期に陥りました。マンチェスター・シティやトッテナムが自らの地位を高めていく中で、気が付けばリバプールはCLの舞台にさえ立てない時期が続くほど…いつの間にか「強豪」「ビッグクラブ」という言葉よりも「古豪」というイメージの方が強くなってしまっていましたね。
そんな中でユルゲン・クロップというリバプールというチームに、リバプールという街に適した監督が来て、抜群の才能と実力、そしてクロップの哲学に沿う選手が多く集まり、リバプールは今、そしてこれから、元いた場所よりも高い場所へと舞い戻り、そして舞い上がろうとしています。
「クロップの最高傑作」…きっとこのチームはこれからの歴史の中で、そう呼ばれる事になるのではないでしょうか。まさしく優勝に値するチームでした。
さぁ、この試合を以って2018-2019シーズンのヨーロッパサッカーが終了しました。近年はFCバルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードのスペイン勢が支配したヨーロッパサッカーでしたが、今年はCLとヨーロッパリーグの決勝をプレミア勢が支配し、そしてプレミア優勝チームはそのいずれでもないと、まさしくイングランドの年でしたね。近年は弱体化が騒がれていたプレミアリーグでしたが、今年はその価値を改めて見せつけた1年だったのではないでしょうか。
既に複数選手の噂があるように、また移籍の噂が様々蠢いています。来季はどんな戦いが、どんな極上のサッカーをテレビ越しに見られるのでしょうか。それではまた、8月に!
We Are The Championsやっぱ良いなぁ…。
ではでは(´∀`)