RK-3はきだめスタジオブログ

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緩く続くギア〜明治安田生命J1リーグ第10節 名古屋グランパスvsサガン鳥栖 マッチレビュー〜

昨日F1つけた瞬間に角田さんクラッシュしたんだけど…

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第10節、名古屋グランパスvsサガン鳥栖の一戦です。

 

 

 

昨季は「川崎が異常」という状態だったJ1リーグ。今季も川崎が異常という事は変わりませんが、違うのはその表現が「川崎と名古屋が異常」に変わったところでしょう。Jリーグ新記録となる9試合無失点という記録を樹立し、今季許した失点は開幕戦のオウンゴールのみ。堅守の堅さは勿論、2列目を中心に強力なタレントを揃えている名古屋は点を取る術も得て、川崎同様に完璧なチームへと近づきつつあります。一方、その名古屋の前に開幕6試合無失点という開幕からのJリーグ記録を作っていたのが今季の鳥栖です。ここ5試合は1勝1分3敗と少しペースダウンしていますが、今季ダークホースと化しているチームではあります。

両チームともその数字から守備力がクローズアップされてはいますが、守備から攻撃への切り替えも大きな武器。貫くのはどちらになるでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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前節からメンバーを4人入れ替えた名古屋は阿部浩之が第3節柏戦以来となる先発出場。4人入れ替えたとは言っても、基本的に名古屋は前線はメンバーをローテーション気味にしているので大きな変化は特にありません。それは鳥栖も同様で、前節G大阪戦からスタメンこそ5人が入れ替わっていますが、鳥栖はむしろ固定メンバーの方が少ない印象なので、こちらも基本的にはいつも通りと言えるでしょう。

名古屋の吉田豊とベンチ入りした森下龍矢に、負傷離脱中でメンバーには入っていませんが金崎夢生、或いは鳥栖小屋松知哉など、古巣対戦になる選手も多くいますね。


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本日は愛知県豊田市豊田スタジアムです。

日韓W杯の開催地には選ばれませんでしたが、日韓W杯を翌年に控えた2001年に誕生した国内2番目の規模の球技専用スタジアムは今年で開場20周年。グランパスの公式戦が行われるようになったのは2001年の秋頃からですが、実はこけら落としとなったのは2001年7月22日、ジュビロ磐田とのJサテライトリーグでした。

名古屋vs鳥栖というカードはなかなかに波があって、2012年の初対戦からは名古屋が3連勝したものの、そこからは鳥栖が5勝3分で対名古屋戦8戦無敗。ですがここ5試合は逆に名古屋が3勝2分と5戦無敗で、かつ鳥栖はこの5試合で1点も取れていません。

 

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立ち上がりは名古屋が少し押し気味に入りました。しかしこのまま名古屋の流れになりそうだった6分ら左サイドで得たスローインを大畑歩夢、小屋松知哉が繋ぐと酒井宜福が左サイドを抜け出してクロス。ここに名古屋のDFにしては珍しい隙を見逃さなかった林大地がヘッドで合わせて鳥栖が先制!このゴールで名古屋の連続無失点記録は9試合でストップ。開幕戦で許した唯一の失点は吉田豊オウンゴールだったので、林は名古屋から初めて点をとった相手選手という事に。しかも鳥栖にとっては対名古屋戦6試合ぶりの得点。

 

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先制すれば全勝を維持しているのは名古屋だけでなく鳥栖も同じ。スコアが動いてからは名古屋が多くの時間で自らボールを持って攻撃に出ようと試みますが、鳥栖も非常に組織的にプレスに行く場面と引き気味対応する場面を使い分けて名古屋をやや手詰まり状態に追い込んでいきます。

 

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名古屋からすれば本来自分達が持ち込みたかった展開に持ち込まれてしまったような構図に。44分、遠目の位置からのFKがルーズボールになり、ボールが落ち着かない空中戦が続きます。最後は長澤和輝のクリアが中途半端になったところをエリア外から酒井が見事なハーフボレー。なんと鳥栖が2点を先行。名古屋が複数失点を喫したのは昨年11月11日の広島戦以来。やや想定外の試合展開で前半は鳥栖が2点リードで終えます。

 

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名古屋は後半開始から柿谷曜一朗米本拓司、更に54分には相馬勇紀と古巣対決が移籍後初出場となった森下龍矢と一気に選手を投入していきます。後半立ち上がりは鳥栖に決定機を作られる場面もありましたが、60分過ぎくらいからは名古屋のワンサイドゲーム2列目の強力な個を矛に攻め立てていきます。

 

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名古屋はサイドから何とか切り崩して攻め込もうとしますが、鳥栖のブロックの前にGK朴一圭を脅かすようなシーンまで持っていけません。そんな中、マッシモ・フィッカデンティ監督は85分にマテウスを下げて木本恭生を投入。DFながら長身の木本をそのまま前線で起用すると、木本がいきなり起点となって右サイドを森下が突破。その森下のクロスのこぼれ球を稲垣祥が1番得意な形でミドルシュートを決めて名古屋が1点を返します。

 

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最終盤には丸山祐市中谷進之介も前線に上げて徹底的なパワープレー攻撃を敢行。ですが鳥栖のDFもやはり空中戦に強い選手が多くことごとく跳ね返されてしまい最後まで同点弾には届かず。試合は鳥栖が2-1で勝利。ここまで開幕から9戦無敗を維持していた名古屋は遂に今季初黒星を喫しました。

 

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鳥栖の1点目は名古屋からすれば仕方ないとも思えるほど見事なゴールではありましたが、結果的にあの一発が試合の流れの全てを決めてしまったのも事実です。特に鳥栖からすれば引くというよりも名古屋を待つ構図で戦う事が可能になってしまっていました。例えば今季の名古屋の攻撃はボランチが奪う、或いはDFから2列目に渡った瞬間にギアを一気に入れる形が十八番だった訳ですけど、名古屋がボールを持てる時間が増えたが故に緩いギアが入りっぱなしの状況になってしまったのはここまでの勝ちパターンと照らし合わせても相当やりにくかったんだろうなと思います。

そして鳥栖が初失点と初黒星を喫した試合もそうでしたが、名古屋からしてもやっぱり追う立場のやりにくさは大きかったのかなと。ある意味ではこれは連勝やら連続無失点が続いていたチームあるあるというか、そういうチーム特有の難しさですよね。結果的に鳥栖は自分達が陥った初黒星を名古屋にそのままぶつけた格好になりました。

 

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ガンバみて仮眠してF1みる。

ではでは(´∀`)