ガンバを見るようになってからACLに出ないスパン一番長かったりする。
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはAFCチャンピオンズリーグ2021、タンピネス・ローヴァーズvsガンバ大阪の一戦です!
さぁ、いよいよガンバ大阪がACLに帰ってきました!!タイ組に続き、今日からはウズベキスタンで開催される試合も開幕。13年前にはACLを制した経験をも持つガンバの冒険が始まります。
今年のガンバと言えば試練と苦難の連続でした。
昨季は2位まで上り詰めたチームが今年掲げたものは「打倒川崎」と「ACL優勝」……それに向けて4-1-2-3の新システムに取り組んだものの、3月に入るとその描いた生写真は音を立てて崩壊していきました。その後はまるで靴紐が解けたまま走らなければならない状態が続き、ガンバには立ち止まって靴紐を結び直すような時間も無いままに5月14日、ガンバはそのクラブ史に於ける「最愛の人」とも言えようレジェンドとの別れ……紆余曲折に満ちたシーズンは今、新たな別のフェーズに突入しています。
松波正信監督の下、今のガンバはウズベキスタンという土地で新たなキャンプを…まるでシーズンを巻き戻そうとしているような状態です。このセントラル開催というイレギュラーなACLはかつて西の横綱とも呼ばれた「元アジア王者」をどう蘇生させるのでしょうか。そしてそのきっかけとなるのでしょうか。
両チームスタメンです。
徳島戦以降は3-4-2-1も採用していたのでどちらのシステムを採用するかも気になるところでしたが、松波監督はここでは4-4-2を採用。2トップにはパトリックと宇佐美貴史が起用され、中盤はボランチが倉田秋、左サイドが矢島慎也とこの2人はいつもとは逆の位置関係でプレーします。また、6月16日の天皇杯で復帰したばかりの藤春廣輝も先発出場です。今日のスタメン11人の中で、ガンバは髙尾瑠と小野瀬康介を除けば全員ACL経験者。特に倉田、矢島、昌子源の3人(ベンチ外を合わせればキム・ヨングォンを足して4人)はACLでの優勝経験も持ち合わせています。尚、外国人選手枠としてはパトリック、レアンドロ・ペレイラ、ウェリントン・シウバが入り、今日は合流直後とあってベンチからは外れたもののアジア枠としてキム・ヨングォンが登録。チュ・セジョン、チアゴ・アウベス、シン・ウォノの3人が1次リーグの登録を外れています。
タンピネスのMF仲村京雅はかつてU-17W杯に挑む日本代表に選ばれ、Jリーグでは千葉、YS横浜、琉球でのプレー経験がある選手です。
本日の会場はウズベキスタン、タシュケントとロコモティフ・スタジアムです。
……ロコモティフ・スタジアムというと真っ先にロシアのロコモティフ・モスクワが本拠地とするスタジアムを思い浮かべてしまう方が多いとは思いますが、名前が全く同じだけでこちらはロコモティフ・タシュケントのホームスタジアムです。「ロコモティフ」とは「機関車」という意味があり、このタシュケントのチームもモスクワのチームも鉄道会社が大きく関わっている事からこの名前がつけられています。
ちなみに、ガンバがウズベキスタンで試合を行うのは2012年4月18日に同じくタシュケントのJARスタジアムでFCブニョドコルで戦って以来。倉田秋と佐藤晃大のゴールがありながらも2-3で敗れてしまった試合でしたが、この時もガンバの指揮を執っていたのはスクランブル就任から間もない松波監督でした。
ボールポゼッションで圧倒的に上回っていた訳でこそないものの、前半のガンバは基本的には常にタンピネス陣内でボールを動かしていきました。2分には相手のミスに乗じてパトリックがシュートを放ち、13分には矢島、小野瀬、宇佐美と繋いで良い攻撃を演出。いずれもブロックされましたがリズムは生まれ始めます。
小野瀬のミドルシュートがクロスバーに当たった直後の26分、左サイドで粘って最後は左サイドでDFを完全に振り切ってから入れたクロスにパトリックが頭ひとつ分抜け出すヘディングシュートを決めて先制!ガンバでのACL経験はもちろん、広島でもACLで活躍したチームの得点源がガンバのACL2021ファーストゴールを叩き出します。
その後は少しタンピネスにボールを持たれる時間もあって、30分には連続攻撃から日本人プレーヤー仲村にヒヤリとするシュートを放たれますが、これは枠の右に逸れて失点は回避。それでもガンバは左サイドからの攻撃を中心に効率の良い攻撃は仕掛ける事が出来ていて、前半を1点リードで終えます。
後半に入ると前半よりもガンバは安定してボールを待ててはいましたが、タンピネスもなかなかカウンターの切れ味というものは持ち合わせており、ちょこちょこガンバは危ないシーンも作られていきます。そんなシーンが幾つかあったので早めに追加点を取りたいガンバは68分にパトリックが再びネットを揺らしたものの、これはその前のタイミングでオフサイドを取られていてノーゴールに。71分にも左から切り込んだ宇佐美が一番得意とする形でシュートを打ちますがこれもポスト。
74分には小野裕二と奥野耕平、81分にはレアンドロ・ペレイラと黒川圭介を投入し、試合展開的にも得失点差的にも追加点は取っておきたいガンバはやはり左サイドから攻撃機会を狙い続けます。88分、左サイドで黒川のパスを受けた倉田がふんわりとしたクロスボールを入れると、これをペレイラがフリーで確実に合わせてガンバ追加点!
最後の交代カードではウェリントン・シウバを投入し、2点目でだいぶ楽になったガンバは落ち着いて試合のクロージングに入りました。試合はそのまま2-0で終了。ガンバが4年ぶりとなるACLを見事に制し、幸先良い白星スタートを飾りました!
まぁ、なんというか…危なげない試合では無かったし、全てにおいて満足いく試合でも無かったのは確かだと思います。ポゼッションでタンピネスが上回っていた事に関しては持たせている感じもあったのでそこまで問題とは思っていませんが、結構カウンターを喰らう隙を与えてしまっていたのは否めないですね。なので決して内容が良いと言える試合では無かったのかもしれません。
ただ、そもそも今年はそんなに勝てているような年では無いですし、藤春が入った事で左サイドでの攻撃は上手く作れるようになった事、点を取るべきブラジル人ストライカー二人が決めた事、最終的に複数得点+クリーンシートで勝てた事はポジティブに捉えてもいいのではないでしょうか。なにより初戦ですしね。ベターな結果を手に出来た事を良く受け止めたいです。
さぁ、次川崎よ…。
ではでは(´∀`)