髭男のCry BabyのAメロすこ。
どーもこんばんは
さてさて、AFCチャンピオンズリーグ2021も色々あった中でようやく東地区も開幕。既に名古屋グランパスとセレッソ大阪がそれぞれの初戦を終えています。
さぁ、いよいよガンバ大阪の初戦です!!
……まぁ、新型コロナウィルス感染者複数発生に伴い、そこから波及した大スランプの中での宮本恒靖監督の解任だったり…30周年のガンバに降り注ぐ逆風は強くなっていますが、それでもなんとかこのウズベキスタンの地で一つのきっかけを取り戻して欲しいところです。
ちなみになんですけど、実はガンバってACLには過去9回出場しておりまして、今回の出場で通算10回目の出場となります。これはJリーグ勢だと鹿島アントラーズの9回を上回って最多記録なんです(前身のアジアクラブ選手権を除く)。
日本で3クラブしかいないACLタイトルホルダーの一つでもあるガンバは、それだけにACLでの思い出も色々あるものです。そこで、ガンバの初戦を数時間後に控える今日から、ガンバが過去に出場した9回のACLを全3回に分けて振り返っていきたいと思います。
①超攻撃的優勝街道(2006、2008、2009)
②3年連続ベスト16と黄金期の終焉(2010、2011、2012)
AFCチャンピオンズリーグ2006
監督:西野朗(5年目)
ナビスコ杯成績:ベスト8
天皇杯成績:準優勝
ゼロックス杯成績:準優勝
A3CS成績:準優勝
【ACL期間までの選手動向】
主な入団選手
MF 明神智和←柏
FW 中山悟志←名古屋(復帰)
FW 播戸竜二←神戸
FW マグノ・アウベス←大分
主な退団選手
FW 松波正信→引退
FW 吉原宏太→大宮
【ACL2006成績】
グループE:3位(3勝1分2敗勝点10:得点26失点7得失点差+19)
→グループステージ敗退
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第1節
2006年3月8日19:00@全州ワールドカップ競技場
全北得点者:ミルトン・ロドリゲス(30分)、キム・ヒュンボム(71分、85分)
G大阪得点者:遠藤保仁(16分)、マグノ・アウベス(59分)
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第2節
ガンバ大阪15-0ダナン
2006年3月22日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:遠藤保仁(7分)、フェルナンジーニョ(19分、20分、77分)、播戸竜二(24分)、オウンゴール(36分)、マグノ・アウベス(41分、48分、69分、85分)、前田雅文(76分、79分)、宮本恒靖(81分)、橋本英郎(84分)、家長昭博(90分)
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第3節
2006年4月12日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:遠藤保仁(48分)、マグノ・アウベス(56分、71分)
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第4節
2006年4月26日19:00@大連金州競技場
大連得点者:フ・ジャオジュン(19分)、ジャン・ヤオクン(48分)
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第5節
2006年5月3日14:00@万博記念競技場
全北得点者:チョ・ジンス(45+2分)
AFCチャンピオンズリーグ2006グループE第6節
ダナン1-5ガンバ大阪
2006年5月17日16:00@チー・ラン・スタジアム
ダナン得点者:ロジェリオ(72分)
G大阪得点者:フェルナンジーニョ(21分、45分)、マグノ・アウベス(36分)、二川孝広(53分)、山口智(75分)
前年にJ1初優勝を果たしたガンバにとって初めてのACL。この年のガンバは現役日本代表だった加地亮を筆頭にマグノ・アウベス、明神智和、播戸竜二など大型補強を敢行。当時の佐野泉社長(故人)が新加入選手を社長室に集めて「今年は強化費に8億使った。頑張ってもらわないと困る」と語ったエピソードは有名である。また、西野監督は2018年にガンバTVに出演した際、サポーターから「自分は2006年が最強だったと思うが、西野監督はどのシーズンが最強だったと思うか?」という質問を受けた際、このサポーターの問いに同意する解答をしていたほどクオリティの高いチームだった。
だが当時はACLのレギュレーションが1位しか突破できないという厳しいルールで、ACLが発足して以降Jリーグ勢は決勝トーナメントにすら進んだ事がなく、かつDAZNのプレビュー番組で播戸氏が語っていたように大会の重要性もそこまで高く捉えられていなかった。そんな中でもガンバは第3節終了時点では首位に立つなど決して惨敗では無かったものの、1チームしか通過できないレギュレーションで全北に1勝も出来なかったのはやはり痛恨だった。ちなみに全北は最終的に2006年大会を制している。
しかしやはり異常なのは第2節ダナン戦の15-0である。この試合がもたらした影響が如何に凄まじかったかというと、ガンバはグループ3位チームにも関わらず得失点差+19という異常な数字を叩き出し、ガンバが6試合で叩き出した26得点という数字は決勝トーナメント進出チームを含めても大会最多得点だった。マグノ・アウベスもグループステージのみの出場ながら大会得点王に輝いている。また、2015年の激闘のイメージが強い全北はガンバにとってのACLデビューの相手でもあった。
AFCチャンピオンズリーグ2008
監督:西野朗(7年目)
J1リーグ戦成績:8位
ナビスコ杯成績:ベスト4
天皇杯成績:優勝
パンパシフィックCS成績:優勝
スルガ銀行CS成績:準優勝
クラブW杯成績:3位
【ACL期間までの選手動向】
主な入団選手
DF 水本裕貴←千葉
MF 佐々木勇人←山形
FW ルーカス←FC東京
FW 山崎雅人←大分
主な退団選手
DF シジクレイ→京都
DF 水本裕貴→京都
MF 家長昭博→大分(レンタル)
FW バレー→アル・アハリ
【ACL2008成績】
グループE:1位(4勝2分勝点14:得点14失点8得失点差+6)
→優勝
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第1節
2008年3月12日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:ルーカス(90+4分)
チョンブリ得点者:スントーンピット(59分)
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第2節
2008年3月19日19:00@光陽サッカー専用球場
全南得点者:シモンイス(4分)、キム・テス(27分、60分)
G大阪得点者:二川孝弘(30分)、播戸竜二(53分、75分)、安田理大(58分)
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第3節
2008年4月9日19:00@テルストラ・ドーム
メルボルン得点者:オールソップ(4分、65分)、バルガス(41分)
G大阪得点者:二川孝弘(35分)、バレー(38分)、山口智(68分)、ルーカス(89分)
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第4節
2008年4月23日19:00@万博記念競技場
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第5節
2008年5月7日19:00@スパチャラサイ国立競技場
AFCチャンピオンズリーグ2008グループG第6節
2008年5月21日19:00@万博記念競技場
全南得点者:柳弘烈(86分)
AFCチャンピオンズリーグ2008準々決勝第1戦
2008年9月17日22:00@ハーリド・イブン・アル・ワリード・スタジアム
アル・カラマ得点者:アブドゥルダイム(7分)
AFCチャンピオンズリーグ2008準々決勝第2戦
2008年9月24日19:00@万博記念競技場
AFCチャンピオンズリーグ2008準決勝第2戦
2008年10月8日19:00@万博記念競技場
浦和得点者:細貝萌(22分)
AFCチャンピオンズリーグ2008準決勝第2戦
2008年10月22日19:30@埼玉スタジアム2002
浦和得点者:高原直泰(36分)
G大阪得点者:山口智(51分)、明神智和(72分)、遠藤保仁(77分)
AFCチャンピオンズリーグ2008決勝第1戦
2008年11月5日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:ルーカス(37分)、遠藤保仁(43分)、安田理大(68分)
AFCチャンピオンズリーグ2008決勝第2戦
2008年11月12日19:30@ハインドマーシュ・スタジアム
G大阪得点者:ルーカス(4分、15分)
2度目のACLとなった2008年、この年も2006年と同様にルーカス、水本裕貴、佐々木勇人、山崎雅人、福元洋平、ミネイロと大型補強を行ったが、2006年と大きく違うのは「ACL制覇」を最優先事項としての補強だった事である。これには前年からJリーグとしてACLをサポートする態勢が出来つつあった事、そしてなんといっても、当時ナショナルダービーと呼ばれてライバル関係にあった浦和が前年にACLを制した影響は大きかった。ちなみに、この年からガンバはリーグ戦とACL等の国際大会でユニフォームを分けて戦うようになった。
日本のチームが戦う事が可能なスケジュールのうち、ゼロックス杯とナビスコ杯決勝以外の全試合を消化する超過密日程の中で、遠藤や播戸の長期離脱や水本とバレーの退団もあってチームは夏場に絶不調に陥る。しかしその最悪の流れを変えたのがシリアでのアル・カラマとのアウェイゲームだった。史上初の日本勢対決となった浦和との試合についてはこのブログでも各メディアでも度々取り上げられているので今更触れる必要も無いだろう。
決勝では鹿島を破ったアデレードに圧勝し、アウェイ全勝という史上初の記録と共に悲願の優勝を勝ち得た。西野監督が語った「浦和とは違うスタイルで優勝する」という意気込みを見事に体現する形となり、遠藤、明神、橋本、二川の4人で構成される「黄金の中盤」は当時の日本代表よりも強いとさえ言われていた。尚、この時の優勝メンバーでは倉田秋が唯一チームに残っている(途中、レンタルでの退団を挟む)。
ちなみに例の如くと言ってはなんだが、この年もガンバはスタートダッシュに失敗している。特に開幕から2試合の出来は相当酷かったのを覚えている。2008年のACLといえば主に浦和戦、アデレード戦、そしてその後のクラブW杯でのマンチェスター・ユナイテッド戦について語られる事が多いが、1位しか上に行けない以上一敗が致命傷になる当時のレギュレーションで、ラストワンプレーでなんとか同点に追いついたチョンブリFCとの初戦が与えた意味は隠れがちだが非常に大きかった。
AFCチャンピオンズリーグ2009
監督:西野朗(8年目)
J1リーグ戦成績:3位
ナビスコ杯成績:ベスト8
天皇杯成績:優勝
ゼロックス杯成績:準優勝
【ACL期間までの選手動向】
主な入団選手
DF 高木和道←清水
FW レアンドロ←神戸
主な退団選手
DF 福元洋平→千葉
DF 植田龍仁朗→岡山
DF ミネイロ→ECジュベントゥージ
FW 岡本英也→福岡(レンタル)
FW ロニー→サントス
【ACL2006成績】
グループF:1位(5勝1敗勝点15:得点17失点4得失点差+13)
→ベスト16
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第1節
2009年3月10日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:レアンドロ(20分)、遠藤保仁(72分)、佐々木勇人(79分)
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第2節
2009年3月17日19:00@ソウルワールドカップ競技場
FCソウル得点者:鄭助國(53分)、李相浹(90+3分)
G大阪得点者:山崎雅人(13分)、レアンドロ(61分、74分、83分)
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第3節
ガンバ大阪5-0スリウィジャヤ
2009年4月8日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:レアンドロ(40分、44分)、オウンゴール(49分)、山口智(51分)、安田理大(67分)
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第4節
スリウィジャヤ0-3ガンバ大阪
2009年4月21日19:00@ジャカ・バリン・スタジアム
G大阪得点者:レアンドロ(30分)、佐々木勇人(45分)、チョ・ジェジン(75分)
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第5節
2009年5月6日19:30@山東省体育中心体育場
AFCチャンピオンズリーグ2009グループF第6節
FCソウル得点者:ダミヤノヴィッチ(74分)、金漢潤(90+1分)
AFCチャンピオンズリーグ2009ベスト16
2009年6月24日19:00@万博記念競技場
川崎得点者:中村憲剛(33分)、レナチーニョ(76分)、黒津勝(85分)
ディフェンディングチャンピオンとして挑んだ大会。J1、そしてACLの優勝を達成したガンバにとって、残された目標は二冠しか無くなっていた。その為2年連続で大型補強を行い、この時はレアンドロ、チョ・ジェジン、高木和道、パク・ドンヒョクといった面々を獲得。尚、この年からACLのレギュレーションが変わり、各組の2位までが通過できるようになった。
グループステージでのガンバは完璧そのものだった。かつて日本勢が苦杯を喫した山東に圧勝すると、5連勝で一気に首位通過を確定させる。そして当時のレギュレーションではベスト16は1位チームのホームスタジアムで一発勝負というルールだった。万博競技場で迎える相手は川崎。しかも川崎には当時万博で負けた事が無い。更に負傷していた加地亮や二川孝広も戻ってきた。確かに6月に入ってからのガンバはスランプに入ってはいたけれど、それでもポジティブな要素しかチームには無かった。だが………。
尚、消化試合となったグループステージ最終戦のFCソウル戦では控えメンバーを中心に起用。そのうちの一人がこの年から飛び級で昇格し、プロデビューとなった宇佐美貴史であった。17歳14日とクラブ史上最年少出場を果たした宇佐美だったが、そのデビュー戦で宇佐美はなんとゴールまで決めてしまう。このゴールは今現在もクラブ史上最年少ゴールで、あまりにも鮮やか過ぎるデビューは今なお伝説として語られているが故に試合自体は負けた事は割と忘れている人が多い。ちなみにほぼ丁度6年後の2015年5月27日、宇佐美の次にユース最高傑作と呼ばれていた堂安律は、宇佐美と同じく17歳になる歳で、そして同じFCソウルを相手にした試合でデビューを果たすという運命を辿っている。ACLとは関係ないが、宇佐美と堂安もJ1でのデビュー戦は万博での鹿島戦だった。
次回は2010〜2012年編です。
ズーン、ズンズーン
ではでは(´∀`)