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後味に酔わせて〜2024明治安田J1リーグ第5節 サンフレッチェ広島 vs ガンバ大阪 マッチレビューと試合考察〜

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正直13:00

 

まあまあキツイ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第5節、サンフレッチェ広島 vs ガンバ大阪の一戦です!

 

 

 

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開幕3試合を終えて2勝1分……良き時代ですらスロースタートが相場だったこのクラブは今季、過去のシーズンであまり例を見ないスタートダッシュを見せています。開幕戦の町田戦こそ相手にペースを握られる時間も多かったですが、その後の新潟戦磐田戦はスコアこそ1点差ながら結果・内容を伴った見事な2連勝でした。

言っても連勝はいずれ止まるものでしょうから、どこかで冷水を浴びせられるような瞬間は訪れるはずです。一方、今のこの楽しい時期を12月まで過ごしたいのであれば、要所要所で訪れるターニングポイントを一つずつ超えていく必要があります。オリジナル10同士、その歴史の中で両クラブはそれぞれが陥った苦境の季節も過ごしながら、それぞれが栄華を謳歌した時代もあった。そして今、彼らは「2024年の大本命」として扱われている……新しいピッチの上、そういう完全無欠の紫熊を相手に何を提示できるか。それはこのクラブが12月までハッピーな季節を過ごせるかどうかに於いて重要なファクターになるはずです。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節磐田戦から3人変更。磐田戦が欠場者の多い中での試合だったという背景もありますが、ファン・アラーノと三浦弦太がスタメンに復帰し、ベンチには負傷で開幕戦に間に合わなかった食野亮太郎が今季初めてメンバー入り。岸本武流は欠場となりましたが、ウェルトンが2試合連続で先発起用となっています。宇佐美貴史は開幕4試合連続弾が懸かった一戦です。

広島は0-0で引き分けた前節神戸戦からスタメンを1人変更しました。今日はピエロス・ソティリウがベンチからも外れており、大橋祐紀と満田誠が前節よりそれぞれ一枚ポジションを上げて先発出場。ボランチには今季初先発となる松本泰志が起用されています。また、先日新潟からの電撃移籍が発表された新井直人も早速ベンチメンバーに名を連ねました。

 

 

 

本日の会場は広島県広島市エディオンピースウィング広島です。

 

 

話題沸騰中、広島の新スタジアム。新たなサッカーのメッカとして、既に歓喜と羨望の声が全国各地から集まっています。ただガンバはありがたい事にこけら落としとなるプレシーズンマッチの相手に選ばれていたので何気に2試合目。昨季のエディオンスタジアム広島ラストゲームの相手もガンバだったので色々縁を頂いていますね…(ちなみにビッグアーチは今年からホットスタッフフィールド広島になったそうで)。やっぱりこれだけの新しいスタジアムができると、今日のガンバファンに限らず他の広島のホームゲーム時の来場者のSNSを眺めるだけで楽しいものがありますね。私も近いうちに何とか1回行っておきたい…。

尚、今日は試合後に昨季限りで現役を引退した柴崎晃誠氏の引退セレモニーが実施されます。

 

 

序盤は明確にはどちらのペーストは言えない展開で試合は進みます。ビルドアップでベースをしっかり組むところにウェルトンの個人突破なども噛み合わせながらサイドからの前進を試みるガンバと、サイドのポケットを狙うWBやシャドーが積極的に背後に抜ける、中盤がそこをしっかりと狙う事で波状攻撃に持ち込めるような展開を望む広島。サイドから中へ押し上げようとするガンバと、中からサイドに抜けていくような流れを目指す広島の間でお互いのスタンスを見せながらの攻防はどちらの側にも転ばない形で続いていました。

前半の中頃に突入すると、お互いのミスが絡む場面もありながらも両者のスタンスが徐々にシュートチャンスへと結びついていきました。宇佐美と大橋のシュートをそれぞれ両GKが防ぐと、ガンバは21分に左サイドを走った黒川圭介のボールが相手DFに当たってリフレクションしたところに走り込んだアラーノが中央で決定機を迎えますがここはカバーに入った佐々木翔がブロック。直後には一森純のフィードが引っかかったところを満田誠にシュートを打たれましたが、今度はガンバの守備の要中谷進之介がブロック。

 

 

 

一進一退の展開の中でもやや望む展開のサッカーをできていたのはどちらかと言えばガンバの方ではありましたが、それが前半の終わり頃になると今度は広島がノってきたのか波状攻撃を仕掛ける時間が訪れました。42分には松本泰志がミドルシュート。これはGK一森が好セーブで弾きますが、こぼれ球に詰めた川村拓夢の折り返しに加藤陸次樹が押し込もうとしますが、右ポストに当たって跳ね返ったボールが左ポストに当たるまさかの流れでガンバは九死に一生を得る形に。直後に再び訪れた広島のシュートチャンスも中谷がブロックで阻止。

前半アディショナルタイムにはガンバも黒川がウェルトンからのリターンを受けて突破。折り返しを受けた山田康太が決定機を迎えましたがここも決め切る事はできず…。迫力満点の前半は0-0で終了。

 

 

後半は広島ペースで入りました。54分には左サイドの東俊希からのクロスがポストを叩き、こぼれ球に走り込んだ松本がミドルを放ちますがここは何とか枠外に逸れて失点を回避。後半開始の流れを変えるべく、ポヤトス監督は56分という比較的早い段階で鈴木とアラーノを下げてネタ・ラヴィと倉田秋を送り込み、ウェルトンを右にスライドさせた上で倉田を左に投入。しかし62分にも右サイドに流れた松本のクロスに大橋が頭で合わせ、ここもポストに救われますがガンバには苦しい後半に。

 

 

 

66分には宇佐美を下げて坂本一彩を投入。ガンバはこの辺りからカウンターシフトに割り切ったような形となりました。

迎えた76分、押し込まれた展開の中でもガンバは自陣でボールを奪った際にはマイボールの時間を増やそうと試み、細かいパスとネタラヴィの圧倒的なキープ力&展開力で広島のプレッシングを剥がす事に成功。ネタラヴィは右サイドにワールドクラスミドルパスを供給すると、坂本が裏に抜け出しニアに山田、ファーにウェルトンが走り込む理想的なカウンターがここに成立。坂本のシュートはGK大迫敬介に弾かれましたが、こぼれ球をウェルトンが押し込んでガンバ先制!!!!

期待の新戦力ウェルトン、J初ゴール!!!!

 

 

しかし歓喜は瞬く間に衝撃波で打ち消されていきました。78分、ガンバが先制する前の時点で小原基樹と新井直人を投入していた広島は左サイドでボールを持った東が中央に切り込んでくると、一度リフレクションして不規則になってきたボールを走り込んだ新井がタイガーショットばりの低空ゴラッソ…。歓喜と騒然が交錯するエディオンピースウィング広島。デビューから僅か8分で新井が強烈すぎる広島デビュー弾…。

 

 

終盤に入り広島はエゼキエウ、ガンバは食野亮太郎と福岡将太を投入。後半自体が元々広島の流れで、ガンバもある程度それを受け入れた形でのカウンターに活路を見出していた事から広島に押し込まれる時間が続きました。しかしガンバも中谷と三浦のCBコンビで何とか跳ね返して耐え、87分には食野にカウンターの絶好機。しかしシュートは狙い澄ましたが仇となってフカす形になってしまい…。

 

 

 

試合終了。1-1。悔やまれるドロー、しかしどこか心地のいい悔しさを抱く同点劇。ガンバは今季の無敗をキープです。

 

 

 

ガンバにとっても広島にとってもベストゲームでは無かったと思いますが、お互いにとってポジティブなゲームであり、そして今季のJリーグの中でもベストバウトと呼ぶに相応しいゲームだった…そう表現しても過言ではないと思います。

前半はお互いにお互いのスタイルを重視した戦い方になる中で、中央で宇佐美と山田が潤滑油になりながらサイドの選手が絡む形でガンバはある程度自分達の理想的なゲームの戦い方ができていました。後付けで言うならば前半のうち先制しておきたいゲームではありましたが……広島相手にちゃんと自分達のサッカーを出せた戦う事ができましたし、そこに昨季の第33節のような叩いても抵抗のないような姿は無かった。今季は見事なパフォーマンスを見せ続けている広島を押し込むような展開に前半は持って行けた事、まずそこは素直にポジティブに捉えられます。

一方、どちらかと言えば今育てている最中のガンバと比較すれば、広島はやはりベースとして強度の強さを常に持っており、それが日々ブラッシュアップされている訳で、強度勝負に持ち込まれた時に広島に押し込まれる形になる瞬間が来る事はある程度予想はできていました。同時にガンバにとって、町田戦磐田戦でもそうだったように…一度相手の流れに傾き、その時間が続くと、町田戦みたいにハーフタイムに逃げ込めない限りはそこから流れごと跳ね返す事はなかなか出来ない……もちろん跳ね返せるようなチームになる為の鍛錬は必要ですが、それを今日あのタイミングから広島相手に実行するのは困難に近い。それを踏まえれば、前半のような戦いをある種諦めて、宇佐美を下げて坂本を投入した上でカウンターシフトに切り替えたポヤトス監督の采配と言いますか、プランの切り替えはすごく良かったなと。宇佐美が悪かった訳では全くないですが、そこで割り切った戦いにシフトさせる判断は早かった。実際にその流れで1点を取れた訳ですし。チームとしての成長も勿論ですが、ポヤトス監督も融通の効きようと言いましょうか、キャパを見せてくれたように思います。

 

 

 

試合前に色々な選手がコメントしていましたし、ファン・サポーターも同じことを考えていたと思いますが、開幕から良い結果と良い内容の3試合を戦い、第3節のマリノス戦が延期になったガンバにとって、今日の広島戦は文字通りこのクラブにとっての試金石でした。この広島戦でどれだけ戦えるのか、どれだけこれまでのサッカーを出せるのかどうか、そしてどんな結果に辿り着くのか……後半は苦しい戦いでしたし、最終的に勝利にと届かなかった。そういうところで悔しさはあります。ただ、この悔しさは後味は決して悪くない。去年の出来を踏まえた時に、今年の今持ち合わせているこの悔しさは一つの証ではあるように感じます。

この悔しさをどう消化していくのか……満足度は割りかし高いドローではありましたが、満足度の頂点はこの場所には決してないはずです。明日には、あるいはその次にはより高いところへ。そういうシーズンの軌跡に期待したいですし、期待に値する90分だったように思います。ものすごく面白いゲームでした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

2024明治安田J1リーグ第5節

東京ヴェルディ2-2京都サンガFC

サンフレッチェ広島1-1ガンバ大阪

アルビレックス新潟1-1柏レイソル

ヴィッセル神戸6-1北海道コンサドーレ札幌

鹿島アントラーズ1-0ジュビロ磐田

浦和レッズ2-1アビスパ福岡

FC町田ゼルビア3-1サガン鳥栖

川崎フロンターレ3-0FC東京

名古屋グランパス2-1横浜F・マリノス

セレッソ大阪2-0湘南ベルマーレ

 

 

J1初挑戦ながら開幕から3勝1分かつ3連勝と旋風を巻き起こしている町田は今節もホームで鳥栖を相手に3-1で勝利。見事4連勝を飾り、序盤戦の首位を快走する形となりました。C大阪も後半の2ゴールで湘南を下して無敗をキープ。そして広島とG大阪の無敗対決は1-1のドローにとなり、この4チームが無敗をキープしている状況は前節と同じです(ガンバは1試合未消化)。

未勝利チームでは昇格組の東京Vは京都を相手に2点ビハインドをアディショナルタイムのゴールで追いつく粘りを見せたものの勝利には至らず。また、札幌はアウェイで神戸に1-6の惨敗を喫して4連敗となりました。一方、開幕3連敗から前節初勝利を挙げた名古屋は横浜FM相手に山中亮輔アディショナルタイムのFKで勝利し連勝を飾っています。

 

 

牡蠣を食べたい

ではでは(´∀`)