朝に書くの怖いんだよな、この連載。
どーもこんばんは
さてさて、2025年シーズンに向けた補強の動きはますます活発化しております。泣き、笑い、各チームに色々な事情と状況がある事でしょう。
という訳で今回は【2025年シーズンJ1リーグ補強途中診断】と題しまして、各チームの現時点での補強を見ていこう…という企画です。全4回更新します。この後にどんな動きがあるのかを含めて注目ですね。
※情報は全て2025年1月6日時点のものです。
第4回→C大阪、神戸、岡山、広島、福岡
【2024年のJリーグを振り返る記事も色々更新しています。それらの記事はこちらにまとめておりますので是非!】
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【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。】
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監督:アーサー・パパス(新任)
昨季の監督:小菊昭雄(4年目)
本拠地:ヨドコウ桜スタジアム(大阪府大阪市)
【昨季の成績】
J1リーグ:10位(勝点65:18勝11分9敗)
ルヴァン杯:3回戦敗退
天皇杯:準々決勝敗退
【主な移籍情報】
入団
GK 福井光輝←町田
DF 中村拓海←横浜FC
MF 大迫塁←いわき(復帰)
FW 中島元彦←仙台(復帰)
退団
DF 山下達也→引退
DF 鳥海晃司→千葉
MF カピシャーバ→清水
MF 為田大貴→磐田
FW 山﨑凌吾→長崎
今のところは……他所から見る分には不思議なオフを過ごしているという感覚が強いです。毎熊の退団後、ほぼ奥田1人で回すか3バック変更で対応していた右SBに中村を早々と確保したのは良い動きで、畠中と福井もツボを押さえた補強ではあったと思いますし、そこのチョイスは良かったんですけど、レオ・セアラの鹿島移籍が濃厚ということを踏まえると……やっぱり全体的に報酬と獲得が釣り合っていない印象ですね。中島は補強に近い存在感を見せるでしょうが、カピシャーバと為田も退団している訳で…。大岩剛監督との交渉が直前で破談した事による編成の遅れという言い訳材料はあると思いますが、ここ数年は「獲得選手のセンスは良いクラブ」という印象があっただけに出遅れ感は否めないです。
ジョルジーニョに関しても、純粋にやっぱりサッカーファンとして彼を日本で見てみたい気持ちはありつつ、補強予算をMFにツッパするのが正しいのか、或いはFWの目処がついてなおジョルジーニョ予算があるのかは見えにくい部分がありますし…。
監督:吉田孝行(3年目)
本拠地:ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)
【昨季の成績】
J1リーグ:優勝(勝点72:21勝9分8敗)
ルヴァン杯:3回戦敗退
天皇杯:優勝
ACLE:リーグステージ3位(現在進行中)
【主な移籍情報】
入団
GK ウボング・リチャード・マンデー←福知山成美高校
DF 山田海斗←神戸U-18
DF 本山遥←岡山
退団
GK 髙山汐生→琉球(レンタル)
DF 菊池流帆→町田
MF 中坂勇哉→未定
MF 山口蛍→長崎
神戸に関しては前回取り上げた名古屋やG大阪じゃないですけど、昨季に多めの新戦力を迎え入れる事で今季の補強は必要最低限、大物を取りに行くチャンスがあれば行く…ぐらいのスタンスでは元々あるとは思います。浦和や名古屋への移籍報道が世間を騒がせたMVP武藤嘉紀の退団が現実のものとなった場合はそのプランさえも再編を迫られたでしょうから、まずそこは一安心というところでしょうか。
一方で上記のような事を前提として、山口の退団には井手口がレギュラーをちゃんと奪えたという背景があるとしても、このタイミングで中盤とCBの控え一番手を失った事と、その立場での補強があまり進んでいないのはACLが佳境に入るここからの不安材料ではあります。出場機会を考えた時に神戸への移籍は少し及び腰になる…というのはあながち否めないんだろうなと。だからこそこの段階で本山を確保できた事の意味は大きいですが、そこは神戸にとってある種のジレンマでしょうか。
監督:ミヒャエル・スキッベ(3年目)
【昨季の成績】
J1リーグ:準優勝(勝点41:9勝14分15敗)
ルヴァン杯:ベスト8
天皇杯:ベスト8
ACL2:決勝トーナメント進出(現在進行中)
【主な移籍情報】
入団
MF 菅大輝←札幌
MF 田中聡←湘南
MF 仙波大志←群馬(復帰)
FW ジャーメイン良←磐田
退団
DF 志知孝明→福岡(レンタル)
MF 青山敏弘→引退
MF 松本泰志→浦和
FW ピエロス・ソティリウ→未定
ホーム最終戦の挨拶で社長が「いち地方クラブではなくJリーグを引っ張っていく存在になる」と宣言していましたが、まさしくその言葉を体現する、その言葉に説得力を持たせる補強をやってみせたと思います。札幌をフリー退団した事で争奪戦が予想された菅をいち早く確保し、海外移籍の可能性すら取り沙汰されるほど動向が注目されていたジャーメインと田中のW獲りは圧巻と言う他ないです。松本を浦和に引き抜かれたことは大誤算でしたが、田中の獲得という背景も踏まえるといわゆるサンフレッズ時代の引き抜きとは意味も事情も違うでしょうし。後はこのまま、ACLと両立できる仕様のチームにまで持っていけるかどうかですね。
人を抜かれる立場だった広島が人を抜く立場になった事を如実に物語るオフと言えるでしょう。
監督:木山隆之(3年目)
【昨季の成績】
J2リーグ:5位(勝点65:17勝14分7敗)
ルヴァン杯:3回戦敗退
天皇杯:3回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
GK 佐々木雅士←柏(レンタル)
DF 立田悠悟←柏
DF 工藤考太←浦和(レンタル)
FW ブラウンノア賢信←徳島
退団
GK 堀田大暉→仙台
DF 高木友也→徳島
DF 本山遥→神戸
MF 田中雄大→岐阜(レンタル)
MF 早川隼平→浦和(復帰)
去年の町田なようなチームは例外として、往往にしてJ1初挑戦となるクラブはやっぱり規模では劣ってしまう部分がありますから、J1初挑戦の移籍市場での立ち回りはどうしても難しいものになってきます。それを前提にすると、岡山はかなり健闘を見せていると言っていいでしょう。本山を引き抜かれてしまった事は痛手ではあるものの元々J2の中では強者側のチームでしたし。
岡山のようなチームがJ1に上がった時は、やっぱりいかに早くJ1仕様の戦力を整備できるかどうかが鍵で、例えば町田は手っ取り早く選手を集める事でそれを実現した。一方、育成でそれを実現しようと思うと、大体成長に現実が間に合わず蹂躙されるような結果になる。そういう意味でも、江坂のような超J1級の選手が一人いるかどうかってそれだけでも大きな違いがあるんですよね。江坂の獲得で得点ルートを持つ事ができるかどうか、それに足る追加補強ができるかどうかは重要かなと。
監督:金明輝(新任)
昨季の監督:長谷部茂利(5年目)
本拠地:ベスト電器スタジアム(福岡県福岡市)
【昨季の成績】
J1リーグ:12位(勝点50:12勝14分12敗)
ルヴァン杯:3回戦敗退
天皇杯:3回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
DF 上島拓巳←福岡
MF 見木友哉←東京V
MF 名古新太郎←鹿島
MF 秋野央樹←長崎
FW 藤本一輝←町田
退団
DF ドウグラス・グローリ→未定
DF 宮大樹→名古屋
MF 前寛之→町田
MF 平塚悠知→甲府
FW 佐藤凌我→磐田
グローリは契約満了なのでともかくとしても、前や宮、佐藤の退団といった痛みはあったとはいえ、福岡がここまで移籍市場で主役クラスの動き方をする事がかつてあっただろうかという驚きはやっぱりありますよね。ここ何年かの福岡は獲得してくる選手のチョイスが全体的に良いですが、そのセンスにJ1に居続けた事による資金的なベースと訴求力が備わってきた結果が今回の移籍市場になるのかなと。ザヘディも完全移籍に切り替えましたし、まさか鹿島のレギュラーを福岡が引き抜く日が来るとは…。
福岡のオフシーズンは象徴的存在だった前の退団に始まり、精力的な補強と監督人事の騒乱が重なって感情の起伏が凄まじいオフだったと思います。監督人事の事に関してはここでは触れませんが、スカッドとしては面白い顔触れではあるんじゃないでしょうか。
ではでは(´∀`)