だいひょうかんとくもりやすぽいち
めっちゃ響き良くない?
どーもこんばんは
(でもポイチの起源が「森保 一(はじめ)」→「森 保一(ぽいち)」だから矛盾はしてる)
さて、2022年のカタールW杯を目指す日本代表の新監督が決まりました。
森保一氏が日本代表監督就任でございます。
西野朗監督の下、ロシアW杯ではコーチとして日本代表の躍進に尽力していましたので、事実上の内部昇格という形になりますね。
まずは森保監督のこれまでのキャリアを振り返りましょう。
1968年の森保監督は高校卒業後の1987年に当時のマツダSCに入団。ちょうどこの時マツダの監督を務めていたハンス・オフトに見出されて出場機会を掴んでいきます。
1993年、Jリーグが開幕してマツダSCがサンフレッチェ広島になった頃にはすっかりチームに欠かせない存在となっており、風間八宏、高木琢也らと共に1994年のニコスシリーズを制覇。Jリーグ初期の広島の中盤を支え、現役後半には仙台、そしてちょこっとだけサンガにも居ました。
日本代表では1992年にプロデビュー時の監督でもあるオフトが率いるチームに初招集。
そのままオフトジャパンの初戦となった強豪アルゼンチンとの試合で代表デビューを果たし、この試合で当時のアルゼンチン代表監督アルフィオ・バシーレとエースFWのクラウディオ・カニーヒアが「日本には良いボランチがいた」というコメントを残した事から、今では当たり前のように使われている「ボランチ」という言葉が広がったとも言われています。
オフトジャパンでは主にラモス瑠偉のカバーリング役として絶対的な主力として1994年アメリカW杯予選にも出場し、いわゆる「ドーハの悲劇」をピッチ上で経験した貴重な経験を持つ選手の一人です。
引退後は世代別日本代表コーチとして2007年のFIFA U-20ワールドカップに参加したり、大会終了後はミハイロ・ペドロヴィッチ監督の下でサンフレッチェ広島のコーチを、2010年からはアルビレックス新潟のヘッドコーチを務めるなど着実に経験を積み、2012年には遂に古巣のサンフレッチェ広島の監督に就任。
ペドロヴィッチ監督の下、独特なサッカーで魅力的なスタイルだし惜しいところまではいくけど勝てないチームだった広島のサッカーの弱点を微修正し、弱点を矯正させた上で2012年には新人監督ながら広島を初のJ1優勝に導き、翌2013年には連覇を達成。さらに2015年にも優勝を果たすなど、広島の監督を務めた6シーズンで、経済難で主力が度々退団していく中3度もリーグチャンピオンになるという異次元の成績を残します。
2017年は極度の不振と一つのサイクルの終わりもあってシーズン途中に広島の監督を退任しますが、10月には2020年の東京五輪を目指すオリンピック日本代表の監督に就任。
その後オリンピック世代の監督を兼任しながら2018年4月の西野朗監督の日本代表監督就任に伴い日本代表のコーチとしてロシアW杯に帯同。
W杯終了後、西野監督の契約満了による退任に伴い森保監督が日本代表の監督に就任というキャリアの流れになります。
W杯が終わった後、最初から日本人に日本代表監督を任せるのは1993年のJリーグ開幕以来は初めてとなります。
また、五輪代表監督も兼業する監督としては2000年シドニー五輪、2002年日韓W杯の日本代表を率いたフィリップ・トルシエ監督以来の事で、森保監督が2チームをどのように導いていくかが注目されています。
森保監督の監督としての長所は広島時代もそうであったように、ある程度のベースがあるチームに修正を施し、チームとしての総合値を高めていく事が挙げられます。
前述のように森保監督自身もコーチを務めていたペドロヴィッチ体制の広島は魅力的なパスサッカーで好成績を残しましたが、一方でペドロヴィッチが浦和でも同じ事を露呈したように守備の脆さもあってタイトルなど決定的な成果を残す事は出来ていませんでした。
そんな状況で2012年に監督に就任したのが森保監督で、半分守備無視状態であったチームペドロヴィッチのベースを引き継いだ上で守備組織を構築し、攻守の比率をうまく調節してリーグ優勝に3度導くという偉業を成し遂げました。
それも1年に1人ずつ浦和にレギュラーをぶっこ抜かれる中でのこの記録ですからね。
ロシアW杯での日本代表はある程度目指すべき道とも言えるような戦いぶりが出来たように感じるので、それをベースとして扱うのであれば広島時代を見る限り森保監督は適任かもしれません。
一方で不安点も当然あります。
まず現段階で森保監督には広島以外での成功キャリアがないという事。
無論、それは若手監督である以上ある程度仕方ない事でもあるのですが、前述の通り広島時代はペドロヴィッチのスタイルをベースに修正を施して成功に導いた監督な訳です。逆を言えば、穿った見方をすれば「広島時代はペドロヴィッチのベースがあったから成功出来た」という考えを払拭し切れるほどのキャリアは残せていないという事にもなります。
そして2017年シーズンはあまりにも3-4-2-1の3バックシステムに拘り過ぎて柔軟性を失ってしまっていた事が一時広島を降格圏まで低迷させてしまった要因の一つでもあったので、西野ジャパンを引き継ぐスタイルというよりも広島式3バックで独自色を強める方向性で指揮を執っていく方向になった時は良くも悪くも日本代表にとって博打的かもしれませんし、上手くハマればいいですが詰まった時に修正出来るかどうかは未知数なので不安ポイントの一つである事は否めません。
ですが間違いなく森保監督の期待できる要素はやはり日本人監督で且つ、コーチとしてW杯を戦ったばかりなので日本代表の内情を把握出来ている事。
これはハリルジャパン終焉の要因にもなった「コミュニケーション」という観点を踏まえると日本人が監督を務める事は大きなアドバンテージを持ちます。
かつて日本代表を指揮した岡田武史監督が「外国人が監督をした方がいい理由」として挙げていた日本人監督への世間の風当たりの部分は今の日本に深く根付いてしまっているものでありますから、それだけに日本人監督がこのタイミングから指揮を執る事は想像以上に大きな意味を持ちます。
ゆくゆくは日本人が日本代表監督を務める流れが当たり前のようになるかどうかは森保監督に懸かっていると言っても過言ではありません。
ロシアW杯での成功と悔しさをカタールW杯に繋げ、さらにはその先に繋がるような4年間を森保監督には期待していきたいです。
ではでは(´∀`)