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Good bye, our emblem〜明治安田生命J1リーグ第38節(最終節) ガンバ大阪vs湘南ベルマーレ マッチレビュー〜

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【お知らせ】はこの季節の宿命として

 

一気にリリースが来ると精神持たん

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第38節(最終節)、ガンバ大阪vs湘南ベルマーレの一戦です!

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

長かった2021明治安田生命J1リーグも今日が最終節!

出会い、別れ、歓喜、絶望…喜怒哀楽渦巻く1週間がやってきました。ガンバファンにとっては地獄この上ないシーズンでしたが、どんなシーズンでも1年の終わりというものはやはり寂しいもので。

 

 

クラブ創立30周年イヤー…ガンバが描いた青写真は、おそらく華々しい近未来が彩られていた事でしょう。しかし現実は非情で、華々しい記憶に彩られるどころか2021年はおどろおどろしいほどの悪循環に苛まれ、それは後年「トラウマ」と形容されても不思議ではないものでした。そういうシーズンを過ごしたからこそ、いくら今日勝利しても「終わりよければ全てよし」で締めていいシーズンではありません。それでも、今日勝つのと負けるのとでは気の持ちようは全然違うはずです。

対戦相手の湘南は前節、徳島との直接対決で痛恨の敗戦。実質引き分け以上残留を決められた試合での敗北により、降格圏の17位徳島と勝点で並ぶ16位というギリッギリもスレッスレのポジション。しかしガンバも先月までこの争いの渦に放り込まれていた訳で、牙を剥く事がどういう事かは身をもってわかっているはず。残留を決めた立場として、紛う事なきガンバOB山口智が率いるチームを、申し訳ないけど蹴落とさなければなりません。

そして何より、ガンバは来季からエンブレムを変更します。30年間慣れ親しみ、苦楽を共にし、星を刻んだこのエンブレムを胸に戦うのは今日が最後。エンブレムへのはなむけに勝点3をもぎ取り、苦しみしかなかった一年をせめて笑顔で終えましょう!

両チームスタメンです。

 

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湘南はふだんから3-1-4-2のシステムを採用しているので、ガンバとしては湘南にシステムを合わせた形になりました。ガンバがこのシステムを採用するのは第23節徳島戦以来。スタートから3バックで挑むのも第29節鹿島戦以来となっています。3バックを組むのは11月に入って復帰した三浦弦太昌子源に、彼らの不在時を支えた菅沼駿哉の3人。井手口陽介倉田秋インサイドハーフに入り、奥野耕平がアンカーで起用されました。また、ベンチには今シーズン限りでの退団が発表された小野裕二が名を連ねました。

 

湘南は前節徳島戦からスタメンを3人変更。今日はウェリントンがベンチスタートとなり大橋祐紀が先発起用され、前節はベンチスタートだった山田直輝もスタメンに戻しています。また、正GKである谷晃生はガンバからレンタルで所属している選手なので今日は契約により欠場。代わりに2019年の残留争いの救世主となった富井大樹が第22節FC東京戦以来となる出場を果たしています。

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

今年もパナスタにも色んな事がありましたねぇ…。チームの活動停止でホーム開幕戦が4月にずれ込み、4月に2試合を消化したタイミングで大阪府の緊急事態宣言の影響で、よりにもよって5月に集中していたホームゲームが全て無観客試合に。30周年記念試合にしても、まさかあんなトラウマな試合になろうとは…。そしてガンバのみならず、今年は代表戦を3試合、それも全て公式戦の開催でした。本日は最終節セレモニーが行われ、スタジアムグルメも特別価格で販売。また、本日は新エンブレムで初のキットとなる2022年のユニフォームが発表。PRマネージャーの山本涼介さんがモデルを務めます。

11月23日、湘南ベルマーレオリベイラ選手が亡くなられました。奇しくも、彼の最後の公式戦出場はこのパナスタでのガンバ戦(天皇杯)。私もその試合は観に行っていましたが、ベンチ入りするかどうかはともかく、この最終節に彼がいない事を想像した人はいなかったでしょう。

オリベイラ選手のご冥福をお祈りします。

 

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前半から試合を支配し続けたのは湘南でした。常にボールポゼッションは湘南が握っており、コンパクトな陣形を保ったまま、終始ガンバ陣内でボールを回し続けていきます。ガンバも3バックで中央の守備を熱くしているところもあって一応ディフェンスとしては湘南をサイドに追いやる事は出来ていましたが、試合は完全に湘南のワンサイドゲームになっていきます。

 

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それでも飲水タイムまでは決定機までは作らせていなかったガンバでしたが34分、茨田陽生のクロスに大橋祐紀がヘッドで合わせた決定機。40分にも岡本拓也のCKをまたしても大橋がドンピシャで合わせます。この2つの大ピンチはGK東口順昭の、残留を争うチームには無慈悲なほどのスーパーセーブで防ぎましたが、攻めてもたまに見せるロングカウンター頼みという非常にしんどい展開で前半は終わりました。

 

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ガンバは後半から小野瀬を下げて福田湧矢を投入。前半に比べるとボールを持てる時間は多少増えて、そんな中で50分には宇佐美貴史の意表を突いたミドルシュートクロスバーに直撃する場面も。しかしある程度時間が経つとまたしても湘南が一方的にボールを支配する展開に逆戻りし、やはりガンバはまたしても劣勢ペースに飲み込まれていきます。

 

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78分になると倉田、奥野を下げて山本悠樹、そしてこれがガンバでのラストゲームとなる小野裕二をピッチに送り込みます。徳島の結果を聞いていたのかどうかはわかりませんが、湘南も少しペースダウンした事もあってガンバは少しずつサイドから前に出ていける場面は多少増えました。しかしそれをチャンスに繋げるようなシーンはほとんどないまま試合終了。0-0のドロー。敗北は免れたものの、ある種今季を象徴するような消化不良のドローで2021年を終えました。

 

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まぁ……内容的にはよく引き分けに持ち込めたなというか、或いは負けに等しいというか……。消化不良という言葉がやっぱり一番しっくり試合だったのかなと。他にあんまり言うことはないです。あまり良い意味ではなく。

…ただ、今年は本当にしんどかったと思います。キャンプでの試行錯誤とゼロックスで芽生えた希望は突然のアクシデントで水泡に帰し、あの3月3日から全ての歯車が狂ってしまった……一度狂った歯車は元には戻せず、修理も出きない。いわばガンバは片翼が折れた状態でのフライトを続けなければならなかった。宮本恒靖監督が解任された時には既に困難な状況で、そして困難はこれから更に増す事がわかりきっていた訳で、少なくともあの状況で進んでガンバの監督になりたがってくれる人なんてまずいないでしょう。

全てを肯定する必要はないし、しようとも思わない。ただ、松波さんには辞任さえも許される状況じゃなかった。結局、クラブ創立30周年の年に、クラブレジェンドに、ミスターガンバに2度も火中の栗を拾わせてしまった……残留が決めた今となっては感謝しかないです。ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

 

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今年は色々な事がありすぎて、語り始めたらキリが無いですが…今年のガンバの総括ブログは追々更新していきますので、またその時に。

とにかく選手を含めた関係者の皆様にはお疲れ様でしたとしか言えないです。屈辱のシーズン、失敗のシーズンだったとはいえ、心身ともにその「疲労度」はこれまでも、そしてこれからも類を見ないものだったと思います。喜ばしい事ではないけど天皇杯も無いし、ACLゼロックスもない。次の始動日まで、今年やりたくても出来る訳がなかった休養をしっかりとってもらって、来季は明るくシーズンを迎えられる事を祈っています。

 

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【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第38節(最終節)

ベガルタ仙台0-1鹿島アントラーズ

柏レイソル2-3大分トリニータ

FC東京0-0アビスパ福岡

横浜F・マリノス1-1川崎フロンターレ

横浜FC0-1北海道コンサドーレ札幌

清水エスパルス2-1セレッソ大阪

名古屋グランパス0-0浦和レッズ

ガンバ大阪0-0湘南ベルマーレ

徳島ヴォルティス2-4サンフレッチェ広島

サガン鳥栖0-2ヴィッセル神戸

 

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2021明治安田生命J1リーグ

1位 川崎フロンターレ(92)

2位 横浜F・マリノス(79)

3位 ヴィッセル神戸(73)

4位 鹿島アントラーズ(69)

5位 名古屋グランパス(66)

6位 浦和レッズ(63)

7位 サガン鳥栖(59)

8位 アビスパ福岡(54)

9位 FC東京(53)

10位 北海道コンサドーレ札幌(51)

11位 サンフレッチェ広島(49)

12位 セレッソ大阪(48)

13位 ガンバ大阪(44)

14位 清水エスパルス(42)

15位 柏レイソル(41)

16位 湘南ベルマーレ(37)

17位 徳島ヴォルティス(36)

18位 大分トリニータ(35)

19位 ベガルタ仙台(28)

20位 横浜FC(27)

 

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1位2位直接対決、そして22得点で並ぶ前田大然、レアンドロ・ダミアンの直接対決としても注目された横浜FMvs川崎の一戦は前田、ダミアンがそれぞれ1点ずつ奪い合ってドロー。前田とダミアンは共に23得点で、同点で得点王に輝いています。当然ながら今季の川崎はJリーグの記録に残る圧倒的な成績での優勝となり、横浜FMも優勝水準は満たしているといえる数字での2位となりました。

川崎が天皇杯で優勝した場合にACL出場権を獲得出来る4位を巡る鹿島と名古屋の争いは名古屋が浦和に引き分けたのに対して鹿島は仙台にディエゴ・ピトゥカのゴールで1-0で勝利。これにより、鹿島が4位として来季ACL出場の可能性を残しました。

そして15位清水、16位湘南、17位徳島の間で争われた残留争いは清水がC大阪に勝利し、湘南がG大阪と引き分けに終わる中、最も不利な立場にいた徳島は広島相手に前半から3点ビハインドを負う苦しい展開に陥り、後半は意地を見せましたが2-4で敗戦。歴史上類を見ない過酷なレギュレーションの中で最後まで粘った徳島でしたが、悲願の残留にはあと一歩及びませんでした。

これにて2021明治安田生命J1リーグの全日程が終了。優勝チームは川崎。来季ACL出場が確定したのは川崎、横浜FM、神戸の3チームで、ここに天皇杯優勝チーム(川崎が天皇杯を優勝した場合は鹿島)を加えた4チームが来季のACL日本勢です。そして4チーム降格という前代未聞の残留争いは徳島、大分、仙台、横浜FCの4チームが降格の憂き目を見る事になりました。

 

 

30周年がこうなるなんて誰も…

ではでは(´∀`)