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【if 2020】東京五輪延期発表から4年、もし東京五輪が予定通り開催されていた場合のサッカー男子U-23日本代表メンバー予想

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「さきほど森会長、小池都知事、橋本大臣同席のもと、バッハIOC会長と電話会談を行いました。まず改めて、東京オリンピックパラリンピックの中止はないということをバッハ会長と確認をいたしました。そのうえで───」

 

 

 

「想定外」とは、大して強くもなかったチームが7年後に強豪になっている事でもなく、世界屈指のスーパースターが7年後にJリーグに訪れた事でもなく、こういう事象の事を「想定外」というのだろうか………2020年3月24日、記者の前に姿を現した安倍晋三首相(当時)が言葉を紡いだ時、東京五輪が決まった7年前には想像さえもしなかった現実はそこに起こりました。

 

東京五輪の延期───世界の歴史の中でも稀有な事象は、程度の差はあれ、コロナ禍による様々な影響と同様に人間の人生に大なり小なり変化を与えました。

タイミングの妙とは恐ろしいもので……もし予定通り、2020年7月に東京オリンピックが行われていた場合、結果的に2021年に行われた東京オリンピックにはいなかった人間がいたかもしれないし、2021年に選ばれる人間がいなかったかもしれない…と。例えば…もちろん中断になった2〜6月のリーグ戦で活躍して滑り込む可能性はあったでしょうけど、三笘薫は予定通りに東京五輪が行われていたら選ばれていない可能性の方が高かったと思います。要は、語弊を恐れずに言えば延期によって結果的に得をした選手と損をした選手が存在する……「オリンピックが延期された事で選ばれるチャンスが出た選手」「オリンピックが延期された事で立場が悪くなってしまった選手」が存在するんです。それはタイミングの中で生じた必然と偶然でした。

という訳で今回は「もし東京五輪が延期されていなかった場合、2020年7月に選ばれていたと思われる東京五輪メンバー」を、当時書いていたブログの内容も踏まえながら書いていきたいと思います。

 

ついでに……東京五輪のチケットを持ちながら、それが延期になってコロナ勃発して無観客になって水泡に帰すまでの2年半を日記形式で綴った連載ブログ「Road to Tokyo…のようで違う話。〜当たったチケットが水泡に帰すまでの625日〜東京オリンピック・五輪サッカー観戦予定日記」もご覧くださいまし↓

 

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まずは2021年の東京オリンピックメンバーから軽くおさらいしましょう。

 

 

 

GK1 大迫敬介(サンフレッチェ広島)

DF2 酒井宏樹(浦和レッズ)

DF3 中山雄太(PECズヴォレ)

DF4 板倉滉(FCフローニンゲン)

DF5 吉田麻也(サンプドリアUD)

MF6 遠藤航(VfBシュトゥットガルト)

MF7 久保建英(レアル・マドリード)

MF8 三好康児(ロイヤル・アントワープFC)

FW9 前田大然(横浜F・マリノス)

MF10 堂安律(PSVアイントホーフェン)

MF11 三笘薫(川崎フロンターレ)

GK12 谷晃生(湘南ベルマーレ)

DF13 旗手怜央(川崎フロンターレ)

DF14 冨安健洋(ボローニャFC)

DF15 橋岡大樹(シントトロイデンVV)

MF16 相馬勇紀(名古屋グランパス)

MF17 田中碧(川崎フロンターレ)

FW18 上田綺世(鹿島アントラーズ)

 

バックアップメンバー

(※コロナ禍に伴う特例措置として、後に正式メンバーとしての登録が認められた)

FW19 林大地(サガン鳥栖)

DF20 町田浩樹(鹿島アントラーズ)

DF21 瀬古歩夢(セレッソ大阪)

GK22 鈴木彩艶(浦和レッズ)

 

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こういうメンバーでした。

まずおそらく、予定通り2020年に五輪が行われていた場合…もちろん2〜6月のJリーグで大活躍して選ばれていた可能性もあるでしょうが、少なくとも延期が決まった3月時点での感覚で言えば、予定通りに開催されていれば三笘、旗手、林、鈴木の4人はまず選ばれていなかったと思いますし、可能性のあるゾーンにはいたとはいえ、前田、谷、橋岡、上田、町田、瀬古も選ばれていた可能性が高いとは言えない立ち位置でした。相馬や田中は選ばれていた可能性は低くないですが、立ち位置は2021年時点でのそれよりは低かったですし。

そして2020年当時の状況の参考として、コロナ前夜とも言える2020年1月に国内組主体で行われたAFC U-23選手権の基本布陣、そして2020年3月時点で唯一ベストメンバーに近い選手招集が可能だった2019年11月のコロンビア戦のメンバーがこのようになっています。

 

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これを見てもわかるように、森保監督はフル代表では4-2-3-1を採用していましたが、五輪代表では一貫して3-4-2-1を採用していました。最終的に2021年では4-2-3-1を採用しましたし、もしかしたら森保監督も3〜6月の親善試合で4-2-3-1にシフトする構想を持っていたかもしれませんが、少なくとも2020年3月時点での情報で言えば五輪本戦も3-4-2-1を採用していた可能性が高いと考えるのが自然と言えるでしょう。

 

当時書いていたブログ

2020年1月版、東京オリンピックメンバー選考最終サバイバル!U-23日本代表、現在の序列的なものを分析してみた。

東京五輪の延期で、もしかしたら損をする形になった、予定通り開催されていたら選ばれた可能性が高かったかもしれない選手達

 

 

 

では、ポジション毎に予想していきます。

 

 

 

【GK】

この時点では守護神争いも含めて大迫敬介一強に近い状況で、それを小島亨介と谷晃生が追うような状況でした。2021年には谷が大迫からレギュラーを奪う形になりましたが、この時点では谷も2020年からの湘南へのレンタル移籍が吉と出るか凶と出るかという段階。史実ではこの後に谷以外にも波多野豪や沖悠哉、鈴木彩艶が台頭する訳ですが、この時点での大迫とそれ以外の差は大きかった。そう考えると、これまでこのチームに長く居続けた事も加味したベンチワークへの期待で第2GKは小島がチョイスされた可能性が高かったのかなと。

 

 

 

【DF】

板倉や冨安はこの時点で既に当確と呼べるだけの立ち位置でしたが、同じく渡辺剛と杉岡大暉も当確に近い立ち位置にいました。少なくともこの2人は予定通りにオリンピックが行われていたらメンバーには入っていたと思います。最終的に渡辺はCBが3枚から2枚になった上でそこにOA枠(吉田)が充てられた事、杉岡は2020年からの鹿島移籍が上手くいかなかった事が致命傷となってしまいましたが…。この時点では岩田智輝、立田悠悟、原輝綺、古賀太陽といった選手が2021年のそれより可能性のあるゾーンにいて、逆に町田や瀬古は2021年の感覚より遠い位置にいました。

2021年には新たにSBの枠が設けられた形にはなりましたが、SBの枠にはOAの酒井とボランチのレギュラーからSBに起用位置を変えた中山、そしてこの時点ではまさかDF登録でメンバーに入るなんて誰も想像していなかった旗手が入る事に…。

 

 

 

【MF】

「おそらくボランチオーバーエイジを一つ使うだろう」とはずっと予想されており、実際に2021年にも遠藤がOAとして選ばれていましたが、遠藤が今ほど圧倒的な存在となるのは2020年3月以降の話で、むしろハードワークができるタイプのボランチが複数いたのに対してゲームメイクタイプが人材難だった事から柴崎岳の方が有力視されていました。そこに田中碧が台頭してきて、その辺りをどうするんだろう…というのが2020年3月時点での状況だったと思います。この時点では中山がボランチ扱いで、田中駿汰、齊藤未月辺りが有力候補でしたから、わざわざOAとして呼ぶのであれば遠藤よりも柴崎のようなタイプを求めていたのは自然な流れでした。最終的にはこの後、五輪は18人しか呼べないので遠藤の躍進と田中碧の更なる台頭でレギュラーが固まり、SBの中山とCBの板倉がボランチの控えも兼ねる事でタレント豊富な2列目のオプションを増やすという選択になって当落線上のボランチ候補は一挙に落選してしまう形に。

2列目に関しては堂安と久保は当確で、そこのポジションを争うのが三好、相馬、そして遠藤渓太、森島司、食野亮太郎、安部裕葵という面々でした。つまるところ、このブログの裏テーマは「予定通りに五輪やってたら多分三笘選ばれてない」というところなんですけど、2020年の感覚では上で挙げた選手群を押し除けて東京五輪に三笘が食い込む事は想像しにくかったんです。これは旗手も同じで、旗手に至ってはシャドーやワントップでの争いに入れられていた訳で。タイミングが及ぼす光と影……語弊を恐れずに表現すれば、想定外の事態を前に渡辺や杉岡が理不尽な損を被った立場であれば、三笘や旗手はそれが神風となった。そこは運命と呼ぶしかないんだろうなと。

 

 

 

【FW】

決め手には欠いていたと思います。2021年のメンバーに入った前田や上田も候補ではありましたが、2021年の時ほど有力視されていた立場ではなく、むしろ両者とも「2019年までよりも序列は落ちてきている…?」みたいな印象さえありました。林に至っては代表なんて考えるような立ち位置じゃなかったですし。逆に2019年頃には沈んでいた小川航基なんかがちょっと復活の気配を漂わせていたりして。

ただいずれにしても、FWは小川も前田も上田も決定打のある存在とは言えない立ち位置でしたし、日本のFWは結局2列目をどう活かすが求められる。今はその方法論を身につけている前田や上田も当時はそうではなかったですし、その点で言えばやはり小川が少し有利でしたが、3-4-2-1ならSBの枠が無いので、OAを右SBの酒井ではなくどうにかして大迫勇也を呼ぼうとした可能性が高かったと思います。

 

 

 

以上の考察を踏まえて、もし東京オリンピックが予定通り開催されていた場合のメンバー予想はこちらの18名です。

※所属クラブは2020年3月時点の所属クラブです。

 

【GK】

小島亨介(アルビレックス新潟)

大迫敬介(サンフレッチェ広島)

【DF】

吉田麻也(サンプドリアUD)

板倉滉(FCフローニンゲン)

渡辺剛(FC東京)

杉岡大暉(鹿島アントラーズ)

冨安健洋(ボローニャFC)

橋岡大樹(浦和レッズ)

菅原由勢(AZアルクマール)

【MF】

柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)

中山雄太(PECズヴォレ)

三好康児(ロイヤル・アントワープFC)

遠藤渓太(横浜F・マリノス)

堂安律(PSVアイントホーフェン)

田中碧(川崎フロンターレ)

久保建英(RCDマジョルカ)

【FW】

大迫勇也(ヴェルダー・ブレーメン)

小川航基(ジュビロ磐田)

 

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…こんな感じで予想してみました。

全てのことがタラレバではありますが、人生は時としてそういうものであり、無条件でその理不尽なギャンブルに放り込まれる瞬間は訪れる。それが良い結末になるのか、悪い結末になるのかは人と状況にもよる訳で…。

 

 

4年か…

ではでは(´∀`)