
そういえばブラジル館でポンチョ貰いそびれた
どーもこんばんは
【RK-3くん、万博に行く《102》】
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年6月29日
前衛芸術、アート全振りのブラジル館。もっとラテン調の雰囲気になるかと思っていたので結構意表を突かれた。
素材がシンプルなものだったのもまたおつ。#RK3くん万博に行く#大阪・関西万博#EXPO2025 https://t.co/cce5JTMwkh pic.twitter.com/0tQ4GWiicP
さてさて、本日のマッチレビューはキリンチャレンジカップ2025 日本代表 vs ブラジル代表の一戦です!
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W杯まで残り8ヶ月です。
ある意味で最終予選は、難しい戦いである事は大前提としつつも、考える事はシンプルな戦いと言うべきでしょう。なぜなら、とにかく勝たなきゃならない、並べるべき御託は結果の後にしかついてこない…最終予選はそういう戦いだから、かえって思考はシンプルになる…とも言えます。そういう意味では、この時期はより一層選手にとっても、チームにとっても、そして監督にとっても考えるべきことの多い時期です。もちろん勝利を目指しながらも、このタイプの相手にはどう戦うのか、チームとしての総合力や完成度をどう高めていけばいいのか、そして選手間に於けるレギュラー争いやメンバー入りのサバイバル……今の時期は、すごく多くのことを同時進行で考え、同時進行で実践していかなければならない。だからこそこの時期の準備は口で言うほど簡単ではないのです。
さあ、相手はブラジルです。日本サッカーを語る上でブラジルとは、この歴史に於ける憧れであり、師匠であり、そして高い高い壁であり続けています。そこに日本代表が何をぶつけるのか。"今の日本代表"が攻めに出た時、それはW杯優勝候補を相手にどこまで通用し、どこまで手応えを得て、どこまで不利を感じるものなのか。正面からぶつかり、こぼれたカケラを集める事がここから先の日本代表の血肉となる。この貴重なチャンスを前にして、日本代表のビルディングを試す重要な舞台が訪れます。王国を超えて未来へ!
両チームスタメンです。


9月の北中米遠征ではメキシコ戦とアメリカ戦でメンバーを総替えした日本ですが、今回は基本的にはパラグアイ戦と同様のメンバーを起用し、先発変更は4人のみ。怪我の影響で出場が危ぶまれていた久保建英がシャドーに入り、パラグアイ戦はシャドーで先発した堂安律は右WB。ボランチは鎌田大地と佐野海舟のセットとなり、大怪我から復帰して久々の代表となった谷口彰悟は2024年のオーストラリア戦以来となる代表戦出場となりました。
ブラジルは5-0で勝利した韓国戦からスタメンを8人変更。特にGKを含めたDFラインは総替えしており、一時期ヴィッセル神戸への移籍も報じられたウーゴ・ソウザは代表デビュー。ブラジルにとって初の外国人監督かつサッカー史でも屈指のタイトル請負人でもあるカルロ・アンチェロッティ監督の下、様々な選手がテストされています。ヴィニシウス・ジュニオールはWGではなく、今日はセンターでの先発です。
𝐀𝐫𝐞 𝐲𝐨𝐮 𝐫𝐞𝐚𝐝𝐲?#最高の景色を #SAMURAIBLUE#jfa #daihyo #サッカー日本代表 pic.twitter.com/W8HaQ1cwR0
— サッカー日本代表 🇯🇵 (@jfa_samuraiblue) 2025年10月14日
味の素スタジアムの通称でもお馴染み、現在のJリーグでは唯一2クラブ(FC東京と東京ヴェルディ)が共同ホームとするスタジアムです。ただし調布市自体はFC東京のホームタウンなので、最寄り駅を含めてスタジアム外の装飾は全体的にFC東京寄り。近年のJFAは埼玉スタジアムをメインにしつつ、それ以外の代表戦でもパナソニックスタジアム吹田や豊田スタジアムといった球技場、或いは国立競技場を使用する機会が多かったので、このスタジアムでの代表戦は2017年のE-1選手権以来となりました。
この試合では日本代表シェフとして著名な西芳照氏のカレーが本人も登場して販売され、試合前のトロフィーセレモニーは元女子日本代表にして2011年のFIFA年間最優秀選手賞の受賞者である澤穂希氏が登場します。なお、パラグアイ戦に引き続き試合前には釜本邦茂氏への黙祷が捧げられます。
最初の決定機こそ10分にマルティネッリがカウンターで抜け出したシーンでしたが、基本的にはビルドアップを自陣から実行しようするブラジルに対してハイプレスが上手く機能。特に佐野海舟が積極的にボールを奪いに行った上で、堂安、久保、南野がプレスに加勢していた事で引っ掛けたボールをすぐに攻撃に転じさせるようなリズムを構築。右サイドでは堂安と久保がコンビネーションも駆使しながら打開を図り、左サイドでは中村敬斗が度々可能性のある突破を見せ、日本は良いリズムでブラジル相手に高い位置でプレーし続ける状況を作れていました。
決定機は22分、堂安が右サイドを単独突破してエリア内に入れるとニアサイドで反応した南野が入れたシュート性のライナーボールに上田綺世が反応しましたが…僅かに合わず。
しかし先制はブラジルでした。
26分、この時間帯になってようやく前線でボールを動かせるようになったブラジルはパウロ・エンヒキの縦パスをルーカス・パケタ、ルーカス・エンヒキがテンポ良く繋ぐと、三人の関係で飛び出したパウロ・エンヒキが抜け出して決め切ってブラジル先制。お手本のような三人のコンビネーション、三人目の動きを駆使するゴールで、日本は優勢だったながらも先手を許します。
更に31分、先制後は少しブラジルが前で落ち着いてボールを動かすようになると、今度は左サイドでヴィニシウスのパスを受けたパケタがループでパス。抜群のタイミングで抜け出したマルティネッリがGK鈴木彩艶との1対1を制してブラジル2点目。2点とも、細かいパスワークと緩急の操りというブラジルらしいコンビネーションから生まれたゴールで日本にクオリティを見せつけます。
⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
サッカー王国相手に歴史的初勝利へ‼
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前半26分
サッカー王国ブラジルの華麗なパスワークで失点#エンヒッキ のゴール
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⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
サッカー王国相手に歴史的初勝利へ‼
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前半32分#ルーカス・パケタ の浮き球パスに
抜け出した #マルティネッリ がゴール
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🇯🇵日本0-2ブラジル🇧🇷#テレビ朝日 系列地上波にて生中継📺⚡#JFA #サッカー日本代表#テレ朝サッカー #サッカー pic.twitter.com/G1WpE0rGQ1
その後は再び前に出る場面をいくつか作れた日本でしたが、それが決定的なチャンスには至らず前半終了。
決して対ブラジルではないスタンスで悪くない流れを作れたものの、返す刀のようなブラジルに刺される形でビハインドを背負い後半へ。
後半も立ち上がりのペースを掴んだのは日本でした。50分、堂安の突破からの折り返しが南野に通りますが、南野のシュートは相手DFがブロック。こぼれ球に走り込んだ鎌田が狙ったシュートもブロックされて得点には至りません。
しかし直後の52分でした。ブラジルのビルドアップに対し、日本は上田-南野-久保の1トップ2シャドーが押し込んだところでパスコースを連続的に消しに行くハイプレスを敢行。これがファブリシオ・ブルーノのミスを誘い、見逃さなかった南野が冷静に決め切って日本が1点を返します!
⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
サッカー王国相手に歴史的初勝利へ‼
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後半7分
相手のミスを見逃さず #南野拓実 がゴール‼
1点差に迫る‼
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🇯🇵日本1-2ブラジル🇧🇷#テレビ朝日 系列地上波にて生中継📺⚡#JFA #サッカー日本代表#テレ朝サッカー #サッカー pic.twitter.com/7Mv5MENFnD
日本は得点直後に久保を下げて伊東純也を投入。いつもは堂安とポジションを入れ替えますが、堂安は右WBのまま伊東をシャドーに置きます。ブラジルも少し後にヴィニシウス、ギマランイス、マルティネッリを下げてロドリゴ、ジョエリントン、マテウス・クーニャを送り込みます。
直後にはブラジルがカウンターのチャンスを迎えますがそれを阻止すると迎えた62分、前半でボールを受けた堂安がループパスを送ると走り込んだ伊東が絶妙なクロス。ブラジル守備陣がニアに固まった中でこのボールがファーサイドに流れると走り込んだ中村がダイレクトで合わせて同点!!同点同点同点!!!!!(天神天神天神のリズムで)このオフに苦しんだホープが会心の同点ゴール!!遂に同点!!!
⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
サッカー王国相手に歴史的初勝利へ‼
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後半17分#堂安律 と #伊東純也 と繋いで
最後は #中村敬斗 がゴールで同点‼
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EPIC DAY……それは長い歴史のどこかで、志を持ち続ければいずれは訪れるものなのでしょうか。悠久のドラマはここからが本番でした。
67分、ブラジルはロングボールに抜け出したルイス・エンヒキが鈴木淳之介を振り切って折り返したボールに走り込んだマテウス・クーニャが押し込んでブラジル勝ち越し…かと思われましたが、エンヒキのところでオフサイド判定となり難を逃れます。逆に日本は70分、伊東のクロスに反応した上田のヘッドは相手に当たってクロスバー直撃。お互いに決定機を一本ずつ逃すことに。
しかし日本はそのプレーで得た左CKでした。伊東が蹴り込んだボールにフリーで飛び込んだ上田綺世がヘッドを叩き込んで逆転逆転逆転!!! 「結局上田綺世が点を取る」……かつて目指す選手像をそう語ったした、ブラジルの英雄が築いたクラブで育ったストライカーが結局点を取り、2点ビハインドをひっくり返した!!!!!
⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
サッカー王国相手に歴史的初勝利へ‼
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後半26分#伊東純也 のコーナーキックに
最後は #上田綺世 がヘディングでゴール‼
ついに逆転‼
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🇯🇵日本3-2ブラジル🇧🇷#テレビ朝日 系列地上波にて生中継📺⚡#JFA #サッカー日本代表#テレ朝サッカー #サッカー pic.twitter.com/pJE837Rjpx
74分に日本は上田、南野、中村とこの日のスコアラー3人を下げて田中碧、町野修斗、相馬勇紀を投入。ブラジルも同じタイミングでルイス・エンヒキ、アウグスト、パケタを下げてエステヴァン、カイオ・エンヒキ、そしてリシャルリソンを送り込みます。
そこから激しい攻防、一進一退が続く中で、お互いに決定機というところはそう多くありませんでしたが、日本も専守防衛ではなく出るところは前に出ながら、特に堂安と途中出場の相馬がブラジルのサイドに蓋をしながら攻撃と守備をリンクさせていくような振る舞いを披露。それは決してドン引きじゃない。1対1のタイマンのような戦いでも勝てるようになった。ブラジルを相手に殴れるようになった…その事を感じさせられる戦いぶりを見せていました。
終盤には望月ヘンリー海輝と小川航基という高さのある2人を投入して逃げ切りを図った日本。ブラジルの猛攻にも各々が身体を投げ出し、ブラジルもなんとかゴールをもぎ取ろうとするその姿は、もはや親善試合の空気ではありませんでした。アディショナルタイム、エステヴァンのクロスにリシャルリソンが頭で合わせたシーンも枠外へ。
そして…
⚽️キリンチャレンジカップ2025🏆
— テレ朝サッカー (@tvasahi_soccer) 2025年10月14日
試合終了
🇯🇵日本3-2ブラジル🇧🇷
サッカー王国相手に歴史的初勝利‼#テレビ朝日 系列地上波にて生中継📺⚡#JFA #サッカー日本代表#テレ朝サッカー #サッカー pic.twitter.com/gklD5Iru4S
先人達が紡いだ軌跡。
誰しもが夢見ながら、現実で見る事のなかった景色。
それが、今、この東京スタジアムで。
日本、ブラジルに勝利!!!
まずは冷静に振り返れたらと。
前半には2つの側面があったと思います。シンプルにボールがブラジル陣内にある時の振る舞いと、日本陣内にある時の振る舞いという話なんですが、序盤に日本が何度かチャンスを作ったように、ブラジル陣内で起こそうとしたアクションは印象の良くない前半としても悪いものではありませんでした。少なくとも対ブラジルという事で選手防衛策は取らずに、高い位置でボールを動かしながら右サイドは堂安と久保を軸にしたコンビネーションで、左は鈴木淳之介をフォローで走らせながら中村が積極的に仕掛けていく。その上でブラジルがボールを奪った際には中村のフォローで鈴木や京都抜群の回収力を誇った佐野が、堂安や南野らも絡めてボールの即時奪回を目指す。そこでボールを弾く事ができれば、周囲に鎌田や久保らがすぐフォローに行って攻撃を再回転させ続ける仕組みを作る事で日本のターンを長くする…という具合に、パラグアイ戦同様に敵陣でのボールの動かし方、即時奪回を徹底して攻撃ターンを継続させるというアジア予選から徹底してきた攻撃のスタンスを、ブラジル相手にもしっかりと見せた事は一つ良かったと思います。
一方、パラグアイ戦ではそのハイプレスが剥がされた時にほぼ急造3バックのDFラインとのギャップを狙われる機会が多かった。パラグアイでも大いに苦しめられた訳ですから、ブラジル相手となれば尚のこと苦しい立場になる。幸か不幸かブラジルはパラグアイのようにカウンター狙いという訳ではなかったので、即決定的なピンチを迎えるような場面はそんなに無かったんですけど、日本はおそらくパラグアイ戦の反省と相手がブラジルという事も含めて、ボール保持のターンが確実にブラジルに渡った…と判断したタイミングで引き込んでブロックを作る形になったんですね。そこでブラジルが前進して日本陣内で陣形を組めるようになってからは、一度引きこもった日本のDFを引っ張り出して、2〜3人のコンビネーションとパスワークであっさりと崩してきた。こういうプレーは結局はブラジルが伝統的に十八番とするところですし、そういうブラジルが本来持つ"魅せ場"があって、その"魅せ場"までどうやって持っていくかをアンチェロッティ体制で構築しようとしている。そこに対して、日本としてはブラジル相手の守り方やパラグアイ戦の反省がちょっと裏目に出たところはあったのかなと。
森保ジャパンの性質を踏まえても、対ブラジル的なスタンスで行かなかった事は良かった。実際に20分くらいまでは素晴らしかった。… https://t.co/2kh9O0OpuX
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年10月14日
一方、後半の日本はプレスのアプローチから変更を加えていました。
前半やパラグアイ戦、或いはこれまでのアジア予選でのプレスは、どちらかと言えば即時奪回を目指しつつ、ボールを弾いたところをすぐに回収して攻撃に繋げていくような圧縮型のプレスでしたが、そこのプレスを後半は、既にインタビューで複数の選手が語っているようにマンツーマン式に変更し、ボールを持っている選手、その受け手となる選手へのコースを一つずつ潰していく作業を連続性を持って繰り返していく…というやり方を選択した。南野が決めた1点目はまさしく典型的な例で、パケタにボールが入った時点で鎌田が前のコースを、堂安が横のコースを完全に切っており、背後にいた3人のDFには誰に出しても南野と上田がいつでも行ける状態だった。加えてパケタがゆっくりと仕切り直せるほどの時間を鎌田が作らせなかったので、パケタはそのパスが問題を後回しにするに過ぎない事をおそらく自覚しながらもブルーノに出さざるを得なかったですし、ブルーノに対しても上田がコースを限定しながらプレスに行った事で、ブルーノの選択肢は南野が付いているベラルドか自分でキープするしかない状況になっていった…と。
ぱっと見は「ブラジルのミスを見逃さなかった」「ラッキーな得点」に見えるんですよ。ですが日本はブルーノがミスするに至る状況を作り出したんです。まずパケタの時点で彼がブルーノに出さなければならない状況にした事が一つの勝利でしたし、あの部分であの連続性を出せる事は何よりの"再現性"なんじゃないかと。そう…このゴールって要は、W杯スペイン戦の堂安律のゴールに至る流れた全く同じなんですよ。堂安はシュート自体がゴラッソだったのでその印象が薄いですけど、あのゴールも日本は連続プレスでパスコースを限定し、選択肢を一つに絞らせるように詰ませていく事でスペインのボールロストを誘発した。Jリーグの中で連続性のあるプレスを仕掛けるチームと言えば京都サンガが挙げられますが、その曺貴裁監督は相手のビルドアップのミスから得点を奪って勝利した試合後に「ああいうゴールをゴールの1つではないアクシデントだと問われる時があるのは監督として僕はすごく残念に思っています」と語っていましたが、この南野のゴールにはまさしく同じ事が言えるでしょう。
この南野のゴールで大きかったのは、後半開始直後という時間も相まって日本にとっては成功体験として、ブラジルとしてはトラウマとしてのインパクトを大きく残した事でした。前半のブラジルは低い位置からでもビルドアップを構築しながら前進しようとしていましたが、日本のハイプレスに対してDFラインからの組み立てを試み続けるとまたいつ1点目のようなシーンが訪れるかわからない。あのゴールからブラジルは日本のWBの背後を狙うようなオープンスタンスな展開を狙うようになったのは、単に"1点を取りたい"というよりも"1点目のような状況を回避したい"意図が強かったんじゃないかなと。
ただむしろ、日本としてはブラジルがそう来るならそう来るで不都合ではないんですよ。実際、そのタイミングで伊東をシャドーに入れて堂安とは通常と縦関係を逆にして起用した事で、伊東が右サイドの背後をどんどん狙っていけるようになった。実際に2点目は堂安のスルーパスに伊東が抜け出した形でしたし。とはいえオープンな展開になる以上は、こじ開けようとしてくるブラジルの進軍をどう止めるか、どう蓋をするかというところが問われる訳ですが、特に鈴木淳之介のプレーぶりは本当に素晴らしかった。対面の相手を抑え切る事はもちろんですが、少々後手を踏む状況になってもサイドエリアで味方が帰陣するまでの時間は作っていた。個人的に印象的だったのが1点目の直後辺りですかね…ブラジル陣内の深い位置で日本がボールを失ってブラジルに渡った時、中村は正面を切れない位置にいたんですよ。そこで中村はプレスではなく鈴木の背後をケアするようなポジションに走って、鈴木はその中村の動きを見て自分が相手のビルドアップの起点に蓋をしに行った。あそこは鈴木がしっかりとプッシュアップ出来ていたからこそのプレーでもありますし、中村の機転も含め、極限状態でああいうクレバーな選択ができた事はとても素晴らしかったです。
個人で言えば他にピックアップすべきは谷口と堂安でしょうか。谷口はやっぱり、個人能力としては板倉滉や冨安健洋と比べて劣りながらも、彼が持つ"DFの統率者"としての能力はピカイチで、他の役割を持つ人以上に試合勘が必要になりそうなところを、久々の代表戦でいきなりのブラジル戦で仕事をこなしきったのはお見事でした。パラグアイ戦を見てもDFリーダーの擁立は吉田麻也がいないチームで大事なテーマですし、特にチームとして鈴木を積極に前に行かせた中でよくコントロールしてくれたと思います。堂安はやや代表チームでは世間から過小評価されていたような節もあったところで、今日は堂安を堂安たらしめるようなプレーぶりでしたし……そうですね、もう堂安については細かくどうこうというよりも、私も一人のガンバファンとして、もう胸がいっぱいになるようなプレーでした。試合前の発言と、それを実践するようなパフォーマンスも。
堂安は本当に殊勲だった。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年10月14日
試合前に「カタールW杯の時の守備的なスタイルも今やってる攻撃スタイルもどっちも自分達のスタイル」って状況に応じてどっちもやれなきゃ駄目でしょうみたいな事を言って、まさしく自分自身でそれを体現するようなパフォーマンスだった。
「たかが親善試合」…それはそう。言ってもこの勝利が何かを保証してくれる訳ではありません。
相手が1.5軍というならそれは正直日本も1.5軍ですし、そもそもピッチに入った選手達は自分達のサバイバルもかかっている訳ですから、手を抜いて戦う人間などいようものがないし、本気でやらない訳がないんですが、一方でメンバー構成にはターンオーバー的なものも含まれるでしょうし、試合後の会見でアンチェロッティ監督が「テスト」という言葉を繰り返したように、また日本もブラジル相手にもこのシステムを使った事自体が親善試合だから可能なチャレンジでもあった訳で、本番のW杯では日本もブラジルも少なからず異なるスタンスになるはず。特に本戦ならブラジルも、2点リードした後はもっと割り切った戦い方をしてくるでしょうから、チームとして「この試合はあくまでも親善試合であり、この勝利が何かを保証する訳ではない」…そういう割り切りを持って、あくまでこの試合の良かったところと悪かったところはサンプルとして捉えて、サンプルとして集めていかなければならない。他ならぬ森保ジャパンはその作業の繰り返しで大きくなったチームなので。そもそもカタールW杯の事例がある以上「対日本戦の後半対応」を練ってくるチームも出てくるでしょうし。
それこそカタールW杯に至る過程が1番顕著だったけど、森保さんってサンプル集めがすごく上手いというか、それを意図的にやれるって能力が頭抜けてる。それはこの組み合わせとこの相手ならどこまでやれるってのもそうだし、逆にやれない事さえもサンプルの一部としてキープする。そしてそのサンプルを掻… pic.twitter.com/bbu3KHQpSZ
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年6月10日
たかが親善試合……そう、それは確かにそうなんですよ。
でも、サッカーを志した日本人ならば、必ず誰しもが「自分が青いユニフォームを着てブラジルを倒す」というシチュエーションを夢想した事があるはずで。プロの可能性とか語れるような立場じゃなかった自分ですらそんな妄想で描いた事がある。だからこそ"ブラジル相手に2点ビハインドをひっくり返す"というのはサッカー漫画の王道パターンでしたし、そして同時に創作物の王道は「まあ多分現実では起こんねえだろ」という前提があったから成立していたところもある。だから人はその夢をロマンに託し、創作物の中のものとして楽しみ、ウイニングイレブンでそんなシチュエーションを起こして慰めとしていた。不思議なもので、日本人にとってその対象はずっとドイツでもスペインでもアルゼンチンでもなくブラジル、あの黄色いユニフォームだった。
それが叶っちゃった。それも攻め切って、攻め倒して、あのブラジル相手に殴り勝った。彼らが、この場所を築いてきた先人達も成し得なかった夢を叶えて、人々が酔いしれた幾多の創作物を現実に変えた。たかが親善試合だとしても、この日はこの国のサッカー界にとってあまりにも歴史的な夜でした。
3年前、国立競技場でのブラジル戦……スタンドには黄色いユニフォームを着た日本人のサッカーファンが少なくない数いました。そして皮肉な事に、キャパの少ない神戸での試合とコロナ禍の入場制限があったゲームを除けばあの年のホームゲームで完売したのはブラジル戦だけだった。彼らを責めるつもりはないですが、権田修一が「みんなブラジルを見に来たんだなと…」と漏らしたように、それがあの時に見た現実でした。
時代は変わった。時代は動いた。青色に染まったスタジアムで描いたフィクションより鮮やかな現実は、あらゆる過去の上に成り立つEPIC DAYであり、そして今日という日もまた明日には過去の一部となる。それを繰り返して辿り着いたのが今日ならば、これからもこれを繰り返して旅は続くという事。万博の最終日に行った次の日にこの試合をテレビで見て、どこか似たような後味を感じています。
選手たちが所属チームで自分を高めることをしっかりやり、代表活動でやるべきことをポジティブに徹底して、チームと日本のために戦う姿勢を見せてくれた。それに、勝つためにチャレンジをしてくれた先人、先輩方がいたからこそ、自分たちの今日の結果につながったと思っています。ただ、ここからおそらくどの対戦国も我々へのマークを厳しくしてくると思います。ブラジルという世界の強豪に公式戦で勝つところ、今日の自信とこれからの普戒心を持つて、前進していかなければいけないと考えています。
スタジアムを青色に染めてくれたサポーターのみなさんが良い応援の雰囲気を作ってくれたおかげで、選手たちが最後まで戦い抜くことができたと思います。みなさんの応援に感謝します。
🔹𝗦𝗔𝗠𝗨𝗥𝗔𝗜 𝗕𝗟𝗨𝗘🔹
— サッカー日本代表 🇯🇵 (@jfa_samuraiblue) 2025年10月15日
【2025.10.14 試合後コメント✍️】#森保一 監督#adidasFootball#最高の景色を #SAMURAIBLUE#jfa #daihyo #サッカー日本代表 pic.twitter.com/4IHHPJL2Gu
ブラジルに勝ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
11月は行く
ではでは(´∀`)