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【本当なら今日…】Road to Tokyo…のようで違う話。〜東京オリンピック・五輪サッカー観戦日記〜第3話 失われた3月(2020.3.13〜2020.3.31)

前話第1話はこちら↓】

 

 

 

2020年3月13日(金)

 

前回の日記を書いたのが2月27日。あれから2週間ほど経った。

スポーツのみならず各種コンサートやイベントもバッタバタと中止となっていき、当ブログも結構なアクセス不振に苦しんでいる。まぁ、主力コンテンツが結構逝ってる訳だし…。Jリーグは3月いっぱい中断、プロ野球もシーズン開幕が延期になった。3月末にサンガスタジアム by Kyoceraで予定されていたU-23日本代表戦も中止だ。ガンバ大阪阪神タイガースオリックス・バファローズを含め、これで私は3枚のチケットが払い戻しという事に。今は一昨日発売されたGLAYのベストアルバム「REVIEW Ⅱ」を聴きながら大人しくこの日記を書いている。ギター爆盛りミックス(DISC 3)良き…。

 

 

前回の日記(2月27日)から今日(3月13日)に至るまで、一番大きな違いといえば新型コロナウィルスの感染拡大規模だ。前回の時は発祥地の武漢を始めとした中国を筆頭に日本や韓国などの東アジアエリアがパニック状態に陥りつつあった。それが今や、気がつけば世界中で新型コロナが猛威を奮い出している。あのトム・ハンクスも検査の結果コロナ陽性が発覚し、アメリカではNBAの選手が陽性となった事からNBAのシーズンが中断に追い込まれた。そもそも中国がやられた…というのが根源にある訳だけど、世界経済は既に株式市場が歴史的な暴落の憂き目に遭っている。

そして今一番大変な事になっているのはヨーロッパである。アメリカのトランプ大統領はイギリスを除く欧州からの入国を禁止する事を発表した。イタリアやドイツでは相当なスピードでコロナが猛威を奮い、イタリアのダニエレ・ルガーニやチェルシーのハドソン・オドイなど普通に有名な選手、更にはアーセナルミケル・アルテタ監督まで……。欧州主要リーグの多くが無観客試合に留まらず延期・中断に追い込まれ、それはUEFAチャンピオンズリーグも然りだ。

6月開幕のEUROもどうなるかわからない。となれば、私の持つオリンピックだってそもそもどうなるかわからない。日本は一時期に比べればピークという今では少し和らいでいる気もする。が、和らいでいたとしても和らいでいるだけに過ぎないのも確かで、オリンピックの延期の是非はともかく、少なくとも案の一つとしてはIOCなどでも議論されるようになっている。日本がオリンピックまでに新型コロナを終息させる事が出来たとしても、オリンピックとなれば他国からも人が入ってくる事は避けようがない。今のところ、オリンピックが開幕する7月下旬どころか来月再来月どうなっているのかもわからない訳で…。

 

それにしても、今日はサッカー界やらなんやらの話が一気に動いた。サッカー以外にも世間はなんやら色々と。今日は3月13日金曜日……13日の金曜日13日の金曜日然とし過ぎている。

 

 

 

2020年3月23日(月)

 

映画を観てきた。

 

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映画館も色々と対策を練っている。先は必ず一席ずつ空けてでないと座れない=隣同士になる席を販売しないという対策をとっていた事で、座席選択画面はどこかヴィッセル神戸のユニフォーム柄みたいになっていた。

観た映画は「Fukushima 50」。さすがにこの日記をまとめたブログを更新する頃には公開期間は終わっているとだろうが……。間違いなく、映画の制作陣にとって公開時期と新作コロナウィルスの時期が被った事は大きな誤算だったはず。公開しているだけ開催そのものが出来なくなったスポーツやコンサートなどと比べれば幸いかもしれないが、それでも当初見込みよりは数字も落ちていると思う。だが、映画の内容を見ると……なんというか、逆に今この時期にこの映画を観たことで余計に感じるものがあった。完全に計算外とはいえ、結果的にこの時期に公開していること、この時期に観たことがある種の意味合いをより一層深くしている気もした。

 

さて、いわゆる自粛ムードとやらはなかなか解けそうにない。むしろ世界的な流れで言えば更に加速している。サッカーではJFA田嶋幸三会長が新型コロナウィルス陽性と診断された。4月3日に再開予定のJリーグは、もちろんそこで再開してくれたら嬉しいけど……現実的に厳しいと思う。それにしてもこの前、DAZNがやってくれたから鹿島アントラーズvs北海道コンサドーレ札幌の練習試合で久々にJリーグの試合とやらを観たけど、やっぱり面白いネ…。

 

そしていよいよ話がややこしくなってきたのはオリンピックだ。IOCも日本政府も東京都も、実際にどうするかは別としても「延期」が現実的な選択肢の一つになって来ている事、検討されつつある事は認めるようになった。オリンピックの場合、仮に日本で新型コロナウィルスが終息出来たらそれでOK…という問題では片付け切れないから話が一層ややこしくなっている。正直なところ、もうここまで来れば何が正しいのかもわからなくなる。選択肢はいくつか用意されているけれど、このような状態になった以上…どれを選んでも「勝利」では無いだろう。どういう結果に落ち着くかはわからないし、どういう結果に落ち着かせる事がベターなのかは最早わからない。開催すれば「なぜ開催したのか」とずっと言われ続けるだろうし、それは中止・延期の場合でも単語を変えただけで同じ事だろう。ただ、少なくとも奇跡を信じるには無理がある段階まで来た事は確かだと思う。

今書いているこの日記がネットの波に浮上した時、なんとか札幌での五輪チケットを手にした私はどんな状態で、どんな状況で、どんな気持ちで見ているのだろうか。オリンピックを観る事が出来た状態でこれを読んでいるのか、ただの旅行先としての札幌から見ているのか、それとも札幌にさえ行けずにいつもの京都から……。延期なら延期で札幌の旅程を組み直しているだろう。中止なら返金はしない…というニュースが話題になったが、それよりも気になるのが延期になったらこのチケットはどうなるのか、と。もしかして全部パーになって再抽選なんだろうか。それとも一応、当選者として延期日程でも観戦するかどうかを選べる権利は与えられるのだろうか…。

 

正直、新型コロナウィルスがここまで引っ張ってくる話になるとは予想していなかった。「リスクマネジメントの概念は常に最悪のケースを想定しろ」…ってのはわかっているけれど。今は何というか、全てのことに対して正解が見えない。身の回りでもそう、日本という国単位でもそう、そして世界全体でも……。上に書いた事の繰り返しになるが、これを更新した時に私はどういう状況で3月に自分が書いた日記を読んでいるのか。この文を世に晒す時、この文がどういう意味と解釈になるのかはこれを書いている今が一番わかっていない。

 

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3月25日(水)

 

とうとう東京オリンピックパラリンピックの延期が発表されてしまった。まぁ、されてしまったとは言っても……これに関しては仕方ない、仕方ない…。2021年夏までに開催するとは言うけれど、今あるチケットはどうなるのだろうか。我々には延期された先の日程でこれを使う権利、このままオリンピックに参加するかどうかを選ぶ権利は与えられるのだろうか、それとも払い戻しになって再抽選になるのか、はたまた払い戻し無しかつ無効かつ再抽選になるのだろうか……3ヶ月前にはこんな展開予想なんてしていなかった。もう何が来ても驚かないと言えば驚かない気もする。

 

 

 

昔から私はよくネタにされていたしネタにしていた。私がサッカーを観に行くとガンバ大阪は結構な確率で負ける。私がサッカーを観に行くと京都サンガFCも結構な確率で負ける。国内開催なら負けても不思議でないチームとの試合はあまり組まれない日本代表戦ですら2回負けを観ているし、野球も阪神タイガースは友人に「お前は甲子園来るな」と言わしめるほどの事態に陥っている上に雨まで頻繁に降るのだ。阪神オリックスも何度雨天中止を見た事か。万博競技場西京極陸上競技場では計10試合連続で屋根のないスタジアムで雨に曝され、長居スタジアムの屋根の下に座った瞬間快晴になった事さえあったし、万博ではAT弾で負けた挙句人生史上最大レベルの雨にまみれてPSPウォークマンが同時に潰れたような悲劇もあった。友人は口を揃えて「お前はとことんスポーツの運に見放されている」と言う。「前世で何をしたんだ」とも言う。「後世はきっと勝てるよ」と憐む者さえいる……そんな私でも今回ばかりは予想だにしていなかった。

新型コロナウィルスがこのような事態になってからは、今回の決定は仕方ないしそういう意味での予想ならできていたけど、チケットを買った時には考えてもみなかった。このチケットがどういう扱いになるのかも定かではない。そもそも五輪がいつやるのかもわからない。だって史上初の事態なんだから。航空券や宿を手配した札幌行きのチケットはどうしようか。日本国内でコロナがある程度落ち着いたならただの北海道旅行でも行こうか。夏の予定と目の前のプランに今や文字も絵も浮かばなくなった。

 

私の東京五輪観戦日記は今日、東京五輪観戦(予定)日記に変わったのだ。

 

 

3月31日(火)

 

状況は日に日にややこしくなる。

感染爆発中のヨーロッパなど、海外在住の日本人からは連日のように日本へ外出自粛を促す投稿がSNSで寄せられ、SNSでは批判と炎上祭が繰り広げられている。どこかSF的な世界にでも迷い込んだかのような状態である。

 

東日本大震災の時、少なくとも海外諸国は日本を心配できるくらいには世界は回っていた。経済的な側面など影響は間違いなくあったが、それどもあの時…関西など西日本は稼働は出来ていた。

それがどうだ、ここまで世界が止まったような感覚は。2020年3月とは……。3月末日、いよいよその正体もわからなくなる。

 

 

 

つづく。