G・BLUE〜ブログとは名ばかりのものではありますが...ブログ。〜

気ままに白熱、気ままな憂鬱。執筆等のご依頼はTwitter(@blueblack_gblue)のDM、もしくは[gamba_kyoto@yahoo.co.jp]のメールアドレスまでご連絡お願いします。

ベクトル〜明治安田生命J1リーグ第15節(延期分) ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 マッチレビュー〜

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629224014j:image

 

ざわざわしてます!

 

Jサポがざわざわしてますよ!!

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第15節(延期分)、ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島の一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

本日の試合は当初予定では5月25日に第15節として行われる日程でしたが、広島に新型コロナウィルスの陽性反応が出た選手が複数出た事により試合中止。1ヶ月後に延期され、今日の開催となっています。

 

 

本日の朝…第一報は午前2時くらいでしたか、同じ関西から飛び込んできたニュースは多くのJリーグファンに衝撃と既視感を与え、多くのサポが批判やらネタを多く展開しました(私もやりました)。

…ただそんな中で、あんまり人のこと言えないのが我らがガンバ大阪。前節、札幌戦では今季ワーストに近いパフォーマンスを見せてしまった結果0-1で敗北…これで4連敗という事になってしまい、気が付けば順位は17位清水と勝点で並ぶ16位という事態に。控えめに言って非常事態です。

現段階での片野坂知宏監督の解任には間違いなく反対です。今、迂闊に彼を切るようなことをすればきっかけの全てを失い、今若干ネタにしている神戸と同じような顛末を辿りかねません。ただ一方で、この連敗がどこまでも果てしなく延びていくのであれば、その時は解任の二文字を否定できなくなる瞬間が来るやもしれない訳で、片野坂監督と紡ぐ新たな物語のページを進める為にも、結果と内容の二兎を追い、どちらにも手をかける戦いを見せてほしいところ。

両チームスタメンです。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629192708j:image
f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629192704j:image

 

中断期間が明けてからのガンバは4-2-3-1に近いシステムを採用していましたが、今日は3-4-2-1にシステムを戻しました。前節札幌戦からはスタメンを実に6人も変更。3バックは三浦弦太を中央に左に出場停止明けのクォン・ギョンウォン、右にリーグ戦のスタメンは第4節磐田戦以来となる福岡将太が第6節名古屋戦以来の出場となり、小野瀬康介と黒川圭介もスタメンに復帰。ワントップに入った坂本一彩も第10節FC東京戦以来のスタメンと試合出場となっています。

好調を維持している広島は前節福岡戦からスタメンを2人変更。ワントップにはナッシム・ベン・カリファではなくジュニオール・サントスを先発させ、野津田岳人が出場停止になったボランチには普段は右CBを務める塩谷司を配置。右CBには第11節柏戦以来のスタメンとなる野上結貴が入りました。

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

近年では豊田スタジアムと共に、埼玉スタジアム2002に次ぐ日本代表戦会場としても知られるパナスタ。気がつけばパナスタでのシーズンも7シーズン目なんですね…。昨年辺りからパナスタを活用したブランディングにはかなり力を入れており、特に今年は様々なイベント・施策を多く打っています。

元々は5月25日に開催予定だったゲームでも出店予定だった、大阪府箕面市に店舗を構える「CAZI CAFE」が再チャレンジと称してスタジアム場外に出張販売が行われます。オーナーの旦那様であり、CAZI CAFEの皿洗いとして有名なガンバOB加地亮氏も店頭に立つ他、試合前にはトークショーにも参加し、挙句にDAZNの解説もやるという凄まじい加地亮の酷使…。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223451j:image
f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223453j:image

 

前半から試合を優勢に進めていたのは広島で、ボールを奪うなり手早くボールを動かしながら右サイドを中心に攻撃を形作っていきます。ただ、広島に押され気味の展開ではありながらもガンバ守備陣も集中していて、右からのクロスに対してはファーサイドの福岡がしっかり処理しつつ、チームとして広島攻撃陣をアタッキングサードには入らせていませんでした。

 

ただ、広島が試合を優勢を進めていく中でも今日のガンバはサンドバッグ状態にはなっていませんでした。今日はチームとしての縦の意識が凄く統一されていて、特にDFラインから両WBやボランチへのパス、ボランチがボールを持った時の前へのパスなど、そういう前へのベクトルがしっかりと向けられていた事で、広島が少し重心を下げた30分以降はガンバが攻勢に出始める展開に。

そして36分、中に切り込んだ小野瀬のパスをエリア内で受けた坂本がタメを作ると、右サイドに走り込んだ齋藤未月がクロス。このクロスはGK大迫敬介が飛び出して弾きますが、こぼれ球を拾った黒川がDFとのデュエルを制して前に出ると左脚一閃!!今季ブレイク中の黒川の一撃でガンバが先制!

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223350j:image

 

…とはいえ、第17節横浜FM戦の事を思い出すと、流れが良くなっている時間に何とかして点を取っておきたい…と思っていた矢先でした。バックラインでビルドアップを始めたガンバは、まずDF陣でピッチをワイドに使いながらプレス回避を図ると、左でボールを持った黒川が石毛秀樹とスイッチしたところからドリブル突破。黒川から山見大登を経由した先に走り込んだ齋藤のシュートはポストに阻まれるも、アタッキングサードに多く人数をかけていたガンバはこぼれ球を小野瀬が拾い、黒川を経由して石毛が放ったシュートはDFにリフレクションしたものの、それを拾った坂本がゴールに流し込んで追加点!!坂本の待望のJ1初ゴールでガンバが2点リードで前半を終えます。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223405j:image
f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223408j:image

 

広島は後半からサントスと野上を下げてドウグラスヴィエイラとベン・カリファを投入し、塩谷をDFに戻して松本泰志をアンカーにした3-1-4-2のシステムに変更。対するガンバは51分に足を痛めた山見を下げて倉田秋、61分に石毛と黒川を下げて藤春廣輝と髙尾瑠を投入して小野瀬を中央に配置します。

後半は2トップに変えてきた広島に押し込まれる時間が続いたものの、サンドバッグ状態にはならず、ボールを回避したところからしっかりとベクトルを前に向けていて、その中で途中から入った倉田を中心にしっかりと攻撃に結びつける流れを作れていました。

 

柏好文柴崎晃誠といった結果を出しているベテランを投入してきた広島の攻撃は鋭さを増し、ガンバにとってもヒヤッとするシーンは何度か訪れ始めましたが、それでも今日のガンバはただただサンドバッグにはならず、前述の倉田の推進性のようにチームとして勇気を持ったライン設定とカウンターへの姿勢を保ち続けた事で、広島も全てのリソースを攻撃に割けなくなるような状況を疲れていました。

 

f:id:gsfootball3tbase3gbmusic:20220629223433j:image

 

75分にはパトリックと昌子源を投入してゲームをクローズする態勢に入ると、そこからは堅いブロックを組みつつ少しラインを下げて、広島の攻撃を迎え撃つ体制を整えます。それでも80分には小野瀬、86分には藤春に決定機が訪れ、前者はGK大迫敬介のセーブ、後者はポストに阻まれながらも、最後まで攻めの姿勢も合わせて見せていたガンバ。好調・広島に対して完封勝利を収め、連敗ストップ&降格圏脱出です!!

 

 

 

シンプルに気持ちよかったです。嬉しかった。前回の勝利は第13節柏戦でしたけど、あれこそ薄氷を履むような勝利でしたし、今日はしっかり拾わずに掴めた勝点3でした。

前節札幌戦がなかなかに惨劇なゲームになってしまったことがカンフル剤になったのか、小野瀬と黒川の両WBに戻せたことが大きかったのか、今日はチームとして「勇気を持って前へ」「縦へ」みたいな意思統一がしっかり出来ていた印象です。その象徴的な存在だったのがスタメンに抜擢された福岡でしたし、ボランチの向きも常に前を向いていた事で、チームとして常に縦を、前を目指すベクトルが統一出来ていましたね。チームとしてそういう方向性が共有されていた事で小野瀬と黒川が前に出ていきやすくなった部分もありますし、今日の2得点が両方アタッキングサードに多くの選手が飛び込んで生まれたのはその象徴だったと思います。

昨日のCAZI散歩で加地さんがボランチとサイドのボールの出し入れの話をしていたんですが、それが出来ていなかったこれまでの試合、出来ていた今日の試合という違いだったようにも見えました。

 

 

 

意識で言えば、チームとしての縦意識はもちろん、チームとしての細かい一つ一つの意識も垣間見えていました。それがよく表れていたのはアディショナルタイムにダワンのパスミスから一気に大ピンチを迎えた場面の倉田と三浦のリアクションで、倉田が相手を潰さなければ確実に一点モノでしたし、倉田の動きを見て三浦があの位置にカバーに入っていなければ倉田はDOGSO退場だったでしょうし。

なんやかんや言いながらも、今日のようにチームのベクトルを合わせる事でここまで出来ることを見せられれば、なんやかんやでまだこのチームにポテンシャルは残っているのかなと。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

 

ヴィエイラの状態は心配。

ではでは。