12月3日、いつもパナスタの左サイドに、いつもガンバの控え選手がアップしている地帯の横を走り抜けたレジェンドがパナスタを去ります。
海外移籍やレンタル移籍も活発な昨今、デビューから13年間もたった一つのクラブで主力として戦い続けた選手など、この先…ガンバに限らずそう多くは出てこないでしょう。藤春廣輝という選手がこのクラブにいた事、これほどまでに応援しがいのある選手を応援させてもらえた事…そういう何物にも変え難い財産のような時間を13年も与えてくれた事に感謝しかありません。
…まぁ、藤春へのいちファンとしての想いはNoteに書いたので、ぜひそちらを読んでもらえたら。
という訳で今回のブログはですね、そんな収まりきらないほどの尊い日常を見せて藤春廣輝の非日常だったゲーム、独断と偏見で選ぶ藤春廣輝ベストマッチTOP5を振り返っていきたいと思います!!!
2023年のJリーグを振り返る記事も色々更新しています。それらの記事はこちらにまとめておりますので是非!
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2015Jリーグヤマザキナビスコカップ準決勝第2戦
2015年10月11日14:00@万博記念競技場
敵地での第1戦を1-2で落としたガンバ。ホームでの第2戦は序盤は初の決勝進出を狙う新潟に押される時間が多かったものの、後半からはガンバペース。57分には遠藤が直接FKを決めてアウェイゴールの差でリードを獲得しました。
ラストワンプレーのCK、相手GKも攻め上がってきた中で倉田秋がなんとかボールを掻き出すと、ラインギリギリまで追った明神智和がクリア。これに走った藤春が無人のゴールに、多分あの位置まあまあ難しかったのに決め切ってチェックメイト!ピッチサイドの観客の輪に飛び込んだ姿も印象的でしたね。
第4位 ニワダイキにケリつけろ!その祝砲は伝説で!
明治安田生命2015 Jリーグチャンピオンシップ準決勝
2015年11月28日14:03@埼玉スタジアム2002
浦和得点者:ズラタン(72分)
G大阪得点者:今野泰幸(47分)、藤春廣輝(118分)、パトリック(120+1分)
結局のところ史上最恐の擬似カウンターってこれやからな
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2023年1月8日
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もうこの試合については語るまでもないでしょう。以前にもNoteでガッツリ取り上げましたね。
ただこのプレーで忘れてはならないのは、ここまで116分プレーして、自陣からのプレーで最終的にこの位置までいた…というところですよね。
そしてなんと何よりこの日は藤春廣輝28歳の誕生日。どえらいもん用意してきたもんやで…。
第3位 その男はいつの間にか代表クラスになっていた
2016明治安田生命J1リーグ2ndステージ第9節
8月20日19:00@市立吹田サッカースタジアム
神戸得点者:ペドロ・ジュニオール(14分)
リオ五輪直後の試合ですね。
ご存知の通り、藤春はリオ五輪コロンビア戦でのオウンゴールがあって…いわば戦犯扱いすらされていた中で、五輪組の帰国後初試合でした。この試合は現地にいましたが、試合前のスタメン発表で藤春がコールされた時に神戸サポに大ブーイングを喰らって……。
ただ藤春はこの日ベンチスタートで後半から出場しましたが…この試合の事はNoteでも長めに書いたんですけど、凄かったんですよね。この日の藤春。試合自体は前半のビハインドと、相手GKに2〜3本決定的なものを止められた事もあって負けたんですが、左サイドを制圧した藤春の姿は逆風の中で、少なくとも彼が代表選手に値する実力を持つ事を誇示してくれた。そういう意味で感慨深さというか、勝手に誇らしさみたいなものを抱いた事をよく覚えています。
第2位 背番号4の矜持……レフティファイターそれゆえに
2023明治安田生命J1リーグ第22節
2023年8月6日19:00@等々力陸上競技場
川崎得点者:脇坂泰斗(27分),瀬川祐輔(71分,75分)
G大阪得点者:石毛秀樹(13分),イッサム・ジェバリ(30分),ファン・アラーノ(41分),ダワン(90+6分)
記憶に新しい試合ですね。
黒川圭介の台頭もあり、ポヤトス監督もカップ戦でもそんなにターンオーバーしなかった事もあって、この年の藤春はここまでほぼノーチャンスでした。そんな中で久々の出番となった試合でした。
本人も退団発表後の取材で振り返っていましたが…この日も何かがありましたね。給水タイムの少し前に、ガンバがカウンターを喰らったんですが…抜け出したマルシーニョがチャンスを作る前に仕留めたプレーは鳥肌が立ちました。ピンチになる前に止めてしまったがゆえにハイライトに乗らない事が悔やまれるほど。
そしてなんといっても、この日の劇的な決勝点は藤春のプレスから生まれた訳です。日本の8月、クソ蒸し暑い等々力…あの場面であのスプリントをまだ出せるか。今季のガンバで最も美しかったシーンの一つでした。
第1位 全てはここから…爆速ラン&ガン!
2011Jリーグディビジョン1第31節
2011年11月3日14:00@万博記念競技場
サッカー選手に限らず、成功したスポーツ選手にはプロキャリアの中で「人生を変えた試合」なるものが必ずあると思うんです。それが藤春の場合はこの試合だったんだろうなと。
プロ1年目の藤春はルーキーとしては出場機会を得ていましたが、その立場はあくまで下平匠の控えであり、下平欠場時やスピードが欲しい時の交代要員としての起用が中心でした。そんな中、ガンバが首位から陥落して迎えた第30節山形戦で途中出場からゴールを決める活躍を見せると、続く鹿島戦ではスタメンに抜擢。下平が離脱していた夏場にスタメンで数試合出た時期はありましたが、下平が出場可能で藤春が先発したのはこの日が初めてだったと思います。そこで見せたのがラフィーニャのゴールに繋がる藤春の伝説のアシスト……あの試合はBSで見ていましたが、試合後のエンディング映像で駆ける藤春の姿と、BGMで流れる君と羊と青(RADWIMPS)が強烈にマッチしていて。その音と映像は今でも覚えているんですよね。
「きっかけを掴む」とはよく言いますが、火おこしは生まれた火種を燃え広がらせて初めて成立するのと同じで、きっかけも掴んだきっかけの火を拡げて初めてモノになる。藤春にとっては山形戦がその火種で、鹿島戦で燃え広がらせた。それは残りの全試合、優勝争いが壮絶になる中でもレギュラーで出続けた事がその証左でもありました。今思い返せば、西野朗がガンバで最後に抜擢した選手が藤春だったんですよね…。
遠藤がボールを持てど倉田がボールを持てど、中継画面の左下のスペースにいつも現れたのは駆け上がる背番号4の背中でした。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2023年12月2日
あなたがこのクラブでやってきた事の全てが、そしてそれを応援させてくれた時間の全てが財産です。本当にありがとうございました。藤春廣輝こそがエグいヤバい神ゴッドです。… https://t.co/LfbsEOIuOo pic.twitter.com/KyedvpxBDa
ありがとう藤春廣輝。
ガンバの左サイドを駆け抜ける背番号4を応援できた日々の全てが財産です。
さ、マッチレビュー準備しよ…
ではでは(´∀`)