RK-3はきだめスタジオブログ

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行く時 引く時〜2024明治安田J1リーグ第8節 柏レイソル vs 浦和レッズ マッチレビューと試合考察〜

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ふしぎ発見vsフレンドパーク

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第7節 柏レイソル vs 浦和レッズの一戦です。

 

 

 

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開幕戦の京都戦はショッキングなドローでしたが、その後は神戸と磐田を相手に連勝。ただ、第4節名古屋戦に敗れてからは3戦連続ドローとなりました。なかなか勝ち切れていないと言えば勝ち切れていない。一方で、昨年のことを思えば柏の今季の推移は必ずしもネガティブなものでもない。時として流れは水物のようなものではありますが、今の柏は言うなれば「どちらにも転び得る状況」とでも言うべきでしょうか。浦和という優勝候補と対峙する中で、その針がどちらに触れるのか…躍進か失速か…浦和を倒す事は、悪く言えば少し中途半端な道を進む今季の背中を押すはずです。

対する浦和は想定外だったスコルジャ監督の退任からヘグモ監督を招聘し、前体制からの継続を選んだ前体制とは変わってヘグモ体制では新たな戦術にトライして変化を志向しています。当初は大型補強ゆえの擦り合わせの問題もあったのか…開幕数試合はぎこちなさの方が先行する展開が続いていました。しかし第3節札幌戦に勝利すると、続く湘南戦こそ大味なドローにはなりましたが得点力が爆発。開幕前に期待された姿を発揮しつつあります。ここから浦和は戦力値を超えるのくな道を走っていくことができるでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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柏は前節東京V戦からスタメンを4人変更。U-23日本代表招集によりチームを離脱している細谷真大のポジションには小屋松知哉がスタメン復帰、関根大輝のポジションには今季初スタメンとなる川口尚紀が入り、右SHに入った戸嶋祥郎も今季初スタメン。ボランチの先発に復帰した土屋巧も含めて、前節からは右サイドをごそっと入れ替えた形になりました。逆輸入選手として浦和でJリーグデビューを果たし、今季は柏でスーパーサブとしてここまでチームトップの3得点を叩き出している木下康介はベンチスタートです。犬飼智也にとっても古巣対決。なんなら井原正巳監督も現役最終所属クラブは浦和でした。

浦和は3-0で快勝した鳥栖戦からの先発変更は一人。今日はインサイドハーフに岩尾憲が欠場となり、小泉佳穂が第4節湘南戦以来の先発復帰。また、先発こそここ数試合で見事なパフォーマンスを見せている佐藤瑶大を起用していますが、第3節札幌戦での負傷退場から離脱していた大黒柱、アレクサンダー・ショルツがベンチに戻ってきました。ユースから柏で育ってブレイクした育ちの酒井宏樹は怪我により欠場です。

 

 

 

本日の会場は千葉県柏市三協フロンテア柏スタジアムです。

 

 

日立台」でお馴染みのJリーグ名物スタジアム。ジュビロ磐田のヤマハスタジアムのように親会社が所有するスタジアムであったり、最近増えている指定管理者制度を導入しているスタジアムは日本にも存在するものの、クラブが直接スタジアムを保有しているのはこの日立台が唯一の事例となっています。フライデーナイトJリーグとして行われる今日の試合では来場者に先着で黄色いペンライトもプレゼントされます。スタジアム周辺には桜も咲いているという事で場外にはお花見スペースも。

これまで柏ホームの浦和戦は、やはり集客が見込める試合という事で収容人数がより多い国立競技場柏の葉公園総合競技場を使用する機会が多かったですが、ここ10年くらいは前述したように所有権が完全にレイソルになった事もあってか浦和戦も日立台で開催するようになりましたね。

 

 

立ち上がりからお互いに早い攻撃が目立つ中、柏は開始早々にいきなり波状攻撃。3分に柏はパスカットからマテウス・サヴィオが一気にドリブルで攻め込み、折り返しのこぼれ球を山田雄士がシュート。これがブロックされて獲得したCKから柏はシュートを連続で放ちますが、浦和もどうにかギリギリのところで跳ね返して序盤のピンチは掻き出します。

浦和も9分にはグスタフソンのCKからチアゴサンタナが決定的なシュートを放つも枠を捉えられず、対して柏はボールを奪ったら一気に攻め上がる速攻主体の戦い方の中で、14分にも小屋松知哉にもそういう流れの中でチャンスが。序盤は柏がハイプレスとショートカウンターで掴んだリズムの中で進んでいきます。

 

 

 

基本的には柏のプレスとショートカウンターに至る流れがスムーズに進んでおり、サイドに軸を置いてビルドアップしながら進んでいきたい浦和もボールは保持しながらも中央からの攻撃は柏に捕まる形になっていて、攻撃は主に右サイドでの前田直輝の個人技とアーリークロスからチアゴサンタナに当ててボールキープさせてどうこう…という流れになっていました。

31分には浦和も右からのクロスがゴール前での混戦を呼んでチャンスを作りますが押し切れず、その攻撃が弾かれたところでさえもセカンドボールへの出足の速さとマテウス・サヴィオを中心としながら連動的に動くカウンターで柏が一気に攻め込むような展開を繰り返す形に。ただ柏も最後のチャンスクリエイトのところがどうしてもサヴィオとスピード頼みになる部分もあって、逆にスピードとテンポを抑えられると攻撃を組み立てられない形に。

 

 

 

前半の終盤になるとグスタフソンを中心にミドルゾーンでボールを落ち着いて回せるようになった浦和が、若干右サイド頼みだった前半からバリエーションを模索する時間を作れるようになっていきます。お互いのスタイルやスタンスが色濃く出た前半は0-0で終了。

 

 

後半は浦和のポゼッションが少し試合を浦和の風向きに持っていくような形で始まりましたが、後半最初の決定機を掴んだのは柏でした。54分、右サイドのサヴィオからのドンピシャのクロスを攻撃参加したジエゴが強烈なヘッド。完璧なクロスと完璧なヘディングシュートでしたが、ここはGK西川周作がスーパーセーブで阻止されてしまいゴールには至りません。

柏は58分には戸嶋祥郎と小屋松知哉を下げて島村拓弥と木下康介を投入。対する浦和も60分に前田直輝と小泉佳穂を下げて中島翔哉と大久保智明を送り込み、お互いに2枚ずつカードを切ります。

 

 

 

すると遂に均衡が破られたのは72分でした。

柏は自陣からボールを繋いで右サイドに持ち出していくと、右サイドでのパス交換から島村のパスを受けた白井永地がスルーパス。抜け出したサヴィオのマイナス気味のグラウンダークロスを木下が目一杯腰を回すようにしながら決め切って柏先制!!逆輸入選手としてJデビューを果たした浦和では不完全燃焼に終わった今季の柏のチーム得点王が古巣相手に渾身の一打!!

 

 

浦和は失点直後に中島が持ち運んでミドルを放つも僅かに枠の外。浦和は松尾佑介を下げて安居海渡、伊藤敦樹を下げて興梠慎三を送り出して2トップに変更。よりサイド攻撃からサンタナや興梠の才覚を活かしたいような形で反撃を図りました。しかし柏もリードを奪って以降はハイプレスをうまく4-4-2のゾーンディフェンスにシフトし浦和の猛攻を成立させず、ボール奪取時にはサヴィオや島村が前に持っていきながら高い位置で時間を作る事で浦和を追い込むようなプレーを繰り出していきます。

前半の激しいプレッシングもさながら、得点後のセーフティーな戦い方への以降も含めてチームとしてのオーガナイズが抜群に機能した柏。スコア以上に会心の勝利とでも言うべき内容で勝利しめした!!

 

 

 

柏はとにかくお見事でした。

基本的に柏はハイプレス志向の守備を展開する中で、ある程度外は捨てるだとか、中の浦和の距離感が少し曖昧になったところを徹底的に狩りに行くだとか……そういうゴーとステイの判断が個人の主観ではなく、チームとしての意思統一として図れているような印象はありました。要は柏にとってのボールを取りに行くタイミングと浦和にある程度持たせていいところの使い分けの判断基準をチームで持てていたなと。引くところは引く事で体力の消耗も抑え、その分チャレンジに行く場面ではよりエネルギッシュに…みたいな。

その上で浦和はやはり攻撃時はワイドなポジショニングを取っていますから、サヴィオのような人間がいれば開いた選手間のキャラが修正される前にそこを突っ切る事ができますし、小屋松にもそういう場面があったようにそこはチームとして共通の狙いでもあったと思います。サヴィオへのコースが消されても、中央突破でダイレクトパスを用いたショートカウンターは見ていて気持ちいいものがありましたし。そういう前提があったからこそ、先制点な場面のようなたまにやる遅攻も効いてきた。いざ先制した後の割り切り方、プレッシングからゾーンに切り替えて逃げ切りを図るゲームコントロールも見事でしたし……いやはや、想像以上にチームとしてオーガナイズの効いたチームになっていたなと。柏のプレッシングの出足の良さはある程度想像していた通りではあるにしても、ちょっとここまでというのは驚きでしたね…。

逆に浦和にとっては完全に柏に絡め取られてしまったようなゲームだったように思います。前半の終了間際から後半の頭頃までは中盤でボールを持てる時間もあったものの、柏はハイプレスと言っても極端には飛び付かずに割り切るところは割り切ってきたので、浦和としてもなかなか攻撃の狙いどころを絞りきれなかったのは湘南戦や鳥栖戦との違いだったのかなと。思い返せば、浦和の目立ったチャンスもサンタナ、前田、中島辺りの独力でしたし……ただ今日に関しては、浦和というよりも柏を褒めるべきゲームではあったように感じました。

 

2024明治安田J1リーグ第8節分の順位表のコーナーはは鹿島アントラーズvs京都サンガFCの試合のマッチレビューページに記載しています。

 

 

木下ァ…(by サンガファン)

ではでは(´∀`)