YouTubeの広告で開口一番ど下ネタ叫んでくるのだけは勘弁してくれ…。
どーもこんばんは
「オイラ借金があるんだ☆」のやつは許す。
さてさて、多分数時間後にはTwitterのトレンド欄が占領レベルで関連ワードが乱立すると思われますが……新型コロナウィルスの影響で各局の春ドラマの撮影が滞っているという現状もあり、その穴埋めとしてTBSで火曜午後10時から新垣結衣さん、星野源さんらが出演したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の特別編が先週から放送されています。主題歌も務める星野源さんの「恋」が大ヒットしたり、社会現象にまでなったドラマですね。そんなドラマの再放送という事で、先週の初回ではTwitterもキャッキャキャッキャしていました。
…で、今回は「私が今まで見てきた中で一番好きなドラマ」についての話です。
…この冒頭の流れなら「逃げ恥」って言いそうな流れですが違います。
このドラマの主演である新垣結衣さんも出演し、そして局は違うけど今から丁度8年前の春クールに逃げ恥特別編と同じ火曜日に放送された堺雅人さん主演ドラマ、「リーガル・ハイ」です。
ぱっぱっぱーっ、ぱらっぱー(テーマソング)
このご時世で #逃げ恥 もやってる今だからこそ見るべし。今だからこそ #リーガルハイ を1話から見直したい……あれクッソ面白いっすよ……。#ガッキー#新垣結衣#堺雅人#黛真知子#古美門研介#田口淳之介 https://t.co/G9KFjxAqNV
— R (@blueblack_gblue) 2020年5月26日
ストーリーとしてはざっくり言うと、人一倍……いや、五百倍くらいの正義感で弱者救済に燃える新米弁護士・黛真知子が、殺人容疑で自白を強要された青年を救うべく控訴に奔走する中で、紹介された無敗の最強弁護士・古美門研介と出会った…まではいいものの、この古美門という弁護士が裁判では絶対に勝つけれども、偏屈・毒舌・気分屋・自己中で「正義は金で買える」とまで言い放つ「やべー奴」である事が判明。連続ドラマらしい伏線だったり細かいテーマだったりは色々ありますが、そんな対照的な2人が様々な事件・案件に挑んでいく…というのが基本的な流れです。原作はなく、古沢良太氏によるオリジナル脚本です。
フジテレビ系列で、2012年4〜6月にドラマ1期、2013年10〜12月に2期、そして2013年4月と2014年11月にはそれぞれスペシャルドラマが製作されました。主なキャストとしては以下の通り↓
古美門研介:堺雅人
黛真知子:新垣結衣
三木長一郎:生瀬勝久
沢地君江:小池栄子
井手考雄:矢野聖人
羽生春樹(2期〜):岡田将生
本田ジェーン(2期〜):黒木華
磯貝邦光(2期〜):古舘寛治
安藤貴和(2期〜):小雪
服部:里見浩太朗
基本的にはコメディドラマです。ギャグパートもふんだんに多く、セリフのやりとりは基本的に全てコメディタッチに描かれていたり、名作ドラマなどのパロディやオマージュもてんこ盛りになっているなど。代表的なところで言えば、2013年10月から放送された2期第1話では2013年7〜9月まで堺雅人さん主演で放送された大ヒットドラマ「半沢直樹」をセルフパロディでもするかのような演出と台詞があったり、1期第7話での「犬神家の一族」、2期第8話での「北の国から」、そして2014年の2期SPでの「白い巨塔」など一話を丸ごと使ってのパロディ回なんかもあったりするほど。その辺の遊び心的な部分だったり、小気味良いセリフのやり取りなんかが特徴的です。そんな中で、毎度取り扱うテーマが明らかに時事ネタや実在の人物・事件などをモチーフにしたものも多く、次回予告の時点で話題になった事もしばしば。
そして、このドラマの凄いところは色んな意味で従来のドラマには無かった展開が多かったり、1期第9話に代表されるような唐突なシリアスシーンの破壊力と説得力が凄まじく……このドラマの全てが正論だとは言いませんが、少なくとも考えるきっかけにはなると思います。1期第1話の時点で衝撃的でした。今でも私の人生の中で最も好きなドラマですし、今のコロナ禍の中での世間だったり…別にコロナ禍に始まった事では無いですが、今の時代だからこそ感じるものの多いドラマなんじゃなかろうか…と。
そこで今回は、独断と偏見によるリーガルハイの好きなエピソードベスト10選んでみたいと思います。
もちろん、これからこのドラマを見よう…!という方は絶対に1期第1話から見る事をお勧めします。理由としては、比較的リーガルハイは1話1エピソードという形なのでどこから見ても面白くは見れますが、ドラマ的な伏線も貼っているのでやっぱり1期から見た方がいいという点(そもそも2期は1話からの流れが軸にあるし)、そして1期の第1話はリーガルハイのテーマというか「大前提」みたいなものをバシッと示してくれる回でもあるので、スタートから見た方がいいです、というのは前提です。ですが、そこまで時間に余裕はない!という方もいるでしょうし、どれから見たらいいのか…という参考にでも使ってもらえたらと思います。
ただし、ここから先はネタバレを含む部分も出てくるのでそこのところは閲覧注意です。
第10位
1期第8話
天才子役として時の人気者となった少女・メイ(吉田里琴)が、所属事務所の社長でもある母親(小沢真珠)と絶縁したいと古美門事務所に相談しにくるところから始まるお話。一方、母親側が弁護を依頼した三木は代理人の一人として、他でもない古美門の父親である古美門清蔵(中村敦夫)を呼び寄せて……「親と子の絶縁」がキーになってくる話です。
見所としては、シリーズ全話の中でも珍しく、基本的に私情や私感は裁判に持ち込まない古美門が依頼者に対して感情移入しているような描写があるところ。8話なので1期終盤の話でありながら、どこかエピソード0的な側面もあります。
第9位
2期第(9〜)10話(2期最終回)
前話である第9話を含めて2期第1話からの伏線回収回となるのでここから見る事はさすがにおすすめしませんが…。ざっくり言うと、殺人犯・安藤貴和の死刑判決を覆せるかどうか、というのが2期全話の共通テーマになっていて、9〜10話はその完結編と言える内容になっています。ですので2期10話といっても9話も込みでランクインという事で。10話の最後の裁判はもう、掃除機のボタンを押してコードが全部回収される時みたいに2期を通じて視聴者が募らせ続けたイライラが解消されていきます。1期序盤は限りなくポンコツだった黛の覚醒も大きなポイント。
9話終盤で民意について語る長台詞のシーンは今に通ずる部分というか、むしろ今の潮流を見て重くのしかかる台詞でしょう。9話でスーパー長台詞ぶっ込んでくるリーガルハイの法則。
第8位
1期第11話(1期最終回)
次回予告の際には「真実はいつだってコメディだ!」という凄まじいキャッチコピーが付けられた1期最終回。1期第9〜10話の延長戦とも言える内容でかつ、初めて古美門vs黛が法廷で実現する回です。この回で1期を通じて伏線が敷かれていた古美門と三木が絶縁するきっかけとなった事件の真相も明らかになります。
第7位
1期スペシャル
2013年4月に放送されたスペシャル版。テーマは「いじめ問題」について。別府敏子(広末涼子)とかいうこれを機に2期では準レギュラーにまでなったドS裁判長が登場する他、図らずもこの3ヶ月後に大ヒットドラマ「半沢直樹」で共演する事になる北大路欣也氏が60歳の新人弁護士として服部さんに次ぐまあまあなチートっぷりを発揮する回です。
医療過誤問題を扱った2期のスペシャルが全体的にやや変化球的なテイストだったのに対して、いじめ問題という重いテーマを扱いながら此方はオチまで含めて「ザ・リーガルハイ」的な。
第6位
1期第3話
アホらしさと切なさを同時進行で進めるえげつない回。黛の担当するストーカー犯(永山絢斗)の裁判にも切なさがあって見応えはあるのですが、余りにインパクトが強すぎたのは一応サブエピソード扱いの古美門の野球ヤジ裁判。割と序盤の話なのであれでリーガルハイにハマった人も多分多かろう…。
第5位
2期第3話
リーガルハイどころか、もう日本ドラマ史上にさえ残るであろう頭おかしい回。裁判途中で黛が放つ「なんじゃこの裁判」というツッコミがもはや全て。ただ、全体的にアホ回であると同時に、物事の価値観は人によって異なる…的なこのドラマに共通するテーマは濃く描かれているのかな、とも。
あらすじは、というと…ざっくり言えば整形をしていた事が発覚した妻(美波)を夫(塚地武雅)が訴え、果たして離婚は成立出来るのか否かという内容。間違いなく日本のドラマ史上最も「ブサイク」という言葉が飛び交ったカオス回。
第4位
2期第2話
インサイダー取引や所得隠しで収監されていた鮎川光(佐藤隆太)が釈放後、マスメディアから果ては一般ブロガー(三宅弘城)まで全35件もの名誉毀損裁判を起こし、鮎川をモデルにしたとされる漫画の作者(谷村美月)の弁護を羽生と共に務める事になった古美門と法廷で対峙するシーンはドラマのテーマというよりも「リーガルハイ」というタイトルの訳を表現しているようなシーンです。1話が全体的に重い話となっただけに、2話終盤の疾走感は凄い見てて気持ち良かったです。
当時から結構な話題にもなりましたが、鮎川のモデルはどこからどうみてもホリ○モン。なんならホリ○モン本人がTwitterで言及するレベル。
第3位
1期第1話
全ての始まり。殺人容疑で自白を迫られたという青年・坪倉(中村蒼)を無罪にすべく黛が奔走し、色々あって電車で出会った嫌なヤツ古美門に借金をしてまで共闘するハメになってしまったお話。
話として純粋に面白いのは勿論の事、この回での古美門の台詞「我々は神ではない。ただの弁護士だ。真実が何かなんてわかるはずがない。」というセリフはここから始まるリーガルハイシリーズ全話に共通するテーマとも言えるでしょう。
第2位
1期第4話
日照権を巡る裁判の話。桑田久美子(村井美樹)は2年前に新居を購入し、まもなく誕生する子供と陽の当たる庭で遊ぶ事を楽しみにしていたが、大手施工会社島津エステートが高層マンションを建築し始めて日照権が侵害されかねない事となり、自治会長(徳井優)率いる町内会と共に大手企業相手に自らの権利を守る為の戦いに挑んだ。
…リーガルハイの面白いところは、主人公側が町内会側でなく大手企業側についたというところ。実際に黛は町内会側に感情移入している事を隠す気もないですが、それも全て「寺田工務店の寺田朋子さん」の話への伏線になる訳で…。人権派弁護士、大貫善三(大和田伸也)と古美門のスタイルの対比も魅力。
第1位
1期第9(〜10)話
第9位で挙げた2期の9〜10話と同様、9〜10話で前編後編感があるのでここも一括りにしましたが、正直なところ第9話終盤のスーパー古美門タイムだけで一位を取れるだけの強烈なシリアスシーンがありまして…。俗に言う「だって絆があるから」。初見で見た時は衝撃的でしたし、今でも1回記憶をリセットしてもう一度見たいとさえ思います。それでも、それでも第10話ラストではあんな展開に持っていく辺りやっぱりリーガルハイ大好き。
「だって絆があるから」のくだりが強烈すぎて若干存在感が薄めですが、「負けたら責任取れんのか?」という質問に対して「責任取る訳ないでしょ?」って返したシーンが何気に凄く大好き。神回。
リーガルハイのテーマをゆるくイキってアコギで弾いてみました。#リーガルハイ#ガッキー#新垣結衣#逃げ恥#堺雅人#弾いてみた#黛真知子#古美門研介 pic.twitter.com/7k1omvYSLs
— R (@blueblack_gblue) 2020年5月26日
かれこれ1期は8年前、2期は7年前の作品ですからね…本格ブレイクする前の波瑠(1期第1話)、窪田正孝(1期第2話)、芳根京子(1期SP)も出ているので、その辺りを探す楽しみはこれからもあったりするかも。あとベスト10には入れませんでしたが…2期のスペシャルは今見たら結構……。
個人的にこのドラマの面白いところは、「古美門が正論!」とかそういうのじゃなくてむしろ「正論ってなんぞや」「正義ってなんぞや」的なところだったりして、古美門自身が別に正論を語ってるつもりは本人にも無いというところな訳ですよ。要するに「正義も正論も視点さえ変えればいくらでも変わるよね」っていう。それを良い意味でと捉えるも悪い意味でと捉えるも、一概に定義なんか出来ないよね、みたいな事がドラマ全体で描かれているところではないでしょうか。
でも草の者がなぁ…。
ではでは(´∀`)