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2022年カタールW杯 サッカー日本代表 W杯メンバー全26名の選手名鑑〜Part2〜

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当ブログではカタールW杯をより楽しむべく、今回の放送日程や開催スタジアムに各国のチーム・選手・監督の紹介といったカタールW杯情報、カタールW杯の試合のマッチレビューや予想を楽しめるコンテンツの他にも、カタールW杯に向けた日本代表情報や森保ジャパンの歩みに加え、日本や他の国を含めた過去のW杯を振り返るようなブログを随時更新しており、それらをRK-3カタールW杯観戦ガイドとして下記のページにまとめています。是非ブックマークならなんなりしていただいて、あなたの1ヶ月間の狂気のお供にしてください!

 

さてさて、2022年11月1日、森保一監督の口から2022 FIFAワールドカップカタール大会に挑む26人のメンバーが発表されました!

という訳で、当ブログではカタールの地で戦う26名の日本代表をもっと知っておこう!という事で、カタールW杯日本代表選手名鑑を作っていきます!

全26名分作成していきますので、普段あまりサッカーを見ていない方も一緒に盛り上がるべく、観戦のお供な感覚で使ってもらえれば幸いです。

 

※選手データはカナダ戦(2022年11月17日)時点のデータです。

 

【2022 FIFAワールドカップ日本代表】

監督:森保一

コーチ:横内昭展

コーチ:斉藤俊秀

コーチ:上野優作

フィジカルコーチ:松本良一

GKコーチ:下田崇

 

GK1 川島永嗣(RCストラスブール)

DF2 山根視来(川崎フロンターレ)

DF3 谷口彰悟(川崎フロンターレ)

DF4 板倉滉(ボルシア・メンヒェングラードバッハ)

DF5 長友佑都(FC東京)

MF6 遠藤航(VfBシュトゥットガルト)

MF7 柴崎岳(CDレガネス)

MF8 堂安律(フライブルクSC)

MF9 三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオンFC)

MF10 南野拓実(ASモナコ)

MF11 久保建英(レアル・ソシエダ)

GK12 権田修一(清水エスパルス)

MF13 守田英正(スポルティングCP)

MF14 伊東純也(スタッド・ランス)

MF15 鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)

DF16 冨安健洋(アーセナル)

MF17 田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

FW18 浅野拓磨(VfLボーフム)

DF19 酒井宏樹(浦和レッズ)

FW20 町野修斗(湘南ベルマーレ)

FW21 上田綺世(セルクル・ブルージュ)

DF22 吉田麻也(シャルケ04)

GK23 シュミット・ダニエル(シントトロイデンVV)

MF24 相馬勇紀(名古屋グランパス)

FW25 前田大然(セルティックFC)

DF26 伊藤洋輝(VfBシュトゥットガルト)

 

 

vol.1

vol.2

vol.3

 

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

MF10 南野拓実

 

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生年月日:1995年1月16日

出身地:大阪府泉佐野

所属チーム:ASモナコ(22-23〜)

過去の所属チーム:セレッソ大阪U-18セレッソ大阪(2012〜2014)→レッドブル・ザルツブルク(2015.1〜2019.12)→リバプール(2020.1〜21-22)

日本代表通算成績:44試合17得点

A代表デビュー:2015年10月13日 イラン1-1日本(親善試合)

カタールW杯予選成績:15試合10得点

W杯通算成績:初出場

★アジアカップ2019出場

☆2016年リオデジャネイロ五輪出場

 

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現日本代表の10番。森保ジャパンに於ける最多得点者で、2019年までは中島翔哉が10番を背負って南野は9番を背負っていたが、2020年以降は10番を背負うようになった。中島、堂安と2列目を形成した森保ジャパン初期の頃から最終予選まで、長期にわた数多文字通り森保ジャパンのエース格としてプレーしていたが、最近はクラブでの低迷や鎌田、久保らの台頭もあり、代表での序列は少し下がってメンバー入りも危ぶまれた時期はあった。だがその得点感覚と前線での器用さは折り紙付き。ちょうど10年前に大物ルーキーとしてデビューした日からの軌跡を結実させたい。

名門・セレッソユースの中でもとびきり大きな期待を背負ってデビューしたのが17歳だった2012年で、2013年にPSMながらマンチェスター・ユナイテッド相手に叩き込んだスーパーゴールは彼に欧州の視線を集めさせた。今や世界屈指の育成クラブとして知られるザルツブルクではアーリング・ハーランドとのコンビで大活躍し、2020年1月からは日本人として初めて、それもクラブW杯を制した直後のリバプールへ移籍。レギュラー争いには絡まなかったが、超過密日程という事もあってリザーブメンバーとしてカップ戦などでインパクトを残してタイトル獲得にも貢献して、今季のリバプールの不調は「南野やディボック・オリギなどの計算できる控えを放出した事」を要因に挙げる人もいる。出場こそなかったが、21-22シーズンのチャンピオンズリーグ決勝では宇佐美貴史以来(11-12)となる日本人選手2人目のベンチ入りを果たした。

今でこそクール系イケメンの印象が強いが、セレッソでプレーした頃は結構ヤンチャ系プレーヤーとしてのイメージを持たれており、ネットスラングで知られる「USB」は試合中にチームメイトに「うっさいんじゃボケ」と言ったと思わしき口の動きを抜かれた事がきっかけ。セルティックに所属する古橋亨梧は興國高校の同級生で、南野はセレッソユース所属だったのでチームメイトとしてはやっていないが、体育のフットサルではバチバチやり合ったと古橋が語っていた。

 

 

 

MF11 久保建英

 

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生年月日:2001年6月4日

出身地:神奈川県川崎市

所属チーム:レアル・ソシエダ(22-23〜)

過去の所属チーム:FC東京U-18FC東京(2016〜2018.8)→横浜F・マリノス(2018.8〜2018.12)→FC東京(2019.1〜2019.6)→RCDマジョルカ(19-20)→ビジャレアルCF(2020.8〜2021.1)→ヘタフェCF(2021.1〜2021.7)→RCDマジョルカ(21-22)

日本代表通算成績:20試合1得点

A代表デビュー:2019年6月9日 日本2-0エルサルバドル(キリンC杯)

カタールW杯予選成績:6試合0得点

W杯通算成績:初出場

★2021年東京五輪出場

☆コパ・アメリカ2019出場

 

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ユース時代から将来を嘱望される選手は珍しくないが、小学生の頃からサッカーファンの間で圧倒的な知名度と期待感を抱かせた選手もそう多くはいない。10歳の時に世界最高の育成組織を有するとされるFCバルセロナカンテラに入団すると、そこでもセンセーショナルな活躍を見せて日本のみならず現地からも大きな注目を集めた。21世紀生まれの選手で初の日本代表選手として18歳でデビューしたのが2019年のエルサルバドル戦。それ以来、継続的に招集されながらもなかなか代表では得点を奪えていなかったが、6月のボリビア戦でようやく初ゴール。それ以降は代表でのプレーも洗練されている。東京五輪ではグループステージの3戦全てで得点を奪う活躍を見せ、日本の4位躍進に於ける立役者の一人となった。同じレフティーで似たプレーエリアを持つ堂安のコンビネーションは圧巻。

バルサでのキャリアはバルサが受けたFIFAからの制裁により頓挫する事となったが、帰国先としてFC東京を選択すると、マリノスへのレンタル移籍を挟んで迎えた2019年に一気にブレイク。バルサに復帰するものと思われたが複数のビッグクラブによる争奪戦が勃発し、久保が選択した移籍先はレアル・マドリードだった。最終的にレアルでのプレーはプレシーズンマッチを除けば叶わなかったが、スペインの複数クラブをレンタル移籍で渡り歩き、21歳ながら既にラ・リーガでの出場試合数は100試合に到達。今季からはダビド・シルバやミケル・オヤルサバルを擁する近年の成長著しいレアル・ソシエダに移籍。ここでは2トップの一角として大活躍しており、いよいよ"久保くん"は本格的にブレイクの時を迎えている。

今大会ではスペインと同じ組になったが、スペイン代表メンバーではエリック・ガルシアとアンス・ファティとはバルサカンテラ時代から仲が良い事で知られる。ビッグマウス的な発言と共に、大人びたクール系の印象を持たれる事も多いが意外に人懐っこい性格らしく、今でも日本代表のチームメイトやらFC東京やアンダー世代の友人のInstagramの投稿にマメにコメントもしている(大抵がイジリとツッコミ)。ちなみに、某バラエティ番組で石原さとみに「好きなタイプの顔」と言われていた。石原さとみに「好きなタイプの顔」って言われるっておまえ………。

 

 

GK12 権田修一

 

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生年月日:1989年3月3日

出身地:東京都世田谷区

所属チーム:清水エスパルス(2021〜)

過去の所属チーム:FC東京U-18FC東京(2007〜2015)→SVホルン(2016.1〜2016.12)→サガン鳥栖(2017〜2018)→ポルティモネンセSC(2019.1〜2020.12)

日本代表通算成績:34試合15失点

A代表デビュー:2010年1月5日 イエメン2-3日本(アジア杯予選)

カタールW杯予選成績:15試合4失点

W杯通算成績:0試合0失点(2014)

★2014年ブラジルW杯出場

アジアカップ2011,2019出場

★2012年ロンドン五輪出場

 

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現在の日本代表守護神であり、ロンドン五輪でスペインを倒した時のGKでもある。森保ジャパン発足当初は東口順昭が正GKだったが、アジアカップ2019で正GKの座を掴むと、それ以降は常に権田がファーストチョイスとなった。2019年9月から2021年3月までの期間で達成した9試合連続無失点記録は楢﨑正剛を抜いて日本代表最長記録でもある。カナダ戦ではクロスボール対応に課題は見られたが、最後尾からのコーチング力に高い定評があり、現在のDF陣との連携も良い。権田はブラジルW杯メンバーに選ばれながらロシアW杯は落選し、カタールW杯での再選出となったが、連続出場ではない形での複数回出場(1大会飛ばしてのメンバー入り)は日本代表史上初めてである。

FC東京のアカデミーに入る前は横浜FMや川崎、湘南からも合格や勧誘があり、FC東京でも若くして台頭し将来を嘱望された。ブラジルW杯後はオーバートレーニング症候群の発症もあって心身のバランスを崩し、一時は引退も考えるほどに追い込まれたが、海外移籍を経て2017年から加入した鳥栖で再ブレイクを果たす。ポルトガルでは必ずしも出場機会が得られた訳では無かったが、2021年から加入した清水でも好パフォーマンスを披露しており、W杯直前にJ2降格の憂き目は見たが、権田の存在が無ければ清水の降格はもっと早まっていた可能性は高い。

両親も弟も元バスケ選手というバスケ一家の生まれである。父親が慶應大バスケ部の監督を務めていた時には同部の卒業生である弟の代理としてOB戦にも出場し、得点まで決めてしまった。福岡ソフトバンクホークス柳田悠岐とは通っているジムが同じで親交がある。ちなみに、2010年にFC東京が降格した際に権田が言ったとされる「浦和に期待した僕がバカでした」という発言は、本人曰く「(他力本願で他会場の)浦和に期待するほどバカじゃないですよ…」というセリフが曲がった伝わり方をしたとの事。

 

 

 

MF13 守田英正

 

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生年月日:1995年5月10日

出身地:大阪府高槻市

所属チーム:スポルティングCP(22-23〜)

過去の所属チーム:金光大阪高校→流通経済大学川崎フロンターレ(2018〜2020)→CDサンタクララ(2021.1〜21-22)

日本代表通算成績:17試合2得点

A代表デビュー:2018年9月11日 日本3-0コスタリカ(キリンC杯)

カタールW杯予選成績:10試合2得点

W杯通算成績:初出場

 

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欧州の舞台でもその市場価値を飛躍的に高めているボランチ。川崎でもコンビを組んでいた田中とのインサイドハーフは勿論、遠藤とのWボランチの相性はすこぶる良く、守備力から攻撃センス、ポジショニングの戦術眼まで、現代のボランチとして必要な要素を全て備えていると言っていい。日本代表としては2021年頃から台頭した印象が強いが、ルーキーイヤーの2018年に追加招集ながら森保ジャパンの初陣にもしており、怪我で辞退を余儀なくされたがアジアカップ2019のメンバーにも選ばれていたなど森保ジャパン初期を知る人物の一人でもある。尚、本人的にはインサイドハーフよりアンカーが希望とも語っている。

大学時代は大学No.1ボランチと称され、複数クラブの争奪戦の末に2018年に川崎に入団。1年目からレギュラーに定着して川崎の連覇に貢献すると、2019年は怪我の影響もあって調子を落としたが、2020年には復活してJ史上最強とも言われたチームの軸となった。2021年からポルトガルに戦いの場を移すと、サンタ・クララではすぐに中心選手の座を勝ち取り、22-23シーズンからはポルトガル三大クラブの一角であるスポルティングに移籍。3-4-3のWボランチの一角としていきなりレギュラーに定着すると、UEFAチャンピオンズリーグでも5試合で先発出場を勝ち取った。

大阪府高槻市の出身という事で元々はガンバ大阪のファン。ガンバのジュニアユースのセレクションに落ちた経験があり、プロ入りの際にはガンバもオファーを出していて、最初はガンバ優勢の争奪戦になっていたらしい。ポルトガル移籍当初は美容室に行けず髪型問題に直面し、一時期は自分で切るという暴挙にでも出ていた。「昔から憧れ」と語るセルヒオ・ブスケツとの対戦も楽しみ。

 

 

MF14 伊東純也

 

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生年月日:1993年3月9日

出身地:神奈川県横須賀市

所属チーム:スタッド・ランス(22-23〜)

過去の所属チーム:逗葉高校→神奈川大学ヴァンフォーレ甲府(2015)→柏レイソル(2016〜2018)→KRCヘンク(2019.1〜21-22)

日本代表通算成績:38試合9得点

A代表デビュー:2017年12月9日 日本1-0北朝鮮(E-1選手権)

カタールW杯予選成績:14試合6得点

W杯通算成績:初出場

★アジアカップ2019出場

 

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「エースストライカー」という概念を設けていない日本代表の中では、おそらく最もそれに近い立ち位置にいる選手。森保ジャパンの初陣でもゴールを決めており、アジアカップ2019では堂安の控えという立ち位置だったが、アジア予選が始まる頃に堂安から右サイドのレギュラーポジションを奪うと、チーム自体が苦しみまくった最終予選では中盤戦に4戦連続ゴールを記録。最近は前線のレギュラー陣は流動的だが、その中で伊東は常にレギュラーを掴み続けている。尚、最近それなりに定着した「イナズマ純也」の名付け親は松木安太郎で、他の候補としては「チーター純也」「ゴールデンパンサー純也」だったらしい。ゴールデンパンサー純也…。

プロ入りまでは大学選抜こそ呼ばれていたが、世代別代表の招集経験はない中で甲府に入団。その経緯は、伊東が神奈川大学1年時に出場した試合を同大学4年の佐々木翔目当てで見に来た甲府のスカウトの目に留まった事がきっかけで、1年目かレギュラーでプレーした後に柏にステップアップ。柏では更にセンセーショナルな活躍を見せた事で、一躍Jリーグの看板選手にもなった。21-22シーズンにはベルギーでアシスト王のタイトルも獲得し、今シーズンからは3シーズン半プレーしたベルギーからフランスへステップアップ。そこでも既に欠かせない存在として立ち位置を固めている。ちなみに遠藤と同学年で、全く同じ年に横浜F・マリノスのセレクションに落ちた経験を持っており、宇佐美貴史柴崎岳を擁するプラチナ世代の選手としてはかなり遅咲きの部類。

自他共に認める極端な人見知りとマイペースな性格でも知られ「友達がいないからトレセンを断る」「オンライン取材で思いっきり寝癖がついている」「会う度に寝癖の位置が変わっている」「柏のロッカーの隅で体育座りで漫画を読んでいた」「自宅の家具が椅子とテーブルくらいでベルギー初日から変化がほぼない」などのエピソードは本人やチームメイトが度々ネタにしており、海外生活は最低限のコミュニケーションで住むので日本より楽らしい。

 

 

 

MF15 鎌田大地

 

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生年月日:1996年8月5日

出身地:愛媛県伊予市

所属チーム:アイントラハト・フランクフルト(19-20〜)

過去の所属チーム:東山高校サガン鳥栖(2015〜2017.6)→アイントラハト・フランクフルト(17-18)→シントトロイデンVV(18-19)

日本代表通算成績:22試合6得点

A代表デビュー:2019年3月22日 日本0-1コロンビア(キリンC杯)

カタールW杯予選成績:8試合3得点

W杯通算成績:初出場

 

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今の日本代表で最も市場価値が高いプレーヤー。チームがシステムを4-1-2-3に変えていた頃はポジションを失っていた事もあって堂安や久保と同様に最終予選では精彩を欠いたが、クラブでの好調の勢いそのままに最近の代表戦では圧巻のクオリティを見せ始めている。卓越したキープ力に裏付けされた推進力と、そこからの創造性溢れるチャンスメイクのセンスは天下一品で、まさにトップ下らしいトップ下とでも言うべきか。常にどんな状況においても飄々とプレーする姿は時折「やる気がなさそうに見える」と誤解を受けるが、一方でそのポーカーフェイス的なスタイルも間違いなく鎌田という選手の魅力である。

ガンバ大阪ユースへの昇格は逃し、東山高校への進学を選択。プロ入り時のオファーも鳥栖のみでプレーのエレガンスさの割にエリート街道を進んだ訳ではなかった。しかし鳥栖では1年目から出場機会を得ると、翌年には攻撃の全権を託されるようにまでなっていた。フランクフルトに移籍しての一年目はほとんど出番を得られないままにレンタル放出の憂き目を見たが、ベルギーで大活躍して復帰すると、19-20シーズンからは急激に自分の立ち位置を確立。21-22シーズンには長谷部誠と共に、日本人選手としては小野伸二以来20年ぶりのヨーロッパリーグ制覇を達成した。決勝のPK戦でも3人目のキッカーとして成功させている。ドイツでの活躍から、初戦で対戦するドイツの関係者は口々に鎌田の名前を挙げている。

ガンバユースの昇格は逃したが、ガンバJrの監督を務めた鴨川監督曰く、現状としてはユースに上げる事は出来ないが今後の覚醒は予想出来たらしく、鎌田本人や父親に「絶対に伸び代はある」と伝えていたという。本田圭佑を彷彿とさせるような強気な発言を繰り出す一方、毒舌こそあるが先輩にも可愛がられる側面も持ち、特に原口元気長谷部誠とはまるで漫才のようなやりとりを繰り広げている。ちなみに長谷部に相談した事は「ハワイ旅行で行くべき場所」と「ロレックスについて」。弟はベガルタ仙台でプレーする鎌田大夢。

 

 

 

DF16 冨安健洋

 

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生年月日:1998年11月5日

出身地:福岡県福岡市

所属チーム:アーセナル(21-22〜)

過去の所属チーム:アビスパ福岡U-18アビスパ福岡(2015〜2017)→シントトロイデンVV(2018.1〜18-19)→ボローニャFC(19-20〜20-21)

日本代表通算成績:29試合1得点

A代表デビュー:2018年10月12日 日本3-0パナマ(キリンC杯)

カタールW杯予選成績:7試合0得点

W杯通算成績:初出場

★アジアカップ2019出場

☆2021年東京五輪出場

★コパ・アメリカ2019出場

 

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遂に日本にも現れた守備のスーパースター。最近は負傷が多くなってしまっているのは気掛かりなポイントで、実際に今大会もコンディションが決して万全ではない中で挑む事になりそうだが、その点さえ無ければ間違いなく日本のトップDFであり、このままの成長曲線が続けば日本史上最高のDFの座を約束された存在でもある。そのスピードや長身からなるフィジカルに目が行くが、判断を間違えない卓越した戦術側と、ビルドアップを含めた攻撃センスも兼ね備えており、簡単に言えば今の時代に於ける完成されたCBと言える。所属するアーセナルで右SBを主戦場としており、ボランチでのプレーも可能。

11歳の時にFCバルセロナが福岡に開校したスクールに入会した際には、スペインから派遣されていたコーチが本気で冨安をスペインに連れて帰ることを検討したなど、当時からポテンシャルの高さは折り紙付きだった。アビスパ福岡でもユース所属時代からトップチームデビューを果たし、トップチームでは現役時代に「アジアの壁」と称される名CBだった井原正巳監督の下で期待通りに育った。ベルギー移籍を経てイタリアのセリエA挑戦を果たすと、C・ロナウドイブラヒモビッチルカクと言った世界屈指のFWと真っ向から対峙。27億円もの移籍金でアーセナルに引き抜かれると、ここでもミケル・アルテタ監督の絶対的な信頼を勝ち取り、名門クラブに欠かせないピースにまで上り詰めた。

板倉曰く「メディカルルームに行くと120%いる」と言われるほど熱心に身体のケアに力を入れており、学生時代はチームメイトが恋バナをする横で筋トレをしていたらしい。物静かなイメージもあるが実際にはよく喋るらしく、一発芸も率先してやるタイプ。一方で抜けているところもあり、隔離制限が厳しかった時の代表遠征で少しでも身体を動かそうと部屋でボールを蹴ったら隣部屋の堂安に怒られる、お気に入りの選手であるスペインのチアゴ・アルカンタラが招集されていない事実をスペインメディアからの取材で知るといったエピソードも多い。ちなみに顎の怪我で断念したが、最初は水泳をやるつもりだったらしい。

 

 

MF17 田中碧

 

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生年月日:1998年9月10日

出身地:神奈川県川崎市

所属チーム:フォルトゥナ・デュッセルドルフ(21-22〜)

過去の所属チーム:川崎フロンターレU-18川崎フロンターレ(2017〜2021.6)

日本代表通算成績:15試合2得点

A代表デビュー:2019年12月14日 日本5-0香港(E-1選手権)

カタールW杯予選成績:7試合1得点

W杯通算成績:初出場

★2021年東京五輪出場

 

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日本にとって、この男の存在はまさしく最終予選の救世主というべきものだった。黄金期を謳歌する川崎でメキメキと頭角を示し、それまでは世代別代表の常連と呼べるような選手ではなかったにも関わらず、2019年のトゥーロン国際大会でのベストイレブン受賞から一気にその存在感を高め、2021年の東京五輪ではオーバーエイジの遠藤とのWボランチでチームのMVP級の活躍を見せた。東京五輪世代の選手主体で挑んだE-1選手権を除いては初の代表となったアジア最終予選のオーストラリア戦では、1勝2敗という崖っぷちの状態で森保監督はシステム変更と田中の先発起用を決断。前半8分に田中が決めて見せたこのゴールこそが、まさしく日本代表の運命を変えた一撃になった。

川崎ユース育ちではあるが、板倉、三笘、三好康児辺りとは違ってプロ入りが約束されるほどのプレーヤーではなかっただけに、田中がトップチームで初ゴールを決めた時には中村憲剛に「滉や三好の時より感慨深い」と言わしめた。川崎では2019年からレギュラーに定着すると、守田、三笘、谷口、山根など今回の代表メンバーを多く擁するチームの中で攻撃のタクトを奮い、川崎最強時代の象徴的な選手として大活躍。2020年のチームは文字通りJリーグ史上最強と呼ぶべきものだった。東京五輪前のタイミングで海外移籍を決断し、ドイツのデュッセルドルフに移籍すると、そこでもレギュラーとして1部昇格を目指して邁進している。

甘えん坊とも称されるほどに人懐っこい性格とチームメイトやかつてのスタッフに語られており、特に三笘にはユース時代からかなりくっついていた。本人曰く「先輩が好きなだけ」との事。その反面、サッカーへの探究心は人一倍深く、それを感じさせるコメントは試合後のみならず普段のインタビューからも感じさせられる。JFAが欧州オフィスを置き、日本人の多いデュッセルドルフに住んでいる事もあり、デュッセルドルフで行われた9月の欧州遠征では集合場所に5分で着いたらしい。先日、ハロプロ所属の鈴木愛理との交際報道が出た事が大きな話題になったが、ボランチのポジションを争う関係にある柴崎の妻も元ハロプロ真野恵里菜である。この関係にざわつくサッカーファンもハロプロファンも多いとかなんだとか…。

 

 

 

FW18 浅野拓磨

 

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生年月日:1994年11月10日

出身地:三重県三重郡

所属チーム:VfLボーフム(21-22〜)

過去の所属チーム:四日市中央工業高校→サンフレッチェ広島(2013〜2016.7)→VfBシュトゥットガルト(16-17〜17-18)→ハノーファー96(18-19)→パルチザン・ベオグラード(19-20〜20-21)

日本代表通算成績:37試合7得点

A代表デビュー:2015年8月2日 北朝鮮2-1日本(東アジア選手権)

カタールW杯予選成績:11試合3得点

W杯通算成績:初出場

★2016年リオデジャネイロ五輪出場

 

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森保監督の秘蔵っ子とも言うべきスピードスターで、愛称は"ジャガー"。本人のガールパフォーマンスもそれに基づいたものである。1勝2敗の崖っぷちで迎えたオーストラリア戦では1-1で迎えた終了間際にオウンゴールを誘発するシュートを放ったが、あれはもう実質浅野のゴールとして表現していいだろう。落選した大迫勇也や古橋亨梧と得点力を比較して批判されることもあるが、近年の浅野はスピードという一芸に頼り切った選手という訳でもないだけに、ハイプレスを基調とする今の代表の前進守備に於いて重要な役割を担う事になる。ロシアW杯では最終候補メンバーに選ばれながらも落選し、バックアップメンバーとして初戦のコロンビア戦までは帯同した。そこで得た経験と味わった悔しさがあるだけに、W杯に懸ける想いは人一倍強い。

プロデビュー時の監督が森保監督で、2年目辺りから少しずつ出場機会を増やした。ブレイクしたのは2015年で、当時森保監督は「60分くらいまでは佐藤寿人、ラスト30分くらいで浅野拓磨」という悪魔的戦法を開発し、佐藤に掻き回されて疲れたところに放り込まれる浅野という存在でJクラブを恐怖に陥れる活躍を見せた。海外移籍後は満足に出場機会を得られない日々が続いていたが、セルビアリーグでの挑戦で大活躍してドイツ復帰を果たすと、ボーフムでは10番を背負って主力として稼働している。

シュトゥットガルト時代のチームメイトで、フランス代表右SBのパヴァールと仲が良い。実家は7兄弟の大家族で浅野拓磨は三男であり、同じ広島でプレーする浅野雄也は四男。親孝行の一つとして、次男と共にパン専門店「朝のらしさ」をオーナーとして三重県にオープンさせており、浅野が点を取った次の日に食パンを購入するとラスクがもらえるらしい(2022年時点)。ちなみにジャガーの名付け親はライターの中野和也氏が例え話として執筆した文が由来で、それを佐藤寿人が「ジャガー浅野」として広めた事で定着した。

 

 

 

Vol.3

 

ではでは(´∀`)