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心地よく、悩ましく〜YBCルヴァンカップE組第1節 京都サンガFCvsガンバ大阪 観戦日記とそれぞれの視点でのマッチレビュー〜

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確定申告の影に怯える3月。

 

私にとって年に4度……えっ、今年4度あるの?

…4度訪れる1年のメインイベントがやってきました。

 

 

 

 

本日のスポーツ観戦日記は2023年3月8日にサンガスタジアム by Kyoceraにて行われた、JリーグYBCルヴァンカップ グループステージE組第1節、京都サンガFCvsガンバ大阪の試合のマッチレビュー&観戦日記です!

いつもはマッチレビューと観戦日記は別個として書いておりますが、今回はこの2つをドッキングした形で書いていこうと思います。

 

 

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ご存知の通り……ご存知の通りでもないですね。私、サンガファンでガンバファンなんですよ。

これまではサンガの干支一周分にも及ぶJ2生活のおかげで2013年を除いて棲み分けが出来てしまう切ない合理的な状態になっていたんですけど、どうにかこうにかサンガがJ1に上がって来れたおかげでこの対決は実現しました。

 

 

私の心の中ではクラシコですよクラシコ

この悩ましさとジレンマは私にとってこの上ない幸福です。

 

 

 

そんなこんなで今宵も着弾。

 

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鯖寿司買ったら味噌汁貰えました。

3月の外気に沁みる…


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鯖寿司を伴って来場です。

 

 

 

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では両チームのスタメンを見ていきましょう。

 

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ルヴァン杯といえばメンバー構成に対するスタンスはチーム、なんなら一つのチームでも試合毎によっても異なる事が常です。

その意味では、少なくともここまでの3試合で18人のベンチメンバーには安定して入る選手を中心に起用し、今季初出場は福田湧矢とGKの東口順昭とメンバーを大きく変えてこなかったガンバ。対してサンガはスタメンをほぼ総替えでわかりやすいターンオーバーを敢行しました。まずここでメンバー起用に対してのスタンスはサンガとガンバで大きく違っていました。

 

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という訳でキックオフ。

今回は通常のマッチレビューとは異なり、試合の感想と考察をサンガ視点とガンバ視点でそれぞれまとめていきます。

 

 

 

サンガ視点】

なかなかガッツリターンオーバーを敢行したサンガにとって、この試合の大きなテーマというか目的は「①・非スタメン組と戦術との擦り合わせ」「②・①を満たした上で特筆すべきパフォーマンスを出した選手がいるかどうかの見極め」「③・若手選手の経験」の3つでしょう。この試合の云々をサンガ視点で語るには、まずサンガがそういうスタンスで戦っていた事を踏まえる必要があります。

是非はともかく曺貴裁監督はルヴァン杯天皇杯では就任1年目からこのスタンスは徹底していて、これらのカップ戦でベストに近いメンバーを起用したのはリーグ自体が中断していた2022年のプレーオフ名古屋戦のみだったと思います。現にこの日のスタメンのうち、ここまでの3試合で90分以上に出場したのは第2節名古屋戦に先発した金子大毅のみで、明確にレギュラークラスとしてベンチに入った選手は麻田将吾のみという状況でした。

 

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結果としてはもう力負けとしか言いようのない90分ではあったんですが、サンガのスタンスとガンバが思っていたよりメンバーを落とさずに来た事も踏まえれば、上述した3つの目的はある程度は達成していたようには感じました。

スタートが3バックだった事もあってサンガは前半からサイドの背後を突かれる場面を多かったですが、勿論その前に潰すに越したことはないですけど、ガンバが裏に出ようとした時は選手の対応・帰陣は割と上手くやれていたように思います。基本的にサンガの3バックと4バックは戦術の変更というよりは配置と噛み合わせの調節と表現した方が適切なので、3失点こそしましたがそこはもうこの日はクオリティの差が歴然だった部分はありますし、是非はともかくこの日のサンガのプライオリティーは必ずしも結果では無かったので、ハイライン・ハイプレスを徹底する事と、そういう体形を採った際の背後への対応では一定の擦り合わせが出来ていた試合だったと捉えています。サンガは試合をオープンに引き摺り込む事で勝機に繋げようとしているチームだという側面がありますから、必然的に背後のケアは避けては通れないテーマになる。その点で言えば、結果的にガンバがサイドを狙ってきてくれた事も含めて良い練習になったと思いますし、特に食野亮太郎相手に左を抜かせなかった植田悠太の対応はなかなか素晴らしかったんじゃないでしょうか。なので、守備のパフォーマンスは結果ほど悪くは無かったんじゃないかなと。終盤にかなりガンバにいなされるような形になってしまったのは選手層の差とスコアの問題も絡んでいたでしょうし。

 

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一方で難しかったのは攻撃ですね。

①の面で言えば戦術としてやり方を共有出来ていたので、そこは良かったと思います。それは高い位置からプレスを仕掛け、そのプレスから如何に攻撃を仕掛けていくか…という部分。特に前半はガンバが攻撃時に結構サイドに寄っていた事で中央のエリアが空いていたんですよね。山﨑凌吾のみならず、木村勇大もその中央のスペースに積極的に絡みにいく姿勢を見せていましたし、リーグ戦のメンバーと同様の戦術的なスタンスを示せていた事はこの試合の目的としては悪くはなかったです。

ただ今のガンバは、この日のスタメンではダワンを除けばそこまでガツガツボールを取りに来る訳ではない。そこでガンバの守備陣と対峙した時に詰まってしまって、アタッキングサードまでは行けたけども…みたいな場面が少なくありませんでした。これはリーグ戦でも既に直面している問題な訳で、それが個の力であれ崩しのアイデアであれ、スピード以外の解決法を探る必要性はやっぱり感じましたね。

 

 

 

ただ、③のところに関しては…例えば3バックの中央で出た喜多壱也なんかは2種登録のユース選手なんですよね。他の若手選手もそうですが、喜多は3バックの真ん中として鈴木武蔵宇佐美貴史といった選手と90分対峙する経験が出来た。メンバー構成のスタンスは結果の観点では大幅に不利にはなりましたが、若手の経験値で言えば日本代表クラスの揃うガンバがメンバーをあまり落とさずに来てくれた事は貴重な体験だったのかなと。

ちなみに気になる新戦力のGKヴァルネル・ハーンに関しては、まだビルドアップ面では周囲との連係に欠ける部分もありましたけど、試合を通じては無難にやり切ってくれた印象です。3失点に関してはいずれもノーチャンスでしたし。

 

 

 

ガンバ視点】

直近の神戸戦からはスタメンが7人替わったガンバですが、柏戦から鳥栖戦鳥栖戦から神戸戦までも数名のスタメン変更があった中で、今日のフィールドプレーヤー10人のうち初スタメンだった選手は福田湧矢のみ。そう考えるとターンオーバー云々よりも、ポヤトス監督の中でこの4試合のメンバーはトータルして大枠でのレギュラー候補と呼ぶべき選手群なのかな…というのがまず率直な感想でした。

かなりサイドへの意識が強いように見えた展開の中で、特に左サイドは福田のキレキレ具合とそこに対してのファン・アラーノのフォローのシステム感は素晴らしかったと思います。山本理仁が配球役としてタスクを十二分にこなして見せた事など、結果を含めてこの試合で求めた収穫はしっかり手に出来たと言っていいでしょう。サンガが相当メンバーを落としたところもあるので、選手としても「どこを狙うか」「どこに出すか」「どこへ走るか」のデザインを整理しながらプレーする余裕があったんじゃないでしょうか。福田や山本らの好パフォーマンスしかり、そういうメカニズムを確認しながら、或いは構築しながら90分を過ごせた事は今後に向けても大きいでしょう。ましてやこの日は内容に結果も伴った訳ですから。

 

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前半に関しては一つ気になったところがあって。攻撃時に山本が右、アラーノが左に結構露骨に寄っていたんですよね。攻撃面ではその利点が出ていたんですよ。山本が右サイドの選手に近い位置にボールを持てる事で右WGの食野、或いは右SBにの半田陸は裏に抜けやすくなっていましたし、左サイドでは前述したように福田とアラーノが良い関係を見せていました。

ただ、それがボールを奪われると……中盤のセンターエリアがダワンに丸投げみたいな状態になっていたんですよね。最終的にはダワンの超人的なパフォーマンスと守備陣に焦れずに対応した事、そしてサンガの前線にそこを突き切れるだけの力がなかった事もあって結果に対する大きな問題にはならずに済んだ。後半に入ると、そもそも後半の頭はサンガが構成を仕掛けてガンバがカウンター的な展開にもなったんで自然とこの問題はピッチから姿を消したんですけど、前半の途中からはサンガはかなり明確に中央スペースを狙いにきていたようにも見えたんですよね。

これはこの試合の良くなかったところ…ではないんですよ。攻撃面ではむしろそれが助けにもなっていましたし。ただ、気になるならこれが意図的なものなのかそうじゃないのかというところで、前者なら守備時の対応の仕方をしっかりと擦り合わせれば問題は解決できると思いますが、後者なら意識的にサイドへのフォローに走るバランスは解決していかなければならないポイントなのかなと。

 

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とはいえ、全体的に何か大きなケチをつける必要のある試合じゃなかった事は確かです。

そして神戸戦のショックが癒えない中、良い内容と良い結果を掴み取れた事の意味は本当に大きかった。試合後に手にしたモノの事を思えば、ある程度フルに近いメンバーを押し出した甲斐があったなと。

 

 

 

……はい、そんなこんなで試合終了。

スコアは1-3でした。ガンバ勝利!

今日はサンガ側に座っていましたが、サンガユニ着た面々が「やっぱりせっかくやし宇佐美観たいなぁ」「(宇佐美が途中出場して) きたぁぁぁ!」って言ってらっしゃった辺りはやっぱりスターやなぁ…と。まぁ、なんてったってサンガカップ戦士ですし!

 

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ガンバはほぼ文句のないパフォーマンスでしたし、サンガも決して悪い試合をしたとも思わない。試合としての満足度はなかなか高い90分でした。

いくらサンガとガンバの両方を応援していると叫んだところで、直接対決は絶対にどちらかは勝てない。兼業ファンという立場であったとしても引き分けがベストだとも思わない。そういう意味では、普段はサンガかガンバに染まった自分が一番純粋なスタンスで試合を見れる日が今日だったような気もします。楽しく、悩ましく、幸せな90分間でした。

 

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ちょっと話題になっていたので一応触れておくと…

後半の木村と東口の接触はガンバサイドが怒る気持ちはわかる一方で、東口が弾いた時点でこぼれ球を狙って突っ込むのFWとしてはマストでやらなければいけない仕事ですし、東口がキャッチしたところで接触を回避するのは物理的に不可能だったと思います。それを考えると、あのプレーで木村は責められないかな…と。

 

 

3月もう一本ルヴァン行くぜ

ではでは(´∀`)