RK-3はきだめスタジオブログ

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MajiでHaiTaiする170分前〜天皇杯2回戦 京都サンガFC vs カターレ富山 ご無沙汰西京極の観戦日記とマッチレビュー〜

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「えぁっ、大丈夫かこれ」

 

Twitterトレンドが「W不倫」で踊り続ける頃、目の前でPKを献上したサンガを見て平日夜に西京極に来るような猛者はみな思った事でしょう。

 

「いや、これ、マジで敗退すんのか?」

 

同点に追いついた時は幾許かの安堵もありましたが…(×2)。サンガファンにとってこの試合は、「これマジで敗退すんのか…?」と思いながらの時間を過ごす事になったんだとか…。

 

 

 

本日は2023年6月7日に行われた天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会2回戦、たけびしスタジアム京都で行われた京都サンガFCvsカターレ富山の試合、久々の西京極スポーツ観戦日記を交えつつ、この試合のマッチレビューと言いますか、感想を書いていけたらと。

 

 

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はい、久し振りの西京極参戦。

 

 

去年の西京極での天皇杯の時はガンバの試合の方に行ってしまったので、西京極でサンガの試合を見るのは2021年の天皇杯の2試合以来。

サンガスタジアムを知った今ではどう考えてもスタジアムとして色々…なところは否めませんが、なんでしょうね……実家に帰ってきた感はやっぱり凄いですわ。西京極。風に吹かれる感じとか。ほんと晴れて良かったよ。雨降ったらこんな悠長なこと言えないもん。その瞬間にサバイバルだぜ。

 

 

 

対戦相手はカターレ富山

思えば私、2014年に行ったんですよ。西京極でのサンガvs富山。雨降ってた。あの日、構図は勝たなきゃプレーオフ進出がなくなるサンガと既にJ3降格が決まった富山という構図だったんですね。まーサンガさんボッコボコに攻めた訳ですわ。それがどうしたもんか、まー点が入らない。入らない。富山シュート1本しか打ってないのに0-0。でもラスト10分を切ってからね、今でも覚えてますわ。山瀬功治が点取ったんですよ。まー勝ったと思いましたね。ラスト2分で富山が2本目のシュートで追いつくという。空いた口が塞がんねえとはああいう事かと。しかも秋本倫孝

 

 

個人的には…ね。なんとかあの時のリベンジ的なものを果たして欲しい気持ちもあったりしたんですが。

 

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ではこの辺でマッチレビューというか、簡単な試合の考察なんかを書いていきましょうか。

 

 

 

京都サンガFC vs カターレ富山 試合考察】

 

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まず大前提としてあるのが、天皇杯だから当然と言えば当然ですけど、今日のサンガは普段とは全く違うセッティングでの試合だった、という事です。

というのも普段のJ1リーグであれば、基本的には大体全部のチームがサンガより格上に当たる訳ですよ。なのでポゼッションかカウンターで言えばカウンターに寄ったスタイルであるサンガにとっては、相手の出方を伺った上でそれを捉える事でチャンスに繋げていく事が出来ると。

ただ、天皇杯となると…いくらサンガとて、J1vsJ3の講座となれば自然とサンガは格上としてこの試合を戦わなければならないと。基本的にサンガの構造は相手を利用してチャンスを生むサッカーな訳で、今日のように「自分達で崩さねばならない」という状況になった時に、むしろJ1リーグ戦で出来ている事さえも出来なくなってしまった、という現状があったように見えました。

サンガはこの試合でターンオーバーを敷いていたとは言っても、今年のサンガって、スタメン組を1軍と呼ぶのなら、明確に1軍と呼べるメンバーって現状川﨑、麻田、井上ぐらいだと思うんですよ。3トップなんてほぼ日替わりですから、ターンオーバーと言っても大枠ではレギュラー候補。そう考えると普段の試合も若干1.5軍気味なところで回している部分がありますから、今日の試合もターンオーバーしたところで1.5〜1.8軍くらいのチームにはなっていたんですね。なので、今日の難点については「メンバーを変えたから」というロジックが成立しない状況でもあったんです。要は、今日ボールを持つ立場になって、相手に明確にリアクションされる立場になった事で噴出したボロは、逆にJ1では覆い隠せていたボロが露呈したに過ぎない…みたいな。

 

 

 

実際、一応追い付いて終える事が出来たとはいえ前半はなかなか酷かったです。正直「ここまで剥がせないもんかね…」とは素直に思いました。それだけ前半はチャンスというチャンスを作れませんでしたし、いつものサンガが慣れないフィールドでボールホルダーが徹底して孤立になり、そこから剥がすロジックとアイデアが欠如して攻撃が頓挫していく姿をリピート映像のように見せられて。ましてやそこに富山がロングボール攻勢を仕掛けてきたもんですから、例えばアピアタウィア久なんかはロングボールを一生懸命跳ね返してくれていたのでそこの対応は良かったんですけど、富山にとっても今日はサンガの攻撃を食い止めるハードルはそこまで高くないと思われてしまったのか、サンガ守備陣が弾いたボールの回収をリスクを負って前に出て行うようになってきました。結果的にそれを繰り返す事でサンガのDFラインは押し下げられていく。サンガの個々の選手の孤立感は強まっていく。そうなると富山にとってやりたい守備が出しやすくなって、ボール奪取からの攻撃へのリンクもより一層スムーズになる……前半に関してはむしろ「よく追い付いたな」とすら思うほど悪循環に陥っていたように思いました。

それは後半も基本的には同じ。パトリックを投入し、なりふり構わぬパワープレー攻勢を仕掛けてからはチャンスを多く掴めて猛攻と呼べるだけの状況になりましたが、もちろんトーナメントの終盤でそういうやり方を選択するのは疑いようもなく正しい判断なんでその采配自体はベターなんですけど、次の試合やトータル的な評価として後半終盤の猛攻をポジティブに捉える訳にはいかないのは誰もが共通して思うところでしょう。

一応、試合後の山﨑凌吾のコメントを見ると、山﨑が言うには今日はおそらく上で書いたようにいつもとセッティングが異なる部分もあったからなんでしょうが、チームとして「幅を大きくとること」「密集しないこと」、そして山﨑個人としては「簡単にサイドに流れない」「我慢してでも中に居続ける」という意識があったという事なので、特に「密集しない」という事は曺貴裁体制のサンガではむしろ密集でノッキングを発生させる事で得点に繋げようとする傾向が多かったですから、ある意味ではいつもとは対になるアプローチを試みていたのはわかりました。まあ、今日の試合でチームに生じていた不都合とそもそも前提条件を踏まえた時に、山﨑のコメントを前提として聞くと辻褄は合うのかなと。

そういう意識を持ってこの試合をやっていたと思うと、チームとしてもこれまでの戦い方の一本槍では限界がある、対戦相手をここまで選ぶサッカーになっている以上、攻め方のバリエーションを作らなければならない自覚はあって、そういう意味ではアプローチ自体は間違ってはいないとは思います。ただ、そういう現実を見た上でのアプローチの更に上から「想像以上に成立しない」という現実が突きつけられてしまった。曺監督は「自滅に近い試合」と称していましたが、自滅したというよりは徐々に崖っぷちに追い詰められていって、最後に後退りした後ろ足で崖から落ちた…みたいな試合だったかなぁ…という印象です。1ミスが自滅になってしまう状況に追い込まれていたと言いましょうか。

 

 

 

PK戦のスリリング感については、途中からTwitterで速報的に書いていたのでそちらをお読みいただければ。

 

 

…富山さん、2度のぬか喜びの末に最後は勝つ。

両チーム合計22本のPK。

最後にパトリックのキックが枠の上に飛んで行った時、その170分前に訪れた最初のPKの時に抱いた疑心暗鬼が現実のものとなってしまったのでした…。

 

 

 

ところで私、サッカーを観るようになって18年経ったんですけど、現地でPK戦観るの人生で初めてだったんですよね。

 

 

何もそんな時にPK戦で1周みたいなことせんでもええがな。怖いですねぇ…現地でPK戦観るの。近くに座っていた高校生たち、PK戦のスコア予想してたっぽいんですよ。7人目が終わったくらいで「当たるわけないやろこんなの!!」と吠えていました。9PK10ってなんだよ…。

それにしてもね、ええ、26歳になった訳ですよ、私も。20代後半、アラサーですわ。まだまだ初めての経験が残っているのは素晴らしい事ですね。あはは。へへへへ。なんで負けてん。

 

 

ガンバさん…

ではでは