移籍金ランキングとかだとサンガ暗躍しすぎなの笑う
どーもこんばんは
ちなみに…筆者も調子に乗って音楽制作を始め、そしてとうとうアルバムを出してしまいました。各種配信サイトで絶賛かどうかわかりませんが配信中です。
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どーもこんばんは
さてさて、今回は前回にも更新した過去のJリーグを振り返って「夏の移籍期間で大型補強を行ったチーム10選」をピックアップする企画の後編でございます。
詳しい企画内容は前編の方をご覧くださいまし。
それでは早速進めていきましょう。
(フォーメーションの図の「◆」は途中退団選手、「★」は夏の補強で獲得した選手です)
【CASE6】
2018年の名古屋グランパス
監督:風間八宏(2年目)
中断期間前の順位:18位(2勝3分10敗、勝点9)
最終順位:15位(12勝5分17敗、勝点41)
中断期間後の成績:勝点32(10勝2分7敗)
リーグ杯:グループステージ敗退
天皇杯:3回戦敗退
【主な獲得選手】
DF 中谷進之介←柏
MF エドゥアルド・ネット←川崎
MF 前田直輝←松本
【主な退団選手】
DF 畑尾大翔→大宮(レンタル)
DF 内田健太→山形(レンタル)
MF ワシントン→山口
MF 押谷裕樹→徳島
FW 杉本竜士→徳島
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J1復帰1年目、風間監督体制2年目となった名古屋はFWにジョー、GKにランゲラックを迎え入れてダークホースとして期待され、開幕2連勝を飾った際には助っ人が大活躍した事から漫画GIANT KILLINGに由来する「リアル・名古屋グランパレス」とも呼ばれた。しかしそこから成績は急降下。開幕2連勝以降は1試合も勝てないまま、最下位独走状態で中断期間に入ってしまう。このままではJ2逆戻り……そこでいよいよトヨタの金庫が火を噴いた。
所属クラブで出場機会を減らしつつも、そのクオリティは確かでこれ以降長らく名古屋のCBコンビを組む丸山と中谷、前年の川崎の優勝に貢献したE・ネット、更に前田と金井まで補強した名古屋は夏場のジョーの大爆発もあって一気に7連勝を決めてしまう。特に守備の貧弱性が指摘されていたところを中谷と丸山のCBコンビとE・ネットでセンターラインが堅くなった事で孤軍奮闘状態だったGKランゲラックの負担も大幅に軽減された。また、2019年からの入団内定が決まっていた相馬勇紀が特別指定選手として登録され、相馬の出場した9試合の成績が8勝1分だった事も話題となるほど、夏場の補強は瞬時にその効果を発揮していた。7連勝後は再び勢いを落とした為に最後の最後まで残留争いを強いられたが、この夏場の補強が無ければ名古屋が降格していた可能性は高い。中断前の時点でのボトムス3はG大阪、鳥栖、名古屋という面子だったが、この年の残留争いが「史上最も熾烈な残留争い」と呼ばれるような激戦となった号砲を鳴らしたのは名古屋の大補強と言えるし、最終的に上記3チームは全て残留を果たしたのは興味深い。結果的に補強ブースト中の第25節磐田戦を6-1の圧勝で飾ったのはそれがそのまま最終順位に反映される結果になったし、名古屋に中谷を売却した柏は降格の憂き目を見ている。
名古屋のようにベースとしての資金力がチートな球団だからこその芸当ではあるが、チームが危機に陥った時の散財の行動力は見事だったと言える。
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【CASE7】
2019年のヴィッセル神戸
監督:ファン・マヌエル・リージョ(2年目)→吉田孝行(第8節〜第14節)→トルステン・フィンク(第15節〜)
中断期間前の順位:15位(6勝3分11敗、勝点21)
最終順位:8位(14勝5分15敗、勝点47)
中断期間後の成績:勝点26(8勝2分4敗)
リーグ杯:グループステージ敗退
天皇杯:優勝
【主な獲得選手】
FW 藤本憲明←大分
【主な退団選手】
GK キム・スンギュ→蔚山現代
DF 初瀬亮→福岡(レンタル)
DF 小林友希→町田(レンタル)
MF 三原雅俊→柏(レンタル)
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2019年の神戸の補強は異常だった。もはや異常だった。開幕前に西大伍、山口蛍というJリーグでの文句無しの実績と実力を兼ねた二人を揃え、更にそこにダビド・ビジャまで……アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキとのトリオは「VIPトリオ」の共演は他チームファンでも心を躍らせるものだった。しかしイニエスタやビジャに細かい怪我が多く、ポドルスキは夏場に長期離脱を余儀なくされ、更に成績も7連敗を喫して中断前の時点の順位は15位。この戦力、この予算で残留争いに巻き込まれていた。
するとここでやはり黙っていないのが楽天である。キム・スンギュや三田といった主力こそ手放したが、代わりに酒井という日本最高クラスのSBを、そしてフェルマーレンという世界最高クラスのCBを獲得してしまう。3月に獲得したダンクレーとセルジ・サンペールを含めるともはや意味不明ですらあった。更にGK飯倉は長年横浜FMのゴールを守った実績があり、オマリも前年に鳥栖でレギュラーを張っていた。そして藤本は同年の大分躍進のキーマンであり、前半戦は間違いなく主役の一人だった。前年の大補強は成績にはあまり結び付かなかったが、2019年はフィンク監督が採用した3-1-4-2システムがバランスとしての最適解を生み出し、クラブ史上初のタイトルとなる天皇杯を勝ち取るなど、最終的には神戸史上最高のシーズンと認識されるような一年に導く大補強となった。
尚、神戸がバルサ化を推し進めた2017年以降は急激な拡大路線に伴い多くのメンバーが入れ替わった。その結果、天皇杯決勝鹿島戦のスタメン11人で最も古株の選手がポドルスキという事態が発生していた。
【CASE8】
2014年のセレッソ大阪
監督:ランコ・ポポヴィッチ(1年目)→マルコ・ペッツァイオリ(第15節〜第22節)→大熊裕司(第23節〜)
中断期間前の順位:13位(4勝4分5敗、勝点16)
最終順位:17位(7勝10分17敗、勝点31)
中断期間後の成績:勝点15(3勝6分12敗)
リーグ杯:ベスト8
天皇杯:ベスト8
ACL:ベスト16
【主な獲得選手】
MF 平野甲斐←ブリーラム・ユナイテッド
FW カカウ←VfBシュトゥットガルト
【主な退団選手】
MF 黒木聖仁→長崎(レンタル)
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世にも有名な「史上最攻」である。一躍時の人と化した柿谷曜一朗を中心にセレッソユースから台頭した山口螢、扇原貴宏、杉本健勇、南野拓実といった選手のブレイクで上位進出を果たした2013年はまさしくセレッソブームのような時代が到来しており、それは「セレ女」という言葉も生み出した。その流れで迎えた2014年はクラブ創立20周年であり、クラブはディエゴ・フォルランを獲得。当時のJリーグを取り巻く環境の事を思うと…2000年代後半くらいからJリーグを見ていた人にとって「フォルラン獲得」は、フォルランやポドルスキといったクッションを挟んだイニエスタ以上の衝撃だったと思う。
だが、ACLでもベスト16で敗れ、初年度のポポヴィッチ監督も5月に解任。柿谷こそ欧州挑戦により退団したが、巻き返しを狙うセレッソは東南アジアで結果を残した平野、韓国で頭角を表していたキム・ソンジュン、そして極め付けが南アフリカW杯にドイツ代表として出場したカカウの補強だった。フォルランとカカウの2トップ…これは当時のJリーグの感覚では衝撃どころのレベルでは無かった。
しかし結果は悲惨な末路を辿る。新たに就任したペッツァイオリ監督は1勝すら出来ずに解任。カカウは随所にクオリティと勝負強さを見せたが、後任の大熊監督はカカウもフォルランも冷遇する選手起用を採り、開幕前の期待値はストップ高だったチームは最終節さえ待たずにJ2へと吸い込まれていくのだった。大型補強をしたのは間違いないが、それ以上に柿谷とレンタル期間が終了したカチャルの退団が痛かったとの意見もある。
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【CASE9】
2018年の横浜F・マリノス
監督:アンジェ・ポステコグルー(1年目)
中断期間前の順位:13位(4勝5分6敗、勝点17)
最終順位:12位(12勝5分17敗、勝点41)
中断期間後の成績:勝点24(8勝11敗)
リーグ杯:準優勝
天皇杯:4回戦敗退
【主な獲得選手】
DF ドゥシャン←RCランス
DF 畠中槙之輔←東京V
【主な退団選手】
DF 金井貢史→名古屋
DF 下平匠→千葉(レンタル)
DF 生駒仁→富山(レンタル)
MF ダビド・バブンスキー→大宮(レンタル)
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今でこそ監督として欧州挑戦を果たし、マリノス史上最高の監督と言っても過言ではないほどの名将としての評価が定着したポステコグルー監督も2018年の前半戦は相当苦しんだ。GK飯倉のいないゴールにロングシュートを叩き込まれるシーンなんて何度見た事か……。実際、大型補強を行った2018年夏も少し成績が上向きになってルヴァン杯で決勝まで行った程度で、結局最終節まで残留は確定出来なかったような戦いを強いられている。それでも2018年の補強はその後の彼らにとって大きな意味を与える事になる。
翌年にマリノスがJ1優勝を成し遂げたことを思うと、チアゴと畠中をこのタイミングで獲得出来た意味は大きかった。2018年はこの2人もレギュラーに定着出来ていた訳では無かったのだが、翌年にはチアゴはJリーグ最強DFと呼ばれるようになり、畠中も日本代表に呼ばれるようになったほど。2019年はこの2人の台頭に押される形になったが、ドゥシャンも存在感を残した。そしてこの夏補強ではレンタルで久保もチームに迎え入れている。色んな意味でターニングポイント感の強い補強だったと言えるだろう。
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https://www.rrr3k.com/entry/2020/03/08/?100057:embed
【CASE10】
2018年のヴィッセル神戸
監督:吉田孝行(2年目)→林健太郎(第27節、第28節※暫定)→ファン・マヌエル・リージョ(第29節〜)
中断期間前の順位:6位(6勝4分5敗、勝点22)
最終順位:10位(12勝9分13敗、勝点45)
中断期間後の成績:勝点23(6勝5分8敗)
リーグ杯:グループステージ敗退
天皇杯:4回戦敗退
【主な獲得選手】
DF アフメド・ヤセル←アル・ドゥハイルSC(レンタル)
DF 大崎玲央←徳島
FW 古橋亨梧←岐阜
【主な退団選手】
FW ハーフナー・マイク→仙台(レンタル)
FW 小川慶治朗→湘南(レンタル)
FW レアンドロ→東京V
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2018年の夏…それは間違いなくJリーグの歴史の中で最も激動だった夏だった。イニエスタの獲得…それだけで他に説明する事が無いほど。カンプ・ノウで行われたイニエスタのFCバルセロナ退団セレモニーを感動しながら眺めていたあの時、まさか背番号8の次なる本拠地がノエビアスタジアム神戸になろうとは誰が想像しただろうか。
そして、やはりこの年の補強はイニエスタが中心に語られるのは当然だが、大崎、そして古橋が入団したのもこの夏である。それぞれ徳島、岐阜でポゼッションスタイルのチームで頭角を示してJ1への挑戦権を得た。古橋のその後の活躍は言うまでも無いし、大崎も最近は出場機会を失っているが、2019年の天皇杯制覇に大きく貢献したプレーヤーである。大物乱獲のイメージが強い神戸だが、後に獲得する菊池流帆もそうであるように「J2からの引き抜き」がかなり上手いチームであることはもっと評価されてもいいポイントだろう。改めて振り返ると「イニエスタと古橋を獲ってきた夏」というのがなんとも。古橋からすれば、先週まで岐阜にいたのが気がつけばイニエスタとチームメイトになってしまった訳で…しかもこれはたった3年前の話なのである。
……あと、ヤセルがセサミストリートの誰かにクソ似てたのとクソコミュ力高かったの印象的。
夏の移籍には色々な選択肢がありますよね。動くもよし、静観もよし……それぞれの判断と結果がこの先にどう繋がっていくのか、その辺りにも非常に注目です。
神戸3つも入れてもうたし…。
ではでは(´∀`)