意外とあんまりパナスタの代表戦行けてないワイ
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはキリンチャレンジカップ2023、日本代表vsペルー代表の一戦です!
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いよいよ11月から始まる2026年W杯のアジア予選。それが始まれば物事を試せる機会は少なくなるだけに、この2試合には試合結果そのものや対戦相手の云々とは違う意味合いも含まれています。
15日に行われたエルサルバドル戦は開始2分で相手が退場した事もあり若干試合として開始早々に壊れてしまった部分は否めないものの、出た選手は各々にパフォーマンスを発揮。新システムを試す上での新たユニットとしてのコンビネーションの擦り合わせなど、決して無益な試合ではなかったと思います。
とはいえ、やはりこの6月シリーズの本チャンとなるのは今日の試合である事は言うまでもないでしょう。ペルーといえば南米という舞台で揉まれに揉まれ、いわばストリートファイトを繰り返す中で強くなっていたような国。カタールW杯での日本がその立場で輝きを放ったように、W杯には様々なタイプが存在します。こういう相手に対してどのようなサッカーを見せるか。どのような内容の試合を見せるか。それは今後に向けて重要な要素になる事は言うまでもないでしょう。テスト、アピール、内容、結果…求めるものは多いです。
両チームスタメンです。
日本はエルサルバドル戦からスタメンを6名変更。エルサルバドル戦に出場していない選手としては中村航輔、伊藤洋輝、遠藤航、鎌田大地、伊東純也が入り、特に中村航輔は2019年のE-1選手権以来の代表戦出場となりました。エルサルバドル戦では途中出場となった古橋亨梧は今日は先発出場となっています。システムはエルサルバドル戦から継続して4-1-2-3を採用。インサイドハーフは旗手怜央と鎌田大地の組み合わせとなりました。
本日の会場は大阪府吹田市、パナソニックスタジアム吹田です。
2016年に開場。同年6月に行われたボスニア・ヘルツェゴビナ戦以来、関西での日本代表戦は基本的にこのパナスタで行われるようになりました。アジア最終予選のような公式戦に於いても、埼玉スタジアム2002が使用できない場合はパナスタがメインで使用されるようになっていますね。普段はガンバ大阪のホームスタジアムのみならず、ガンバのクラブハウスやオフィスもスタジアム内に内包。ガンバの練習場かつ、今回代表が使用したグラウンドもスタジアムの真横にありますので、全ての機能を集約させた会場になっています。堂安律、中村敬斗には思い出深いスタジアムですね。特に中村にとっては2019年7月以来、ガンバを退団してから初のパナスタです。
久保建英が試合前に「このスタジアムでの代表戦に良い印象がない」と語った事が話題になりましたが、現にパナスタでの代表戦はここまで7戦3勝4敗と絶賛負け越し中。特に2019年のベネズエラ戦、2021年のオマーン戦、2022年のチュニジア戦などショッキングな負けも多く……お願い、頼む、払拭してくれ…!
ちなみに、2023年7月に開催される女子W杯は日本も開催国として立候補していましたが、日本招致が実現していた場合はパナスタが会場リストに入っていました。
前半から右サイドの伊東が積極的に背後を狙う形でスピーディーな展開で試合は進んでいきました。立ち上がりから伊東が縦突破を試みる場面は多く、12分には伊東が早めに上げたクロスに古橋が飛び込みますが僅かに合わず。21分にも中央でタメを作った鎌田のスルーパスに三笘薫が抜け出すと、大外へのグラウンダーのパスに走り込んだ菅原由勢がシュートを放ちますが…相手DFにブロックされてゴールには至りません。
しかしその直後でした。伊東の縦突破や古橋の積極的な飛び出しもあって、ペルーはそこを警戒しようとするがゆえに若干中盤の守備が間延びするような形に。22分、遠藤航の横パスを前に上がった伊藤が受けると、プレスを受ける前に左足一閃!これがニアに刺さって日本先制!伊藤はこれが代表初ゴール。
日本もなかなか前傾的な試合展開にはなっていた事で、元々南米らしいソリッドさを持ち合わせているペルーに裏を取られる危ないシーンもいくつかありましたが、そこは板倉滉や谷口彰悟もちゃんとマークについてラクな体勢でのシュートにはならないように務めていました。
そうなっていくうちにペルーは着実に守備のスペース管理が崩れる事となり、そんな中で右サイドでボールと共に一気に前に押し出た菅原の中央へのパスを受けた鎌田が左にスルーパス。抜け出した三笘が持ち運ぶと、まさしくこれぞ三笘と言うべきゴールで日本2点目!三笘はガンバが育てたの集大成や!!
前半終了間際にはミスを突かれてゲレーロにスルーパスを揺らすと、最後は抜け出したラパドゥラがGK中村航輔との1対1を制す形でネットを揺らしましたが、ここはオフサイド判定に救われる形でノーゴール。前半を2-0で終えます。
日本は後半から旗手を下げて守田英正を投入。
後半はペルーが選手交代も通じて若干戦い方を変えてきており、裏抜けというよりもボール保持と圧縮するようなプレスを講じてきた事で若干日本は自陣内に押し込められる形になり、後半の立ち上がりは少し日本も前に出にくい、それによってなかなか攻撃に繋げられない時間は続いていました。
しかし61分に古橋と菅原を下げて前田大然、そしてエルサルバドル戦と同様に相馬勇紀を右SBとして起用する形をとった事から、逆に前半のペルーが日本にやろうとしたように相手の背後を取る攻撃が上手く回り出すようになっていきます。63分、縦パスに前田大然が競ったところを鎌田がフォロー。鎌田のパスを受けた三笘が三笘劇場的な突破で抜け出して折り返すと、最後は若干ゴール前でもつれながらも伊東が流し込んで3-0!
更に71分に鎌田と伊東を下げて堂安律と久保建英を投入すると、75分には相手のスローインに対してこの2人が連動してプレッシャーをかけてパスミスを誘発。これを見逃さなかった前田が一気に抜け出してGKとの1対1を制して4-0!途中出場の3人が絡む形で追加点ゲット!
81分には遠藤を下げて瀬古歩夢を投入してそのままアンカー起用を試みます。
83分にはカルタヘナが入れたボールを弾いたところを後半から入ったゴンザレスに合わせられて1点を返されますが、トータル的に試合は見事なパフォーマンスで終了。南米の実力国に4-1で快勝!2試合10得点で6月シリーズを終えました!
森保監督の中ではおそらく、新たに試したい事やテスト的な要素はエルサルバドル戦でトライして、このペルー戦ではどちらかと言えばAチーム側としてのユニットのコンビネーションの擦り合わせであったり、確認作業だったりが主だった目的というか、2試合の運用計画として最初から考えていた部分はあったと思います。
その点で言えば今日の試合は前半はWGが伊東と三笘で、インサイドハーフの位置に入った鎌田がタメを作りながら伊東や三笘がスペースを狙っていく。そこに対して古橋が効果的な動きを見せる事で両WG→古橋の純粋なルートはもちろん、古橋が動く事で中盤に作られるスペースを両WGのカットインや中盤より後ろの選手の攻撃参加で連続攻撃に繋げていく…それゆえにちょっと背後を取られる場面もありましたけど、攻撃ターンを繰り返し続けていく連鎖には上手く繋げられていたと思います。
対して後半は序盤は前半の形・メンバーを引き継いでいましたが前田相馬の投入、特に堂安と久保を投入してからは狭いエリアからの広いスペースを突く、いわばむすんでひらいて的な攻撃ユニットとして構築していたように思います。前田が決めた4点目なんから狭いエリアでのプレスから広いエリアに抜け出た前田…みたいな得点でしたから、基本的には森保監督が擦り合わせておきたかったユニットとしての攻撃パターンは今日はある程度望んだ成果が出せていたのでは無いでしょうか。
クラブチーム的な考えで代表チームを構築するのは日本代表の性質上結構危険で、多分森保ジャパンもそういう考え方を前提にチーム構築をしている。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2023年6月20日
その辺りを踏まえると、個人的には森保ジャパンのチーム運用の仕方は割と肯定的に見てる。単に戦術云々っていう視点でのチーム造りではないというか。
前々からブログでも何回か書いていますが、基本的にクラブチーム的な考えで代表チームを考えるべきではないと思っているので、森保ジャパンでやっているようなユニットのコンビネーションとしてパターンを増やすように考えていくやり方は肯定的に捉えているんですよね。ましてや今の代表は、それを実現出来るだけのタレントが質と量を備えている。そういう意味では森保監督のトータルマネジメントはなかなか上手くやっていると考えていますし、それは何も選手頼みと選手だけのおかげによる勝利ではない…と捉えています。ドイツ戦楽しみっすね…。
菅原はほんと、レギュラー当確だろってくらい良かった。
ではでは(´∀`)