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輪廻からの解脱を〜2024明治安田J1リーグ第3節(延期分) 横浜F・マリノス vs ガンバ大阪 マッチレビュー&試合考察〜

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何気に私、嵐のライブ行ったことあるのよね

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第3節(延期分)、横浜F・マリノス vs ガンバ大阪の一戦です!

 

 

 

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開幕3試合で2勝1分。かつてないほどの開幕スタートを切ったガンバでしたが、一転して代表ウィークを挟んでからの3試合は2分1敗。ペースは少し鈍ってきています。それも第5節広島戦はポジティブに解釈できるドローで、第6節京都戦はトータル的にイーブンな展開でした。それが第7節札幌戦ではいよいよ初黒星……怪我人続出で突っ込んでしまった過密日程の中で札幌遠征たいうスケジュールが組まれた影響は少なからずあるでしょうし、札幌戦に関してはメンバーを大幅に入れ替えた影響もあった事は確か。ただそれにしても、内容面も含めてリズムが鈍化している事も確か。札幌戦はそれが顕著なゲームではあったと思います。

思えば昨季もそうでした。開幕からの2試合は引き分け、その手応えを全て手放すかのような第3節神戸戦の大敗から低迷は始まった。そこから盛り返しましたが、奇しくも第26節札幌戦で期せずして踏み込んだ急ブレーキが去年の終盤に影を落とした………このクラブは流れに左右されがちな側面があります。2023年はそれが最もわかりやすいシーズンでしたし、逆に言えば、2020年の2位や2022年の残留、そして去年の夏場はそれに救われたところもある。だからこそ、少し流れと風向きが悪くなった今日の試合で、近年のJで最も安定した数字を残すチームを叩く事、無敗が止まった事なんてノーダメージ的な顔を見せるような結果を得る事は何よりも重要です。連勝も連敗も、大事なのはそれを止める試合では無くそれが止まった次の試合。流れに揺らされ続けてきたガンバが変わったことを見せるには、これまで最も苦手としてきた局面でのパフォーマンスで語るしかありません。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節札幌戦では大きくターンオーバーを実施した事もあって札幌戦からのメンバー変更は5人。その中でも宇佐美貴史、ウェルトン、ネタ・ラヴィ、黒川圭介はスタメンに復帰した形ですが、今日は右WGとしてFWの唐山翔自を起用。唐山はJ1リーグ戦での先発は2020年11月の仙台戦以来の抜擢となりました。2列目はウェルトン-坂本一彩-唐山翔自というなかなか思い切った編成ですね。

マリノスは神戸に勝利した前節からはメンバーを6人変更。特に永戸勝也と畠中槙之輔を先発に戻し、エドゥアルドも第4節京都戦以来の復帰となった4バックは、唯一2戦連続先発となる加藤蓮も左SBから右SBに変更しているので総替えに近い形に。天野純、村上悠緋は今季のリーグ戦初先発となっています。

 

 

 

本日の会場は神奈川県横浜市日産スタジアムです。

 

 

お馴染み、日本で最もキャパシティーの大きなスタジアムで、日本で行われた国際大会という国際大会の決勝戦を担い続けてきたスタジアム。今年からは新たにスタジアム前の広場に「YOKOHAMA」の文字をかたどった巨大モニュメントも完成しました。ガンバにとっては昨年はこのスタジアムで敗れたので連勝は止まってしまったとはいえ相性の良いスタジアムの一つ。マリノス側も去年まで「なぜかホームでガンバに勝てない」が悩みの種にもなっていたとかなんだとか…。思えば2014年の天皇杯決勝と三冠達成を果たした場所もここでしたね。

今日の試合は本来3月9日14:00に行われる予定ですが、マリノスACLの準々決勝に進出(現在は準決勝進出)が確定した事で日程が4月のミッドウィークに変更されました。ガンバにとっては4月が札幌遠征やミッドウィークの沖縄遠征も発生するバケモノ日程に、マリノスマリノスでここまでホームゲームが全て平日開催になるという運営的にまあまあ痛いスケジュールが成立するハメに…。

 

 

前半からお互いにハイテンポな試合の入りになっていた中で、ガンバは序盤から多くチャンスを作りました。

4分に宇佐美がプレスバックから一気に持ち運んでウェルトンのチャンスに繋げた場面のように今日のガンバは全体的にボールの奪い方が良く、ウェルトンは勿論として右サイドの唐山も積極的な仕掛けとアクションを度々披露。14分には左からボールを持った宇佐美がカットインからシャープなスイングのシュートを放ちますが、ここはGKポープ・ウィリアムがファインセーブ。そのプレーで得たCKでも宇佐美のキックをニアで三浦弦太が合わせますが、これまポープに阻まれてゴールには至りません。

 

 

 

基本的にボールの保持権を持っていたのはマリノスでしたが、マリノスも前がかりなプレースタイルで戦っていた事もあってガンバにとっては「一枚剥がせば一気にチャンスが拡がる」という状況。選手もそれをよく理解できており、ボランチの鈴木やネタラヴィのみならずCBの三浦にもある程度ボールを持ち運ぶような動きが見られていました。

特にハーフスペースで宇佐美がボールを持ち運んだ時の両WG、ウェルトンと唐山のパスを呼び込む動きが素晴らしく、特に唐山はストライカーとして培った才覚をWGのポジションで上手く活かすような動き出しを披露。マリノスの方がボールは握っていたものの試合の流れはガンバが有しているような展開になり、前線で流動的な攻撃が繰り広げられていきます。

 

 

 

ただ、ボールは持てていたマリノスも決定機…というほどではなくとも、得点機会自体はいくつか作っていました。21分には村上のマイナスの折り返しからエリア外に走り込んでいた山根陸のミドルがポストに直撃すると、35分にはパスワークから天野純がミドル。しかし今度は昨年開花のきっかけを掴んだ地で一森がファインセーブ。

随所に得点の気配のあるシーンやエキサイティングなプレーがお互いに飛び出した前半は0-0で終了。

 

 

後半も開始2分の時点で唐山とウェルトンが1本ずつシュートを放つなどガンバの出足が良い展開になりました。

しかしガンバは良いリズムと好機を活かせない時間が続くか中で迎えた53分、左サイドでゆっくりとボールを回したマリノスはCBのエドゥアルドが攻撃参加してフォローに入ってくると、山根の低い弾道のボールをアンデルソン・ロペスが収め、中谷を巧みな身体の使い方で完全に制圧しながらシュート…これが決まってマリノス先制。

 

 

61分、右サイドの深い位置でFKを得ると、宇佐美が右サイドのスペースにグラウンダーでスルーパスを入れるとウェルトンが抜け出してトリックFK成立。その折り返しに三浦が詰めたシュートがネットを揺らしてデザインプレー完遂かと思われましたが…三浦がオフサイド判定となってゴールは認められず。65分にも宇佐美が左のペナ角から「みんなが見たい宇佐美」とも言えるようなシュートを放ちますが僅かに枠を捉えられません。

ガンバは57分に唐山を下げて食野亮太郎を投入した事を皮切りに66分には坂本と鈴木を下げてジェバリとダワンを投入。75分にもウェルトンが左から巧みなシュートを放ちますが僅かに枠を捉えられず、80分の宇佐美ガンバはゴールに肉薄しながらもあと一歩が遠い苦しい時間が続いていきます。

 

 

 

アディショナルタイム、宇佐美が倒されて得たFKを自ら蹴るもキーパー正面。

三浦をも前線に上げて敢行した終盤のパワープレーは最後は虚しく、カウンターを植中朝日に仕留められて試合終了。0-2で敗れ、ガンバは連敗となりました。

 

 

 

内容は良かった。負けたものは負けたのでこういう事はあまり言いたくないですけど、ガンバが勝っていた世界線も十分に考えられるゲームでしたし、負け惜しみでもなく内容は実際に良かったです。

マリノスマリノスのプレースタイルゆえに、最後のスペースが空きがちになるというか、マリノスもリスクの取捨選択の簡単においてそれをある程度受容している部分もある。それはJリーグを見ている人なら現場も外野も共通認識だと思います。

 

 

ちょうど去年の今頃に書いたブログなので細かい情報にはタイムラグがありますが……上で書いたブログでも書いたように、スペイン人監督ゆえに徹底的に緻密なビルドアップこそが云々みたいに捉える人もいますが、基本的にポヤトスサッカーに於いてのポゼッションやビルドアップはスペースを攻略する為のツールに過ぎないという前提があり、そのスペースを貫けるなら速攻的な攻撃でもOKという前提がある。スペースがあるようなら一発ロングボールでも行け、でもスペースが見つからないならゆっくり繋いで作り直そう、みたいな。

その観点で言えば、今日はマリノスの前からの圧力を宇佐美やWボランチのところで上手く剥がせて翻すことができていましたし、そこからハーフスペースに走る宇佐美がスピードを持ってボールを持ち運ぶことができた。そこに対して唐山とウェルトンの動きが秀逸で、彼らは宇佐美を中央にしながら同時に左右対称的な動きを見せることでマリノスの守備陣が宇佐美にもウェルトンにも唐山にも寄れない状態を作り出す。そして唐山かウェルトンのどちらに繋がったかに応じて坂本が走る位置を調節する…その流れはすごく上手くできていたと思います。なんなら、あの相手を剥がして宇佐美に繋ぐところ、宇佐美の動きに対するウェルトンと唐山とそこに繋ぐ宇佐美の流れみたいなものは、上のブログで書いたようにポヤトス監督が去年から強く選手達に求めていたものだったでしょうし。何より宇佐美のプレーぶりは純粋にファンタジックと言いますか、見ていて童心に帰れるような心躍らせるものがあった。実際、シュートは20本以上打っている訳で…。ポヤトス監督は試合後に「自分たちの方が確実に良かった」と語りましたが、そう言いたくなるのは十分に頷けるだけのゲームはしました。それは間違いない。

 

 

だからこそ今日は勝点1はもぎ取って大阪に帰らなければならなかった。ましてや今日のゲームは札幌戦に負けた次のゲーム。連勝や連敗は止まった試合より止まった次のゲームが一番大事と冒頭で書きましたが、その観点で言えばある意味で最悪の結果だったのかもしれない…と。つまるところ、札幌戦のようにわかりやすい消化不良なゲームならまだ開き直りやすいんですけど、今日のゲームは……これで勝点1も取れなかったとなってしまうと、ましてや今日のゲームなんかは状況的にどうしようもなかった2点目と完全にアンデルソン・ロペスのスーパープレーにやられた1失点目ということで、これ以上何をすればいいんだみたいな気分に人間はなりかねない可能性がある。ましてや流れに左右されがちな近年のガンバにとって、それは去年に少なくとも2度大きな流れとして生じていた現象でもある訳です。

もちろん今日の試合の反省だってあるでしょう。あそこのシュートを決めきれなかった、あそこのパスを通しきれなかった…個々は個々で取り組むべき課題があり、直すべきポイントがある。ただチームとして間違った戦い、間違ったゲームは、少なくとも今日に関してはしていない。でも言ってもサッカーチームだって人間の集まりな訳で、そういうゲームを落として連敗となった事実が悪く効く。そういう姿をこれまで何度も見てきた……宮本体制でも、片野坂体制でも、そして去年のポヤトス体制でも。いつもなら負けた後には「チームとして考えていかなければならない」みたいなフレーズが常套句ですが、もう今日に関しては個々での反省は各々でやるとして、チームパフォーマンスとしてはもう考えすぎないでほしい。やってる事は絶対に間違っちゃいない。歩いている道も間違っていない。今日の試合の消化はいっそアンデルソン・ロペスとかいうチートに殴られただけやんくらいの気持ちでやってほしい。そういう自信を失う過程でできていた事もできなくなっていった歴史を見てきただけに、今思うことはもう開き直ってくれと。あったはずの美点が時間と共に消えていく様をここ数シーズンの軌跡として見続けてきただけに、また今年も毎年生まれる渦に飲み込まれるのか、今年こそはそれを断ち切るのか。好感触がもたらした正念場をどう乗り越えるのかなこのクラブの近未来は懸かっています。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

2024明治安田J1リーグ第3節

FC町田ゼルビア1-0鹿島アントラーズ

アルビレックス新潟1-0名古屋グランパス

ジュビロ磐田0-1柏レイソル

サンフレッチェ広島4-0サガン鳥栖

アビスパ福岡1-1湘南ベルマーレ

FC東京1-2ヴィッセル神戸

川崎フロンターレ0-1京都サンガFC

セレッソ大阪2-1東京ヴェルディ

北海道コンサドーレ札幌0-1浦和レッズ

横浜F・マリノス2-0ガンバ大阪

 

 

第7節終了時点順位表

1位 FC町田ゼルビア(16)

2位 サンフレッチェ広島(15)

3位 セレッソ大阪(15)

4位 横浜F・マリノス(13)

5位 ヴィッセル神戸(11)

6位 浦和レッズ(11)

7位 FC東京(11)

8位 鹿島アントラーズ(10)

9位 柏レイソル(9)

10位 名古屋グランパス(9)

11位 ジュビロ磐田(9)

12位 ガンバ大阪(9)

12位 アビスパ福岡(9)

14位 アルビレックス新潟(8)

15位 川崎フロンターレ(7)

16位 東京ヴェルディ(7)

17位 京都サンガFC(6)

18位 湘南ベルマーレ(5)

19位 サガン鳥栖(4)

20位 北海道コンサドーレ札幌(4)

 

 

GLAYサマソニ楽しみぃ

ではでは(´∀`)