RK-3はきだめスタジオブログ

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J1監督名鑑2025 Part1

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JFKといえば阪神ケネディ?城福?

 

どーもこんばんは

 

さてさて、いよいよ2024明治安田J1リーグが開幕しました!

 

という訳で今回からは毎年恒例、J1監督名鑑やっていきます。開幕戦はとうに終わってしまいましたが…。

毎年恒例全4回でのお届け。そして毎年恒例、監督名鑑ですけど別に戦術的志向は大して語っておりません。てへぺろ。肩肘抜いてお読みくださいませ。

 

 

 

Part1→鹿島、浦和、柏、FC東京、東京V

Part2→町田、川崎F、横浜FM、横浜FC、湘南

Part3→新潟、清水、名古屋、京都、G大阪

Part4→C大阪、神戸、岡山、広島、福岡

 

 

Jリーグ開幕ガイド作りました!是非覗いていってください!

 

いつぞやに更新した歴代ベスト監督&ワースト監督をクラブ別に考えてみた連載はこちら

 

いつぞやに更新したOB監督登用ランキングはこちら

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ

 

 

 

鬼木達

(鹿島アントラーズ)

 

 

生年月日:1974年4月20日

国籍:日本

現職:新任

Jリーグ最高成績:J1リーグ優勝(2017,2018,2020,2021:川崎F)

過去に率いた主なチーム:川崎フロンターレ(2017-2024)

過去の主な実績:J1優勝(2017,2018,2020,2021:川崎F)、ルヴァン杯優勝(2019:川崎F)、天皇杯優勝(2020,2023:川崎F)

★OB監督(在籍:1993-1997,1999)

☆J1優勝監督賞(2017,2018,2020,2021:川崎F)

Jリーグ月間最優秀監督賞(2020年2・7月,2020年8月,2021年4月,2021年9月,2022年2・3月,2022年10・11月:川崎F)

2022年当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画:川崎1位

 

 

鹿島にとってはまさしく「約束の時間がきた」と言いたいところだろう。ここ数年は相次ぐ主力の海外移籍があって苦しいシーズンも続いたが「ここ10年のJリーグで最も成功を勝ち取った監督」と言えば鬼木達しか答えようがなく、日本人監督はOB路線を徹底する鹿島にとっては待ち人来たるような監督就任だろう。

川崎には出場機会を得る為に移籍したという経緯があるだけに鹿島でプレーしていた時期はレギュラーとしてプレーした事は殆ど無かったが、田舎の小さなクラブがジーコの手によってJの名門として育つ姿をチームメイトとして体験していた事は後の指導者時代に大きな意味を残しており、中村憲剛が「自分たちが崩れなければ、相手が絶対に崩れてくると、オニさんは言い切ったんです。それは鹿島で学んだ部分でもあったのでしょう」と語ったようにタイトルを獲れそうで獲れなかった川崎に鹿島的な要素を注入した結果、2020〜2021年にかけて築いた川崎フロンターレJリーグ史上に残るチームとなった。なお、鬼木監督もフル出場した鹿島が初優勝を決めた1996年最終節のV川崎戦の会場は等々力であり、川崎で自身の引退セレモニーが行われた2006年ホーム最終節の相手も鹿島で、この時には最後までスタンドに残った鹿島サポーターからも当時のユニフォームを手渡されている。

市立船橋高校時代は清水を率いる秋葉忠宏監督が1年後輩で、ペナルティのワッキーは2年先輩だった。監督としてのデビュー戦(2017年)に激励に訪れたワッキーによると「あのトオルがちゃんと会見でしゃべれるわけないと思って怖くて会見は見られなかった」と語るほど、高校時代は監督になるイメージの湧くキャラクターでは無かったらしい。

 

 

 

マチェイ・スコルジャ

(浦和レッズ)

 

 

生年月日:1972年1月10日

国籍:ポーランド

現職:2024年9月〜(2年目)

過去に率いた主なチーム:アミカ・ロンキ(04-2005.11)、ヴィスワ・クラクフ(07-08〜2010.3)、レギア・ワルシャワ(10-11〜11-12)、アル・イテファク(2012.9-13)、レフ・ポズナン(14-15,2021.4-22)、U-23 UAE代表(2018.3〜2020.2)、浦和レッズ(2023)など

過去の主な実績:ポーランドカップ優勝(06-07:ディスコボリア、10-11〜11-12:レギア・ワルシャワ)、エクストララクサカップ優勝(06-07:ディスコボリア)、エクストララクサ優勝(07-08〜08-09:W・クラクフ、14-15,21-22:レフ・ポズナン)、AFCチャンピオンズリーグ優勝(2022:浦和)、FIFAクラブワールドカップ4位(2023:浦和)など

 

 

2023年シーズンにはソリッドな守備を武器に浦和で好成績を収め、クラブも慰留したというが1シーズン限りで退任。当時はかつてアシスタントコーチも務めたポーランド代表監督への就任も取り沙汰されたが、ヘグモ監督の解任に伴い2024年9月に浦和の監督に復帰。2024年前半はフリーの身となっていた為、前所属も現所属も浦和という事になる。図らずも自ら勝ち取ったACL優勝で得た2025年クラブW杯への挑戦権を自ら行使できる形となった。

現役プロ選手としてのキャリアは2年に留まったが、その分指導者としてのキャリアは早く、22歳の時にはレギア・ワルシャワのユースコーチとして指導者としてのキャリアをスタートさせていた。その後はレギア・ワルシャワレフ・ポズナンといったポーランドの名門クラブの監督を歴任し、エクストララクサ(ポーランド1部リーグ)の優勝を4度経験。連覇や二冠も達成するなど、ポーランドでは数多くのタイトルを獲得してきただけに「『勝つために大切なこと』と『タイトルを獲ること』は全く別の話になる」と含蓄のある言葉を残している。

来日早々に富士スピードウェイに行く事を計画するなど無類のF1好きとして知られる。2023年の日本グランプリは決勝前日にアウェイG大阪戦が組まれる関西遠征が決まった事で「スコルジャ見に行くんじゃないか?」とも噂されたが、ACLによる日程変更で試合と被ってしまった。2024年の再就任時には日本GPは終わっており、今年はアウェイ福岡戦と被った為、本人も望む日本グランプリ現地観戦はまだ遠そう…。

 

 

 

リカルド・ロドリゲス

(柏レイソル)

 

 

生年月日:1974年4月3日

国籍:スペイン

現職:新任

Jリーグ最高成績:J1リーグ6位(2021:浦和)

過去に率いた主なチーム:U-17サウジアラビア代表監督(2013.1〜2013.6)、ジローナFC(2013.7〜2013.12)、ラーチャブリーFC(2014)、徳島ヴォルティス(2017〜2020)、浦和レッズ(2021〜2022)、武漢三鎮(2024)など

過去の主な実績:J2優勝(2020:徳島)、天皇杯優勝(2021:浦和)、AFCチャンピオンズリーグ決勝進出(2022:浦和)

★J2優勝監督賞(2020:徳島)

☆J1優秀監督賞(2021:浦和)

Jリーグ月間最優秀監督賞(2019年6月,2019年10月,2020年11月:徳島)

2022年当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画:徳島1位

 

センセーショナルを巻き起こした監督がJリーグに帰ってくる。2020年と2022年を除けば残留争いに巻き込まれるシーズンが続く柏はこれまで堅守速攻タイプのネルシーニョ監督、プレッシングとショートカウンターを押し出した井原正巳監督が指揮を務めていたが、リカルド・ロドリゲスの招聘はそれだけでメッセージになる程大きな方針転換だと言えるだろう。

2017年に徳島の監督に就任すると、ポジショナルプレーを基板に置いたポゼッションスタイルをチームに浸透させてJ2で旋風を巻き起こす。2013年に一度昇格して以降は苦しい時期が続いた徳島をJ1昇格とJ2優勝に導き、引き抜かれる形で指揮を採った浦和でも天皇杯優勝や優秀監督賞を獲得した。Jリーグクラブがスペイン人指導者の招聘を積極的に行うようになったのは徳島でのリカルドの成功と神戸のバルサ化路線以降だと思う。昨年は中国で監督を務めたが、元横浜FM監督のケヴィン・マスカットとの再戦も実現した。

怪我の影響でプレーヤーとしての夢は早々に断念する形となったが、現在は趣味としてラン、スイム、バイクのトレーニングに勤しみ、将来的にはトライアスロンのアイアンマンレースへの出場を目標としている。フレンドリーな性格でも知られ、浦和時代には3連勝したら監督行きつけのスペイン料理店から取り寄せたパエリア、重要な試合で勝利した後にはうなぎ弁当が監督のポケットマネーにより振る舞われるルーティーンがあったが、柏でもその流れは継承されるのか。

 

 

 

松橋力蔵

(FC東京)

 

 

生年月日:1968年8月22日

国籍:日本

現職:新任

Jリーグ最高成績:J1リーグ10位(2023:新潟)

過去に率いた主なチーム:アルビレックス新潟(2022〜2024)

過去の主な実績:J2優勝(2022:新潟)、ルヴァン杯準優勝(2024:新潟)

★J2月間優秀監督賞(2022年5月:新潟)

 

これまでのキャリアは長年に渡ってマリノスのアシスタントコーチやユースの指導者を務めるなど縁の下の力持ち的な印象があったが、近年急速に監督としての評価を高めている指揮官。

新潟にスペイン式のポジショナルプレーとポゼッションスタイルを植え付けたアルベル監督の後を継ぎ、前任者が築いたスタイルをブラッシュアップ、調整を施して初年度からJ2優勝とJ1復帰を達成。昨季はタイトルと無縁だった新潟をカップ戦決勝まで導き、FC東京に引き抜かれたアルベル監督の後を継いで自身もFC東京の監督に就任するキャリアを辿る事となった。松橋監督の招聘には「アルベル路線に戻すのでは?」という声もあるが、前監督のクラモフスキー監督と共にポステコグルーマリノスで仕事をしており、仲川輝人や遠藤渓太などもいる事から、どちらかと言えばポステコグルー路線の系譜で選出された可能性も。

会見や取材で発する印象的なフレーズは「力蔵語録」「力さん語録」としてファンに親しまれており、新潟時代には「『良いサッカー』と呼ばれるのはもう飽きた」とリアリストな一面を見せながらも、一方で「新潟のスタイルを変えるぐらいなら俺は辞める」と言い切る強いこだわりの二面性を併せ持つ。現役時代はアルバイトをしながら日産自動車の育成組織からトップチームを目指し、後にトップチームと京都でのプレーを経てJFLジヤトコで現役引退しているが、京都のJリーグ初ゴールを記録しているのは現役時代の松橋監督である。

 

 

 

城福浩

(東京ヴェルディ)

 

 

生年月日:1961年3月21日

国籍:日本

現職:2022年6月〜(4年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ準優勝(2018:広島)

過去に率いた主なチーム:富士通サッカー部(1996)、U-17日本代表(2005-2007)、FC東京(2008-2010.9,2016.1-7)、ヴァンフォーレ甲府(2012-2014)、サンフレッチェ広島(2018-2021.11)など

過去の主な実績:AFC U-17選手権(2006:U-17日本)ナビスコ杯優勝(2009:FC東京)、J2優勝(2012:甲府)、J1準優勝(2018:広島)、J1昇格(2023:東京V)など

★J1月間優秀監督賞(2019年8月:広島)

☆J2月間優秀監督賞(2022年10月,2023年10月:東京V)

2022年当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画:甲府1位

 

Jリーグの名物監督。当初はネットスラング的に用いられていた「JFK」という愛称もいつの間にかちょっと公式っぽくなった。自身も「自分の経歴を考えたら、ヴェルディに何しに来たんだと思われても仕方ない状況」と述懐しているように、東京ガス時代から在籍したFC東京のプロ化とJリーグ入りするまでの過程に携わった人間でもあるだけにヴェルディの監督就任は相応の驚きを持って受け取られていた。

得点を決めた時や勝利を収めた時の小田和正ばりのポーズがトレードマークの熱血漢にとって、昨年は彼のキャリアの中でも最高のシーズンの一つになったと思う。これまで甲府や2018年の広島など、前評判が決して高いとは言えないチームで結果を出してきた名将の手腕は深緑の古豪でも例に漏れず、ファンでさえも一度は諦めた瞬間があったJ1復帰を16年ぶりに果たしたどころか圧倒的最下位予想を覆す6位でフィニッシュ。「日本一のトレーニング」を標榜する練習で培ったハードワークと規律ある守備の構築や、これまで他クラブで出場機会を得られていなかった選手が次々と覚醒していく姿はまさしく城福浩の面目躍如と言えるものだった。

2023年天皇杯FC東京と対戦した際は自身が監督を務めていた時に見出した当時大卒ルーキーだった長友佑都に「絶対J1に上がって戦うから、お前絶対に(現役を)やれよ」と声をかけたが、2024年にそれを実現させた事は両者すごい。一方で天然キャラとしても知られており、シリアルと間違えてドッグフードを完食してしまった伝説も。「牛乳の染み込みが悪い」とは感じていたらしい。

Part2につづく

 

 

ではでは(´∀`)