RK-3はきだめスタジオブログ

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J1監督名鑑2025 Part3

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タテヨコナナメ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、いよいよ2025明治安田J1リーグが開幕しました!

 

という訳で今回からは毎年恒例、J1監督名鑑やっていきます。開幕戦はとうに終わってしまいましたが…。

毎年恒例全4回でのお届け。そして毎年恒例、監督名鑑ですけど別に戦術的志向は大して語っておりません。てへぺろ。肩肘抜いてお読みくださいませ。

 

 

 

Part1→鹿島、浦和、柏、FC東京、東京V

Part2→町田、川崎F、横浜FM、横浜FC、湘南

Part3→新潟、清水、名古屋、京都、G大阪

Part4→C大阪、神戸、岡山、広島、福岡

 

Jリーグ開幕ガイド作りました!是非覗いていってください!

 

いつぞやに更新した歴代ベスト監督&ワースト監督をクラブ別に考えてみた連載はこちら

 

いつぞやに更新したOB監督登用ランキングはこちら

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ

 

 

 

樹森大介

(アルビレックス新潟)

 

 

生年月日:1977年7月28日

国籍:日本

現職:新任

 

2022年にFC東京に引き抜かれたアルベル監督の後を継ぎ、クラブをJ1昇格とルヴァン杯決勝進出という快挙に導いた松橋力蔵監督FC東京に引き抜かれるという緊急事態に瀕した新潟。その後任人事には他クラブの監督経験者、アカデミーや元所属スタッフの名前が報じられたが、抜擢されたのは監督経験も無ければ新潟のスタッフやOBでもない予想外の人選で、ファンやサポーターのみならず本人やユース監督を務めていた水戸の関係者も驚く一報だったという。

プロキャリアはデビューした湘南では出番を得られなかったが水戸と草津で活躍し、草津で32試合に出場した後に大学院進学の為プロキャリアに区切りをつけたというキャリアを持つ。指導者としてはトレセンや国体チームの監督など群馬県の仕事を担った後に水戸に復帰すると、ユース監督を11シーズン、トップチームコーチを2シーズン務め、水戸の次期監督候補と目されていた中で異例のステップアップとなった。トップチームの監督が未経験である事を不安視する声もあるが、寺川能人強化部長としてはむしろ意図的に監督初挑戦となる人材を探していたとの事。アルベル時代を含めて新潟のスタイルは以前から「参考にしていた」と語っており、S級ライセンス取得時の研修先にも新潟を選んでいる。

就任会見の後に地元テレビ局のニュース番組に出演したが、これが人生初の生放送出演だったとの事。水戸のユース監督を務めていた際のトップチームは川崎の長谷部茂利監督、清水の秋葉忠宏監督と現在のJ1監督が担っていた時期もあっただけに、その対決と彼らに続くような躍進にも期待が寄せられる。

 

 

 

秋葉忠宏

(清水エスパルス)

 

 

生年月日:1975年10月13日

国籍:日本

現職:2023年4月〜(3年目)

過去に率いた主なチーム:SC相模原(2009-2010)、ザスパクサツ群馬(2013-2014)、水戸ホーリーホック(2020-2022)

過去の主な実績:J2優勝(2024:清水)

★J2優勝監督賞(2024:清水)

☆J2月間最優秀監督賞(2023年11・12月:清水)

 

水戸の監督時代に発した「THIS IS FOOTBALL」が清水でグッズ化やスポンサー企業のCMに引用されるほど決め台詞化したり、同じく水戸時代に発した「何もない…今季最低の試合です」というコメントがネットミーム的に定着するなど、気が付けば城福浩監督と双璧をなす熱血派として名物監督の地位を築きつつあるが、意外にもコーチ時代を含めて指導者としてJ1リーグを戦うのは今季が初めてで、新潟でプレーしていた2004年以来となるJ1を戦う。反町康治GM、元監督にしてアカデミースタッフの平岡宏章コーチは当時の監督・コーチ・選手の関係性だった。

五輪には1996年は選手、2016年はコーチとして2度の経験を持っており、五輪サッカーに選手・スタッフと異なる立場で参加したのは秋葉監督が日本人では初だった。時間やマンパワーに制約のあるチームの中で手倉森誠監督の参謀としての戦術的な進言のみならず、チーム内のムードメーカー的な役割から選手不足時には23歳以下の選手に混じって紅白戦に出場してアシストまで決めるなどあらゆる役割をこなしており、選手として出場したアトランタ五輪では自身のオウンゴールが敗退に繋がった経験から、リオ五輪オウンゴールを喫した藤春廣輝には誰よりも親身に接していたという。ホームゲーム勝利時の試合後インタビューには「マスコットのぬいぐるみを持って出てくる」「マスコットのぬいぐるみを肩に乗せて出てくる」「ミニフラッグやペンライトを持って出てくる」と言ったシュールな光景が繰り広げられる事も。

 

 

 

長谷川健太

(名古屋グランパス)

 

 

生年月日:1965年9月25日

国籍:日本

現職:2022年〜(4年目)

Jリーグ最高成績:J1優勝(2014 G大阪)

過去に率いた主なチーム:浜松大学(2000-2004)、清水エスパルス(2005-2010)、ガンバ大阪(2013-2017)、FC東京(2018-2021.11)など

過去の主な実績:J2優勝(2013:G大阪)、ナビスコ杯/ルヴァン杯優勝(2014:G大阪、2020:FC東京、2024:名古屋)、J1優勝(2014:G大阪)、天皇杯優勝(2014,2015:G大阪)、ACLベスト4(2015:G大阪)など

Jリーグ最優秀監督賞(2014:G大阪)

☆J1月間最優秀監督賞(2019年4月:FC東京、2021年6月:FC東京)

【2022年当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画:FC東京1位清水2位G大阪2位

 

 

オールドファンにとっては清水三羽烏の筆頭にしてエスパルススーパーエースの印象だろうが、近年ではすっかり大御所監督としての印象がついてきた名将。賛否両論寄せられる事も多いが、G大阪時代に日本人として唯一の三冠を達成するなど残してきた実績を踏まえれば歴代の日本人監督でも5本の指に入ると言っても決して過言ではなく、数年前までの日本代表監督のポストが不安定だった時期には日本代表候補としてしきりに名前が挙がっていた。これまでに率いたクラブでは岡崎慎司、堂安律、久保建英らを育成し、育成のクラブというイメージを持たれていなかった名古屋でも長谷川体制からレギュラーに定着した森下龍矢や藤井陽也が代表デビューを果たしている。おそらくG大阪FC東京時代のイメージとは異なる仕事を任されていると思われる名古屋ではリーグ戦の成績は中位に留まっているが、昨季は新戦術にもトライしながらルヴァン杯優勝を果たした。

「怖い」として有名で様々な武勇伝を持っているとの噂もあり、G大阪FC東京で指導を受けた大森晃太郎には「笑いながら敬語で話しかけてくる時が一番怖い」と言われたりもしたが「劇的決勝ゴールに喜びすぎてピッチを走り回ったら退席喰らった」「試合後のインタビューでスキッベ監督に絡まれてニヤニヤした」「毎年恒例の欧州視察の帰りの飛行機でインフルエンザを貰ってきた」など愛すべきエピソードは多く、クラブのドキュメンタリー映像ではバランスボールで遊ぶ監督の姿も見られるルヴァン杯決勝では試合途中から尿意を催して90分が終わったらトイレに行こうと思っていたが、終了間際に追いつかれて延長戦に突入した事で行きそびれてPK戦前に慌てて用を足したとの事。百戦錬磨の名将でも、子供に「ハセケン辞めろー!」と言われるとショックを受けるらしい。

 

 

 

曺貴裁

(京都サンガFC)

 

 

生年月日:1969年1月16日

国籍:韓国

現職:2021年〜(5年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ8位(2015:湘南)

過去に率いた主なチーム:湘南ベルマーレユース(2006-2008)、湘南ベルマーレ(2012-2019.10)など

過去の主な実績:J1昇格(2012,2014,2017:湘南、2021:京都)、J2リーグ優勝(2014,2017:湘南)、ルヴァン杯優勝(2018:湘南)など

★J2月間優秀監督賞(2021年4月,2021年8月:京都)

☆J1月間優秀監督賞(2024年8月:京都)

★J2優秀監督賞(2017:湘南、2021:京都)

【2022年当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画:湘南1位京都2位

 

 

昨年は一時期最下位生活も続くなど深刻な低迷に陥り、自身の解任さえも現実的な可能性として取り沙汰されたが、後半戦だけなら3位に入るほどの好成績を残しクラブ史上初となる3年連続残留に成功。前半戦の不振には監督の責任は大きかったが、あの状況でも求心力を失わなかったカリスマ性はやはりスペシャルな能力で、エリアス獲得前から持ち直し始めた後半戦の手腕は見事だった。8月には月間MVPを獲得したエリアスと共に月間最優秀監督賞も受賞し、サンガの歴代最長政権を更新する5シーズン目を迎える。

京都市の都市部ではない場所(大原)の出身で近所の住民は大体顔見知りの人間だった為、大学合格の吉報は合格通知が自宅に届くよりも先に「あんた合格通知届いてるで」と郵便局員に言われて知ったとの事。湘南時代には「世紀の大誤審」の被害者チームとして話題になったが、その試合で主審を務めた山本雄大氏とは同郷で親交があり、曺監督がオフに京都で主催する曺貴裁カップには若い審判への指導を目的にゲストとして招いている(両者の対談記事)。ホームゲームでのアップ時にスタンドを周回し、監督の招待シートで来場したサッカークラブの子供達と写真撮影を行う光景はお馴染みとなった。

イメージの割に若手にイジられる事も多く、監督の奢りかつ出題者として寮生を対象に行うステーキ肉争奪クイズ大会では19歳の喜多壱也から「滑舌が悪い」とのクレームが飛んだ。 今年はクラブが提携したAFCボーンマスに若手選手が練習参加していた事もあり、ドイツに行く事が多いオフ恒例の欧州視察はボーンマス視察と陣中見舞いを兼ねてイングランドを選んだが、試合観戦時に前の席が偶然にも新婚旅行中の福岡慎平だったらしい。

 

 

 

ダニエル・ポヤトス

(ガンバ大阪)

 

 

生年月日:1978年6月23日

国籍:スペイン

現職:2023年〜(3年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ4位(2023:G大阪)

過去に率いた主なチーム:U-19 バーレーン代表(2013-2014)、レアル・マドリードU-19(18/19-19/-20)、パナシナイコス(2020.8-2020.10)、徳島ヴォルティス(2021-2022)など

過去の主な実績:天皇杯準優勝(2024:G大阪)

★J1月間優秀監督賞(2023年6月:G大阪)

 

 

近年は監督人事の混乱が続いたガンバだったが、2023年は不振に陥りながらもスタイルを模索しながら貫き通した姿勢が評価され、2年目となる昨季は宇佐美貴史のゼロトップ起用が功を奏し、優勝争いこそ夏過ぎに脱落したがACL2出場の可能性を残す4位でフィニッシュ。天皇杯も決勝戦まで導いた。ガンバにとって監督が3年目を迎えるのは早野宏史西野朗長谷川健太宮本恒靖に次いで4人目。今年こそ自身にとってもトップチーム監督として初となるタイトルに辿り着きたい。徳島スペイン時代を担ったリカルド・ロドリゲス監督との再戦にも注目が集まる。

クライフが監督を務め、グアルディオラが選手としてプレーした時代からバルサスタイルを愛好しているが、指導キャリアはエスパニョールとレアル・マドリードの育成組織で仕事をした時間が長く、将来の究極の目標は「レアル・マドリードの監督」との事。ちなみにパナイシコスと徳島でもヘッドコーチを務める右腕、マルセル・サンツコーチはバルサの育成で仕事をしていた。徳島の監督就任時に入国制限で来日出来ない期間が続いた事がプラスに働いたのか、来日時点から日本語の単語はかなり習得しており、練習や試合の指示は日本語で行う事も多く、試合後のミーティングは手締めで締める。

戦術家というイメージを持たれているように実際に卓越した知見を有している一方、チームに「頭ではなく心で戦うんだ」とゲキを飛ばすなど情熱的なアプローチも使いこなし、宇佐美貴史や福岡将太、福田湧矢などからは熱情を感じさせるエピソードも語られている。試合前のスピーチは自分で行うが、カップ戦終盤や大阪ダービーなどの重要な試合では宇佐美や遠藤保仁コーチにスピーチを託すなど演出力も光る。

Part4につづく

 

 

ではでは(´∀`)