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J1監督名鑑2024☆PART3

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あ、アヤックス!?

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、いよいよ2024明治安田J1リーグが開幕しました!

 

という訳で今回からは毎年恒例、J1監督名鑑やっていきます。ホーム開幕戦まで終わってしまいましたが…。

毎年恒例全4回でのお届け。そして毎年恒例、監督名鑑ですけど別に戦術的志向は大して語っておりません。てへぺろ。肩肘抜いてお読みくださいませ。

 

 

 

Part1→札幌鹿島浦和FC東京

Part2→東京V町田川崎F横浜FM湘南

Part3→新潟磐田名古屋京都G大阪

Part4→C大阪神戸広島福岡鳥栖

 

 

 

Jリーグ開幕ガイド作りました!是非覗いていってください!

 

いつぞやに更新した歴代ベスト監督&ワースト監督をクラブ別に考えてみた連載はこちら。

 

いつぞやに更新したOB監督登用ランキングはこちら。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

松橋力蔵

(アルビレックス新潟)

 

 

生年月日:1968年8月22日

国籍:日本

現職:2022年〜(3年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ10位(2023 新潟)

過去の主な実績:J2優勝(2022 新潟)

★J2月間優秀監督賞(2022年5月 新潟)

 

 

新潟にスペイン式のポジショナルプレーとポゼッションスタイルを植え付けたアルベル監督の後を継ぐと、前任者が築いたスタイルにブラッシュアップ、調整を施して初年度からJ2優勝とJ1復帰を達成。大志と矜持を抱いて飛び込んだJ1でも築き上げたスタイルを貫き、残留争いを生き残るのではなく悠々と中位でフィニッシュさせた。前任者からの発展的継承というところでは、かつて黄金期を築いた広島や川崎のようなルートを松橋監督は築き上げている。2022年の就任初戦で発した「『良いサッカーだった』というのは聞き飽きた」に始まり、会見や取材で発する印象的なフレーズは「力蔵語録」「力さん語録」としてファンに親しまれている。

現役時代はアルバイトをしながら日産自動車の育成組織からトップチームを目指し、後にトップチームと京都でのプレーを経てJFLジヤトコで現役引退。ジヤトコの解散に伴い2004年から復帰したマリノスでは長期に渡ってアカデミー部門で指導を行い、当時の教え子には天野純水沼宏太らがいる。2017年からはトップチームのコーチを務めており、モンバエルツ監督やポステコグルー監督の下でも働くなど様々な名将のエッセンスを肌で吸収している。1993年5月15日のJリーグ開幕戦ではマリノスに所属しながらもベンチ入りさえ叶わなかったが、奇しくも30年後の2023年5月14日に新潟の監督としてマリノスと激突。2-1で勝利した事は、本人にとって大きすぎる感慨があったのかも。

 

 

 

横内昭展

(ジュビロ磐田)

 

 

生年月日:1967年11月を0日

国籍:日本

現職:2023年〜(2年目)

Jリーグ最高成績:J2リーグ2位(2023 磐田)

過去に率いた主なチーム:サンフレッチェ広島(2017.7※暫定監督)、U-24日本代表(2020-2021)など

過去の主な実績:トゥーロン国際大会準優勝(2019 U-22日本)、J1昇格(2023 磐田)

★J2月間優秀監督賞(2023年6月,2023年11月 磐田)

☆J2優秀監督賞(2023 磐田)

 

2018年に発足した森保ジャパンでコーチを務め、腹心として東京五輪ベスト4やカタールW杯ベスト16進出に貢献。森保ジャパンは第2期に突入したが、新たな挑戦を求めて代表チームを離れてJリーグでの監督業を選んだ。A代表と五輪代表の日程が被った際に五輪代表の監督を務めていた事でも知られるが、これまでは暫定や代行としての監督経験はあったものの正式な監督としては1年目。その状況でいきなり補強禁止処分という苦境に見舞われたにも関わらず、最後の最後で清水を上回って劇的な自動昇格を果たした事は快挙と言う他ない。

マツダ時代の1986年から現在のサンフレッチェ広島に在籍し、選手としてコンスタントに出番を得られたのは2シーズンのみだったが現役時代から指導者としての適正は期待されており、当時のコーチだったハンス・オフトには森保一前川和也と共にプロのコーチとしての才覚がある選手として名指しされている。元々は2011年のペトロヴィッチ監督退任に合わせて広島を去る考えを持っていたが、次期監督就任が決まっていた森保監督に慰留される形でカタールW杯までタッグを組み続けた。ちなみに東京五輪が延期になって以降は名目上は正式なU-24監督として契約しており、東京五輪本戦のみ森保監督が合流する形式でチーム運営を行なっていた。

兼任の形でJFAの仕事をしていた時期はあるが日本代表コーチに就任するまで20年以上広島に在籍していただけに磐田での監督就任は少なからず驚きもあったが、元々監督意欲があった事から森保監督には「監督オファーがあれば行きたい」とは伝えており、磐田の藤田俊哉SDとは藤田SDがオランダにいた頃に代表のオランダ視察で訪れた際に長時間のドライブを交わした仲だった。

 

 

 

長谷川健太

(名古屋グランパス)

 

 

生年月日:1965年9月25日

国籍:日本

現職:2022年〜(3年目)

Jリーグ最高成績:J1優勝(2014 G大阪)

過去に率いた主なチーム:浜松大学(2000-2004)、清水エスパルス(2005-2010)、ガンバ大阪(2013-2017)、FC東京(2018-2021.11)など

過去の主な実績:J2優勝(2013 G大阪)、ナビスコ杯優勝(2014 G大阪,2020 FC東京)、J1優勝(2014 G大阪)、天皇杯優勝(2014,2015 G大阪)、ACLベスト4(2015 G大阪)など

Jリーグ最優秀監督賞(2014 G大阪)

Jリーグ月間最優秀監督賞(2019年4月 FC東京2021年6月 FC東京)

当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 FC東京1位清水2位G大阪2位

 

 

「2年目の長谷川健太」というフレーズがあるほど2年目に目に見えた結果を残す事でも知られているだけに期待された昨季だったが、夏頃までは神戸、横浜FMと三つ巴の優勝争いを繰り広げながらもマテウスの電撃退団もあって急失速。今季は主軸の流出と大型補強が両方発生したが、オフにドイツのクラブの試合観戦や練習見学を経て得た知見も肥やしにした新たな可変戦術にトライして優勝を目指す。

近年は賛否両論寄せられる事も多いが、残してきた実績を踏まえれば歴代の日本人監督でも5本の指に入ってもおかしくはなく、不定期的に日本代表候補として名前が挙がる事もある。G大阪時代には日本人監督として唯一となる三冠を達成し、清水やFC東京でも優勝争いを演じながら、それぞれのクラブで岡崎慎司、堂安律、久保建英らを育成。名古屋でも長谷川体制からレギュラーに定着した森下龍矢や藤井陽也が代表デビューを果たした。「怖い」として有名で様々な武勇伝を持つみたいな噂もあり、G大阪FC東京で指導を受けた大森晃太郎には「笑いながら敬語で話しかけてくる時が一番怖い」と言われたりもしたが「劇的決勝ゴールに喜びすぎてピッチを走り回ったら退席喰らった」「試合後のインタビューでスキッベ監督(広島)に絡まれてニヤニヤした」など愛すべきエピソードは多く、昨季も「ガンバ時代以来9年ぶりのズッコケ芸」という新たなネタが加わった。

小学校の同級生だったさくらももこ氏の作品であるちびまる子ちゃんに登場する『ケンタ』が長谷川監督本人をモチーフにしたキャラクターである事は今や説明するまでもない程に有名な話となったが、同じく登場人物の大野くんと杉山くんも長谷川監督とその親友をモデルにしたキャラクターらしく、ちびまる子ちゃんの世界では事実上、長谷川健太が2人出ているというディズニーランドなら御法度の現象が発生している。

 

 

 

曺貴裁

(京都サンガFC)

 

 

生年月日:1969年1月16日

国籍:韓国

現職:2021年〜(4年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ8位(2015 湘南)

過去に率いた主なチーム:湘南ベルマーレユース(2006-2008)、湘南ベルマーレ(2012-2019.10)など

過去の主な実績:J1昇格(2012・2014・2017湘南,2021京都)、J2リーグ優勝(2014,2017湘南)、ルヴァン杯優勝(2018湘南)など

★J2月間優秀監督賞(2021年4月,2021年8月 京都)

☆J2優秀監督賞(2017 湘南、2021 京都)

当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 湘南1位京都2位

 

 

昨季のサンガは攻撃の単調さに批判が寄せられる事も多かったが、それでもクラブ史上最長タイとなる3季連続のJ1での挑戦権を手にし、J2生活が日常だったクラブのステージを一つ引き上げた事は間違いない。サンガの監督としては歴代で最も長期政権となる。決まるにしても外すにしても決定機の際のオーバーリアクションはお馴染みで、第21節名古屋戦で見せた崩れ落ちからのガッツポーズという鮮やかすぎる流れはもはやひとり新喜劇ですらあった。

湘南時代は3-4-2-1をずっと用いていたが、サンガではスタートは4-1-2-3、後半途中から3バックに変える流れが基本。現役選手としては日立(柏)、浦和、神戸の3クラブ、指導者としては川崎、C大阪、湘南、京都の4クラブを経験しており、ここまでOB登用が無いのはレアケースやも。白井康介や井上黎生人の退団時に贈った激励のように言葉を操る力は巧みで、太田宏介のように曺監督と同じクラブで仕事をした事はないにも関わらず「曺さんの言葉に救われた」と語る選手までいるほど。湘南時代の教え子である齊藤未月が負傷した直後の試合でのメッセージも話題を呼んだ。サンガの監督に就任して以降はリバプールアンフィールドを話の引き合いに出す事が多いが、湘南時代の最高傑作とでも言うべき遠藤航に似たプレースタイルの川﨑颯太がサンガから代表に選ばれ、そしてその遠藤がリバプールアンフィールドで輝いた2023年は、曺監督のキャリアの上でも感慨深い一年だったかもしれない。

高校までを京都で過ごしており、京都市の都市部ではない場所(大原)の出身で近所の住民は大体顔見知りの人間だった為、大学合格の吉報は合格通知が自宅に届くよりも先に「あんた合格通知届いてるで」と郵便局員に言われて知ったとの事。サンガは昨季に公式TikTokを開設したが「選手が踊るオトナブルーの振り付け指導をする曺監督」「曺監督のひき肉です」などシュールな動画がいくつかアップされるなどTikTok運営にも協力的。

 

 

 

ダニエル・ポヤトス

(ガンバ大阪)

 

 

生年月日:1978年6月23日

国籍:スペイン

現職:2023年〜(2年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ16位(2023 G大阪)

過去に率いた主なチーム:U-19バーレーン代表(2013〜2014)、レアル・マドリードU-19(18-19〜19-20)、パナシナイコス(2020.8〜2020.10)、徳島ヴォルティス(2021〜2022)など

★J1月間優秀監督賞(2023年6月 G大阪)

 

 

近年は監督人事の混乱が続いたガンバの新監督として迎えられた昨季は一時は最下位にまで沈み、1年の中で5連敗と7連敗を経験する苦しいシーズンとなった。しかし夏場には6月に月間表彰を受ける程の快進撃を見せ、それぞれの時期にマイナーチェンジはあったが一年を通じて同じコンセプトの下でやり抜き、早い段階から監督続投が決定。クラブも大型補強を実施し2年目は期待と共に言い訳の出来ないシーズンとなる。

クライフが監督を務め、グアルディオラが選手としてプレーした時代からバルサスタイルを愛好しているが、指導キャリアはエスパニョールとレアル・マドリードの育成組織で仕事をした時間が長く、将来の究極の目標は「レアル・マドリードの監督」との事(ちなみにパナイシコスと徳島でも共に仕事をしているマルセル・サンツコーチはバルサの育成で仕事をしていた)。実際、スペイン人監督の率いるチームと言えばポゼッションを最重視する印象をよく持たれるが「スタイルはあくまで手段に過ぎない」「パスが賞を貰えるものとは思っていない」と捉えており、東口順昭曰く「(縦に速く)行ける時は行け」との指示が出ている辺りに柔軟性は感じさせる。徳島の監督就任時に入国制限で来日出来ない期間が続いた事が功を奏したのか単語であれば日本語もかなり習得しており、練習や試合の指示は日本語で行う事も多いのみならず、試合後は手締めで締める。

徳島でも仕事を共にした福岡将太によるポヤトス物真似シリーズはすっかり持ちネタだが、昨季のファン感謝デーのジェスチャーゲームで「ポヤトス監督のポーズと言えば?」という難解なお題が出た際には挑戦者3人(宇佐美,石毛,福岡)が全員正解する奇跡も起きている。なお、スタメンを外れる機会も少なくなかった事から「宇佐美とポヤトスは合わないのでは?」と見る声はガンバファンからも寄せられる事が多いが、ポヤトスの取材の場での宇佐美に対する称賛は「社交辞令ならそこまでは言えんぞ」レベルのものが多く、多分外野が思ってる以上に宇佐美大好きと思われる。

 

Part4つづく

 

 

クライフリスペクト

ではでは(´∀`)