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J1監督名鑑2024☆PART1

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閏年

 

どーもこんばんは

 

さてさて、いよいよ2024明治安田J1リーグが開幕しました!

 

という訳で今回からは毎年恒例、J1監督名鑑やっていきます。開幕戦は終わってしまいましたが…。

毎年恒例全4回でのお届け。そして毎年恒例、監督名鑑ですけど別に戦術的志向は大して語っておりません。てへぺろ。肩肘抜いてお読みくださいませ。

 

 

 

Part1→札幌鹿島浦和FC東京

Part2→東京V町田川崎F横浜FM湘南

Part3→新潟磐田名古屋京都G大阪

Part4→C大阪神戸広島福岡鳥栖

 

Jリーグ開幕ガイド作りました!是非覗いていってください!

 

いつぞやに更新した歴代ベスト監督&ワースト監督をクラブ別に考えてみた連載はこちら。

 

いつぞやに更新したOB監督登用ランキングはこちら。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

ミハイロ・ペトロヴィッチ

(北海道コンサドーレ札幌)

 

 

生年月日:1957年10月18日

国籍:オーストリア

現職:2018年〜(6年目)

Jリーグ最高成績:J1年間勝点1位(2016浦和)

過去に率いた主なチーム:SVペラウ(93-94〜95-96)、NKプリモリェ(98-99,01-02)、NKドムジャレ(99-00〜00-01)、シュトゥラム・グラーツ(03-04〜05-06)、サンフレッチェ広島(2006.6〜2011)、浦和レッズ(2012〜2017.7)など

過去の主な実績:天皇杯準優勝(2007 広島)、J2優勝(2008 広島)、J1準優勝(2014・2016 浦和)、ルヴァン杯優勝(2016 浦和)、J1年間勝点1位(2016 浦和)など

★J1優秀監督賞(2018 札幌)

当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 札幌2位浦和3位広島1位】 

 

 

"ミシャ"の愛称でお馴染みJリーグの名物監督。Jリーグの外国籍監督としては歴代最多の勝利数を記録しており、Jリーグ歴代勝利数に於いても名古屋の長谷川健太監督と2位の座を巡って激しいデッドヒートが続いている。

「ミシャ式」とも呼ばれる娯楽性に富んだスタイルをどこのチームでも実践している反面、それが札幌の爆発力と不安定感にも繋がっており、4-3で勝利した2022年最終節清水戦の後にはとうとう自分で「心臓の弱い方には札幌の試合は危ない」と言ってしまった。その人間性の高さは過去に指導を受けた多くの選手が「父親のような存在」と口を揃えて称賛の声を惜しまず、対戦相手に所属する元教え子は勿論、教え子どころか「おたく接点どこにあってん」みたいな選手までもが試合前に挨拶に訪れては熱い抱擁を交わす光景はお馴染みともなった。

広島と浦和では共に5年半監督を務めたが、2023年シーズンを完走した事で札幌では過去最長の6年目を突破。今季は自身にとっても初めての7年目に挑む。日本代表の森保一監督然り、片野坂知宏監督や四方田修平監督、横内昭展監督ポポヴィッチ監督などミシャの下でコーチを務めた経験のある監督も増えただけに、今季もその矜持を見せてほしいところ。

 

 

 

ランコ・ポポヴィッチ

(鹿島アントラーズ)

 

 

生年月日:1967年6月26日

国籍:オーストリア

現職:2024年〜(新任)

Jリーグ最高成績:J1リーグ8位(2013 FC東京)

過去に率いた主なチーム:FKスパルタク・スボティツァ(07/08-08/09)、大分トリニータ(2009.7-12)、FC町田ゼルビア(2011,2020-2022)、FC東京(2012-2013)、セレッソ大阪(2014.1-5)、レアル・サラゴサ(2014.11-2015.12)、FKヴォイヴォディナ・ノヴィサド(2023.8-12)など

過去の主な実績:セルビア3部リーグ優勝(07/08 FKスパルタク)、タイ・リーグカップ優勝(2016 ブリーラム・U)など

 

2022年の町田の監督退任後に就任したFKヴォイヴォディナで躍進していたところを、鹿島が違約金を払って引き抜く形での就任となった。日本ではこれが5クラブ目にして6回目の監督業となる。取材時に「私も日本で長くやってきたし、どういうスタイルを作るかはご存知でしょう」と答えたようにポゼッションスタイルを徹底する事でも知られており、タイトルを獲る・勝ち切る監督というよりはスタイルの構築と育成に強みを持つ監督ゆえ、私も含めて「良くも悪くも鹿島っぽくない人選」と感じた人は多いだろう。佐野海舟は町田時代の教え子。なお、ポポヴィッチといえば長谷川アーリアジャスールだが現時点では鳥取に所属している。

現役時代にイビチャ・オシムの指導を受けており、札幌の監督を務めるペトロヴィッチとは監督とコーチの関係で、初来日はペトロヴィッチのスタッフとしての広島でのコーチ業だった。練習中に度々「ブラボー!」と叫ぶ事が取り上げられているが、同じ言葉を多用する森保監督や横打ち監督はペトロヴィッチの口癖が移った形で、当のペトロヴィッチオシムの影響でブラボーを多用しているだけに、ポポヴィッチもその流れの中でそうなった可能性が高い。日本での指導歴も随分長くなっただけに日本語はかなり習得しており、基本は通訳を介すとはいえ短い言葉であれば選手に直接日本語で伝える場面もしばしば見られる。好物は肉じゃがだが、発音は「ミック・ジャガー」から覚えたとの事。

歯に衣着せぬ発言でも知られており、前述のペトロヴィッチは自身を日本に連れてきた人物ではあるが、広島で喧嘩別れした事もあって現在は犬猿の仲に。ペトロヴィッチが浦和、ポポヴィッチFC東京セレッソを率いていた時はなかなかの舌戦が繰り広げられていたが、今年は果たして…?

 

 

 

マティアス・ヘグモ

(浦和レッズ)

 

 

生年月日:1959年12月1日

国籍:ノルウェー

現職:2024年〜(新任)

過去に率いた主なチーム:ノルウェー女子代表監督(1997-2000)、U-21ノルウェー代表(2000-2003)、トロムソIL(1992,2004,2009-2012)、ノルウェー代表(2013.9-2016.11)、BKヘッケン(2021.6-2023)

過去の主な実績:女子W杯4位(1999 ノルウェー)、シドニー五輪女子サッカー優勝(2000 ノルウェー)、スウェーデンリーグ優勝(2022 BKヘッケン)、スウェーデンカップ優勝(2022/2023 BKヘッケン)など

 

ユンカーの監督に始まり、ショルツ、モーベルグ、ホイブラーテンの獲得など、近年は北欧路線の強化を行っている浦和。昨季もその路線で招聘して結果を出したスコルジャ監督はクラブも慰留しながらの退任となったが、後任にも北欧での指導経験が豊富なヘグモ監督を招聘する形になった。就任にあたっては日本での監督経験を持つスチュアート・バクスターやヤン・ヨンソンの助言もあったそう。祖父は船の船長で、最後の旅先が日本だったとの事。

U-15からU-21、そしてフル代表に至るまでノルウェー代表の各カテゴリーの代表監督と女子代表監督を務めた経験を持ち、特に女子代表監督としては1999年の女子W杯4位、そして2000年シドニー五輪で金メダルという結果を出すなど、ノルウェー女子代表黄金時代の後半部分を担った。浦和就任前に監督を務めていたBKヘッケンでは2022年にクラブ史上初のリーグ制覇を達成した事からスウェーデン代表監督候補に名前が挙がった事も。今季から浦和に加入するクズタフソンはその時の選手である。

去年のスコルジャ監督はリカルド・ロドリゲス前体制の方針を踏襲する形でチーム構築を試みたが、ヘグモ監督はシステムを4-1-2-3に変更し、より攻撃性の高いチームにするにあたって、中島翔哉インサイドハーフ起用、渡邊凌磨のサイドバック起用など独自色もみせる。2〜3チームほどの戦力を有するスカッドをどう運用していくのかにも注目が集まる。

 

 

 

井原正巳

(柏レイソル)

 

 

生年月日:1967年9月18日

国籍:日本

現職:2023年5月〜(2年目)

Jリーグ最高成績:17位(2023柏)

過去に率いた主なチーム:アビスパ福岡(2015〜2018)

過去の主な実績:J1昇格プレーオフ優勝(2015 福岡),天皇杯準優勝(2023 柏)

当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 福岡2位】 

 

 

現役時代は「アジアの壁」と称される実力を持ち、Jリーグ開幕当初のスター選手として抜群の実績と知名度を誇った。初のW杯出場となった1998年フランスW杯には主将として出場しており、積み上げた代表キャップ数は歴代4位の122試合。これは2012年に遠藤保仁が更新するまで長きに渡って歴代最多であり、日本人選手で初めて通算100試合出場を達成したのも井原だった。なお、今季の開幕戦は1993年開幕カードであるヴェルディvsマリノスが国立で行われた事で注目を集めたが、その裏番組でひっそり行われた柏vs京都で仕事をこなしていた井原監督もその開幕カードの出場者の一人。

その実績とプレースタイルから指導者としての活躍がかねてより期待されていた中、北京五輪日本代表のコーチを経て2009年より柏のコーチに就任すると、同年夏から監督に就任したネルシーニョ監督に師事。2014年の第一次政権終了と共に柏を退団して福岡の監督に就任したが、2019年の第二次政権発足と共に柏に再びコーチに復帰。福岡の監督時代はJ1昇格や、名DFとして名を馳せた自身の知見も活かして冨安健洋の育成に貢献している。柏でも就任当初は苦しんだが後半戦は立て直し、天皇杯では決勝進出を果たすなど途中就任の監督としてのミッションは満たしたと言えるだけに今年は真価が問われる一年になる。

沼津の監督を務める中山雅史とはドーハの悲劇からフランスW杯に至る日本代表の軌跡を長年に渡って共にしてきた盟友としても知られるが、元々筑波大学時代の同級生であり、当時はDFだった中山とCBを組んだ事もあれば同じコンビニでバイトしていた時期もあったとの事。ちなみに井原と言えばマリノスの印象が強く、同時に柏でのプレー経験は無いが、日産時代を含めたマリノスの在籍年数を遂に柏での合計在籍年数が上回った。

 

 

 

ピーター・クラモフスキー

(FC東京)

 

 

生年月日:1978年10月16日

国籍:オーストラリア

現職:2023年6月〜(2年目)

Jリーグ最高成績:J1リーグ11位(2023 FC東京)

過去に率いた主なチーム:U-17オーストラリア代表監督(2017)、清水エスパルス(2020.1-11)、モンテディオ山形(2021.4-2023.4)

★J2月間最優秀監督賞(2021年7月)

 

師と仰ぐポステコグルー同様、超攻撃的スタイルと高強度を用いたスタイルを見せる指揮官。過去に率いた清水と山形でもアタッキングフットボールへの転換を推進している。山形時代からポジショナルプレーを志向する監督として知られており、その点だけで言えば前任のアルベル監督もそうだったが、山形でクラモフスキー監督の下でプレーした半田陸が「ピーターは"動"のポジショナルプレー」と表現したように、前任者とは異なる解釈のポジショナルプレータイプの監督と言える。

昨年まで横浜FMを率いたケヴィン・マスカットと同じく、ポステコグルーの腹心にして弟子でもある存在。2008年から2020年に清水の監督に就任する為に独立するまでオーストラリアでもマリノスでもその関係を継続させてきた。それゆえにサッカースタイルはやはりポステコグルーから受けた影響が大きく、本人もそれを取材の場で隠そうとしない。逆に自身の監督就任と同時に山形のコーチに就任した川井健太監督は後に独立する形で鳥栖の監督となり、FC東京の監督として対戦した際には激励のメッセージを送っている。

2022年にはプレーオフ進出を果たした山形の監督を2023年4月に解任となり、その2ヶ月後にJ1のFC東京から監督オファーが来るという激動の一年となったが、ちょうど同時期にプレミアリーグトッテナム・ホットスパーの監督に就任したポステコグルーからコーチとしての入閣を打診されており、それを断ってFC東京のオファーを受けたという。マリノスで共に2019年の優勝を果たした遠藤渓太や仲川輝人を擁する今季は、クラブとしてもなかなか届かない明確な結果を出せるか。

 

 

 

Part2つづく

 

 

ブラブォー

ではでは(´∀`)