空に羽ばたけフライドポテト
どーもこんばんは
さてさて、いよいよ2023明治安田生命J1リーグの開幕も近付いてまいりました!
という訳で今回からは毎年恒例、J1監督名鑑やっていきます。
毎年恒例全3回でのお届け。そして毎年恒例、監督名鑑ですけど別に戦術的志向は大して語っておりません。とほほ。肩肘抜いてお読みくださいませ。
Part1→札幌、鹿島、浦和、柏、FC東京、川崎
Jリーグ開幕ガイド作りました!是非覗いていってください!
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昨年更新した歴代ベスト監督&ワースト監督をクラブ別に考えてみた連載はこちら
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オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。
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生年月日:1957年10月18日
国籍:オーストリア
現職:2018年〜(6年目)
Jリーグ最高成績:J1年間勝点1位(2016浦和)
過去に率いた主なチーム:SVペラウ(93-94〜95-96)、NKプリモリェ(98-99,01-02)、NKドムジャレ(99-00〜00-01)、シュトゥラム・グラーツ(03-04〜05-06)、サンフレッチェ広島(2006.6〜2011)、浦和レッズ(2012〜2017.7)など
過去の主な実績:天皇杯準優勝(2007広島)、J2優勝(2008広島)、J1準優勝(2014浦和,2016浦和)、ルヴァン杯優勝(2016浦和)、J1年間勝点1位(2016浦和)など
★J1優秀監督賞(2018)
【当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 札幌2位・浦和3位・広島1位】
"ミシャ"の愛称でお馴染みJリーグ屈指の名物監督。Jリーグの外国籍監督としては最多の勝利数を記録しており、J2を含めたJリーグ歴代勝利数は歴代2位。勝利数に於いて3位につける名古屋の長谷川健太監督と激しいデッドヒートを繰り広げ続けている(J1通算に限れば長谷川監督が2位)。2023年で6年目となる長期政権を築いた札幌では浮き沈みの激しさと節々に見せる脆さは拭えず、壮絶な撃ち合いの末に4-3で勝利した最終節後には自ら「心臓の弱い方には札幌の試合は危ない」と言ってしまうほどだったが、エレベータークラブに過ぎなかった札幌をここまでJ1としてのキャラクター性を持つクラブに導いた手腕はやはり計り知れない。
札幌の社長時代にミシャを招聘した野々村芳和Jリーグチェアマン曰く「(日本で)長い間やってるのに日本語は全然わかってない」との事だが、その人間性の高さは過去に指導を受けた多くの選手が「父親のような存在」と口を揃えて称賛の声を惜しまず、対戦相手に所属する広島・浦和・札幌の元教え子が試合前には札幌ベンチに挨拶に訪れる光景はすっかり恒例行事になったが、教え子どころか「おたく接点どこにあってん」みたいな選手までもが挨拶に訪れては熱い抱擁を交わしている。その影響は指導者も強く受けており、コーチとして師事した森保一監督や片野坂知宏監督は特にそれが顕著。特に森保監督は、カタールW杯に於ける日本代表のドイツ戦での戦い方が「ミシャ式か?」とも一部で話題になった。ただし、昨季まで町田の監督を務めたランコ・ポポヴィッチ監督とはすこぶる仲が悪い。
ちなみに、W杯に於いて長友佑都(FC東京)の咆哮で流行語となった「ブラボー」は元々はイビチャ・オシムが多用していたフレーズで、それをオシム監督にコーチとして師事していたミシャが受け継ぎ、自身が指揮を執った広島でコーチを務めた森保監督が更に受け継いだところから日本代表内で浸透した。浦和での監督時代には公式サイトで「ミシャの口癖」として触れられている。
(鹿島アントラーズ)
生年月日:1982年1月30日
国籍:日本
現職:2022年8月〜(2年目)
★OB監督(在籍:2004〜2013)
2022年にコーチとして就任しながらも、レネ・ヴァイラー監督の入国制限の影響でいきなり開幕4試合の暫定指揮を託されるとそこで好成績を収め、8月にヴァイラー監督が解任された暁には正式に監督に昇格。南アフリカW杯メンバーでJ1クラブの監督を務めるのは岩政監督が第1号となった。
現役時代は鹿島の絶対的なDFリーダーとして君臨した2007〜2009年の3連覇に於ける最重要人物の一人であり、若手時代の内田篤人や昌子源、柴崎岳(レガネス)らに多大なる影響を与え、その強烈なリーダーシップは後に移籍する岡山でも発揮した。日本代表としても2010年南アフリカW杯やアジアカップ2011に出場。特にアジアカップ決勝では途中から出場し、オーストラリアの屈強なFW陣と激しいバトルを繰り広げて優勝に大きく貢献している。解説者時代は著書が多数出版されるなど理論的な解説で人気を博したが、監督としてはむしろ熱血漢としての側面も強く出ており、特に試合前後のインタビューや会見、取材の場では既に多数の名言・珍言が話題になっている。昨季は勝ち切れない試合が相次ぎ、天皇杯準決勝で甲府にジャイキリを起こされて敗退した後にはサポーターと一触即発になる場面も。だが鹿島再興の為の改革への意欲と熱意は強く、初めてフルシーズンの指揮を執る今季は文字通り監督としての真価が問われる中、昌子や植田直通を復帰させて"鹿島らしさ"の再定義と再構築に挑む。
よく聴く音楽は本人曰く「チャゲアス一択」。人生に於いて絶対に飽きない4つの事が「娘と遊ぶ事」「サッカーの探究」「ロベルト・バッジョ」「CHAGE & ASKA」との事で、サッカー界一のチャゲアス好きを自負している。現役時代にやべっちFCにスタジオ出演した際には、毎回お母様からのビデオメッセージが流れるのが定番となっていた。ちなみに数学の教員免許を取得しており、現在の妻とは教育実習先の学校で出会っている。
マチェイ・スコルジャ
(浦和レッズ)
生年月日:1972年1月10日
国籍:ポーランド
現職:2023年(新任)
過去に率いた主なチーム:アミカ・ロンキ(04-2005.11)、ヴィスワ・クラクフ(07-08〜2010.3)、レギア・ワルシャワ(10-11〜11-12)、アル・イテファク(2012.9-13)、レフ・ポズナン(14-15,2021.4-22)、U-23 UAE代表(2018.3〜2020.2)など
過去の主な実績:ポーランドカップ優勝(06-07 ディスコボリア、10-11〜11-12 レギア・ワルシャワ)、エクストララクサカップ優勝(06-07 ディスコボリア)、エクストララクサ優勝(07-08〜08-09 W・クラクフ、14-15,21-22 レフ・ポズナン)など
2020年から続けてきた「3ヶ年計画」でJ1優勝を達成できなかった浦和が、次なるステージとして新たに招いたのはポーランドの名将だった。ポーランド人の監督がJリーグの指揮を執るのは初めてのケースで、前任のリカルド・ロドリゲス監督然り近年はJリーグで実績を残した外国人監督が基本路線だった浦和にとってはチャレンジングな人選となった。
レギア・ワルシャワやレフ・ポズナンといったポーランドの名門クラブの監督を歴任し、エクストララクサ(ポーランド1部リーグ)の優勝を4度経験。特にヴィスワ・クラスク時代には2連覇を、ディスコボリアを率いた06-07シーズンにはカップ戦2冠を達成するなど、ポーランドでは数多くのタイトルを獲得した。それだけに「『勝つために大切なこと』と『タイトルを獲ること』は全く別の話になる」と語っている辺りに、これまでのキャリアを踏まえた矜持を感じさせる。現役プロ選手としてのキャリアは2年に留まったが、その分指導者としてのキャリアは早く、22歳の時にはレギア・ワルシャワのユースコーチとして指導者としてのキャリアをスタートさせていた。2006年ドイツW杯ではポーランド代表のコーチとして参加している。浦和は中東勢を中心とした西アジア地区のチームと戦う2022シーズン分のACL決勝を4月に控えているが、サウジアラビアとUAEでの監督経験もあるなど中東のサッカーも把握した人物といえる。
浦和の公式Twitterが必勝祈願のオフショットや集合写真を公開した際には「鈴木彩艶(190cm)と身長同じくらい」「酒井宏樹(185cm)よりデカい」と話題を呼び、選手をも超えるガタイの良さにも注目が集まっている。
(柏レイソル)
生年月日:1950年7月22日
国籍:ブラジル
現職:2019年〜(5年目)
過去に率いた主なチーム:アトレチコ・パラナエンセ(1985〜1986)、コリンチャンス(1990〜1991,1992〜1993,1997,2007)、パルメイラス(1992〜1993)、ヴェルディ川崎(1995〜1996.4)、サンパウロFC(1998,2001〜2002)、名古屋グランパス(2003〜2005.9)、ヴィッセル神戸(2015〜2017.8)など
過去の主な実績:ブラジル全国選手権優勝(1990コリンチャンス)、NICOSシリーズ優勝(1995V川崎)、コパ・ド・ブラジル優勝(2008レシフェ)、J2優勝(2010柏,2019柏)、J1優勝(2011柏)、天皇杯優勝(2012柏)、ナビスコ杯優勝(2013柏)、ACLベスト4(2013柏)など
☆J2優勝監督賞(2019)
【当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 柏1位・東京V1位・神戸1位】
今年の7月で73歳となるJリーグの名物監督。Jリーグ監督の歴代最高齢を更新すると共に、70代でJ1の監督を務めた人物は現時点ではネルシーニョしかいない。今季で5シーズン目となるが、2009年途中から2014年までの第一次政権と合わせれば11シーズン目。最長記録はG大阪時代の西野朗監督の10シーズン(2002〜2011)だが、合算すればそれを上回る事になる。
Jリーグは今年で30周年となったが、Jリーグ2年目の1994年の時点から既に指導者サイドとして参加していた(V川崎のコーチ)。V川崎での活躍が評価され、最終的に実現こそしなかったが1995年には日本代表監督に内定した事もある。2021年にはチームが大スランプに陥った状況下での続投に疑問の声も多く上がっていたが、そんな中で迎えた2022年は前年までとは打って変わって怒涛のハイプレス&ショートカウンターを基軸としたサッカーを披露して躍進。前半戦のダークホースとなった。過去の指揮でも本田圭佑や酒井宏樹を抜擢するなど若手起用への積極性が特徴の一つだったが昨季は特にその傾向が強く、細谷真大らのブレイクを促している。
一般的に見れば高齢となる73歳の今でも「健康を維持するビタミン剤はサッカー」と言い切るのみならず、ミーティングの参考映像にマンチェスター・シティのドキュメンタリー映像を採用し、ワイスカウトを積極的に活用するなど近代テクノロジーや現代サッカーの取り込みにも積極的。試合のスカウティングビデオはMacBookを用いて自ら編集を行なっている。昨季はアキレス腱断裂の大怪我を負ったが、杖をつきながらも3週間で現場に復帰してきた様はもはや妖怪クラスのバイタリティ。ちなみにネルシーニョ監督が欠場した第9節京都戦では、対戦相手の曺貴裁監督もコロナ陽性により欠場しており「両チームとも監督がいない」という珍現象が発生した。
アルベル・プッチ・オルトネダ
(FC東京)
生年月日:1968年4月15日
国籍:スペイン
現職:2022年〜(2年目)
過去に率いた主なチーム:アルビレックス新潟(2020〜2021)
★Jリーグ月間最優秀監督賞(2021年2・3月)
世界最高の育成組織と呼ばれるFCバルセロナで長きに渡って育成要職を務め、その中枢を担ってきた人物。久保建英やアンス・ファティを見出した事でも知られており、特にファティはレアル・マドリードからのオファーも受けていた中で熱心に口説き落としたエピソードはよく語られる。これまでのキャリアは育成やフロントがメインだった為、トップチームの監督業は2020年の新潟時代が初めてだった。
前年度まではカウンター主体だったFC東京でポゼッションサッカーの構築に取り組んでおり、昨季は最終的には6位と好順位でフィニッシュ。タイトル争いには絡めなかったが、ピッチ上で前 見えた変化はサポーターにもポジティブに受け止められている。「私が離れた際には、後任の方がスタイルを引き継ぎ、同じ方向に導いてくれることを願っている」と語るように"ベースを作る事"へのこだわりは強く、実際に新潟はそれをJ1昇格という形で体現させた。これまでのキャリアが象徴するように若手登用に積極的なイメージがある一方、長友佑都や東慶悟のコンバートが象徴するようにベテラン勢にも新たな可能性を提示しながら重宝しており、広島のスキッベ監督もそうだが育成に長けた監督ほどベテランの活かし方も巧いのだろう。また、極端な変化を施すのではなく昨季までの強みを完全には捨てずに勝点を重ねた辺りは柔軟性も感じさせる。
ポジティブな内容を日本語で綴るTwitterも人気を博しており、その更新頻度もマメ。特にW杯期間中は長友ファンみたいな状態にすらなっていた。Twitterで触れるトピックは新潟を始めとした関係値のある人・クラブのみならず、いちファンから他クラブの監督に至るまで多岐に渡る。天皇杯2回戦で富士大学と対戦した試合後には富士大学の円陣の輪に入り、健闘を讃える激励のスピーチを行なった事も話題になった。
(川崎フロンターレ)
生年月日:1974年4月20日
国籍:日本
現職:2017年〜(7年目)
Jリーグ最高成績:J1リーグ優勝(2017〜2018,2020〜2021川崎)
過去の主な実績:J1優勝(2017〜2018,2020〜2021川崎)、ルヴァン杯優勝(2019川崎)、天皇杯優勝(2020川崎)
★OB監督(在籍:1998,2000〜2006)
★Jリーグ月間最優秀監督賞(2020年2・7月,2020年8月,2021年4月,2021年9月,2022年2・3月,2022年10・11月)
【当ブログ選出 クラブ別ベスト監督ランキング企画 川崎1位】
近年のJリーグで最も成功を勝ち取り、そして成功し続けている名将。昨季は監督キャリアで初めて無冠に終わったが、そもそも6シーズン目で初めての無冠という事自体がおかしい。3連覇にリーチをかけた2度目のチャンスとなった昨季への決意は並々ならぬものだったはずだが、チームの一つの過渡期のみならず主力選手の退団や新型コロナの影響や過密日程など様々な要因が重なった事もあって、これまでのシーズンとは違う紆余曲折を余儀なくされた。しかしそれでも盛り返し、最終節まで横浜FMとデッドヒートを繰り広げた2位に着地させた手腕は圧巻としか言いようがない。
風間八宏監督が築いたチームを引き継ぎ、川崎を「タイトルを獲れるチーム」に変貌させただけでなく、4-2-3-1から4-1-2-3への変更が物語るように常に試行錯誤をし続ける意識を忘れておらず、旗手怜央曰く「携帯持ってる時間よりホワイトボードいじってる時間の方が長いんじゃないか」との事。今季は「ゼロから造り直す」事を掲げており、キャンプではドローンを導入するなど新たな要素を積極的に取り入れている。現役時代はジーコらが所属した黄金期の鹿島でもプレーしており、川崎が初タイトルを獲得した際には、当時の同僚で自身も川崎の監督を務めた相馬直樹監督が「言ってもオレと鬼木は鹿島(出身)だから」と語っており、その辺りのノウハウも据えている。
「人を育てるのが自分の仕事」「(究極の理想は)チーム全員が代表に入ってほしい」と語るだけに、カタールW杯で三笘薫(ブライトン)、守田英正(スポルティング)、田中碧(デュッセルドルフ)、谷口彰悟(アル・ラーヤン)といった教え子が次々と躍動していく姿はたまらなかっただろう。それは皮肉な事に、選手の海外移籍という成功によって悩ましいやりくりを強いられているのだが、それをも乗り越えてどういう姿を見せてくれるのかに期待したい。そして今年こそはACLでの結果も期待したい。
Part2につづく!
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近所のスーパーのたこ焼きが異様に美味い
ではでは(´∀`)