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Road to Tokyo…のようで違う話。〜東京オリンピック・五輪サッカー観戦日記〜第4話 こんな年予想するわけもなく(2020.5.18〜2020.7.26)

前話第1話はこちら↓】

 

 

 

5月18日(月)

 

前回の日記は3月31日に書いたが、日本にとって大変だったのはそこからの1ヶ月半くらいだったと言えよう。

正直なところ、3月にオリンピックが正直厳しいんじゃないかと思っていたのは、今回の新型コロナウィルスはもはや日本にとどまる問題では無くなってしまった為、日本がコロナ禍を解消できるかどうかよりもオリンピックなら世界的にパンデミックが落ち着いている必要があったからである。世界情勢を見ると、それは確かに現実的では無かった。日本国内でJリーグプロ野球を再開させられるとか、コンサートなどのイベントを再開させられるとかとはワケが違った。逆にいえば、日本国内のスポーツやコンサート、舞台などは国内で完結する話であるがゆえに、オリンピックの開催可否とは全く別軸の話だと思っていた。

 

…回りくどい言い方をしたが、要するに私自身少しコロナを舐めていた。それは別に「若者はコロナかかんねーし」とか「周りでかかってやついねぇから俺は大丈夫だろ」とかそう言う類のものではない。やるべき事はやった…というよりやらないでおくべき事はやらないみたいな生き方はしていた。

 

舐めていたのはコロナ禍そのものに対してである。3月時点で、正直なところ5月中頃くらいには完全解決とは行かなくても、ある程度の経済活動は再開されていると思っていた。

日付的な感覚で言うと、私の好きなバンドであるGLAYは5月からデビュー25周年を記念するドームライブを予定していた。5月16日に予定されていたナゴヤドーム公演は五分五分、5月30、31日予定されていた東京ドーム公演はいけるんじゃないか、それが3月上旬くらいの私の認識だった。だが3月後半ぐらいから明らかに風向きが変わり始めた。それは前回の日記でも述べた通りだ。

 

 

 

「今まで体験したことのない感覚」は3月の方が衝撃としては大きかったが、事態が一番深刻だったのは4月の方だった。3月はある意味、4月の生活モデルに向けたリハーサル期間みたいなものだったのかもしれない。全国的に緊急事態宣言が発令され、外出自粛を求める声は3月の時のそれを大きく上回る力を持っていた。

例えば、多くのテレビ番組でも収録が出来なくなったことでリモートによる参加が多くを占めるようになった。今、実家には家族が全員揃っている。言うまでもなく会社は自宅待機という形になり、大学はとりあえず前期は学校に行っての授業は無くなったからだ。徐々に慣れては来たが、いわゆるZoom飲み会には新鮮さを感じつつも物足りなさはどこか否めない。何より、コロナがいつ、どうやって明けるのかが読めないし、そしてその後の世界がどうなっているかなんてどう想像していいかもわからない。

日に日に増える感染者のニュース、殺伐とするSNS、全世界がストップした不思議な感覚……一つ確かなことがあるとするならば、多分この2020年上半期に起こったパンデミックは教科書レベルで歴史にその痕跡を残すという事だろう。友人とLINEをした際に「戦争とかとはベクトルは違うけど、60年後には俺らも歴史の生き証人になってる」なんて言っていたが、確かに我々は今、凄い時代と凄い瞬間に生きているのだと感じる。もしかしたら我々が高齢者になった頃、今の戦時中の人達みたいに「コロナ禍を体験した人」みたいな言われ方をする事でさえ大袈裟な予想ではないのかもしれない。それは望んだものでは無かったし、出来れば避けたかった事だが、往々にして歴史とはそういうものである。……なんでまるで達観したかのように言うが、そう割り切れるものでもない。

 

 

 

4月に異常なまでに高まった警戒感のおかげもあるのか、緊急事態宣言は一部地域を除いて解除されつつある。いくつかの店も徐々に営業を再開させた。さすがにイベント興行の再開はまだ目処が立っていないが、チームとしての活動を停止していたJリーグチームも少しずつ条件付きながら練習を再開させるなど、ピークは過ぎた感がある。4月やゴールデンウィークの各人の努力は確かに身を結んではいると思う。

だが、本当に大事というか、ある意味本当に色々と自粛するなり耐えたりしなければならないのはここからだとも思う。この自粛などの煽りを受け、経営が行き詰まったり倒れた店もあったり、様々な犠牲を払った経過「新規感染者数の落ち着き」という結果を手にした。しかし、それをいいことに少し危機感を緩めると間違いなく第2波はやってくる。本当に律するべきは新規感染者数がゼロになってからの数週間だろう。せっかくここまで頑張ったのに第2波に襲われようものなら、多くの犠牲を払って取り戻したものが全てパーとなる。だが勿論、今ギリギリで持ち堪えてるところはすぐにでも経済を再生してほしいと思うのも当然である。なんなら、経済再生派?制限派?の二派に分けたとすれば、このご時世である以上…1ヶ月後、なんなら明日にも考え方が変わっても不思議じゃないしおかしくもない。思えばこの数ヶ月、世界中が何度も様々な分岐点にぶち当たった。

 

 

 

そういえば今日は、去年の大阪ダービーからちょうど1年である。

あの日、あの時、あの場所のあの瞬間は、サッカーの持つ情熱の全てやサッカーファンがサッカーから逃れられない全ての理由が詰まっているような空間だった。今は遠くなったあの日々……リセットされたような日常はこれからどんな形になって我々に提示されるのだろうか。

 

 

 

5月23日(土)

 

2日前、ようやく関西に於いても緊急事態宣言が解除された。別にだからコロナ禍が解消された訳では無いし、まだ日常が戻ってくる訳では無いだろうけど、休んでいた店が営業を再開するなど社会は多少再起動もしつつある。

思えば2月末から…既にシーズン終了後のオフシーズンよりも長いオフを過ごすことになったJリーグも、リーグ再開日の案が6月27日か7月4日に絞られて、5月29日には日程を正式に決める予定らしい。

 

さて、このオリンピック観戦記に関してだが、札幌ドームでの観戦を予定していた訳で、同時に札幌観光記も兼ねる事を最初は予定していた。オリンピックが延期になった3月末の時点では、なんとか早く終息してくれれば、うまく行けば7月末の北海道旅行だけは行けるかな…と少し思った時期もあったし、ホテルは取ったし北海道は普通に行ってみたい場所でもあったから、可能であれば札幌旅行だけでも実現出来れば、と考えていた。しかし4月頭頃から状況が大きく変わった事で、まぁそれもさすがにキャンセルする事になるだろう。しかし現時点でキャンセルの払い戻しなどでコロナ禍に関する特例が適用されるのは基本的に5月末までの予約だったりするので、実際の手続きはまだしていない状況でもある。

この期間、昔の雑誌とか久々に読んだりもしてみたが、未だ無味乾燥な日々は続く。少しだけ光が見えてきているとはいえ、その光もいつ途絶えるか読めない。

 

6月28日(日)

 

昨日、ようやくJリーグが開幕した。そして今日は京都サンガFCジュビロ磐田の試合がある。

 

試合は想像以上にサンガの完勝だった。正直、磐田相手にここまでやるとは思ってなかった。びっくりした。ウタカすげぇよ、バイスすげぇよ……。

 

 

さて、なんとか緊急事態宣言は解かれ、プロ野球Jリーグも再開したが、世界規模でパンデミックが収まったとは言えない状態である。未だにヤバイ地域は実際に未だヤバイ。東京はまだ(悪い意味で)安定して新規感染者数を増やしており、東京オリンピックに至っては中止になったら勿論残念だけど驚きはしない…という状況だ。

 

サンガvsジュビロの会場になったサンガスタジアムは無観客試合だった。Jリーグではこれからリモートマッチと呼んでいくらしいが。今年はサンガにとって大きな年になるはずで、その為の新しい綺麗なスタジアムだったはずなのに……。サンガの完勝と久々の贔屓の試合が観れた、そんな余韻がひとしきり通過した後、改めて2020年という年の恐ろしさと少しの虚しさを感じた。

 

 

 

7月11日(土)

 

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今日は京都サンガFCvsアビスパ福岡の試合を観にサンガスタジアム by Kyoceraに行ってきた。

 

 

サンガスタジアムはこれまでこけら落としを行っただけだった。私としてもそれ以来のサンガスタジアムとなる訳だが、私にとってスポーツ観戦は2月の開幕戦、セレッソ大阪vs大分トリニータを観に行って以来…大体5ヶ月ぶりだ。

 

 

5000人という上限はあるけれど、久し振りの、そして新たな制約が加わった上でのサッカー観戦にはどこか新鮮めいた感覚も覚えた。試合も勝ったしね。今年のサンガは真面目に期待できそうだけど、バイス、庄司、ウタカ辺りが離脱した時の事は真剣に考えなければならなそう。

 

 

…にしても、試合後にちょっとTwitterでいいねを稼げるとは思ってなかった。

1枚目の後ろにチラッと写ってるやつ、大河ドラマ館だからね…?

 

 

 

7月26日(日)

 

今日は再開されたJ1が開催されている。ガンバは神戸と戦っている。この日は別で用が入ってしまっていたので試合は観れていないが、なんとか勝ったようで。宇佐美の2点目のシュート良かったねぇ……1点目の小野のゴールにしても、髙尾のパスも良かったし、小野へのコースを作った宇佐美のランも素晴らしかった。飯倉チャレンジリアタイで観たかったな…。

 

 

本来なら今日、J1はやってるはずではなかった。

自分に入っていた「用」とは全く別物のはずだった。

本当なら今は札幌にいるはずで、札幌ドーム東京オリンピックの試合を観ているはずだったのだから。

どこの試合を観る事になったのかはわからない。でもチケットの権利は確かにあったし、来年に向けて今もある。だが、実際問題来年の対象日に行ける保証は無い訳で、そもそも来年に東京オリンピックが開催される確証だって無い。いつもより明らかに涼しいのがどこか皮肉めいて感じる夏、これからを思うとどうしても少し気が重くなる。

 

 

 

ちょっとしか本筋と関係ないけど、函館行きたい。

 

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つづく