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【12年ぶりのJ1開幕!】京都サンガFCvs浦和レッズ、過去の名勝負を5試合振り返ってみた。

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サンガが最後にJ1を戦ったあの時

 

私は中学に入ったばかりでした。

 

25歳になるよ今年。

 

それだけの年月を経て、サンガはJ1に帰ってきました!!

 

 

 

そんな12年ぶりの晴れ舞台を華々しく飾りたい開幕戦の相手は今年創立30周年を迎える浦和レッズ。多くのチームが久々の対戦となる中で、浦和に関しては去年の天皇杯で対戦したので「久しぶり感」は無いですが……久々にJ1の舞台で戦うという事、その初戦から浦和というJ屈指のチームと戦うという事、そしてそんなチームをサンガスタジアム by Kyoceraに迎え入れるという事…2月19日14:00、それは強く強く記憶に残る日になる事でしょう。

 

 

という訳で本日は京都サンガFCvs浦和レッズ、この対戦カードの過去の名勝負を振り返ってみました!

昔懐かし様々なゲーム…新たなる始まりに向けて、軽く懐かしんでから開幕の秋を迎えましょう!

 

 

 

順位予想戦力診断スタジアムガイドなど、Jリーグや京都サンガの過去も未来も開幕前に抑えておきたい情報をまとめたJリーグ開幕ガイドはこちらから

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

京都サンガFCvs浦和レッズ、過去の名勝負5選】

 

 

 

2010年のゲームは以前にも振り返ったのでこちらでご覧ください

 

#1 祝・初勝利!祝・無限列車降車!

1996Jリーグ第18節

京都パープルサンガ1-0浦和レッドダイヤモンズ

1996年9月7日18:34@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:アレシャンドレ(13分)

 

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開幕からこの試合まで17戦17敗──念願のJリーグ参戦を果たしたサンガだったが、初年度となる1996年は散々な立ち上がりだった。この年は16チームでリーグ戦を行なっていたので、要するに前半戦全敗という事になり、3月の獲得から半年間全敗。「いやいや、当時は延長戦やPK戦もあったんだから…」と言ったとしても、現行のルールでも開幕12連敗は喫していた。この連敗のインパクトは余りにも強く、川淵三郎チェアマン(当時)が激励に訪れたりクローズアップ現代に特集されたり、21年後にプロ野球で巨人が大型連敗を喫した際に「他競技の連敗記録」として晒し上げられたりもするほどだった。

監督交代やラモス瑠偉の補強を経て迎えた第18節、ホームに浦和を迎えた一戦で地獄ロードから遂に解放の刻を迎える。早い時間帯でアレシャンドレのゴールで先制したサンガは3試合前に2点差をひっくり返されていたが、この日は浦和のシュート20本に及ぶ猛攻をなんとか凌ぎ切った。そして17戦17敗という地獄の連敗を抜け出したこの勝利こそが、サンガがJリーグという舞台で挙げた初の勝利となる。

17連敗スタートとなったサンガだったが、最下位こそ抜け出せなかったが後半戦は8勝7敗で勝ち越しには成功するなど意地は見せた。なお、昨季からサンガのコーチを務めている杉山弘一コーチは浦和の選手としてフル出場している。

 

 

 

#2 伝説の始まり

2002Jリーグディビジョン1 1stステージ第11節

浦和レッドダイヤモンズ1-3京都パープルサンガ

2002年7月27日18:34@さいたま市浦和駒場スタジアム

浦和得点者:山田暢久(38分)

京都得点者:パク・チソン(1分)、松井大輔(12分)、冨田晋矢(78分)

 

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2002年のサンガといえばやはりパク・チソンの活躍が印象的だが、元々サンガでは主にボランチでの起用されていた。そんな中で韓国代表ではフース・ヒディンク監督の下、FWの一角として日韓W杯ベスト4進出にMVP級の活躍を見せる。一方、パクを代表招集で欠いている間のナビスコ杯に於いて、サンガでは斉藤大介ボランチとして台頭。ボランチに計算がついた事から、ゲルト・エンゲルス監督はパクを3トップの一角として起用する事を決断した。そして遂にこの日、松井大輔-黒部光昭-パク・チソンというJリーグ史に残る伝説の3トップが、初めて3トップとしてスタメンに名を連ねるのである。

開始早々、浦和DFのミスを突いていきなりパク・チソンのゴールで先制すると、12分には伝説の始まりに相応しすぎるゴールが生まれる。右サイドで粘った黒部のポストプレーからパクがDFを2人引きつけてパスを送ると、中央に飛び出した松井がマークにつくDFの間をすり抜けるようにゴール。後にシーズンを5位で終え、天皇杯で優勝したチームにとって、印象的なゴールと試合だった。

 

 

#3 突きつけられた現実

2006Jリーグディビジョン1第25節

京都パープルサンガ1-5浦和レッドダイヤモンズ

2006年9月30日17:04@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:中山博貴(16分)

浦和得点者:田中マルクス闘莉王(14分)、平川忠亮(22分)、田中達也(40分)、山田暢久(46分)、相馬崇人(83分)

 

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前年のJ2を圧倒的な強さで制したサンガだったが、2006年は常に苦しい時間を過ごし続けた。ドイツW杯に伴う中断期間に突入した第12節の時点で挙げた勝利は僅かに1。幸か不幸か、この年は福岡、C大阪を加えた3チームがあまりにも酷すぎた事で、15位以上の望みは早々と非現実的になった一方、入れ替え戦に出場する16位の座を常にこの3チームで取り合っているような状況だった。だが柱谷幸一監督の下で築いた4-4-2は目に見えて力不足だった一方で、成績の割にはそれなりの完成度を有しており、現に第23節鹿島戦と第24節千葉戦では内容的には悪くないサッカーをしていて、だが結果は2試合とも敗れた事で、2位につける浦和と対峙するこの試合が柱谷監督の最終ジャッジの場とも言えた。

浦和対策もあってか、柱谷監督は2005年から一貫して続けていた4-4-2から3-4-1-2にシステムを変更。当時黄金期を迎えていた浦和から開始早々に決定機を作り、セットプレーで先制されてもこの日がJ1初先発となった中山博貴のゴールですぐに追い付くなど、確かに序盤は布陣変更が内容にも表れていた。だが……フルタイムを終えた時のスコアは、サンガに現実を突き付けるには十分過ぎた。

尚、この日西京極には16492人の観衆を集めて行われたが、アウェイゴール裏もちろん、バックスタンドも半分に近い面積を真っ赤に染められた事が話題になった。紫のユニフォームを着てこの試合を観に行っていた当時9歳の私にとって、それは人生で初めて感じた類の衝撃だった。

 

 

#4 一昨年と違う世界へ

2008Jリーグヤマザキナビスコカップ Aグループ第2節

京都サンガFC3-3浦和レッズ

2008年3月23日17:00@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:徳重隆明(36分)、柳沢敦(45分)、渡邉大剛(54分)

浦和得点者:エジミウソン(19分、35分、39分)

 

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ほぼ補強を行わずにJ1に突撃し、そして呆気なく返り討ちを喰らったサンガはその反省もあったのか、2008年は空前の大型補強を行なってJ1での戦いに挑んだ。開幕からナビスコ杯を含めて3試合で2勝1分。この時のJリーグは「ベストメンバー規定」の影響が強かった事、まだナビスコ杯をターンオーバーの場とする流れが薄かった事もあって、前年のACL王者である浦和と代表組を除いたベストメンバーで戦えるこの試合は一つの試金石と言ってもよかった。ちなみにこの試合は、第2節終了時点で浦和の監督に就任したゲルト・エンゲルス監督にとって、監督として初めての古巣対決ともなった。

大型補強を敢行しながら、ここまでなかなか思うように得点を挙げられていなかった浦和だったが、この日は新加入のエジミウソンが前半だけでハットトリック。サンガは前半を2点ビハインドで折り返し、西京極にはどことなく「やっぱりJ1の壁ってあんのか…」的な雰囲気は漂った。しかし選手を入れ替えて挑んだ後半開始早々、平島崇が入れたボールを徳重が頭でコースを変えると、一瞬の動きで完全に背後をとっていた柳沢がワンタッチで決めて1点差とすると、54分には佐藤勇人のシュートのこぼれ球を拾った渡邉がDFを冷静にかわして流し込む。あのサンガが、あの浦和から、2点のビハインドを追いついた……2008年のサンガがJ1でもやれるという自信、2006年とは違うという自負を持てたのはこの試合だった。4点目を取れるチャンスはありながらも同点のまま試合は終わったが、その勝点の重みは単なる1点では無かった。

 

 

#5 出来すぎたメモリアル勝利

2009Jリーグディビジョン1第33節

京都サンガFC1-0浦和レッズ

2009年11月28日14:03@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

京都得点者:中山博貴(71分)

 

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2009年のサンガは上位争いを繰り広げるほどの躍進を遂げた訳では無かったが、コンスタントに勝点を積み上げていった事で残留争いに巻き込まれる事もなく、常にセーフティーゾーンはキープしているような安定したシーズンを送っていた。第25節FC東京戦に2-1で勝利したサンガは10勝5分10敗の9位に浮上すると共に、J1で積み上げてきた勝利数を99に伸ばす。念願の100勝まであと一つ…だが、そのあと一つが余りにも遠く、ここからサンガは7戦未勝利に陥り、100勝どころか残留も確定させられないまま順位も14位まで転落していた。

対する浦和はフォルカー・フィンケ監督の下で変革の一年と位置付けたシーズンだったが、まだACL出場圏内に入る可能性は残している4位という立ち位置。そんな立場なだけあって、一縷の望みに懸けて序盤から攻め込んできたが、4CBにも近い形で対応したサンガも粘り強く守ってゴールを許さない。迎えた71分、ディエゴのスルーパスにようやく攻撃機会を掴んだ染谷悠太がクロスを上げると、ファーサイド中山博貴が飛び込んでサンガが起死回生の先制点!サンガの残留と記念すべきJ1通算100勝は、後にサンガの主将も担う二人によってもたらされた。思えばサンガの初勝利は浦和からもぎ取ったもので、100勝も浦和から奪ったのは実に運命的な因果さえ感じる。本音で言えばもっと早く決めたかった100勝だが、メモリアルにしてはまさしく出来すぎだった。

ちなみに2009年のサンガはアウェイの勝率が悪かった分、ホームでは滅法強かった。実際に2009年の上位6チームのうち、ホームでは優勝した鹿島以外の5チームには勝利を収めている。

 

 

 

という訳で、開幕戦は現地に行って参りたいと思います(チケット確保済)

 

 

さぁ、ようこそサンガスタジアムへ!

ではでは(´∀`)