前回の続きということで、若干出場機会が減り気味で夏の移籍市場に向けて注目銘柄になってきそうな選手を20人ピックアップしてみました。
1〜10人は前編からご覧くださいまし↓
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#11 MF セルジ・サンペール
現所属チーム:ヴィッセル神戸(2019.3〜)
国籍:スペイン
生年月日:1995年1月20日
これまでの所属チーム:FCバルセロナ・カンテラ→FCバルセロナB(13/14-15/16)→FCバルセロナ(16/17-2019.3)
現チームでの立ち位置:ベンチ
その実力に疑う余地はなく、今もJリーグトップ屈指のピボーテの一人である事は間違いない。しかしこれまでは神戸が掲げる「バルサ化」の理念の中で重要な役割を果たしていたのに対し、今季は神戸がチームスタイルを大幅に変更して躍進。イニエスタと共にその煽りを受ける形となっている。
少なくともクラブ自体や暮らしには馴染んでいるので「イニエスタが退団するから退団」という単純な事はないだろうが、それと同時に、カップ戦やPSMでは好パフォーマンスを見せながらもここから失速でもしない限りアンカーのファーストチョイスが齋藤未月から代わる事は現時点では考えにくい。元々サンペールも最終的には欧州(スペイン)復帰を目標にしてプレーしていたところもあるだろう事を踏まえると今夏を区切りと捉える可能性はある。Jクラブへの移籍の可能性は…G大阪にはネタ・ラヴィが君臨し、FC東京はアルベル監督が解任となった以上さすがに低いか。
#12 GK オビ・パウエルオビンナ
現所属チーム:横浜F・マリノス(2022〜)
国籍:日本
生年月日:1997年12月18日
これまでの所属チーム:流通経済大学→横浜F・マリノス(2020.1-2020.8)→栃木SC(2020.8-2020.10)→横浜F・マリノス(2020.10-2021.7)→栃木SC(2021.7-2021.12)
現チームでの立ち位置:ベンチ
今季はチーム始動後の高丘陽平の退団もあり開幕戦の先発GKに選ばれ、富士フイルム杯を含めた開幕からの公式戦3連勝に貢献した。だが今年はオビを正GKで…と目された直後、クラブは飯倉大樹が復帰すると共にG大阪から一森純を補強。マスカット監督が直々に熱望したという一森が正GKの座に収まったどころか、第2GKにも飯倉が就いた事でオビは第3GKの立場となってしまっていた。
もっとも、現在は飯倉が負傷離脱となった事でオビがベンチには入るようになっており、クラブとしても今、少なくとも飯倉が復帰するまでは放出する訳にはいかない事は間違いない。ただもし、他クラブから具体的なオファーが届いたとしたら…オビが決断を望む可能性は否定できないし、即戦力GKを求めるクラブは少なくともリストには入れているはず。
#13 FW ステファン・ムゴシャ
現所属チーム:ヴィッセル神戸
国籍:モンテネグロ
生年月日:1992年2月26日
これまでの所属チーム:FKブドゥチノスト・ポドゴリツァ(09/10-12/13)→FKムラドスト・ポドゴリツァ(13/14)→FCカイザースラウテルン(2014.7-2015.1)→FCエルツゲビルゲ・アウエ(2015.1-2015.6)→1860ミュンヘン(15/16-2017.1)→カールスルーエSC(2017.1-2017.6)→シェリフ・ティラスポリ(2017.7-2018.1)→仁川ユナイテッドFC(2018-2022.6)
現チームでの立ち位置:ベンチ外
6月のインターナショナルウィークにも出場した現役モンテネグロ代表選手。韓国で大活躍していたところを獲得してきただけに早期のフィットにも期待がかかったが、昨季の時点で既にベンチ入りもままならなくなっており、今季はそれがいっそう顕著になっている。ベンチ入りの枠もリンコンが制している状況。ここから大迫勇也から立ち位置を奪うのは少し考えにくい。
となると、本人も代表活動を踏まえて移籍を選択する可能性がある。年内はレンタルで他のJクラブという選択肢もあるか。
#14 DF 三竿雄斗
現所属チーム:京都サンガFC(2023〜)
国籍:日本
生年月日:1991年4月16日
これまでの所属チーム:早稲田大学→湘南ベルマーレ(2014-2016)→鹿島アントラーズ(2017-2018)→大分トリニータ(2019-2022)
現チームでの立ち位置:ベンチ外
大分で絶対的な立ち位置を築いていたところからサンガに加入。曺貴裁監督の湘南時代の教え子でもあり、加入当初はレギュラー起用を前提にした補強だと見られていた。
しかしいざシーズンが始まるとリーグ戦とカップ戦の出場が2回ずつ。現在ではベンチ入りもしておらず、クラブとしてのリリースも特にない為、単に出ていないのか負傷離脱しているのかを把握できない状況となっている。後者であればクラブには残るだろうが、前者の場合は本人も何かしら考える事はあるだろう。ただ、天皇杯もベンチ外だった事を踏まえるとさすがに負傷離脱か…。
#15 DF 中野伸哉
現所属チーム:サガン鳥栖(2021.7〜)
国籍:日本
生年月日:2003年8月17日
これまでの所属チーム:サガン鳥栖U-18
現チームでの立ち位置:ベンチ
18歳で迎えた2021年にブレイクし、東京五輪代表の活動にも参加した鳥栖の若手ホープ。キックオフカンファレンスでは鳥栖代表として出席するなどクラブとしての期待は高いが、金明輝監督体制とは異なり川井健太監督体制では難しい時期が続いている。鳥栖で出場機会を失っている現状は、少なくとも2年前には想像し辛かった光景だろう。
本来そういう選手はレンタルでの移籍がベターではある。ただ鳥栖というクラブの傾向や中野への元々の期待値を踏まえれば、J1クラブがレンタルではなく完全移籍での獲得を目論む可能性は低くないように思う。条件面を含め、そこはクラブがどういうジャッジを下すか。
#16 GK 鈴木彩艶
現所属チーム:浦和レッズ(2021〜)
国籍:日本
生年月日:2002年8月21日
これまでの所属チーム:浦和レッズユース
日本代表通算成績:1試合0得点
現チームでの立ち位置:ベンチ
パリ五輪代表の守護神にして、浦和のみならず日本の将来を背負って立つ事が期待されているGKであり、レベルとしてはJ1クラブの正GKとして十分な実力を既に備えている。しかし浦和には37歳を迎えてなお研ぎ澄まされている西川周作が君臨しており、鈴木はカップ戦要員となっているのが現状。これまでは「百戦錬磨の西川と活動を共にする事で得るもの」を優先出来る状況にあったが、将来的な海外移籍も踏まえればそろそろ正GKとしての出場実績を積まなければならない段階に来ているように思う。G大阪の谷晃生のケースに近いが、スーパーな正GKと鈴木以外にも計算のできる控えGKがいる間にレンタルで外に出す事は手段としては有効だろう。
ただし、浦和はここから2つのカップ戦とACL、更にはクラブW杯とJ1を含めて5つのコンペティションを戦う事になる為、クラブとしてGKを完全併用制のような2頭体制の形を採る可能性は考えられる。その方針なら今夏も残留か。
#17 DF キム・ミンテ
現所属チーム:鹿島アントラーズ(2022〜)
国籍:韓国
生年月日:1993年11月26日
これまでの所属チーム:ベガルタ仙台(2015-2016)→北海道コンサドーレ札幌(2017-2021.8)→名古屋グランパス(2021.8-2021.12)
現チームでの立ち位置:ベンチ外
鹿島に入団した昨季はレギュラーとしても一定の出場機会を得ていたが、今季は鹿島で育った昌子源と植田直通が復帰する形で加入。現在はレギュラーが植田と関川郁万、ベンチに昌子という構図で固まっており、キム・ミンテは現在カップ戦でのみ先発するという状況になっている。
選手の退団や負傷離脱、或いは3バックへの変更でもない限り、特に植田と関川のパフォーマンスを見ると序列が変わる事は考えにくく、ボランチもこなせるとはいえ、ボランチはボランチで人材が多い。となると本人もそうだが、キム・ミンテを「狙い目」として捉えるクラブは少なからず存在しそう。
#18 クォン・ギョンウォン
現所属チーム:ガンバ大阪(2022〜)
国籍:韓国
生年月日:1992年1月31日
これまでの所属チーム:全北現代モータース(2013-2014)→アル・アハリ・ドバイ(2015.1-2016.1)→天津権健(2017-2019.7)→全北現代モータース(2019.7-2019.12)→尚州尚武FC(2020)→城南FC(2021)
韓国代表通算成績:18試合2得点
現チームでの立ち位置:ベンチ
★2022年カタールW杯出場
☆アジアカップ2019出場
#19 MF 原口元気
現所属チーム:VfBシュトゥットガルト(2023.1〜)
国籍:日本
生年月日:1991年5月9日
これまでの所属チーム:浦和レッズユース→浦和レッズ(2009-2014.5)→ヘルタ・ベルリン(14/15-2018.1)→フォルトゥナ・デュッセルドルフ(2018.1-2018.6)→ハノーファー96(18/19-20/21)→ウニオン・ベルリン(21/22-2023.1)
日本代表通算成績:74試合11得点
現チームでの立ち位置:ベンチ
★2018年ロシアW杯出場
☆アジアカップ2019出場
かつてのワンダーボーイも今や32歳。実力や実績を積み上げ、長年ドイツでプレーし続けて様々なクラブで消化され続けてきた。しかし2023年1月、出場機会を求めてシュトゥットガルトに移籍した当初は先発機会も多かったが、4月の監督交代以降は再びベンチメンバーとして名を連ねるようになっていた。
原口の契約自体は23/24シーズンまで残っており、長年のドイツでの実績からユーティリティープレーヤーとしての評価は確立しているので、シュトゥットガルトが原口を放出候補に加えるかどうかはわからないし、原口も第一希望は欧州、ブンデスのプレー継続のはず。しかし将来的な浦和への復帰願望は少なからず持ち合わせているだろうし、クラブW杯のような大舞台と過密日程を控える浦和が移籍金を支払ってでも復帰させようと動く可能性はあるように思う。いずれにせよ今夏、及び来夏の動向が注目な一人。
#20 DF 吉田麻也
現所属チーム:無所属
国籍:日本
生年月日:1988年8月24日
これまでの所属チーム:名古屋グランパスU-18→名古屋グランパス(2007-2009)→VVVフェンロ(2009.1-11/12)→サウサンプトン(12/13-2020.1)→UCサンプドリア(2020.1-21/22)→シャルケ04(22/23)
日本代表通算成績:126試合12得点
★2014年ブラジルW杯,2018年ロシアW杯,2022年カタールW杯出場
☆アジアカップ2011,2015,2019出場
★2008年北京五輪,2012年ロンドン五輪,2021年東京五輪出場
言わずと知れた前日本代表主将にして、日本サッカー史にその名を刻んだCB。昨季はシャルケでプレーし、キャプテンマークを巻く試合もあるなどレギュラーとして活躍。しかしシャルケが2部降格となった事で契約延長とはならず、シャルケ退団が発表されたので現在は無所属の立場となっている。その為、当然日本復帰を含めた彼の動向は大いに注目されるところ。
本人も第一希望は欧州だろうと推測され、実際に四大リーグのうちの3ヶ国で通年の実績を持つ点はポートフォリオとして大きく、W杯での印象もあるのでラストに加えているクラブが無い訳ではないだろうが、そこと年齢がどうマッチするかは気になるところ。また、本人は昨年の番組で「J復帰の選択肢を閉ざしている訳ではない」と語っており、そうなればユース時代を過ごした名古屋、地元の長崎、そして神戸辺りは手を挙げる理由はある。一説では前々から何度かオファーを出していたというサウジアラビアの線もあるが…。
ではでは(´∀`)