南半球!
どーもこんばんは
さてさて、いよいよ7月20日から【FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023】が開幕します!
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当初は日本も招致を目指していた今回の女子W杯ですが、2023年はオーストラリアとニュージーランドの共同開催となりました。
今大会で9回目となる女子W杯ですが、このオーストラリア/ニュージーランド大会は色々と初めて尽くしでして、まず9回目にして共同開催及び南半球での開催は今回が初めて。また、両国ともオセアニア地域の国ではありますがオーストラリアはサッカーではAFC(アジア)に所属しているので、連盟またぎでの開催は男子のFIFAワールドカップを含めても初めてになります。
…という訳で、今回は女子W杯を開催する2ヶ国9都市10会場のスタジアムを紹介していきます!試合観戦に際した豆知識として楽しんでもらえれば幸いです。
《オーストラリア・5都市6会場》
ブリスベン(ラング・パーク)
パース(パース・レクタンギュラー・スタジアム)
シドニー(スタジアム・オーストラリア / シドニー・フットボールスタジアム)
アデレード(ハインド・マーシュ・スタジアム)
《ニュージーランド・4都市4会場》
オークランド(イーデン・パーク)
ハミルトン(ワイカト・スタジアム)
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【オーストラリア会場】
ラング・パーク
その他名称:ブリスベン・スタジアム,サンコープ・スタジアム
都市:ブリスベン
開場:1914年
改修:2003年
収容人数:52500人
主な使用チーム:ブリスベン・ロアー(サッカー),ブリスベン・ブロンコス,クイーンズランド・レッズ(ラグビー)など
★アジアカップ2015開催会場
ブリスベンの人口増加が大幅に増加した事で行われた再開発の中で1914年に完成。2003年のラグビーW杯開催に向けて大規模改修が行われている。開場から100年を超えており、第二次世界大戦による影響や2011年の大洪水の被害を受けるなど様々な歴史を経て、オーストラリアの中でも屈指の歴史を誇るスタジアム。スタジアム名は同国の政治家、ジョン・ダルモア・ラングに由来してある。今大会では開催国オーストラリアの第2戦から3位決定戦まで、全8試合の開催が予定されている。
2000年のシドニー五輪や2003年のラグビーW杯を契機にオーストラリアでも大型スタジアムが数多く誕生したが、それ以前はこのスタジアムが数少ない大型会場として重宝されていた。男子の日本代表が2012年のブラジルW杯最終予選のオーストラリア戦や2015年アジアカップイラク戦の会場としてこのピッチでプレーしているようにサッカー的にも重要な場所だが、どちらかと言えばオーストラリア・ラグビーの聖地としての意味合いの方が強く、大きな功績を残したラグビー選手の銅像が建てられている他、同国ラグビーのメディア関係者を讃える殿堂も設置されている。コンサート会場としても重宝されており、2023年には既にレッド・ホット・チリ・ペッパーズとエド・シーランの公演が行われた。
なお、ブリスベンでは2032年に夏季オリンピック・パラリンピックの開催が決定している。メイン会場は改修を行うブリスベン・クリケット・グラウンドになる予定だが、このスタジアムも開催会場の一つに名を連ねている。
パース・レクタンギュラー・スタジアム
その他名称:パース・オーバル,nibスタジアム
都市:パース
開場:1904年
改修:2023年
収容人数:22225人
主な使用チーム:パース・グローリー
1904年に開場したスタジアム。比較的小ぶりなサイズではあったが、長年オーストラリアのサッカーとラグビーを支えてきたベニューの一つである。今大会の試合会場の中ではコンパクトな造りであり、オーストラリア開催分では唯一グループステージのみの割り当てとなった。
「オーバル」という名の通り、かつては楕円形のグラウンドを採用しており、特にサッカー開催時はグラウンド内に仮設スタンドを設けていた時期が続いていたが、2004年の改修により球技場としてしっくりくるスタジアムの形状に変化している。女子W杯開催に向けて行われ、2023年に完了した改修工事ではよりモダンな姿となった。クリケット会場として使用されていた期間も長い。
EA Sportsが発売するゲーム「FIFA21」のプロモーションとしてオーストラリアのバンド、テーム・インパラがこのスタジアムで演奏した映像が使用された…が、FIFA21に同スタジアムは収録されていない。
スタジアム・オーストラリア
★決勝戦会場
その他名称:アコー・スタジアム,ホームブッシュ・スタジアム,オリンピック・スタジアム
都市:シドニー
開場:1999年
改修:2003年
収容人数:83500人
主な使用チーム:オーストラリア代表など
★2000年シドニー五輪メイン会場(開会式・閉会式会場)
「スタジアム・オーストラリア」の名は伊達ではなく、オーストラリアに於ける最大のスタジアム。2000年シドニー五輪に向けて建設されたスタジアムで、陸上競技場だった当時は10万人の収容が可能だった。シドニー五輪ではメインスタジアムとして開会式・閉会式も行われている。2003年のラグビーW杯開催に向けて観客席を縮小し(とは言っても8万人入る)、かつ陸上トラックを廃して球技専用スタジアムとなった。隣接するシドニースーパードームは、共にシドニー五輪会場として大林組が工事を受注している。
前述のシドニー五輪はもちろん、2003年のラグビーW杯や2015年のアジアカップなどオーストラリアで行われる国際大会の決勝戦は必ずこのスタジアムで行われており、それは今回も同様。W杯予選ではブリスベンやメルボルンなどを使用する事も多いので開催頻度が多い訳ではないが、最終戦やプレーオフのような重要な試合ではこのスタジアムが使用されている。2005年のプレーオフや2015年のアジアカップ決勝ではホームの風に乗って結果を手にした。
男子日本代表にとっては2015年アジアカップ準々決勝でUAEにPK戦で負けた場所であり、カタールW杯予選で三笘薫の2ゴールで勝利しW杯出場を決めた場所でもあるので良い思い出と悪い思い出が共存する場所である。なでしこジャパンは準決勝までの全試合をニュージーランドで戦う予定になっているので、オーストラリア会場で試合をする可能性があるスタジアムとしてはここが唯一となる。
都市:シドニー
開場:2022年
収容人数:42500人
主な使用チーム:シドニーFC(サッカー),シドニー・ルースターズ,サウス・シドニー・ラビトーズ,ワラターズ(ラグビー)など
元々同地にあったスタジアムを2018年に一旦閉場して取り壊し、建て直して2022年より開場した。新たなスタジアムの座席はAリーグのシドニーFC、スーパーラグビーのワラターズのチームカラーである水色を基調としたデザインに塗り替えられている。今大会では最も最新のスタジアム。既にブルーノ・マーズ、エルトン・ジョンといった世界最高峰のアーティストがコンサートを行なっている。
旧スタジアムではシドニー五輪や2003年ラグビーW杯などオーストラリアの国際大会で重要な役割を果たしており、特にシドニー五輪の女子サッカーの決勝戦が開催されており、絶対王者アメリカをノルウェーが延長戦の末に3-2で勝利して金メダルを獲得した。スタジアムはシドニー・クリケット・グラウンドに隣接しているが、此方でも様々な国際大会が行われている。国際大会は「シドニー・フットボール・スタジアム」として運用されるが、ネーミングライツは「アリアンツ・スタジアム」となっている為、全く同じネーミングライツを持つユベントスのアリアンツ・スタジアムと混同しがち。
余談だが、オーストラリア屈指の観光名所であるシドニーオペラハウスには車で10分ほどの場所にある。
ハインド・マーシュ・スタジアム
その他名称:クーパース・スタジアム
都市:アデレード
開場:1960年
改修:2000年
収容人数:22000人
主な使用チーム:アデレード・ユナイテッドなど
★2000年シドニー五輪サッカー開催会場
★AFCチャンピオンズリーグ2008決勝会場
今大会では最も収容人数が少ないスタジアム。ただ、大会前に2万人に満たなかったキャパシティーを増築して22000人に増やしている。元々は1960年に建てられたスタジアムだが、シドニー五輪のサッカー会場に選ばれたことを受けて大規模改修が行われた。
何かと日本サッカーとの縁が深いスタジアムでもある。なでしこジャパンが出場した2006年の女子アジアカップはオーストラリア大会ではあったが実質的にはアデレードの1都市開催であり、3位決定戦までの全5試合をこのスタジアムで戦った。男子では2000年のシドニー五輪で、日本にとって34年のぶりの決勝トーナメントとなった準々決勝アメリカ代表がこの地で行われ、2-2で迎えたPK戦の末にアデレードの地で五輪を去った。クラブレベルでも2008年のACLでは決勝にアデレード・Uが勝ち進んだ事で第2戦がこのスタジアムでの試合になったが、その対戦相手は他でもないガンバ大阪だった。ガンバは第1戦の大量リードを更に広げて敵地で快勝。この地、この場所、このスタジアムの空に向かってガンバはACLトロフィーを掲げた。
メルボルン・レクタンギュラー・スタジアム
その他名称:AAMIパーク
都市:メルボルン
開場:2010年
収容人数:30050人
主な使用チーム:メルボルン・シティ,メルボルン・ビクトリー(サッカー),メルボルン・ストーム,メルボルン・レベルズ(ラグビー)など
★アジアカップ2015開催会場(開幕戦会場)
2010年にオリンピック・パーク・スタジアムに代わる新スタジアムとして完成。こけら落としはラグビーで、オーストラリア代表と世界最強・オールブラックスでお馴染みニュージーランドとの試合だった。アジアカップ2015ではオーストラリアvsクウェートの開幕戦の会場にも選ばれ、同大会では日本代表のヨルダン戦も行われている。
スタジアムの外観はどことなくシドニー・オペラハウスを想起させるデザインになっており、夜には内蔵しているLEDが幻想的なフォルムを生み出す造りとなっている。今大会のオーストラリア会場は大型コンサートが開催される会場が多いが、メルボルンにはより収容人数の大きいドックランズ・スタジアムがある事からコンサート開催はあまりない。サッカーではメルボルン・シティと本田圭佑が所属していた事で知られるメルボルン・ビクトリーがホームスタジアムとして使用しており、特にメルボルン・Vは度々ACLに出場するので、訪れた事のあるJリーグファンは多いだろう。
スタジアム近辺には様々なスポーツ施設が存在しており、1956年メルボルン五輪のメインスタジアムとなったメルボルン・クリケット・グラウンド、テニス4大トーナメントの一角を担う全豪オープンの会場として知られるメルボルン・パークに隣接する形になっているので、事実上の大型スポーツコンプレックスのような形にもなっている。
【ニュージーランド会場】
イーデン・パーク
その他名称:ニュージーランド・ナショナル・スタジアム
都市:オークランド
開場:1990年
改修:2008年
収容人数:50000人
主な使用チーム:ブルース(ラグビー)など
ニュージーランド最大のスタジアム。その歴史も古くギリギリ19世紀からこのスタジアムの歴史は始まっており、過去には大英帝国競技大会を始め、クリケット・ワールドカップとラグビー・ワールドカップを2度ずつ開催。2011年のラグビーW杯では決勝トーナメントの殆どの試合がこのスタジアムで行われ、オールブラックスことニュージーランドが見事自国でのW杯を制した。
ニュージーランドはやはりスポーツと言えばラグビーが前面に出てくるので、このスタジアムの歴史を語る上ではラグビーが主になってくる。特にこのスタジアムは世界最強といわれラグビー界で唯一無二の存在感を持つニュージーランド代表オールブラックスの聖地としても知られており、現地に応援に行く人でラグビーのファンでもある人は感慨深さやまた別の楽しみがありそう。そんな中でサッカーはウェリントンと併用する形だが多くの試合を開催するようになっており、何より今大会ではニュージーランドvsノルウェーの開幕戦の舞台。ニュージーランドでの最終戦となる準決勝もここで行われるので、ニュージーランド側のメインスタジアムと言える。
ワイカト・スタジアム
★日本戦会場(vsザンビア)
その他名称:FMGスタジアムワイカト
都市:ハミルトン
開場:2002年
収容人数:25800人
主な使用チーム:ワイカトFC(サッカー),チーフス(ラグビー)など
★U-20ワールドカップ2015開催会場
なでしこジャパンが初戦のザンビア戦を戦うスタジアム。なでしこジャパンの2023年W杯はこの場所から始まる。
1925年に開場したスタジアムを建て直し、2002年に新スタジアムとしてリニューアルオープンした。2011年のラグビーW杯や2015年のU-20W杯を開催。ラグビーW杯では日本は開催国にして優勝候補本命のニュージーランドとこの地で戦い、83-7の大敗を喫した苦い思い出がある。
スタジアムがあるハミルトン地区は先住民族であるマオリ族出身の市民が多く生活している事から、スタジアムの装飾にはその要素が取り入れられている。
ウェリントン・リージョナル・スタジアム
★日本戦会場(vsスペイン)
その他名称:スカイ・スタジアム
都市:ウェリントン
開場:2000年
収容人数:34500人
主な使用チーム:ウェリントン・フェニックス(サッカー),ハリケーンズ(ラグビー),ウェリントン・ファイヤーバード(クリケット)など
★U-20ワールドカップ2015開催会場
ウォーターフロントに建設されたニュージーランドを代表するスタジアムの一つ。なでしこジャパンは第3戦のスペイン戦がこのスタジアムでの試合になる予定。
過去にはラグビーW杯やクリケットW杯の会場としても選ばれており、今大会でもイーデン・パークと共に決勝トーナメントの試合も割り当てられている。ニュージーランドの男子代表はオークランドのイーデン・パークよりもこちらの会場の方に重きを置いており、実際に大陸間プレーオフはイーデン・パークではなく3大会連続でこちらのスタジアムが使用された。外観は金属の円で囲まれた独特の形状になっている他、交通の利便席に優れており、駅からは歩道で直結している。
オタゴ・スタジアム
★日本戦会場(vsコスタリカ)
その他名称:フォーサイス・バー・スタジアム
都市:ダニーデン
開場:2011年
収容人数:30748人
★U-20ワールドカップ2015開催会場
日本の第2戦、コスタリカ戦が行われる会場であり、ニュージーランドの4会場のうち唯一サウスアイランドの開催会場となっている。日本のキャンプ地もサウスアイランドのクライストチャーチなので、キャンプ地からは最も近い場所となるか。
2011年のラグビーW杯や2015年のU-20W杯の会場になったスタジアムはオタゴ大学の一部キャンパスと隣接する形で建設されている。スタジアムに格子状に架かる屋根が特徴的で、その姿が温室に見えることから「グラスハウス」と呼ばれる事も多い。芝生はハイブリッド芝でお馴染みのグラスマスターが使用されている。
ガンバのACL、もう15年前か…。
ではでは(´∀`)