サンガスタジアムのは行ったなあ
どーもこんばんは
さてさて、今年はスタジアムイヤーとでも言えよう年でしょうか。
長年に渡ってサッカースタジアムの建設を目指してきたサンフレッチェ広島が、遂に最新鋭のサッカースタジアム『エディオンピースウィング広島』を完成させ、いよいよ2月10日のこけら落としマッチよりホームスタジアムとしての稼働を開始します。その対戦相手はガンバ大阪。エディオンスタジアム広島のラストゲームもガンバだっただけに、ガンバに終わり、ガンバに始まる的な光栄さをガンバファンとしては勝手に感じたりするのですが、いずれにしても、この国に極上のサッカースタジアムが生まれた事は非常に喜ばしく。
また……凄いんですよ、2024年。
今年はツエーゲン金沢が新たな本拠地とする金沢ゴーゴーカレースタジアムが2月中に、V・ファーレン長崎が本拠地とするPEACE STADIUM Connected by SoftBankが10月にオープン。金沢はカターレ富山とのこけら落とし試合が広島の1週間後にあたる2月18日に行われ、長崎も10月に盛大なオープニングが予定されているなど、今年はスタジアムの話題が1年間を通して多く見られる年になってきそうです。
という訳で、今回は日本国内の様々なスタジアムに於ける「こけら落とし試合」を振り返ってみました。今は当たり前のように使用されているスタジアムが出来たてほやほやだった時期の頃、それぞれの思い出もある事でしょう。それを思い出しながらお楽しみくださいませ。
あくまで一部試合ですのでそこは悪しからず…。
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PEPSI CUP 1993
1993年5月4日@茨城県立カシマサッカースタジアム
1993年のJリーグ開幕直前のプレシーズンマッチ。フルミネンセとのペプシカップは2試合制で行われ、1試合目は国立競技場でドロー、2試合目がこけら落とし試合となり、ファーストゴールはジーコが決めてフルミネンセに勝利している。
ちなみに、現在鹿島の社長を務める小泉文明氏はサッカー及び鹿島アントラーズにハマったきっかけとして、この試合で初めてサッカーを現地観戦した経験を挙げている。
1998年3月1日@横浜国際総合競技場
韓国得点者:李相潤(21分)
このスタジアムのこけら落としと言えば、1998年の開幕戦として開催された横浜マリノスと横浜フリューゲルスの開幕戦(2-1でフリューゲルスが勝利)の印象が強いが、正確にはその前にダイナスティカップ(現:E-1選手権)が行われており、その日本代表戦がこけら落とし試合となった。
当時マリノスに所属していた井原正巳と城彰二、フリューゲルに所属していた楢崎正剛の3人は上記の2試合にいずれも出場。当初は上記の横浜2クラブが三ツ沢球技場同様に共同使用する予定だったが、同年のフリューゲルス消滅によりマリノスの本拠地として一本化された。
宮城スタジアム(現:キューアンドエースタジアムみやぎ)
キリンカップサッカー2000
日本代表1-1スロバキア代表
2000年6月11日13:32@宮城スタジアム
日本得点者:中村俊輔(9分)
スロバキア得点者:ペテル・ズリク(7分)
日韓W杯に向けて建設されたスタジアムの多くが2001年に開場したが、宮城スタジアムは比較的早い段階で完成した事から一足早い2000年の時点でこけら落としを行なっている。この試合で中村俊輔が決めた直接FKは、過去多くのFKを決めてきた中村の中でも印象に残るゴールとして、今なお映像で振り返られる事が多い。
ベガルタ仙台は同会場の使用を集客が見込める一部試合のみに限定している事もあってJ2所属だった2000〜2001年には主催試合を行なっておらず、2002年4月の浦和戦が宮城スタジアム初試合となった。Jリーグ関係の試合としては2000年8月にオールスターゲームが開催されている。
2001Jリーグディビジョン1 1stステージ開幕戦
FC東京2EX1東京ヴェルディ1969
2001年3月10日17:04@東京スタジアム
東京V得点者:三浦淳宏(25分)
ヴェルディの東京移転により、この試合はこけら落としにして史上初の東京ダービーとして開催されており、同スタジアムの完成に伴い2クラブが共同でホームスタジアムとする形になった。得点者となった呂比須と三浦は両者とも2001年の新加入選手であり、新天地でのデビュー戦と移籍後初ゴールをこけら落としで記録している。
日韓W杯に伴う新スタジアムの開場ラッシュとなった2001年にオープンされたが、同会場は国際試合規模の規格を有しながら日韓W杯では使用されておらず、国立や埼スタ、横浜国際の存在もあって初の日本代表戦は2010年まで待つ事となった。
静岡スタジアムエコパ
2001Jリーグディビジョン1 1stステージ第9節
2001年5月9日15:03@静岡スタジアムエコパ
清水得点者:平松康平(104分)
サッカー王国静岡らしく、そのオープニングマッチは清水と磐田の静岡ダービーとして開催される形になった。当時の磐田は「N-BOX」を擁したJリーグ史上最強とも称される時代にいたが、その最重要人物だった名波浩が前節で負傷した事で短き夢のようなN-BOXはこの試合から解体されており、試合も清水が磐田にシーズン初黒星を付けることとなった。
現在は静岡県西部の袋井市に隣接している磐田を本拠地とするジュビロは一部試合でエコパを使用しているのに対し、県中部で距離を擁するエスパルスは事実上の撤退状態となっており、こけら落としはエスパルスのホームゲームとして開催されたが、現在の静岡ダービーは磐田ホームはエコパ 、清水ホームは日本平での開催が定着している。
2001Jリーグディビジョン2第12節
2001年5月19日16:03@新潟スタジアム
京都得点者:上野優作(24分,48分),熱田眞(65分),大嶽直人(119分)
新潟スタジアムは日韓W杯のプレ大会にあたる2001年コンフェデ杯の会場にもなっていた為に5月末から7月頃までは使用できない状況となっていたが、コンフェデ杯開幕前にどうにか1試合組み込む形でこけら落としを新潟市のW杯招致活動の過程の中で生まれたクラブでもあるアルビレックスが担っている。
スタジアム完成後の新潟は異常なまでの動員数を誇っており、2023年7月の清水vs千葉戦に抜かれるまで、20年もの間J2の歴代入場者数ランキングのトップ10は2001〜2003年の新潟が独占していた。敗れはしたが、4万人を集めたこけら落としが衝撃的な試合展開になった事も後に良い影響は与えたのかもしれない。
大分スポーツ公園総合競技場(現:レゾナックドーム大分)
2001Jリーグディビジョン2第14節
2001年5月26日15:59@大分スポーツ公園総合競技場
大分得点者:高松大樹(2分),梅田高志(81分),佐藤一樹(89分)
京都得点者:黒部光昭(66分)
W杯が日韓共催となり、1会場ごとの割り当て試合の削減を疑問視した事で建設計画が難航した自治体が多い中、大分県は2008年の国体開催も踏まえた形で建設計画を早くにまとめた事で開催都市の権利を勝ち取った。待望のこけら落としのゲームでは首位かつ4連勝中の京都を迎えて行われたが、終盤に2ゴールを挙げてこけら落としを勝利で飾っている。なお、同年7月には初の日本代表戦としてユーゴスラビア代表との試合が行われたが、この試合は引退を表明していたドラガン・ストイコビッチの代表ラストゲームとなった。
余談だが、2001年にオープンした日韓W杯開催スタジアムのうち、J2クラブが本拠地とした2会場はいずれも対戦相手が京都となっている(準本拠地扱いの仙台を除く)。
札幌ドーム
キリンカップサッカー2001
日本代表2-0パラグアイ代表
2001年7月1日15:03@札幌ドーム
日本得点者:柳沢敦(16分,50分)
札幌にドーム球場を建設する構想と日韓W杯の開催都市として立候補する構想は別個のものとして当初から存在したが、その2つをミックスする形で史上初のサッカー・野球兼用球場という世界でも類を見ない施設が完成。日韓W杯で使用するスタジアムを巡る形で行われた2001年の代表戦の一環として7月にパラグアイとの試合が行われ、その3週間後にはコンサドーレも横浜FMとの試合で初試合を行なった。
ただし、日本vsパラグアイの試合はあくまでサッカーとしての初試合であり、正式なこけら落としは6月26日の読売ジャイアンツvs中日ドラゴンズのプロ野球の試合で、1回表に中日の福留孝介が「札幌ドームの第1号ホームランを初回の先頭打者が初級で打った」という事でも話題になった。なお、当時はまだ日本ハムファイターズは東京を本拠地としており、札幌移転計画が公になるのは翌年の2002年である。
2001年サテライトリーグBグループ第15日
名古屋得点者:原竜太(51分)
磐田得点者:清水範久(86分)
日韓W杯に向けて建設されながらも愛知県が開催都市選考に敗れた事で、地域住民からは開催の意義が問われる事もあったが、一方で4万人規模の球技専用スタジアムが殆どなかっただけに、日韓W杯開催会場では無いかも関わらず2001年のオールスター開催会場に選ばれるなど業界からの期待は高かった。
意外にもこけら落としはサテライトリーグで行われ、同試合ではサテライトとしては異例の1万人を越す観衆が詰めかけている。その後は8月にオールスター、10月にストイコビッチの引退試合が開催され、グランパスがJリーグ公式戦として最初に使用したのは同年9月、こけら落としの時と同様に磐田との試合から使用を開始した。ただし、グランパスは2011年まで豊田市をホームタウン登録していなかった事から同年までは瑞穂陸上競技場での試合数の方が多く、2012年より豊スタ開催数の方が上回る形になった。
2001Jリーグディビジョン1 2ndステージ第8節
2001年10月13日15:06@埼玉スタジアム2002
浦和レッズのホームスタジアム地かつ日本代表の最終予選の舞台として、今や日本サッカー界の本拠地のような印象の強い埼玉スタジアム。現在は浦和自身や、より収容人数の大きい日産スタジアムでの開催試合が記録を抜いているが、この試合で記録した60553人の来場者数は当時のJリーグ記録となっている。なお、意外にもこの試合は「残留争い直接対決」としての側面を持っており、浦和は5連敗を喫するなど結果は華々しいものではなかった。
11月に日本代表とイタリア代表の試合が行われたが、建設当初の埼スタは芝の根付きが悪く、イタリアのトラパットーニ監督がブチギレたという話は有名。芝の養生を兼ねて2002〜2003年の試合開催はセーブされたが、芝の状態が安定して以降は日本サッカーの新たな聖地として、様々な記憶を生み出している。
2001Jリーグディビジョン1 2ndステージ第15節
2001年11月24日14:03@神戸ウイングスタジアム
神戸得点者:三浦知良(30分)
1970年に開場した神戸市立中央球技場を一度取り壊し、そこに新たに大型の球技場を作る形で工事が進められた。日韓W杯用に建設された日本側のスタジアムでは最後に完成したスタジアムとなった事から、こけら落とし試合が2001年のリーグ最終節となっており、多くのスタジアムが2001年までに開催した日本代表戦開催も2002年となっている。当時の神戸はまだ楽天が参入する前だった為、現在のクリムゾンレッドではなく白黒をクラブカラーとしていた。
現在の収容人数は30132人となっているが、開場当時はW杯用に両方のゴール裏に仮設スタンドが設けられており、2003年に仮設スタンドを撤去して屋根を架設する工事を行うまでは42000人収容のスタジアムだった。神戸が正式にホームスタジアムとしたのは2003年からで、2002年は1試合も開催していない。
余談だが、日韓W杯用に建設され、J1クラブの本拠地として2001年にオープンしたスタジアムは4つあるが、静岡ダービーでこけら落としを行ったエコパ以外の3会場のJリーグ初戦の対戦相手はいずれも横浜F・マリノスだった。
2005Jリーグディビジョン1第27節
2005年10月16日15:05@フクダ電子アリーナ
元々は市原市の市原臨海競技場をホームスタジアムとしていたが、2003年にホームタウンを市原市から千葉市に広域化し、2005年途中から千葉市に新たに開場したフクダ電子アリーナに移転。シーズンが終盤戦に入り、オシム監督率いる千葉が優勝の可能性を残している中でこけら落としとなるマリノスとの試合が行われた。当時の新スタジアムと言えば国体開催も踏まえた大型陸上競技場だった中、コンパクトなサイズの球技専用スタジアムは画期的なケースであり、近年のスタジアム建設に於ける先駆け的な存在とも言える。
2004年までは「ジェフユナイテッド市原」と名乗っていたが、2005年からは「ジェフユナイテッド市原・千葉」「ジェフユナイテッド千葉」と呼称されており、略称も「市原」から「千葉」に変更されている。2009年には練習場も市原市からフクダ電子アリーナに隣接するユナイテッドパークに移設された。
市立吹田サッカースタジアム(現:パナソニックスタジアム吹田)
Panasonic Cup 2016
2016年2月14日14:30@市立吹田サッカースタジアム
G大阪得点者:オウンゴール(26分),今野泰幸(36分),丹羽大輝(66分)
名古屋得点者:矢田旭(47分)
日本代表戦が開催出来るレベルのスタジアムは久しく開場されていなかった中、長年新スタジアム計画を模索していたガンバが2015年に遂に現代型のスタジアムを完成させ、2016年シーズンの開幕前にプレシーズンマッチとしてこけら落としが行われた。試合前には山口智氏と中山悟志氏の引退セレモニーを兼ねたOB戦も開催され、2015年限りでガンバを退団したレジェンド、明神智和も名古屋の選手としてこけら落とし試合の出場を果たしている。ただし、スタジアムでのファーストゴールは名古屋の竹内彬によるオウンゴールというなんとも言えない形になった。
サッカースタジアムの建設は各クラブで求められながらもなかなか実現出来ない時期が続いていたが、2015年に完成したガンバの吹田スタジアムとAC長野パルセイロの長野Uスタジアムの2つは画期的な事例として受け止められ、特にガンバが吹田スタジアム建設の際に実施した「民間企業・個人からの寄付」「民間で建設して自治体に寄贈し、指定管理者として運営する」といったスキームは、これ以降に推進されたスタジアム建設計画にも大きな影響を与えた。また、設計の上でも「今後のサッカースタジアム建設のモデルになるように」という意識があったと語られている。
新国立競技場
第99回天皇杯JFA全日本サッカー選手権決勝
2020年1月1日14:35@国立競技場
2014年に閉場し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて建て直された新国立競技場。設計デザインが二転三転した事もあって当初の計画よりも諸々が遅れる形となったが2019年11月に完成し、同年12月にオープニングイベントを実施。新国立で初めてのスポーツイベントとして開催されたのかわ2019年の天皇杯決勝だった。この試合ではイニエスタ、ポドルスキ、ダビド・ビジャといったスーパースターを擁した神戸が2-0で最多タイトルを獲得している鹿島を下して優勝を飾っており、クラブ創設25年目にして初のタイトルを獲得している。
しかし肝心の東京オリンピック・パラリンピックは、この後に勃発した新型コロナウィルスの影響で延期、かつ無観客での開催となり、2020年に予定されていたイベントの多くも白紙となった。
京都府立京都スタジアム(サンガスタジアム by KYOCERA)
2020年2月9日14:00@サンガスタジアム by KYOCERA
京都得点者:庄司悦大(26分),ピーター・ウタカ(90+5分)
C大阪得点者:坂元達裕(12分),奥埜博亮(64分),都倉賢(90+2分)
2002年W杯の招致活動や2008年大阪オリンピック構想の競技会場を目指して建設を計画しながら何度も頓挫し、足掛け27年目にしてようやく亀岡市に建設されたサンガスタジアム。そのこけら落としの試合は、同じプーマをサプライヤーとするセレッソ大阪とのプレシーズンマッチで行われた。J2生活が続いていたサンガと前年もJ1上位だったセレッソとの試合だったが試合は接戦となり、2-3の撃ち合いを演じている。
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念願のサンガの新スタジアムは大きな反響を呼び、亀岡にルーツを持つ明智光秀の大河ドラマが放映されていた事から大河ドラマ展がスタジアム内に設置された事でも話題を集めていたが、このこけら落とし試合を最後にコロナ禍が発生し、3月に予定されてきたU-23日本代表を含めた多くの試合が中止される事態に。サンガスタジアムで初の公式戦は6月末まで待つ事になり、サンガとしては素晴らしいスタジアムを築いただけに、タイミングの悪さに泣かされる結果にもなってしまった。
長崎で風呂浸かりながら試合観てえ…。
ではでは(´∀`)