どーもこんばんは
音楽性の違いを理由に解散するバンドが多い中で、QUEENとGLAYはむしろ音楽性の違いを武器に強くなったバンドだったと思ってる。…
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年2月10日
さてさて、毎年恒例、J1全20チームの戦力診断やります。
今年も例年通り、各ポジション+総合評価を五つ星で査定してみます。1回につき4チームずつを5回に分けて更新。順番はシンプルに最も北の札幌から順に南下していく形でお届けします。去年までは3チームを6回編成だったんですけど、今年は2チーム増えましたのでね。
あくまで私個人の見解ですので、おそらく「いやそうじゃねーだろ」的に思う部分も多々あるかと思いますが、そこは「そういう見方もあるのね」くらいのご感覚でお楽しみ頂ければと。最後までお付き合いください!
Part1→札幌、鹿島、浦和、柏
【スタメン表の記号】
★=移籍加入選手
▲=レンタルからの復帰選手
■=ルーキー
※情報は2月12日時点での情報で記述しています。
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監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ(7年目)
ホームスタジアム:札幌ドーム(北海道札幌市)
胸スポンサー:石屋製菓(製菓メーカー)
ユニフォームサプライヤー:ミズノ
【昨季の成績】
J1リーグ:12位(勝点40:10勝10分14敗/得点56 失点61 得失点差-5)
ルヴァン杯:ベスト8
天皇杯:4回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
DF 家泉怜依←いわき
DF 髙尾瑠←G大阪
MF 近藤友喜←横浜FC
MF 長谷川竜也←東京V
退団
MF 小野伸二→引退
MF ルーカス・フェルナンデス→C大阪
FW 小柏剛→FC東京
【予想システム】
→3-4-2-1
今季も「ミシャ式」でお馴染み3バックシステムを用いるだろう。ベースは3-4-2-1だが、駒井や小林を最前線に置くゼロトップ気味な3-1-4-2もオプションとして採用する事もある。複数ポジション出来る選手は多いので、そこをどう組み合わせていくか。
GK★★☆☆☆
昨季途中に加入した高木駿は実力的にもチームスタイル的にも大きな補強だった。昨季終盤は怪我に苦しんだが菅野孝憲も未だ健在。昨季途中加入の高木を含めればGKは菅野を除いて再編する形になったが、中野小次郎にもそろそろブレイクを期待したいところ。
DF★★☆☆☆
チームスタイルの根幹さえも担っていただけに田中駿汰の退団は余りにも大きなダメージと言わざるを得ない。だが同じ右CBで迅速に髙尾の獲得を成功させたのは素晴らしい動きだった。昨季は中村桐耶も台頭し、家泉もスタイルも含めて期待できる人材。現状としての不安点はあるが、伸びしろもある。
MF★★★☆☆
近藤は昨季の横浜FCでのプレーぶりを見る限り、札幌の右WBというポジションの親和性は高そうで十分に期待できる。だが右WBは金子拓郎とルーカスが相次いで抜けているという実情を踏まえると、そこはまだ時間が必要な部分でもありそう。中盤は駒井善成や荒野拓馬などポリバレントな選手がしっかりとチームに残っているので中盤の構成力は安定している。
FW★★★☆☆
小柏がFC東京に引き抜かれる形になり、レンタルではあるが鈴木が4年ぶりに復帰。鈴木は不完全燃焼だったガンバ時代はワントップに求められるタスクが大きくなっていた為、如何に鈴木がストライカー然とした仕事に注力出来るかが重要となる。昨季は浅野雄也が札幌で復活したように、長谷川にも浅野のような軌跡を期待したい。
総合★★★☆☆
流出の目立つオフになった事は否めません。レギュラーが3人が引き抜かれた事実は小さくないインパクトとダメージがあった訳で、戦力値としては前年比でマイナスになってしまった部分はあります。一方、田中のところに髙尾、ルーカスのところに近藤、小柏のところに鈴木を持ってきたのはリカバリーとしては迅速でした。チームとしてやる事は極端なほど定まっている訳で、後はどうアジャストしていけるかが全てでしょう。人と組織も、人と人も。
監督:ランコ・ポポヴィッチ(新任)
ホームスタジアム:茨城県立カシマサッカースタジアム(茨城県鹿嶋市)
胸スポンサー:LIXIL(建設業)
ユニフォームサプライヤー:ナイキ
【昨季の成績】
J1リーグ:5位(勝点52:14勝10分10敗/得点43 失点34 得失点差+9)
ルヴァン杯:ベスト8
天皇杯:3回戦敗退
【主な移籍情報】
入団
GK 山田大樹←岡山(復帰)
GK 梶川裕嗣←磐田
DF 濃野公人←関西学院大
MF ギリェルメ・パレジ←CAタジェレス(レンタル)
FW チャヴリッチ←S・ブラチスラヴァ(レンタル)
退団
DF 昌子源→町田
DF 広瀬陸斗→神戸
MF ディエゴ・ピトゥカ→サントス
MF アルトゥール・カイキ→S・レシフェ
MF 荒木遼太郎→FC東京(レンタル)
【予想システム】
→4-2-3-1
PSM水戸戦では4-2-3-1を採用。知念のボランチ起用など新たな模索も見受けられた。もっとも、PSMは絶対的エースである鈴木は欠場していた為、鈴木が復帰してもワントップで行くのか、鈴木復帰に合わせて2トップに戻すのかは気になるところ。
GK★★★☆☆
昨季は岩政大樹前監督が抜擢した早川友基が大ブレイク。見事なパフォーマンスを見せ、今季は背番号1もクォン・スンテから受け継いだ。クォン・スンテのみならず沖悠哉(→清水)も抜けた事で控えGKは入れ替わる形になったが、復帰した山田は昨季の早川のような台頭を目指したいところ。
DF★★★★☆
昨季は昌子源と植田直通を復帰させる形となったが、その中で関川郁万が、言い方は悪いが昌子を追い出すほどの働きを見せた事は鹿島にとって大きな出来事で、植田との2CBは盤石とも言えるコンビになった。しかし昌子と広瀬の退団で層には不安が残る。PSMでは先発に抜擢された濃野公人や津久井佳祐がどこまで食い込めるかは重要。
MF★★★★★
佐野海舟が大ブレイクし、樋口雄太や柴崎岳も控えるボランチの層は厚い。佐野は海外移籍の可能性も付き纏うが、知念慶のコンバートがハマれば面白そう。攻撃的MFに関しては良いタレントが揃うが、どこか決め手に欠ける印象も受ける。藤井智也にしても松村優太にしてももう一段階化けて欲しいところ。
FW★★★★☆
上田綺世退団後は特に「鈴木優磨への依存」が深刻な問題と化しており、得点からチャンスメイク、プレッシングまで鈴木のタスクは肥大化していた。その点でチャヴリッチの獲得は垣田裕暉と合わせて、鈴木を1.5列目的な働きに注力させる狙いがあると思われる。いずれにせよ鈴木は開幕から数試合は出れないが、中央の縦関係を如何に早くホットラインとして構築できるか。
総合★★★★☆
まずポイントとしてはやはり、ポポヴィッチという良くも悪くも「鹿島っぽくない」監督を連れてきたという事。その時点で少なからず何かしらの化学反応は起こるでしょうし、それを良い方に転ばせられるかどうかが結局は全てのシーズンではあると思います。特に今季は主力クラスの退団が目立ち、同時に新加入選手はそこまで多くなかった。それだけに、昨季までは序列の1.5〜2列目くらいにいた選手がどれだけ台頭出来るか。そこを如何に鍛えてみせるかという意味で、ポポヴィッチ監督の招聘は良い布石になるのでは…という見方もあるのかなと。
監督:マティアス・ヘグモ(新任)
ホームスタジアム:埼玉スタジアム2002、浦和駒場スタジアム(共に埼玉県さいたま市)
胸スポンサー:POLUS(建設業)
ユニフォームサプライヤー:ナイキ
【昨季の成績】
J1リーグ:4位(勝点57:15勝12分7敗/得点42 失点27 得失点差+15)
ルヴァン杯:準優勝
天皇杯:4回戦敗退
ACL2022:優勝
ACL23-24:グループステージ敗退
クラブW杯:4位
【主な移籍情報】
入団
DF 石原広教←湘南
MF サミュエル・グスタフソン←BKヘッケン
MF 渡邉凌磨←FC東京
MF オラ・ソルバッケン←ASローマ(レンタル)
退団
DF 岩波拓也→神戸
MF 柴戸海→町田(レンタル)
MF 明本考浩→OHルーヴェン(レンタル)
FW ホセ・カンテ→引退
【予想システム】
→4-1-2-3
昨季は4-2-3-1を採用していたが、ヘグモ監督を迎えた今季の練習試合では4-1-2-3を主に採用。その中でも渡邉の左SB起用や中島のインサイドハーフ起用であったり、随所に攻撃的なオプションのアプローチも試している。
GK★★★★☆
昨季も西川周作の存在感は圧巻だった。今年で38歳にもなるが、今なお進化しているのでは?とすら思わせるほどのパフォーマンスには感服するしかない。ベルギーにレンタル移籍していた鈴木彩艶は完全移籍となったが、控えにも牲川歩見、吉田舜と実力者が揃う。
DF★★★★★
ショルツとホイブラーテンのCBコンビはJリーグ史に残るほどの堅さだと思う。そこに注目株の井上黎生人(←京都)と佐藤瑶大(←G大阪)を迎え入れ、酒井宏樹のコンディションが不安視される右SBにも石原を加えた。選手層はちょっと異常ですらある。その中で明本と荻原が海外移籍した左SBのみ少し層が不安だが、ここは渡邉のSB起用がどうハマるか。
MF★★★★★
グスタフソンの獲得は現役スウェーデン代表という実力は勿論の事、ヘグモ監督の教え子という点も踏まえて、新監督のを理解している人間をアンカーという位置に於ける事の意味は相当大きい。今季は逆三角形の3MF制を採用するが、インサイドハーフを設けるこのシステムの方が伊藤敦樹のダイナミズムもより活きてくる予感。後はこのポジションで中島翔哉が復活出来るかどうかにも期待したい。
FW★★★★★
今季は明確なWGを配置するシステムとなりそうだが、その中でソルバッケン、前田直輝(←名古屋)を獲得し、松尾佑介(←ウェステルロー)も復帰させた。現有戦略にも関根貴大や大久保智明がいるだけに、質量ともにタレントを揃えている。ホセ・カンテの電撃引退は大誤算だったが、そこにもチアゴ・サンタナをしっかりと補強。
総合★★★★★
びっくりしましたね。ちょっと恐ろしいほどの戦力になったなと。言っても浦和は24-25シーズンのACL出場権は有していませんし、ましてや天皇杯とないので日程的には他クラブよりも余裕がある。その中で文字通り2チーム分、なんなら3チームいけるんじゃね?くらいの勢いの補強をしてくるとは…。ヘグモ監督にしてもメンバー選考に於いて多くの選択肢を与えられる形になったので対戦相手ごとの使い分けも出来るでしょうし、この膨大な戦力をどう運用していくのか、純粋に楽しみです。
監督:井原正巳(2年目)
ホームスタジアム:三協フロンテア柏スタジアム(千葉県柏市)
胸スポンサー:日立製作所(電機メーカー)
ユニフォームサプライヤー:ヨネックス
【昨季の成績】
J1リーグ:17位(勝点33:6勝15分13敗/得点33 失点47 得失点差-14)
ルヴァン杯:グループステージ敗退
天皇杯:準優勝
【主な移籍情報】
入団
DF 野田裕喜←山形
MF 鵜木郁哉←水戸(復帰)
MF 島村拓弥←熊本
MF 白井永地←徳島
FW 木下康介←京都
退団
MF 三原雅俊→未定
MF 椎橋慧也→名古屋
MF 仙頭啓矢→町田
FW ドウグラス→未定
【予想システム】
→4-4-2
昨季は山田康太を1.5列目的に配置した4-4-1-1に近い形にしていたが山田が退団。昨季の形を維持するなら山田のポジションでサヴィオを使うか、もしくは木下やフロートを配して純粋な4-4-2の形にシフトするか。
GK★★★☆☆
キム・スンギュの退団以降、2022年は佐々木雅士、2023年は松本健太がGKを務め、ユース出身の2人が正GKを争うクラブとしては理想的な展開に。特に昨季ブレイクの兆しを見せた松本への期待は大きく、控えに守田達弥がいる事も心強い。
DF★★★☆☆
犬飼智也を完全移籍に切り替える事が出来たのは相当に大きい。前半戦は守備崩壊に見舞われていた柏だったが、犬飼を獲得して古賀太陽とCBコンビを組むようになってから安定感が劇的に改善した。J2で屈指のCBとなった野田の獲得で、既存の立田悠悟を加えて層も増している。
MF★★★☆☆
マテウス・サヴィオと高嶺朋樹という軸として計算できる2人がいるので、そのポイントのクオリティは強みと言える。しかし今季は山田、椎橋、仙頭と主力の退団が相次いだ事への不安は大きい。復帰した鵜木を含めて、補強したJ2で台頭した選手がどれだけすぐにJ1にフィット出来るか。
FW★★★☆☆
昨季は細谷真大をワントップとして、山田を1.5列目のような形にした2トップシステムを採用していたがその山田が退団。サヴィオを山田の位置で使う考え方もあるが、FWも頭数は多い中で木下を獲得した事を踏まえると純粋な2トップになる可能性の方が高いか。いずれにしても、フロートがノってくれば強烈な威力になるが……。
総合★★★☆☆
現状スケールダウン感が否めないところはあります。細谷の慰留は大きなポイントでしたが、山田や椎橋を失ったダメージは甚大でしょう。そんな中で今季は白井、島村、野田といったJ2で台頭した選手を中心に獲得し、傾向としてはポジショナルプレーを実践していたクラブの主力を獲得。彼らが如何に早くJ1のレベルに馴染めるかと共に、この事が今季の戦術的な部分にも影響を与えるかどうかは注目ですね。
Part2(FC東京、東京ヴェルディ、FC町田ゼルビア、川崎フロンターレ)はこちら。
ではでは(´∀`)